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「茜と水の惑星 第参拾弐話」

少女は茜と同年代の可憐な美少女で、茜とは違いマントは羽織っておらず、ミニキャミソール一枚に ベルト付き極太バイブ一丁と言う、例の卑猥な巫女装束を剥き出しにしていました。 少女は、黒髪を肩口のところで切りそろえたショートカットで、顔は幼いが美しく、大きな瞳をしていました。 また、背丈は茜と同じぐらいで、体はほっそりしていて、ミニキャミソール越しに透けて見える乳房はやや小振りでした。 少女は、さっそく茜の方へ歩み寄ってきました。
弥生「私は、弥生(やよい)と申します。」少女は、丁寧な口調で名乗りました。
茜「茜です。」茜も名乗りました。
弥生「どうぞこちらへ。」
弥生は廊下の一番奥にある部屋を指し示すと、茜の横に立って歩き始めました。 茜の視線は、自然と弥生の股間に注がれました。 弥生も茜と同様、アソコに神具と呼ばれるベルト付き極太バイブをはめられていました。
茜(あんな可憐な少女になんてモノを…。)
弥生には、茜にそう思わせるほどのいたいけな雰囲気が漂っていました。 茜は自分自身の境遇も忘れて、弥生に同情していました。 しばらく歩くと、2人は、総大主教がいる部屋の前に到着しました。 部屋の大きな扉には、”総大主教の間”と言うプレートが張り付けられていました。
弥生「茜さん。そのマントは私がお預かりしますので、ここで脱いでいって下さい。」
弥生は、相変わらず丁寧な口調で指示してきました。 弥生は巫女としてのキャリアは長いようですが、高校生の年代の少女をここまで礼儀正しく躾けるのは並大抵の苦労ではなかったはずです。 これは、受付嬢が言っていた2,3ヶ月にも及ぶ巫女修行の成果なのでしょうか。 それとも、たまたま彼女は育ちがよかっただけなのでしょうか。 弥生のごく自然な振る舞いからは、うかがい知ることはできませんでした。 また弥生も巫女である以上、茜と同様に、岡島のような教育僧によって汚物処理の修行をやらされたはずです。 いやそれどころか、実際の巫女生活で日常的に、主人である上級幹部に汚物修理をやらされているはずです。
しかし、弥生の少しも可憐さを失っていない表情からは、とうていそのようなことをやらされているとは、思えませんでした。 茜は、弥生がどう言った巫女生活を送っているか、知りたい衝動に駆られました。 しかし、総大主教はもう目と鼻の先にいるようなので、また今度合ったときにでも聞いてみることにしました。
シュルシュル…。
茜は黒マントを脱いで、弥生と同じ卑猥な格好を剥き出しにしました。 股間では、相変わらず極太バイブが不気味に黒光りしていました。 弥生は、茜の格好を極力見ないようにしてマントを受け取りました。
コンコン…。
茜は大きな扉をノックしてみました。
シーン…。
しかし、中からは返事はありませんでした。
茜(どうしちゃったのかしら。中には総大主教様とか言う人がいるはずなのに…。)
茜は不審に思いました。
弥生「あのー、茜さん。扉をたたく必要はありませんので、そのまま中へお進み下さい。 申し上げるのを忘れまして、申し訳ありませんでした。」
弥生はペコリと頭を下げました。
茜「そ、そうなの。じゃー入るわね。」そう言うと、茜はドアのノブに手を掛けました。

ガチャ、ギギ…。
茜「失礼します。」茜は一言断ってから、部屋へ入りました。
部屋はまるで王宮の謁見室のような造りで、奥行きは20メートルくらいありました。 また一番奥の床は一段高くなっていて、そこには玉座と見間違うばかりの豪華な椅子が置かれていました。尚、椅子に至る床には、深紅のじゅうたんが敷き詰められていました。 茜「えっ!?」しかし、椅子の上には人影はありませんでした。
茜は、キョロキョロと部屋内を見回しました。 しかし、室内には障害となるものなど何もないので、人影がないことは一目瞭然でした。
茜(ど…どういうことなの?)茜は動揺を隠せませんでした。
茜をわざわざ呼びつけておきながら、当人が姿を見せないなんて…。
どう考えてもおかしな話でした。 茜は、まだ何かあるんじゃないかと警戒しながら、椅子目指して歩き始めました。
ヒタ、ヒタ…。
茜(そう言えば…総大司教様って、どんな人なのかな。)
茜は歩きながら、ふと考えました。 今まで茜は、総大主教の人物像については考えたこともありませんでした。 入信してから今日に至るまで、ひどい仕打ちの連続で、そんなことを考える余裕すらなかったからです。
茜(うーん…。ひょっとして、始めに出会った槙原司教みたいな人なのかな…。)
茜の頭の中には、槙原の冷徹そうな顔や、見るからに貧弱そうな体格が思い浮かんできました。
ぶるぶるぶる…。
茜は、激しく首を振って槙原のイメージを頭の中から消し去りました。
茜(あんな人じゃないと思うわ、きっと…。だって確かこの教団には、5千人もの信者がいるんでしょう。これだけ大きな教団となると、よっぽど有能で、何よりも人望がなくちゃトップは務まらないだろうし…。)
茜は、槙原には悪い印象しかありませんでした。 槙原は、茜の弱みに付け込んで、巫女という奴隷同然の身分におとしいれることに成功した 狡猾な男だからです。 茜は巫女に最適な人材であることは間違えなさそうですが、茜にとって巫女生活はひどい仕打ちの連続でしかありませんでした。
茜(でも…。茜をこんなひどい目に遭わせるような教団なんだから、トップの総大主教様も、 まともな人じゃないのかもしれない…。)
そう考えると、茜はぞっとしました。 つい先日まで、岡島と言う教育僧から受けた修行とは名ばかり調教は、もちろん教団の上級幹部に奴隷として仕えさせるためのものでした。 しかも巫女は、極太バイブの動き方ひとつで命令を受けることになっていました。 テレビのチャンネルを切り替えるようにリモコンを操作して、巫女に口を使った汚物処理などをやらせる。 これでは中世の王侯貴族などと何ら変わるところがありませんでした。 いや、むしろそれ以上の身分と言えるかもしれません。 総大主教は、そんな身分社会の頂点にいる人物である以上、きっと岡島をもっと残忍にしたような、 そんな人物に違いない…。
茜は勝手にそう結論づけました。

ヒタ、ヒタ…ヒタッ。
裸足の茜は、椅子から5メートルほど手前のところで立ち止まりました。 何だかこれ以上先へは、近寄りがたい雰囲気を感じとったからです。 そして、総大主教専用の豪華な椅子を見つめました。 椅子は黄金色に輝いており、肘当てや背もたれの縁には宝石がちりばめられていました。 まさに玉座と言っても過言ではないほどの代物です。
ゴクリ…。
茜は、思わず生つばを飲み込みました。 奴隷同然の身分である茜にとっては、その椅子までの距離ははるか彼方のように感じられました。 それこそ、何万キロどころか何万光年もの彼方…。 現実には5メートルほどですが。

ガチャン…。
不意に、椅子の真横の壁にある扉が開きました。 茜は椅子にばかり気を取られていたので、扉の存在には気づいていませんでした。 とっさに茜は扉の方を見ました。
すると…。
女性「お待たせしました。」女性の声が聞こえ、続いて室内に姿を現しました。
茜「ええっ!!」
茜は女性を見た瞬間、かつてこれほど驚いたことはないと言うほどの驚きを感じました。 茜の目は、目玉が飛び出すのではないかと思われるくらい大きく見開かれていました。 女性は、真っ赤なチャイナドレスのような服に身を包んでいました。 もちろんチャイナドレスに似ているだけの宗教服で、実際は少し違ってました。 よく見ると、裾はチャイナドレスにしては短かすぎて、まるでミニスカートのようでした。 また、裾から始まる両側のスリットは、腰のくびれの辺りまで深々と切り裂いていました。 パックリと裂かれた体の横側からは、太ももや腰までもが過激に露出しています。 これでは、パンティを穿いていないのは一目瞭然でした。
例の下着着用禁止の戒律は、最高権力者の総大主教であろうと例外はないようです。 女性はこの服の他に、踵がかなり高めのハイヒールを履いていました。 また装飾品は豪華を極め、耳には5カラットはあるダイヤのイヤリング、首には10カラットはあるルビーのネックレス、親指を除く全て指には5カラットほどのダイヤやエメラルドなどのリングがはめられていました。ただし腕には、ブレスレット代わりに腕時計型コンピュータのようなモノをはめていました。女性は、茜の驚きなどまるで意に介した様子もなく、椅子に向かってさっそうと歩いていきました。
コツコツコツ…。
茜「………。」茜は、無言で女性の動きを見守っていました。
女性は椅子の前まで来ると、ためらうことなく座りました。
茜「………。」茜は、疑心に満ちた目で女性を見つめていました。
女性は、背筋を伸ばし両足をぴったりと付けて、姿勢正しく座っていました。
茜(変だわ…。いいえ、絶対に変よ。なんで”このコ”が…。)
ちなみに女性は、女性とは言っても体はいくぶん未成熟で、顔つきは幼く、どちらかというと少女と言った方が正解でした。
女性「私は、ダミアム教団の総大主教を務めております”弥生”と言う者です。」
女性は、丁寧な口調で名乗りました。
茜(や…やっぱり…。)ここで茜は確信しました。
先ほど茜をこの部屋へ案内した、巫女装束に身を包んだ美少女”弥生”…。
なんと彼女が総大主教だったのです。 ちなみに真っ赤な装束は、教団の最高位である総大主教を示すカラーでした。
茜「あ…あなたは…。」
茜は頭の中が混乱して、何と言ったらよいのか分かりませんでした。
弥生「茜さんが驚くのも無理も無いことだと思います。驚かしてしまって、申し訳ありませんでした。」
弥生は身分を明かした後も、相変わらず茜に対しては謙虚でした。
茜「な…なぜ…。」茜は、いまだ混乱したままでした。
てっきり茜と同じ巫女だとばかり思っていた少女が、実は教団の最高権力者である総大主教だったとは…。総大主教の人物像は、もちろん茜の予想をはるかに超えていました。
弥生「もちろん、きちんと説明いたしますので、どうか落ち着いて聞いて下さい。」
弥生は、茜と同年代とは思えないほどの落ち着きぶりでした。
茜「え、ええ…。」茜は弥生の言葉を聞くと、自然と心が静まってくるようでした。
弥生「私は、今は総大主教を務めておりますが、実はつい最近までは茜さんと同じく、巫女を務めて おりました。」
弥生は茜の目を見ながら、語りかけるように話し始めました。
弥生「私が、総大主教になったのはつい2週間ほど前のことです。」
茜「それって…。たしか茜が宇宙へ行っていた頃ね。」
弥生「左様です。そう…あれは、茜さんが水道橋博士と共に宇宙船に乗って出かけられてから、丁度1週間が過ぎた頃でした。その以前の私は、先代の総大主教様専属の巫女を務めておりました。」
この教団における巫女とは、主教以上の上級幹部に仕える奴隷同然の身分のことです。
しかし、巫女にも仕える幹部によって”格”があり、特に総大主教に仕える巫女は、上級幹部でさえ手を出せないほどの不可侵な存在でした。
弥生「ダミアム教団では、上位者の命令は絶対です。茜さんも、そのために嫌な思いをしたことがあるかもしれません。私も散々嫌な思いをしました。15の年に入信してからおよそ2年間、私は一貫して巫女を務めてまいりましたので。」
茜「………。」
弥生も茜と同様、恥辱に満ちた待遇を受けていたに違いありませんでした。
弥生「私は入信して3ヶ月の修行を受けた後、とある大主教様にお仕えすることになりました。 そしてそれから半年が過ぎた頃、私は先代の総大主教様のお目にとまり、たいそう気に入っていただけたので、その後は総大主教様にお仕えすることになりました。総大主教様は、判断力・統率力共に抜群で人望もありました。教団をここまで大きくすることに成功されたのも、当然のことのように思えます。」
弥生は、先代の総大主教のことをとても尊敬しているようでした。
茜「ちょっといいですか?」ここで茜は割って入りました。
弥生「どうぞ。」
茜「その…弥生さんは、茜と同じ巫女だったってことは分かったわ。
だってさっきの巫女姿、ぜんぜん違和感がなかったもの。」
弥生「あ、ありがとうございます。」
そう言うと弥生は、頬を赤らめました。その表情は、なんとも初々しい感じがしました。
茜「でも巫女って、教団じゃ一番下っ端な存在なんでしょう?」
弥生「そうですね。確かに巫女は一般信者の更に下に位置する、言ってみれば奴隷同然の身分です。」
茜「その奴隷同然だった弥生さんが、なんで一番偉い総大主教様になることができたわけ?」
茜は当然の疑問をぶつけてみました。
弥生「それは、総大主教の持つ絶対的な権力のためです。ダミアム教団では、総大主教の命令は神聖にして絶対的なものなのです。それこそ誰を後継者にしようとも、誰も異を唱えることはできません。」
茜「つまり…先代の総大主教様は、弥生さんを後継者に選んだってわけね。」
弥生「そのとおりです。先代は私を後継者にお選びになりました。なぜ、私のような卑しい身分の者を…。私は当然、そう思いました。でも総大主教様は、何もおっしゃらずに教団を去られてしまいました。」
茜「ええと…つまりそれは謎ってことね。」
弥生「はい。でも私は選ばれた以上は、全力を尽くして務めるつもりです。先代の偉業を無駄にしないためにも…。」
弥生の瞳は、決意に満ちて輝いていました。
茜「………。」茜は複雑な思いで、その瞳を見つめていました。
茜は、わずか数日でしかない教団生活の中で、この教団はとてもまっとうなところではないと、 身をもって知ったからです。
弥生「私のおもしろくもない身の上話など、長々と話してしまって申し訳ありませんでした。 では茜さん、そろそろ本題に入らせていただきます。」
弥生は、真剣な眼差しで茜を見つめました。
弥生「本日、わざわざ茜さんにお越しいただいたのは他でもありません。
茜さんに、私にお仕えする巫女になっていただきたいからです。」
茜「えっ!? そ、それって…。つまり茜は、弥生さん…じゃなくて総大主教様にお仕えする巫女になれってことなんですか?」
茜は、弥生の意外な申し出に驚きました。
弥生「左様です。実は私には味方がおりません。ですから茜さんには、私の巫女と言うより、 友達になって欲しいのです。」
茜「ほっ…。」茜はなぜか胸をなで下ろしました。
弥生「え…っと? どうかされたのですか?」
弥生は、茜の反応に怪訝そうな顔をしました。
茜「えへへ。茜ったらね。てっきり弥生さんのお尻とかを舐めなくちゃならないんじゃないかって、 心配しちゃったんです。」
茜は照れたように言いました。
弥生「うふふ。もちろん茜さんにはそんなひどいまねはさせませんわ。茜さんは私の友達なのですから。でも他の信者…特に幹部がいるときは、申し訳ございませんが、巫女として振る舞って欲しいのです。」
茜「そんなことはおやすい御用よ。茜、弥生さんのためだったら何だってするわ。」
茜は快く引き受けました。茜は、弥生の少しも偉ぶらない態度に好感をいだいていました。 それに茜にとっても、弥生は唯一の力強い味方ということになります。
弥生「うふふ。そう言っていただけるととてもうれしいです。それではさっそく、茜さんには 総大主教専属巫女専用の”超神具”をお渡しいたしますので、どうかお受け取り下さい。」
弥生は微笑みながら言いました。
茜「超…神具?」茜はオウム返しのように聞きました。なんともまがまがしい響きです。
弥生「左様です。」
弥生はあっさり言うと、腕時計型コンピュータに付いているスイッチを押しました。
カチ…。

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