イスラ×アティ 3指を擦り合わせると、オルゴールが開かれたように、彼女の鳴き声が響く。 「あぁ……や……ぁ……っ」 隙間から直に触れた其処は、声のトーンが上がると同時に滑らかになっていく。 それと同時に立っていることさえままならなくなっていた彼女の腰に腕をまわして支える。 自然と身体は密着し、形の良い胸は身体の間で窮屈そうにつぶれた。 「無理矢理でも、感じるんだね」 目尻に蓄えられた涙を吸い取りながら、更に羞恥を煽る。 「そ……んな……」 ことはない、と言いたそうな彼女。 何処が、だよ。 「此処、こんなになってるのに?」 既に指先の感触は溢れ出る液体のそれを捉え、まるで導かれるように秘貝の中へと吸い込まれていく。 第一関節が収まったあたりで、彼女の口から漏れたのは、苦痛の声だった。 表情も、上気していた頬も、まるで生気がない。 抵抗を忘れていた腕が僅かながら動き、力なく押し返そうとしているのを見て、もしや……と小声で問いかけてみる。 「アティさん、もしかして……こういうことするの、初めて?」 途端に、僕の頬が鳴った。 白かった頬がかぁっと赤くなる。 ……本当に、わかりやすい人だなぁ。期待通りの反応が楽しくてたまらない。 「図星なんだ」 「言わないでくださいっ!」 叩かれた頬の痛みを分け与えるように、いまだ秘書に埋めていた指で乱暴に掻き混ぜる。 「ひぃ……ぁあっ……」 すぐに抗議の言葉は苦痛を訴える声に変わった。 それを気にせずに指をさらに押し込む。滴り落ちた潤いが僕の手首を濡らした。 「……ぁ……。もうや……めぇ……。どし……て……」 色を失くした唇から何度も何度も「どうして」という問いが紡がれる。 どうして? そんなの気まぐれだよ。 まぁ、このまま君が壊れてくれれば、内に眠る剣を手に入れるのが楽になるだろうけど。 でもそれじゃあつまらないじゃないか。 指を抜いて、代わりに自身を押し当てる。 倒れこまないように……挿入しやすいように腰を抱え上げて、一気に貫いた。 「―――――……ぁあああっ!痛い!!」 痛みで我を忘れて、僕の肩に腕をまわしてしがみつく彼女。 花のシャンプーの香りの中に、かすかに混じる女の香り。 「っく……。ちょっときつい……かな」 途中貫いたものが彼女の聖域を守る最後の砦に当たる。 それでいて、彼女の内部は僕を拒むでもなく、逆に離そうとしない。 心と身体の乖離。 それを目の当たりにして自然と笑みが零れる。 「ねぇ、アティさん。僕を嫌い?」 「……ぇ?」 今だけは視線は彼女のほうが上にある。 涙に濡れた宵闇色の瞳をじっと見つめて、問いかける。 こんな状況で何を聞いているのかと自分でも思う。 「貴方にこんなことする僕が、嫌い?」 どんな答えが返ってきたってやることは変わらない。 それでも、同意を求めてしまったのは、やっぱり気まぐれで。 「……そ……急に……」 「ちゃんと答えて?」 ただでさえ重力に逆らって砦の陥落を遅らせているんだから、早く答えてほしいんだけどなぁ。 噛まれた唇から、待ち望んでいた答えが返される。 「嫌いじゃない……です……。でも……」 それは、僕が予想していた答えとはまるっきり逆だった。 イライラする。 普通、何の同意もなくこういうことをする人間を「嫌いじゃない」なんて言うだろうか。 それとも、「誰も嫌いになれない」とか? そんな甘いことを考えるから、こんな目に遭っているのに。 「じゃあ、いいよね?」 唇に初めて触れて、そのまま腰を進める。 「ん―――っ……!」 悲痛な叫びを聞けないのは残念だけど「嫌い」とは言われなかったから、これくらいは許してあげるよ。 最奥を目指すたびに、愛液とは違うぬめりが独特のにおいを放って繋がった場所から零れ落ちる。 「あははは、すっごく可愛いよ。アティさん」 「はぁ……あ……ん、わ……わたし……」 ずり落ちそうになるのを必死にしがみついている彼女に、正直な感想を述べる。 それだけで、彼女の内部は更に僕を締め付けた。 それに逆らいながら一端彼女の身体を持ち上げて、手の力を抜く。 「あぁぁ――っ」 一気に奥まで貫かれた彼女の足が、自然と僕にしがみつく。 それが更に、僕を限界まで煽っているとも知らずに。 「本当に……可愛いよ」 これでいままでどうして誰からも触れられずに済んだんだろうね。 彼女の笑顔に毒気を抜かれて、そんな気も起こらなかったのかもしれない。 でも、僕は……――――。 「可愛すぎて、滅茶苦茶にしてあげたいよ……!」 「ああぁああ――――っ…………」 身を小さく震わせる。 今まで彼女の純潔を散らせた証が流れていたそこから、白濁とした液体がトロリと混じり落ちた。 静寂が戻ったこの場に、彼女を横たえる。 夜着をきちんと纏わせてやったのは、このまま放っておいて誰かに襲われたら嫌だと思ったからだった。 僕のモノに、他人のものが混じるなんて、気持ち悪い。 砂に散らばった赤い髪からはもう、花の香りはしなかった。 変わりにしみこんでいるのは、僕の香りなのだろうか。 「貴方が好きだよ。アティさん」 貴方は僕を嫌いではない、と言ったけれど。 「好きすぎて、同じくらい嫌いなんだ」 僕が欲しい物を全部持っている貴方。 それを奪うなんてしない。それを壊すだけ。 壊して壊して、何もなくなった貴方を僕の手元に置きたいだけ。 きっとこんな考えすら、気まぐれ。 「さて……と。僕も寝ようかな。明日は、行動に移すことが多すぎるから……ね」 月明かりに照らされた、白い顔のままの彼女をそのままに、立ち上がる。 立ち去るときに、振り返りはしなかった。 もう、気まぐれで時間を消費することはなかった。 前へ | 目次 |
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