新聞配達/終
朝の五時半まだ街は眠っている中
一人布団からはい出して出発の準備して
周りを起こさないよう慎重に慎重に
星の輝く下君の家まで自転車こぐ
体が冷たい風を斬り流れていく
対向車のライトがぐっと近づいてくる
咲いていた朝顔降り止んでいた雨
ふと見ると君は新聞配達始めていた
声かけると驚く君しばしの間笑い声
俺は何もしないけどただついていく
久々に会えた喜びを噛みしめながら
君の横を白い息出して走っていく
時間はゆっくりと過ぎていってた
たかが30分そこらの時間だろうけどな
それでも君と二人漫才しながら
楽しい時間あのころを思い出して
こっちに帰ってきた時にしか
君の新聞配達にはつきあえないけれど
出来るだけ君に会いに行くよ 俺は
だって馬鹿笑いしてる時が幸せだから
君も僕も別々の家へ戻る時になって
いつも通りの挨拶で別れたな
下校時刻が夜遅くになって
真っ暗になった冬の夕方帰り道のように
また今度会いに行くよ