コーラル総受



ここは忘れ時の宿の庭。洗濯物の影に隠れて女性陣とルシアンが雑談をしている。
ちょうど店主であるライは、街中に買い出しに出ているタイミングである。
既に時間は正午過ぎ、やや暑い夏の日差しの日であった。

リシェル「ねえねえ?コーラルってさ愛嬌ないよねぇ・・・」
ルシアン「姉さん、いきなりひどいよ!それはちょっとあれはって部分あるけど」
アカネ「外見は可愛いのに、あれじゃドン引きだね~いやはや」
アロエリ「御子様をバカにするな!貴様等!!ま、まぁ・・・オレの経験だとミルリーフ、リュームは素直だったそれは認める」
リビエル「御子様・・・どうして私たちにまで隠し事や相談をしないの?ずっと疑問ですわこれは」
エニシア「信用されてないのですかね・・・グスン」
ミント「あら、みんなでコソコソ陰口ですか?そういうのよくないですよ?」
ポムニット「でもミントさん、この際はっきり言うとあの振る舞いや性格は酷いと思うのですよ」
ミント「というよりね・・・私的には何て言うか末期症状というか 正直まともに相手にはしてないのですね・・・みんなも実はそう思っては?」
全員「うんうん!確かに・・」

と、そこにコーラルが1人で歩いている。既に2ヶ月も一緒にいるのだが、
未だにコーラルから話しかけてきてくれる事は1度もなかった。女性側としては無視されている、シカトされているとして
かなり裏で評判が悪くなっていた。しかも当人は全く気が付いていないようである。
ライはこの問題を気にしていたが、コーラルを悲しませたくないと敢えて、普通に振る舞っていた。これがどうも気に入らなかったらしい。

ミルリーフ「あーコーラルちゃんが来たよー」
ミリネージ「眠そうだよねー♪」
アプセット「性別不明 接近 独断行為・・・」
ローレット「さて、この人数どうでしょうか?取り囲んでみては?」
リシェル「いいかもねそれも♪若者には刺激を与える事も必要よね?!」
ユエル「ユエルも賛成!」
リプレ「もぅ・・ここの女性陣ときたら」
フィズ&ラミ「あたし達も付き合うかな・・・やれやれ」
マルルゥ「一緒に参加しますー」

全員で、コーラルに対し円陣を組むようにして取り囲む。
突然の不意をつかれコーラルも思わず足を止めた。


コーラル「・・・・!!(びくっ)」
全員「にやにや・・・」
コーラル「・・・・・・・・・・・・・あ、こ・・・・・・・・・・・・・・・」
ポムニット「コーラルちゃん、こんにちはー!」
コーラル「え・・・・あ・・・こんにちは・・・」
コーラル「みんな、こんなに揃って・・・どうしたの」


リシェル「はぁ?声が小さくて聞こえないのだけどー?」
ルシアン「(また姉さん、妙に張り切って嬉しそうだ・・・てかこれってイジメでは?!)」
ミリネージ「きゃは!もっとはっきり挨拶しないと、お姉ちゃん怒っちゃうかもよー?」
ローレット「そうですわよ、ふふ」
ポムニット「ほら!挨拶は大事ですよ。いつもライさんの前でははっきり挨拶してるじゃないですか!」

コーラル「(え?これって何?ボクいったいどうなっているの・・・お父さんたすけてよ)」
コーラル「ね・・ねぇ もう行ってもいいかな」
リビエル「御子様!ダメですよ。せっかくこういう機会を与えたのに・・・私には一度も悩みも相談せずずっと苦しんでいて・・・」
アロエリ「そうだ!卑怯だ!ライにばっかり身を寄せて 父代わりとはいえ我々も御使いなのになぜ無視をするのですか!」
コーラル「それは違う!ボクだってみんなの事を常に考えている」
リシェル「あ!怒った。そうやって自己主張だけは激しいのよね それで好き勝手行動したり、店だって途中で勝手に抜けて休んでるし」
コーラル「あれはお父さんがまだ子供だし休んでいていいって・・・」
ミント「あら?でも『竜の子は早熟だ』って言ってませんでした?それに『ボクはもう大人だ』とも聞いてましたよ。ウソだったのでしょうか?」
アプセット「精神構造 虚偽の疑い 外見かもふらーじゅ・・・」
コーラル「ひどい・・・なんでそこまで・・・・・・・・・・・・(泣)」
ユエル「あっ泣いちゃったよ」
リプレ「これはいけませんね、わたしもこれは酷いのではと思いました」
アカネ「でもあたしが感じるのはこのままでは確実にやばいと思うんだよね・・・将来困るタイプっていうか」

と、そこに人生の達人ともいえるメイメイの影、シャオメイが登場

シャオメイ「あら~なんかお悩みですか」
リシェル「シャ・・シャオメイ?なんでこんな所に、アンタ店から出たことなかったんじゃ?」
シャオメイ「えーーシャオメイひどい、あたしだって時々は散歩に出たりするんだよ?ほんとだよ?」
シャオメイ「でー今日は、目の前で泣いている超超かわいそーな竜の子にコレ持ってきたんだよ」
ルシアン「そ、それって・・・」
シャオメイ「うふふ、ジャーン幻の銘酒『竜殺し』だよー これを飲んだ竜の子はそれは淫らな状態に・・」
全員「み、淫らぁーーー!」

なぜかそこで全員がコーラルを見つめる。
既に顔を真っ赤にして半べそ状態のコーラルであったが、まだどこか澄んだ目は余裕を醸し出していた。
そう・・・自分のお父さんが戻ってくるのでは?と期待があったのだ。
しかしそれはすぐに崩れ去り絶望となった。



シャオメイ「あ、そうそう あんたの親は直ぐには来ないからねー だってシャオメイ、無限回廊に閉じこめちゃったもん」
コーラル「!!」
シャオメイ「さっき、あんまりスクラッチがハズれるって、イカサマ呼ばわりされたんで、シャオメイ ライを封印しちゃった」
ミント「あら、最後の頼みの綱が消えたのですね」

と、シャオメイはじりじりとコーラルに近づいてくる、その不気味な笑みはいつも以上であり、コーラル自身もこれから何をされるのか
少しずつ理解し始めた。しかし・・・足は竦んでおり動けなかった。

コーラル「・・・こ・こないで」

最後の言葉であったが、周囲はアロエリ、リシェル、機械人形三姉妹が完全に塞いでおり、
何より、強力な竜の子でも破れなさそうな結界がエニシアによって張られていた。
これでは八方塞がりである。

シャオメイ「と、隙ありーーーー」
コーラル「うぐっ・・・・・   ・・・・・・・・・・ゲホッゲホッ」

シャオメイは隙を見逃さなかった。
突然一升瓶をコーラルの口に突っ込ませ、1/2ほど無理矢理飲まさせた。


ポムニット「で?これからどうなるの・・」
シャオメイ「すぺしゃるたいむ、スタート~って感じかなー 見てあの目を」


少しずつ、顔を赤らめてフラフラになっていくコーラル。
もはや常軌を逸した状態になっていた。精神面は完全な大人としても情緒や体はまだ子供。
度数のキツイ酒は早かったのである。

コーラル「・・・・はぁ・・・はぁ・・・」
ポムニット「凄い・・・なんか興奮してますわね」
ミリネージ「ん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・きゃははは・・・・みーつけた!みーつけた!コーラルちゃんの秘密みーつけたぁ!」
ローレット「何ですかはしたない!全く・・・あら、そういう事ですの?」
リシェル「何言い出してるのこいつら?ってあんた♂だったの??」

酔った勢いで、竜の纏ったオブジェが揺れまとうなか、コーラルの履いているズボンが露わになり
ぽこっと中央が膨らんでいた。ここで全員は、単に当初はみんなで虐めてやろうという計画が、別のものになる瞬間であった。

ポムニット「コーラルちゃん、未成年でお酒は飲むは、女性の前で淫らな行為

コーラルは、意識がもうろうとして周囲の声が途切れ途切れにしか聞こえなかった。
泣きやんだ所にシャオメイの突然の酒攻撃である、しかもアルコール度数がかなり強い酒。
最後のポムニットの声が途切れた虚ろのように聞こえ、激しい頭痛がした。

そして意識を完全に失った。

この瞬間・・・「お父さん・・・ボクをたすけて・・・」と涙を零しながら。




どのくらい経ったのだろうか、なぜか周囲の風が寒い、
気が付けば夕暮れ時であり、周りには椋鳥の声が聞こえる。
気温も若干涼しくなったようだ。
しかし、この涼しさは別の理由であったと次の瞬間知ることになる。

コーラル「・・・・・・・・・・・?!」

コーラル「・・・そんな・・・ひどいよ・・・」


その瞬間、全身傷だらけで飛び込んでくる影!ライであった。何と無限回廊のあのメイトルパの獣人達を打ち破ったのだ、それもたった1人で。
状況は大惨事であった。何と言っても女性陣が取り囲み、コーラルはたった一人、一糸も纏わぬ姿で泣いているのだから。

ライ「お前らぁあああああ!」

抜剣したライは、思わず逆上して振り回した。慌ててみんな逃げ待とう。

ライ「何をやってるんだよ?!これは・・・正気かよ!!!ミ、ミントさんまで」

ミントは突然名前が出たことで躊躇した。実は1番遭遇したくない状況であった。

ミント「ライ君・・・・・ごめんなさい・・・ひどいよね 最低だよね 裏ぎったんだよね・・・」

ライ「コーラル・・・ごめんな、ごめんな・・・」
コーラル「ううん、ボク・・・こういうのって穢されるって言うのかな でも周囲にめいわく・・・これだけ掛けてたんだよね」

ライ「もういいから、ほら、オレのエプロンを巻けよ。 ・・・あとでキッチリお前らおとしまえをつけてやるからな!覚悟しろよ!くっ・・」



思わずライも泣いていた。いつかは、こいつの性格のせいで周りが爆発するだろうとは気が付いていた。
しかし、親バカとなってしまったのか、この状況を知りつつ見逃していた自分に腹が立ち泣いていた。

と、ライはシャオメイに近づく。

シャオメイ「わたしを殺すのかい?」

その声は、シャオメイのものではなく、もっと低いメイメイの声であった。しかし口調はもはや別人である。

ライ「・・・・・・人生やり直しってのがあるんだろ?おい?こいつの人生をやり直させて記憶を消してくれ」
シャオメイ「ふん・・・2時間も喘ぎっぱなしの記憶を消すのかいもったいないね・・・ぎゃっ!」
ライ「はやくしろ!」
シャオメイ「蹴飛ばす事ないじゃないか!しかたないね・・・・」

。。。。。。。。。。。。。。。。。。


コーラル「・・・あれ?お父さん うん・・・アタマ痛い ボクどうしたの??」
ライ「なんでもないんだ、全て悪い夢だった。一晩休めばよくなるさ (オレはそう思いたい・・・)」

おわり

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