「・・・どうしよう」

公園にポツンとヒトリで立ちすくんで、呟く

恐竜やのみんなとこの公園にやってきたけど、気づかないウチにはぐれてしまったみたい・・・

・・・困ったわ・・・

今はもう、『リジェ』だった時のように瞬間移動が出来るわけではないし・・・

意識を集中して、舞ちゃんの波動を探すけれど、上手く見つけられない

せめて、帰り道だけでも覚えておくんだった・・・

小さく頭を振って後悔を隅に置いて、もう一度、意識を集中する

・・・ ・・・ ・・・ ・・・

・・・あ

よく知った、白い波動を感じて、慌てて眼を開らく

「・・・お前」

視線の先に居たのは、予想通りの白い姿

「・・・み、こと・・・さん・・・」

私がぎこちなくその名前を呼ぶと、その人は一瞬、眼を丸くするが、すぐに何かを納得する

「そうか、もうリジェじゃないんだったな」

そう言いながらも、私の元へ歩み寄ってくる

「アバレッドたちは一緒じゃないのか?」

その眼に映った狂気ともいえる好戦的な感情に、私は怖くなって思わず半歩下がる

「あ、あの・・・私、みんなとはぐれてしまって・・・」

身を固くして、震える声で言う

「つまり、迷子なのか、お前?」

コクリと頷くと、私が距離を置いた半歩を悠々と埋めて、目の前に立つ

「・・・そう怯えるな、ガキに興味はない」

「す、すみません・・・ッ」

そういわれても、身体は勝手に震えて怯える

リジェと共にあった時も感じた、嫌な感じ

この人じゃない

この人の、もっと奥の、奥の、奥の・・・

震える私の頭に優しい暖かみが重ねられる

ビックリして眼を開くと、目の前には壬琴さんの顔があった

膝を折って、私と視線を合わせてくれているのだ

壬琴さんは私の頭に重ねた手で髪を梳くように撫でる

「・・・帰り道か、アバレッドたちの居場所に心当たりは?」

「それが、全然・・・」

「そうか」

すると、壬琴さんは左腕を私へ差し出す

いや、正確に言えば、左腕にはめられた、ダイノマインダーを

「アバレッドたちのと通信が出来るハズだ
この場所を伝えて迎えに来てもらえ」

「・・・え?」

「別にお前を餌にして、連中をおびき寄せようなんて思ってない」

「いえ、そんなこと・・・ッ!!」

慌てて首を横に振って、そしておずおずとマインダーに触れる

すると、恐竜の鳴き声が響く

壬琴さんの顔を見ると、コクリと頷いたので、私はぎこちなく話し始める

「あ、あの・・・もしもし?」

『え!? もっ、もしもし!?』

マインダーから、凌駕さんの声が響いた

「凌駕さん?! あの私です!!」

嬉々として返事を返すと、物音が響いて

『お姉ちゃん?! お姉ちゃんでしょ!?』

舞ちゃんの心配そうな声

「舞ちゃん! 心配かけてゴメンね」

『今、どこにいるの?』

「えっと・・・」

「噴水の前といえばわかるだろ」

壬琴さんの助言に素直に従って、そう言うと、凌駕さんから、今すぐ行くと返事がきて、通信は切れた

ほっとして、私が思わず笑みを零すと、その顔を壬琴さんが眩しそうに見つめていた

「ありがとうございました!」

膝を伸ばし、立ち上がる彼へ頭をさげる

「・・・別に礼はいい」

コートの砂埃をはらって、壬琴さんは私に背を向ける

「あの・・・ッ」

「アバレッドたちには言うなよ?」

「え?」

「俺が居たこと、聞かれても話すなよ」

「は、はい! わかりました!」

すると、壬琴さんは笑った

柔らかく暖かな笑顔



『--ミコ様--』



ふと、よぎる感情

その感情を再確認する前に、壬琴さんは姿を消していた



「心配かけてごめんなさい」

「いいよ、そんなこと。
とにかく無事でよかった」

手分けして探してくれたらしく、みんなの顔に安堵の表情が浮かんでいた

「しかし、どうやって、ダイノブレスに通信を・・・?」

幸人さんが不思議そうに聞いてくる

「・・・それは、ないしょです」

唇の前でチョンと人差し指を立てる

みんなは不思議そうな顔をしたけど、私は笑っていた



壬琴さんとの約束と秘密

まだ、真白の私の思い出に、ソレは夕焼け色に焼きついた



やっぱり、リジュエルよりリジェの方が好き
つか、白白とか言っておきながら、コレはもう、謎の少女の方じゃん!?
・・・白リジェはまた別に書きたいと思います・・・

楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] ECナビでポインと Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!


無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 解約手数料0円【あしたでんき】 海外旅行保険が無料! 海外ホテル