無色の檻2「んっ…んむっ……んっ……はむっ……」 肉竿を口いっぱいに愛しげに頬張る。竿の根元を、鈴口を舌先で丹念になぞる。 口に含んだ海綿体はその硬度を増す。頬の裏側の肉に突き刺さりそうなほどにそそり立っていく。 「んっ…んむちゅ…はむっ……ふむっ……くちゅ……」 舌先でかり首を執拗につつく。咥内に広がるのは精液の残り香。 気にはならない。これが愛する人の発する臭いなのだと思えばこそ。 「んっ…はぁ……あっ……んぷはぁっ!」 奉仕にあてられたはちきれんばかりに膨張した肉棒は溢れたぎる劣情を噴き出す。 突如射出される白濁。それが口内に注がれる。苦味が口の中で広がっていく。 生臭ささと喉に詰まりそうなどろどろとした触感。それが喉奥をすべり落ちていく。 けっして美味なものではない。むしろ不味い。だがそれをごくりと飲み干した瞬間。 満たされていく。心の中が自然と溶け出すかのように。 「あっ……っはぁ……ぁ……」 とろりとまどろむ様な夢見心地。これが幸せの形であることは知っていた。 愛しき異性と心身を共にする。何者にも勝る至福の時であることを。 「あっ……その……こちらにも……」 そういって手を己が秘部に手を当てる。じわりと滲む肉蜜。指先が濡れる。 同時に身体はざわめいている。まぐわりたい。獣のように激しく。彼と一緒に。 さながら発情期の雌犬であった。卑猥なこの肉壷を肉棒でひたすた掻き毟られる。 そんな淫らな行為をこの身体はこんなにも望んでいた。 押さえら切れない衝動。あふれかえる情動。この世のいかな蔑みもいとはない。 愛する彼を自分の全身でもって感じる。それさえ許されるのならば。 頷きとともに返ってくる彼の優しい笑み。胸が溢れる。この胸の想いが相手にも通じたことに。 嬉しさのあまり泣き出しそうになる。彼の顔をまともに見ることもかなわない。 嬉しさと気恥ずかしさと。感情が入り混じり当惑する最中。 それでも彼の顔を見つめなおす。ただ一言を伝えるために。 「あ……愛しています……ハ……」 最後まで言い終わる前に言葉はそこで途切れた。同時に全ては霞のように立ち消える。 そう。これは終わり。夢の終わり。もう幾度となく繰り返してきた。 どこまでも無常な現実への帰還。 目を覚まして最初に気づくいたのは空気の冷たさだった。温もりは夢とともに消え、代わりに冷気が肌を包む。 冷たく硬い石床。そこに横たえられている自分の身体。まるで屍人のようにおそろしく冷えている。 身体中にまきちらされたのは汚液。ふいに見回す。自分の身体。穢い。汚されている。 肌には何重にもへばりついた白濁の粘液。黄ばみさえ見えけられる。一部は乾燥し粉を吹いている。 執拗に酷使され続けた秘部と肛門。だらしなく弛んだその肉びらからはとろりと蜜が溢れ出す。 乳白色の液汁。この淫らな肉の器にひたすらに注がれ続けたスペルマが。 肉便器。今の自分には最も適当な呼び名だろう。ただ性欲を処理するためだけの生ける器。 意識はただ虚ろにまどろむ。この身に差し込む光はない。希望などない。ありえるはずがない。 ただ肉便器として使い潰されるまでひたすら酷使され続ける。 それ以外、自分の人生には何ものも存在しないのだから。 「ぅ……は……ぁ……」 ふいに水滴が頬に伝う。生暖かな感触が零れ落ちる。 「あぁっ……うっ……うぅ…っあ……うぅぅ……」 涙腺はが緩むと堰を切ったように。嗚咽もまた喉の奥から漏れ出す。止められない。止めようがない。 「あっ……あぁっ……うぁ……ああぁっ……」 既にこの身には何も残されてはいなかった。純潔は愛する人に捧げることも適わず無惨に散らされた。 度重なる陵辱は人としての尊厳を根こそぎ削り落としていった。。 ただ延々と犯され続ける。ただひたすらに穢され続ける。休むまもなく。終わりなく。 そんな中で愛した人の記憶さえ虚ろになった。その顔も、声も、温もりもどれもがおぼろだった。 「う……く……ぅ………あ……ぅぅ……ぅ……ぐ……」 ぎりぎりと胸は痛む。肺が押しつぶれてしまいそうになるほどに。いっそ潰れてしまえと何度思ったことか。 数刻前の自分を思い返す。肉棒の群れに体中を貫かれながらよがり狂っていた自分の姿を。 繰り返される調教の中で心身に刻み込まれた肉の悦び。否定などできようはずもない。 ごつごつとした弾性の肉塊。それに胎内をかき回され、腸をよじられるときに感ずる衝動。 それは余りにも鋭く脳を刺激し、自分をさかりを迎えた淫らな雌犬につくり変えた。 掛け替えのない愛しい人との記憶。それさえも淫夢で自ら汚す。哀れな己を慰めるために。 「あ……あぁ……ト………ヤト………」 ボロボロに崩れた顔で泣き続ける。今日もこうしてまた。 「ハヤト……あぅぅ……ハヤト…う…ぐぅ……うぅぅ……」 夢では言い切る前に途切れた彼の名を、繰り返し呟いてクラレットは今日も嘆き苦しむ。 聞くまでもないことだとは承知していた。だが挨拶代わりに声をかける。 「どんな様子だい?」 返事もどうせ予想通り。いつもの予定調和。非常にそっけなく退屈。それがいつもの日常。 「見ての通りさ」 言葉通りに視線を促してくる。見慣れた光景だった。もう見飽きた。なんの新鮮さもない。 「あはぁ…はふっ…ひふぅぅぅ!!くふひぃぃ……ひあぁぁぁああああ!」 なんのことはない。雌犬が一匹よがっているだけだった。獣の群れに肢体を貫かれて。 四つんばいの姿勢で受ける肉根。雌犬のように犯されながらひたすらよがる。 昼夜問わずにこの連日、犯させ続けた結果として、完成した肉壺が一つここにある。 そこにはなんの感慨もない。非常に退屈なルーチンワークに過ぎない。 「退屈か……」 何ともなしにひとりごちる。以前にも浮かんだ問いかけ。 答えなどあるはずもなく、今日もこうして淡々と作業をこなす。 哀れな妹を雌奴隷に作り変えて出品する作業を。 「いっそのこと死なせてやった方がマシなんじゃね?」 ふいにソルがそんなことを言う。まさにその通りだとは思う。 廃棄処分されるか廃棄処分の前に便器として酷使されるかの違いでしかないのだから。 「それを決める権利は僕らにはない。そうだろ?」 言うまでもないことを口にする。ソルも鼻をならすだけで返事はしない。 「そしてまたしても憂鬱な報告が一つ。率直に言う。任務だ」 「今度は何だ?」 「離反者の捕縛。名前はカシス。僕にとっては妹。お前にとっては姉にあたる」 「またかよ。最近そんなんばっかだな」 「ぼやいても始まらないさ。さあ、すぐに出発するぞ」 「こっちは?」 言いながらソルはクラレットの方に視線をおくる。 「もう放っておいて構わないだろう。上もそう判断したからこそ僕らにお鉢が回ってきたんだ」 「やれやれ、また面倒くさいことになってるのな」 肩をすくめてソルはぼやく。そのぼやきにキールはなんとなしに答える。 「さて、面倒と退屈。果たしてどちらがマシな代物なのだろうかねえ」 答えの出るはずもないその無意味な問いかけに少し苦笑しながら。 ひりひりと貫かれた痛みが臀部に染み付いていた。もうどれだけ酷使されたのだろうか。 穢され続けた秘肉はもう原型を留めていない。パックリと口を開き注ぎ込まれた白濁を垂らす。 「……っく……あっ……ぁ……ぅぁ……ぅ……っく……」 その呻きも弱弱しい。声をあげて泣き叫ぶ気力もない。涙腺も枯渇しかけている。 もう、何もかもが空虚で、ただこのまま与えられる肉の快楽に身を委ねてしまいたい。 「あは……ひっ……ひ……ふふ……」 乾いた笑いがもれる。自身を嘲るように。これが自分なのだ。慰み者としての価値しか持たぬ肉人形。 今日も存分に犯された。明日もまた犯されるのだろう。明後日も、その次の日もずっと。 壊れて使えなくなるまで、汚液を吐き出され続ける。そんな使い捨ての器でしかない。 「ふはは……はっ…は……はは……」 何重にも重ねて絶望を味わうごとにクラレットの気はふれてきた。ああ、苦しい。ああ、惨めだ。 こうも苦しむのならばいっそ、楽になってしまいたかった。今も胸に残るあの面影も全て捨てて。 「はは……はひ……ひひひ……ふふ……」 狂ったように笑い続ける。そうすることでしか自身を慰めることができない。 身体中の穴という穴から垂れ流れる白濁の汚汁。鼻腔をつく、全身を包むスペルマ臭。 どれもが不快。だから笑う。その不快を紛らわすように狂った笑いを続ける。 「あはははは……くひひひひ……ははふ……」 ようやくにして壊れてきてくれた。実にいい感じだ。これでいい。もう思い返すこともなくなるだろう。 もう二度と会うことも叶わないであろう彼を思い返し、苦しみ焦がれることもなくなる。ああ、それでいい。 「はひははははは。はははははは。あはははははははは」 心身ともに壊され続けた辛い調教の果て、ようやくにしてクラレットは堕ちることができた。 過酷な陵辱を快楽に感じられる生粋の雌奴隷に。 クラレットが壊れ堕ちた一方で、それと同じ運命を歩まされる娘が一人、そこにいた。 「……トウヤ……ぁ……トウヤ……ぁぁ……」 少女はもう息も絶え絶えだった。裏切りの代償として父直々に施された制裁。それは実の父による強姦。 無惨に引き裂かれた処女肉からは破瓜による出血と注ぎ込まれた白濁が交じり合いながら溢れ出る。 絶望。少女、カシスの脳を支配するものはただそれだけである。放心するカシス。すると後ろから抱きかかえられる。 抱きかかえられた身体はすとんと下ろされる。屹立する豪壮な肉根に。 「あぎぃぃぃいぃ!!ぐあぁぁぁああああ!!!」 純潔を奪われて間もない秘肉を再度貫かれた。身を貫く激痛にカシスは悶える。そんなカシスの頭をがっしりと手が掴む。 強引に頭を俯かされて自身の女陰とそれを貫く男根の結合している様子を見せ付けられる。 「見ろ!これが報いだ!貴様が犯した罪の。分かるかカシス!」 「嫌ぁぁあ!!嫌ぁぁああああ!!嫌ぁぁぁああああああ!!!」 見るもおぞましかった。醜悪な肉の塊が自身の膣内に楔のように打ち込まれたいた。隆起するペニスは上下して膣壁を抉る。 抉られる都度によく分かる。自分の膣肉がもうとりかえしのつかぬ型にされているということが。 犯されている。穢されている。自分の存在が全て、根こそぎ。 (トウヤ……あたしもう……キミに会えない……) 奪われてしまったから。彼を愛する資格を。こうしている間にもより深く、より奥までこの身体は穢されている。 「あぐぅぅぅ!やめ……ぎひぃぃぃいいいい!!」 膣肉をかき乱す激しいピストン。その都度悶える。 「嫌ぁぁぁぁあ!!膣内はもう嫌ぁぁぁあ!!射精しないでぇぇぇ!!」 ビクンと胎内に響く脈動。数瞬遅れてやってくる白濁の洗礼。逆流してくる液汁が子宮に届いた。 実父の種を孕むかもしれないという最悪の予想がカシスの精神をすたずたに引き裂く。 「許して……もう……許して……」 繰り返し貫かれ、繰り返し注がれる中でカシスの魂は削りとられていく。だが、そんなカシスに父は非情に告げる。 「貴様にも後で相応の処遇を与えてやる。だが今宵は我を満たして貰おうぞ」 「嫌ぁぁぁぁああ!!もう嫌ぁぁぁあああああ!!!」 無尽蔵の精力を誇る父に犯されながらカシスの悪夢はこうして始まりを告げる。かつてのクラレットと同様に。 「あぎあぁぁぁああ!!ぎぃぃぃいいい!!ぎやぁぁあああああ!!」 みちみちと裂けゆく自身の尻肉の悲鳴を聞きながら、カシスは確かに感じた。 人としての自分の生が今、音を立てて砕け散るのを。 「はふぅ……はひっ……くひぃぃ……ふぁうあぁ……はうあぅぅぅぅ……」 身を突き抜ける肉の快楽。クラレットはただそれだけにより縋る。 「ひあっ!……んはっ……はふぅぅぅ……もっと……もっとぉ……」 自身の膣内で擦れ合う粘膜同士。その接触が生み出す快楽だけがクラレットの拠り所だった。 もうそれしかないから。性処理の道具でしかない肉便器に成り下がり果てた自分には。 「あ……っく……くひぃぃぃ……ひはぁぁ…あっ…あぁんっ……」 貫かれる。膣を。アナルを。休みなく。パンパンと腰を打ち付けられる音が響く。 その音がなんとも心地よい。あれほどまでに不快でしかなかった雑音が。 「んぶっ……んむぐっ……んっ……うっ……」 口腔にねじ込まれる肉根。何度も胃に流し込まれたスペルマ。苦味と生臭さの塊であるそれをもう啜らずにはいられない。 鼻腔に広がる精液臭、舌に残る苦味。それがクラレットの心に安堵をもたらす。 「あっ…はぁぁ……もっとぉ……もっとぉぉ……」 甘ったるい声音でねだる。クラレットにとって、こうして肉欲に溺れていられることが唯一の救いだった。 何も苦しむ必要がない。肉奴隷の惨めさに苛まれることも。もう届かぬ相手への想いに焦がれ、胸を潰されることも。 やっと楽になれた。もう、このままでいい。ずっと何も考えなくて済む肉便器のままで。 「嫌ぁぁぁああ!!ぎぃぃいい!あっ……ぐぅぅぅ……ああっ!!」 悲鳴が耳に響く。見やると少女が一人犯されていた。 「あぐっ……ぐぅぅ……許して……許してぇぇ!!」 召喚獣の豪壮な肉根に前後から貫かれながら少女は泣いて許しを請う。その姿はさながら以前のクラレットと同様であった。 肉奴隷としての調教。人としての尊厳を何もかも根こそぎ踏みにじられていく非道の所業。 「許して……か、そう言われても僕たちとしては月並みな台詞を返すしかないな……」 「諦めろ……だろ。まあ、さっさとあっちのクラレット姉さんのようになった方が楽だぜ。カシス姉さん」 冷たく淡々と告げる兄弟達の声。こんなところまで同じだ。同じように犯され、同じように穢されて、 そして同じように壊されていく。そんな少女、カシスを見てクラレットはぽつりと呟く。 「………可哀想に………」 カシスが受けた苦しみ。これから受けるであろう苦しみをクラレットは身をもって知っている。 過酷な調教に心身ともに削り取られ、肉奴隷の惨めさを刻み込まれながら、少しずつ壊されていくのだ。 大切な記憶も穢された。自己の存在を消し去りたい衝動に胸を掻き毟られた。そして縋りついた。 自分を貶め、慰み者にする陵辱。そこで得られる淫らな肉の快楽に。 「……あ………」 ぽたり。ふいに涙がこぼれた。既に枯れ果てたと思った涙腺から。どうして涙が零れるのか。 クラレットには分からなかった。ただ胸が少し痛んだ。ちくりと針で刺されたように。 「嫌ぁぁぁ!嫌ぁぁあああ!もう嫌ぁぁぁあああああ!!」 泣き叫びながら輪姦を受けるカシス。その惨めな姿を見つめながらクラレットも犯され続けた。 はらはらと流れる涙を頬に伝わせながら。 無様な肉の塊が転がる。生気など欠片もなく、どんよりと濁った瞳。穴という穴から垂れ流しのままの粘液。 酷使され続けた秘肉は赤くただれ、その身を浸す白濁は肌という肌を万遍もなく覆う。 クラレット自身と何ら代わりのないモノがそこにあった。生ける屍としか呼べないモノがそこに。 「……カシス」 そのモノの名をクラレットは呟く。カシス。クラレットの異母妹。父オルドレイクが無差別に生ませた子どものうちの一人。 そしてクラレット同様に裏切りの咎で人としての尊厳など微塵もない肉奴隷の身に堕とされた哀れな娘。 カシスの虚ろな瞳からは涙が零れている。小さな口を僅かに動かしてうわ言のように何かを呟いてもいた。 「………ぁ………」 なんとなく、クラレットは気づいた。先程、自分が流した涙の理由を。 けれど、すぐに忘れることにした。どうせ意味のない感傷だから。 自分もカシスも、ただこうして潰れるまで酷使され続けるだけなのだ。性処理のための道具として。 それ以外にはなんの意味もない。自分達の生には。けれど…… 「………………………………………」 無言でクラレットはカシスを抱き起こす。互いに粘液に塗れた身体。冷えた精液の感触が気持ち悪い。 ぐったりとカシスはクラレットにもたれかかる。クラレットはそのままカシスの身体を抱きしめ続けた。 「……っ……ぅ……っく……ぅ……」 カシスを抱きしめながらクラレットはすすり泣いた。 他には何もしてあげることができなから。この自分と同じ、惨めで哀れな妹に対して。 こうして壊れゆく二人の少女は濡れた肌を互いに重ね合う。自分達を閉ざす色の無い檻の中で。 おわり 前へ | 目次 |
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