「茜と水の惑星 第六拾伍話」 |
ロビーはまだ朝早いだけあって、人影はほとんどありませんでした。
また、窓口は時間外なので全て閉ざされていました。
茜は、キョロキョロとあたりを見回しました。しかし、両親の姿はどこにも見あたりませんでした。
茜「身元引受人…パパやママは来てないの?」茜は、不安になって警官に尋ねました。
警官「パパやママだと? 身元引受人はご両親ではない。」警官はそっ気なく答えました。
茜「えっ? パパやママじゃないって…。」警官の一言で、茜の表情は曇りました。
両親以外に身元引受人なんているのでしょうか? 茜は胸騒ぎがしました。
男の声「準備は整いましたかな? 茜さん。」不意に、男の声が聞こえてきました。
なんとなく、茜に聞き覚えのある声です。
声は茜の背後…今しがた上ってきた階段の方から聞こえたような気がします。
茜は、後ろを振り返りました。すると…。
茜「ええーっ!?」茜は、目を大きく見開いて驚きました。
茜の視界には、2階から下りてくる男の姿が目に入りました。
男は、青色のカンフー服のような衣装に身を包んでいます。
男「お初にお目にかかる。私は科学僧の僧長を務めている主教の槙原です。」
なんと男の正体は、教団の大幹部の一人である槙原でした。
茜(に…逃げなくちゃ!)茜の心の中では、警告の赤ランプがともりました。
ジリ…ジリ…。茜は、槙原に隙を見せないように注意しながら、ジリジリと後ずさりしました。しかし…。
ガシッ! 茜「あっ!?」茜は、先程の警官に背後からつかまれてしまいました。
茜「いやぁーっ! 離してぇ!」茜は絶叫を上げました。ヒラ…ヒラ…。
腕を振りほどこうと、茜がちょっと暴れただけで、キャミソールの短すぎる裾がまくれて、
無毛のアソコが露呈してしまっています。
槙原「ふっふっふっふ…。その服、茜さんによく似合ってますな。」
槙原は、不敵な笑みを浮かべながら感想を述べました。
茜「ど、どうせまた、茜をハダカにするつもりなんでしょ?」
観念したのか、茜は抵抗するのをやめて、槙原を睨み付けました。
槙原「まあまあ。そう急かさずとも、いずれハダカにしてさし上げますよ。おっと、その前に…。」
ドカドカドカ…。槙原が話を一端打ち切ると、そこかしこから大勢の警官たちが集まってきました。
茜(うふふ。さっきの叫び声が効いたみたい…。)茜は安堵しました。
茜「助けてください! この人たち、茜をハダカにしようとしているの!」
茜は、集まった警官たちに向かって叫びました。しかし…。
警官たち「………。」警官たちは、微動だにしませんでした。
いやそれどころか、2人がかりで、茜をくの字型にカウンターの上に押しつけてしまいました。
ガシ! 茜「な…何するのよ?!」茜は驚きました。
まさか、これほどの数の警官たちも皆、”悪徳警官”なのでしょうか?
槙原「ふっふっふっふ…。まったくおめでたい人ですね、茜さんは…。」
ピラー…。茜「あっ!」そう言うと、槙原は、茜の短すぎるキャミソールの裾をまくり上げてしまいました。
茜は、2人がかりで上半身をカウンターに押しつけられているので、まったく抵抗できません。
槙原「ほおー…。ずいぶんと大きなお尻ですね。」
槙原は、茜の肉付きの良いお尻を眺めながら感想を述べました。
茜「大きなお世話よ!」茜は叫びました。しかし威勢の良い声とは裏腹に、顔を赤く染めています。
なまじ服を着せられると、羞恥心が復活してしまうようです。
槙原「我らが唯一神ダミアム様も言っておられる。右のお尻を叩かれたら、左のお尻をさし出しなさいと…。」
槙原は、訳の分からないことを口走りました。
茜「何言ってるのよ! 茜をハダカにしたいんなら、もったいぶらずにさっさとしたらどうなの!」
茜はあくまで強気でした。
警察署のど真ん中でそんなことをしたら、ただでは済まされないと踏んでいるからです。
きっと槙原や悪徳警官たちは、婦女暴行の現行犯で逮捕されるでしょう。
槙原「これが何かご存じかな?」槙原は、茜の目の前に金属棒の先端を近づけました。
棒の先端はオレンジ色に輝いています。
茜「そ…それは…。」棒の先端を見た瞬間、茜は背筋が凍り付きました。
先端には、×を○で囲んだマークが描かれています。これは”聖なる烙印”でした。
茜のような聖巫女を戒めるための焼き印です。
茜「や…やめて。お願い…。」無駄とは知りつつも、茜はお願いしました。
槙原「あらあら。さっきまでの威勢はどこへ行ってしまったのかね、”聖巫女殿”。」
ガタガタ…。茜は恐怖で全身を震わせました。
槙原「さあ。左のお尻をさし出してもらいましょうか。」
茜「あ…。」ここで、先程槙原が口走った言葉の意味が分かりました。
今度は、左の尻肉に焼き印を押すという予告だったのです。そして…。
ジュー…。茜「ぎゃぁーっ!」辺り一面に、肉の焦げる臭いと茜の絶叫が響き渡りました。
予告通り、茜は左の尻肉に焼き印を押されてしまいました。
シャー、ジョロロロー…。あまりの痛みに、茜はオシッコを漏らしてしまいました。
槙原「あらあら。こんなところでオシッコをしたら、逮捕されてしまいますよ。ふふ…。」
槙原は冷酷な笑みを浮かべました。
さすがに2度目ということもあり、茜は気を失いませんでした。
茜「フンだ! あなた達こそ、婦女暴行罪で逮捕されちゃうんだから!」
目に涙を浮かべながらも、茜は強気に言いました。
槙原「はっはっはっはっ! 言っている意味がさっぱり分かりませんな、聖巫女殿。」
槙原は、腹を抱えて笑いました。
茜「………。」茜は言葉に詰まりました。槙原のあの余裕は、不気味過ぎるからです。
槙原「おっと、懺悔は済んだから、聖巫女殿を離してあげなさい。」
槙原は、茜を押さえつけている警官に命じました。
警官たちは、命令通り茜を解放しました。
茜は、カウンターから槙原の方に向き直ると、キっと睨み付けました。
おまけに腰に手を当てて、見るからに挑戦的な態度を取りました。
茜にとって、槙原はいわば”宿敵”と言えるかもしれません。
宿敵である以上、どんなに不利な状況におかれても、絶対に負けるわけにはいきませんでした。
茜「どういうことか、説明してよ!」もったいぶっている槙原の態度に、茜はいいかげん頭にきました。
槙原「はっはっはっはっ! そう、ムキになりなさんな、聖巫女殿。」
先程から槙原は、茜のことを名前では呼ばす、”身分+殿”で呼んでいました。
そもそも聖巫女とは、教団の奴隷的身分である”巫女”の更に下に位置する、最も卑しい身分でした。
巫女まではまだ人間扱いされますが、聖巫女になると完全に家畜扱いされます。
先ずは、服を着る権利から汚物を排泄する権利に至るまで、全ての権利を剥奪されます。
また、常に鎖で拘束され、悪いことをすれば体罰をもって戒められます。聖なる烙印もその一つです。
そのような身分である茜を”聖巫女殿”と呼ぶのは、完全に茜をバカにしていることを意味していました。
茜「あなた、さっきから茜のことを聖巫女殿、聖巫女殿って呼んでるけど…。茜はそんなものになった
覚えはないわ!」ついに、茜は本心をぶちまけました。
確かに、茜は自ら進んで聖巫女になどなった覚えはありませんでした。
槙原「でも、教団に入信にいらしたのは事実でしょう。それは、誰かに強制されたものではないはずです。
違いますか?」槙原は、矛盾点を指摘しました。
茜「そ…それは…。で、でもフツーの信者にしてくれるなら、茜は…。」
槙原「それは、幹部信者である我々が決めることです。あなたを一般信者にしようが聖巫女にしようが、
全て我々の自由なのです。聖巫女殿は、何か勘違いされているようですね。」
槙原の説明は、十分理にかなっていました。
茜「でも茜は、行くところがなくて…。」
槙原「それは、聖巫女殿の勝手な都合ですな。そのような不純な動機で入信されたとあれば、
我らが唯一神ダミアム様もさぞかしお嘆きになりますぞ。」
茜「………。」茜は、理屈では槙原に勝てないことを悟りました。
槙原「おっと、まだ先程の質問に答えていませんでしたね…。実を言いますと、私はここの署長とは
知り合いなんですよ。」
茜「それだけの理由で、警察署内で好き勝手ができるわけ?!」茜は再び強気に言いました。
槙原「まあ、そう慌てなさんな。もちろん、知り合いというだけではありません。
これが何かご存じかな?」そう言うと、槙原は警棒をちらつかせました。
茜「それは…ただの警棒じゃない!」
槙原「スイッチを押すと…。」カチ…。警棒が激しく振動し出しました。ヴィーン…。
茜「あっ…。」それを見ると、茜は、昨晩の事情聴取で、警官に同じモノをアソコに突き立てられたことを
思い出しました。カチ、フゥーン…。
槙原「これは、我が科学僧が開発したモノでね。警棒型神具と言って、この警察署では、全ての職員が
所持しています。」槙原は、得意満々に説明しました。
茜「それって、つまり…。」茜は、あとに続く言葉が恐ろしくて言えませんでした。
槙原「つまり、ここの署長はダミアム教団の信者なんですよ。しかも、主教級の幹部信者なのです。」
槙原はようやく結論を述べました。
茜「そ…そんなことって…。」茜は驚きました。
槙原「それだけではありません。この署に務める全ての職員が信者なのです。この意味がお分かりかな?」
槙原は、追い打ちを掛けるように言いました。
つまり、教団と警察はグルだったのです。警官たちが散々茜に酷いことをしたのも、これで筋が通ります。
教団の信者は約5000人。その中に警官がいても不思議はありませんが、警察署一つまるごととは…。
茜は、今更ながら教団の力を思い知らされました。
槙原「まだあります。これもご存じかな?」次に槙原が見せたのは、小さなブルマーでした。
茜「それは…茜が穿いてたブルマーじゃない!」茜は一目で分かりました。
槙原「これも、我が科学僧が開発したモノです。ブルマー型神具と言って、主に巫女がスポーツをする際に
着用します。」槙原は得意満々に説明しました。
茜(どういうことなの?)茜の頭の中は、”疑問符”で埋め尽くされました。
槙原「あと、これもご存じかな?」次に、大小2本のバイブを見せました。
茜「それは…ま、まさか!?」
槙原「そう、そのまさかです。コレは、あなたが学校で入れていた神具です。
実はこれも、我が科学僧が開発したモノなんですよ。ま、これはまだ試作品でしてね。穴がゆるむと
抜けてしまう欠点が残っていますがね。」
槙原は得意満々に説明しました。
茜「つまり…つまり何が言いたいの?」既に茜の声からは、先程までの威勢は消えていました。
不安で震えています。
槙原「実は”彼女”も、ダミアム教団の信者だったんですよ。」ここで槙原は、決定的な事実を暴露しました。
茜「な、な、何ですってぇ!?」茜は、かつてこれほど驚いたことはありませんでした。
”彼女”までもが、ダミアム教団の信者だったなんて…。
茜「う、ウソよ…。そんなこと、ウソに決まってるわ!」茜は、必死になって否定しました。すると…。
女「茜ぇ。久しぶり!」声がしたかと思うと、紫色の教団服に身を包んだ一人の女性信者が進み出てきました。
彼女は幼い顔つきにスレンダーな体型で、茜によく見覚えがある女の子でした。
茜「り…理恵!」茜は、彼女の名を叫びました。なんと、女性信者の正体は理恵でした。
理恵「うふふ。意地悪してごめんね。でも茜のお陰で、あたし、司祭に昇進することができたの。
お礼を言うわ。」理恵は、満面に笑みを浮かべていました。
茜「う…売ったのね…。あの男たちに売ったように、茜を教団に売ったのね!」
茜は、理恵に向かって叫びました。茜は、またしても理恵に裏切られたのです。
理恵「ま、そう言うことになるかしら、ふふふ…。でもこれで茜は、ノーパン生活とはおさらばできるのよ。
だってこれからは、ノーパンどころかハダカで生活しなくちゃならないんだしぃ。」
理恵は、笑みを浮かべつつ、口に出しては残酷なセリフを吐きました。
槙原「補足すると、理恵司祭は教育僧に所属し、”聖巫女の教育主任”に任命されています。
ふふふ、うれしいでしょう。聖巫女殿は、かつての親友に”教育”されることになるわけですから。」
槙原は、追い打ちをかけるように説明しました。
理恵「そう言うこと。手始めに、茜にはこの”聖肛門栓”をはめてもらうわ。昨晩は、修行所の廊下で
ウンコしちゃったっていうじゃない。これからは、あたしがビシバシ教育してあげるわ!」
茜「………。」もはや茜は、何も言い返せませんでした。心の中は絶望感で満たされていました。
槙原「それと…。聖巫女殿がいま着ている服は、実は署長のコレクションでしてね。
署長から、聖巫女殿の”フェロモン”を染みこませて欲しいと頼まれたのさ。もう十分染みこんだだろうから、
署長に返却させてもらうよ。」
そう言うと、槙原はキャミソールの肩ひもに手をかけました。
左右に引っ張って肩から外し、手を離すと、キャミソールはストンと床に落ちました。パサ…。
すると、一瞬にして、茜は全裸にされてしまいました。
続いて、再び後ろ手に手錠を掛けられてしまいました。ガチャン…。
おまけに、アヌスには例のベルト付き肛門栓をはめられ、首には首輪をはめられてしまいました。
グニュ! カチャカチャ…。茜は呆然としていて、それこそされるがままでした。
理恵「ほら、茜。行くわよ!」グイ! 理恵は、首輪の鎖を引っ張りました。
茜「あっ…。」茜は引っ張られるままに、理恵に付いていきました。これでは、まるっきりの犬扱いです。
あとには、茜が着ていたキャミソールだけが残されました。
槙原と理恵は、”警官信者”を2人ほど引き連れて、徒歩で駅へ向かいました。
茜は、護送車か何かで教団の施設へ移送されると思っていましたが、考えが甘かったようです。
茜はもちろん全裸で、身に着けているモノと言えば、アヌスにはめられた肛門栓と後ろ手にかけられた手錠、
それと首にはめられた首輪だけでした。なんとも、屈辱極まりない格好です。
しかも、理恵に首輪の鎖を引っ張られて、無理矢理歩かされているのです。
一行は、槙原を先頭に、理恵、茜、警官2人の順で歩いていました。
なお、槙原と警官2人は、”これは宗教上のパフォーマンスです。彼女は修行中の身ですので、
お手を触れないよう願います。”と書かれたプラカードを掲げていました。
また、警官2人を同行させているのは、警察も同意の元にこのパフォーマンスが行われていることを
アピールする目的もありました。
茜(どれだけ茜を辱めれば気が済むの…。)茜は、羞恥に顔を赤く染め、うつむきながら歩いていました。
プシュ…ポタポタポタ…。
既に股間は愛液の大洪水を起こしており、滴った愛液が内股全体を濡らしていました。
それが、朝日を浴びてキラキラと光っているので、道行く人々も、一目で”濡れていること”を
確認することができました。
駅に着くと、茜は前後の人間…理恵と警官に切符を通してもらい、自動改札を抜けました。
茜は、後ろ手に手錠をかけられているので、手が使えないからです。
朝のホームは、夏休み中と言うこともあり、学生の姿はまばらでしたが、多くのサラリーマンやOLたちで
溢れかえっていました。
ザワザワ…。彼らは、鎖に繋がれた全裸の美少女が連れてこられると、皆一斉に注目してきました。
プラカードと槙原と理恵の服装から、宗教関係のパフォーマンスであることはすぐに分かりました。
しかし、それにしてもこれほどの美少女が、修行のためとは言え、全裸で野外を歩かされているとは…。
にわかに信じられない話でした。
また、警官を呼ぼうと思った人もいましたが、すでに警官が同行しているので、その必要はないと
判断しました。
ガタンゴトン…キキー…。間もなく、比較的すいている各駅停車がホームに入ってきました。
茜は、1秒でも早くこの恥辱から解放されたいので、できれば急行電車に乗りたいと思いました。
急行電車だと、見も知らない人と肌が密着してしまいますが、裸を鑑賞できる人は周囲の極一部の人間に
限られてしまうからです。よって茜にとっては、急行電車の方がありがたいのです。
しかし一行は、迷わず各駅停車に乗り込みました。