これは
私の決意で
宣戦布告だ
RUN & GUN！
最近、仕事が忙しい気がする
･･･元々、暇な仕事というわけでもないのだけど･･･
でも、最近の事件の発生率は明らかに異常だ
「･･･もぉ、疲れたー･･･」
･･･あ、思わず弱音を･･･
そう思いながらも、一人きりの司令室で、机に突っ伏してため息を吐く
そーいえば、他のみんなはどうしたんだろう･･･？
ウメコはお風呂だろうけど･･･
･･･あぁ、お風呂･･･私も入ろうかな･･･
お風呂入ってサッパリしたいな･･･
うぅー･･･でも、そんなコトより･･･
･･･眠･･、い･･･････ ･ ・ ・
そしてポックリと、私の意識は途絶えたワケで･･･
鼻腔をくすぐる匂いで目を覚ます
ぼんやりとした頭で、声が出ることを確認するように呟いた
「あー･･･私、寝ちゃってた･･･？」
「でも30分くらいじゃないかな？」
「30分かぁ･･･じゃあ、もう少し寝ても･････」
そう呟いてから、私は独り言に返事が返ってきたことに気づいて、
慌てて顔を上げる
「もう一眠りしても大丈夫だよ？」
彼は、センちゃんは優しい笑顔で言った
「･･･起きる。 起きます」
乱れてしまった髪を手櫛で素早く直して、背筋を伸ばす
「別に寝てて大丈夫だよ？」
「こんなところで寝顔を見られるなんて、乙女にあるまじき行為よ」
私の返事に、センちゃんは少し考えてから納得して、頷いて、笑って、
手にしていたコーヒーに口をつける
さっき感じた匂いはこのコーヒーを入れた時の匂いだったのだろう
･･･っていうか、納得して笑うって、私、そんな面白い顔をして寝てたのかな･･･？
少し不安になるが、もしそうだとしても、見られたのがセンちゃんなら、まぁイイか
「他のみんなは？」
「バンはパトロール、ホージーは資料整理、
ボスはスワンさんのトコ、ウメコは-------」
「お風呂」
「ご名答」
「まったく、あの子は･･･」
･･･って、私もこんなところで寝こけてたんだから、人のコトいえないか･･･
「まぁ、事件も起きてないんだし、イイんじゃない？
最近、忙しかったし」
まるで、私の心を読み取ったようにセンちゃんは、私に優しく言う
･･･たまに、センちゃんにもエスパー能力があるんじゃないかって疑いたくなる･･･
「ジャスミンも飲む？」
疑いの視線を送っていた相手は、のほほんとした空気で自分のコーヒーカップを掲げる
「いいよ、自分で---」
入れる、と立ち上がりかけたのを、彼の長身が遮る
「座ってて」
甘えちゃいけないって思うのに･･･
･･･あぁ･･･この笑顔に弱いんだよね･･･
部屋にコーヒーメイカーのコポコポという音が響く
私は彼の背中を眺める
今更、思うのもアレなんだけど･･･
･･･やっぱり、私----------
「はい、ドウゾ」
振り返った彼から、湯気をあげる陶杯が渡される
「ありがとう」
受け取って、そのまま、口をつける
私好みの甘さと、濃さ
素敵なくらいにジャストミート
「･･･ありがとう」
もう一度お礼を言うと、彼は不思議そうに少し首をかしげて笑った
「私、センちゃんのコト、好きよ」
「うん、俺もジャスミンのコト、好きだよ」
あ、サラリと言いやがった、この天然め
でも、それは、『仲間』としての規格を超えないものだってわかってる
･･･わかってるのに、嬉しくなってしまう自分をどうにかして欲しい
いつか、私がどれだけセンちゃんが好きなのかを教えてあげよう
･･･でも、それはまだ『いつか』の話･･･
今はとりあえず･･･
「私、センちゃんのコト、好きだから」
コーヒーを飲み終えた私は、センちゃんを司令室に置いて、資料室へ向かった
「･･･は？」
パソコンで資料整理していたホージーは驚いたような顔で私を見る
「私、センちゃんのコト、好きだから」
繰り返しても、相変わらずホージーの顔はハトが豆鉄砲フェイスのままだ
「ホージーがセンちゃんを好きなコトは知ってる
だから、言いに来たの」
不意に読んでしまった彼の想い
その時に気づいたから
自分の想いを
だから
「だから、私、ホージーには絶対に負けない」
想いは出遅れたけど
絶対に、譲りたくないものがある
「これは」
自分の決意、そして･･･
「宣戦布告よ」
さぁ、走り出せ
想いにエンジンをかけて
全力で走り出せ
彼に、ホントに好きだと言わせるんだ
久しぶりに書いた気がします、前向きな恋愛
とりにかく、ジャスミンが書きたくて、書き始めたのですが、
気づいたら(?)、緑←黄でした
結構、好きなCPです
そして、青の扱いが微妙でスミマセン･･･(汗)
男前に、宣戦布告するジャスミンが一番書きたかったトコなんです･･･