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「茜と水の惑星 第七拾四話」

コツ…コツ…コツ…。
茜は、靴の音を響かせながら歩いていました。
辺りは、すっかり暗くなっていました。
まだ夜になったばかりなのに、不思議と茜は人に出くわしませんでした。
閑静な住宅街とは言え、人の話し声や自動車が走る音くらいは聞こえてきても良さそうです。
しかし、不思議と辺りは静寂に包まれ、茜の鳴らす靴の音だけが響いていました。
コツ…コツ…コツ…。
茜(どうしたのかな…?)茜は疑問に思いました。
深夜ならまだしも、この時間でこの静けさは不気味すぎます。
ぷりんぷりん…。
また茜の歩みに合わせて、短すぎるスカートの裾から、肉付きの良い生尻が顔を出していました。
正面から見ると、無毛のアソコもチラチラと顔を出しています。
茜(もお!)茜は、そのことが気になりました。
人に見られるはずがないのに…。静寂すぎる状況が、逆に茜を不安にさせました。
茜(ひょっとして…。茜、誰かに監視されているのかも…。)
茜はそう思い、立ち止まってキョロキョロと辺りを見回しました。
前後左右、どの方向にも人影一つ見あたりません。
それこそ猫の子一匹見あたりません。
茜(き…気のせいね。でも…。)
そう思いつつも、茜は、鞄でミニスカートの前を隠しながら歩みを再開しました。
コツ…コツ…コツ…。
ぷりんぷりん…。しかしこれだけでは、大きなお尻が露出するのは防げません。
茜(やだ。お尻が見えてる…。もう! なんで茜は、こんな短いスカートを穿いてるのよぉ!)
Tバックしか穿かないとは言え、パンティさえ穿いていれば、スカートが長かろうと短かろうと
全く気にならないのに…。
ノーパンだと、茜は気になって仕方がないのです。
両者の肌の露出度は、ほとんど変わりありませんが…。

茜(ダメ…。茜もう、これ以上歩けない…。)しばらく歩いた後、茜は立ち止まりました。
茜のアソコは、自分でも分かるくらいジンジンに熱くなっていました。
また、アソコから溢れ出た愛液が、アスファルトの地面にまで滴っていました。
ピチャ…ピチャ…。
茜(茜の身体、どうしちゃたのかな…。何もされていないし、お尻だって誰にも見られてないのに…。
なんでこんなに感じちゃうの…。)
茜は、自分の身体がどうなってしまったのか、不思議でなりませんでした。
茜(とにかく、お尻を隠さなくちゃ歩けそうにないわ…。)
そう思うと、茜は鞄を持っていない方の手でスカートの後ろを押さえながら、歩みを再開しました。
コツ…コツ…コツ…。
茜(ふーぅ…。)茜は、顔を真っ赤に染めながら歩いていました。
それこそ、のぼせてしまいそうなほどでした。
茜(アソコが熱い…。)一方、茜のアソコは灼熱のように熱くなっていました。
ジンジンとうずいていて、茜は指を差し入れて中を掻き回したい衝動にかられました。
しかし、誰も見ていないとは言え、天下の往来でそんなマネができるはずがありませんでした。
茜(茜ったら何考えてるの? もし、ここででそんなことしたら、動物以下よ!)
茜は、自分自身に言い聞かせました。
しかしそうは言っても、アソコのうずきは収まりそうもありませんでした。
プシュ! 茜「あっ!」
そしてついに、茜の意志に反して、アソコから愛液が”暴発”していましました。
噴き出した愛液は、ミニスカートの裾だけでなく、前を隠している鞄まで濡らしてしまいました。
茜「もう! どうして”お漏らし”しちゃったのよ!」茜は自分自身を叱りました。
そして、ポケットからティッシュを取り出して、濡れたスカートと鞄を拭きました。
茜(情けないわ…。)茜は、拭きながら思いました。

男の声「お嬢ちゃん。ナニしてるのかね?」
すると突然、茜の目の前で男の声が響きました。
茜「ビクッ!」声を聞いた瞬間、茜は硬直してしまいました。
ちょうど、スカートをまくり上げて濡れたアソコを拭いているところでした。
男「ひょっとしてお嬢ちゃん。お漏らししちゃったのかなぁ。げっへっへっへ…。」
男は、卑猥な口調で言いました。
茜「な、な、何でもないわよ!」茜は慌てて、スカートを直しました。
そして顔を上げました。すると…。
茜「あっ! あなたは…。」男の姿を認めた瞬間、茜は声を失いました。
三沢「よおっ! 久しぶりだな。」男の正体は、武道僧の僧長である三沢でした。
茜(し…しまった…。)瞬く間に、茜の心は絶望感で満たされました。
なんとうかつだったのでしょう。
教団での悪夢を、文字通りの悪夢で済ませようと思うあまり、茜は警戒を怠っていたのです。
茜「………。」茜は今更ながら、警戒の眼差しで三沢を睨みました。
三沢「おっと、そう恐い顔すんなよ。美人が台無しだぜ。げっへっへっへ…。」
三沢は、下品な笑い声を上げました。
茜「また茜をハダカにして、酷いことをしようと企んでいるのね!」
茜は開き直って、強気の口調で言いました。
三沢「おっと、お嬢ちゃんは何か勘違いしてるぜ。オレたちダミアム教団は、そんな野蛮な団体じゃないよ。
暴力団か何かと一緒にされちゃ困るな。」
三沢は、真顔で反論しました。
茜「ウソよ! 散々茜に酷いことしておいて、よく言うわ!」茜も負けじと応戦しました。
三沢「おっと、お嬢ちゃん…。オマンコが見えてるぜぇ。」
三沢は、茜の無毛の股間を見つめながら指摘しました。
茜「嫌っ! 見ないでよ!」茜は視線に気づいて、慌ててスカートの前を押さえました。
三沢「いけねえな…。そんな歳にもなって、パンティも穿かずに外へ出かけちゃな。」
三沢は、満面に卑猥な笑みを浮かべていました。
茜「好きこのんで、ノーパンで歩いてるわけじゃないわよ!」茜はカッとなって、怒鳴ってしまいました。
三沢「そんな大声で言わなくても聞こえるぜ。げっへっへっへ…。恥じらいもなく、そんなことを
大声で言えるところを見ると、さてはお嬢ちゃん、処女じゃないな?」
三沢は、茜の股間を見つめながら言いました。
茜「そ…そんな分かり切ったこと、いちいち言わないでよ! あんなぶっといバイブを入れられて、
処女もヘチマもないわ!」
茜は、すっかり冷静さを失っていました。
三沢「そうカッカしなさんな。それよりもよぁ。オレはお嬢ちゃんの”意志”を確認しに来たんだぜ。」
ここで三沢は、意外なことを言いました。
茜「意志…?」
三沢「そうだ。お嬢ちゃんの意志だ。」三沢は繰り返しました。
茜「意志って…。何の意志よ?」茜は怪訝そうな表情で尋ねました。
三沢「知れたことよ。お嬢ちゃんがこのまま信者を続けるか、あるいは脱退するかの意志だ。」
三沢は偉そうに言いました。
茜「ど…どうして今更…。そんなことを聞くのよ?」三沢の一言で、茜は動揺しました。
三沢の真意が全く読めません。
茜を無理矢理入信させて、散々全裸で陵辱した挙げ句、
今度は続けるかやめるかの意志を問うと言っているのです。
茜はしばらくの間、警戒の眼差しで三沢を見つめた後、ようやく口を開きました。
茜「つまり…。茜は、やめてもいいってことなの?」
茜は、上目遣いに三沢を見つめました。
三沢「もちろんだ。」三沢は気前よく答えました。
茜「そうなの…。」しかし、茜は手放しでは喜べませんでした。
きっと教団のことですから、何か良からぬことを企んでいるに違いありません。
茜は、教団の言うことを素直に信じるほど、お人好しではありませんでした。
三沢「ただし…。」
茜(そら来た!)三沢の次の出だしを聞いた瞬間、茜の心に警戒の赤ランプが灯りました。
三沢「…おっと、そう警戒しなさんな。お嬢ちゃんには、ちょいと見てもらいたいモノがあるのさ。
それを見た後で、続けるか脱退するかの意志を決めて欲しい。」
茜「嫌よ! きっと茜を拷問にかけて、無理矢理続けるって言わせるつもりなんだわ!」
茜は、キッと三沢を睨みました。
三沢「おいおい…。さっきも言ったと思うが、ダミアム教団はそんなヤクザな団体じゃないよ。
誠実かつ紳士的な団体なんだな、これが…。」
三沢は白々しく言いました。
茜「そんな見え透いたウソを付かないことね。やめていいって言うなら、
茜、今すぐやめさせてもらうわ!」
茜は、両コブシを握りしめながら叫びました。
三沢「おっと、お嬢ちゃん…。オマンコが見えてるぜぇ。」三沢は、再び指摘しました。
茜「茶化さないでよ! エッチ!」茜は、再びスカートの前を押さえました。
三沢「おいおい…。オレは親切で教えてやったんだぜ。元はと言えば、パンティを穿いてない
お嬢ちゃんが悪いんだぜ。」
三沢は正論を吐きました。
茜「で、やめさせてくれるの、くれないの?」茜は、強引に話を本筋に戻しました。
三沢「どうぞご自由に…。でも、”アレ”を見ないでやめると、絶対に後悔することになると思うな…。」
三沢は、もったいぶったように言いました。
茜(アレって…何なの?)すると、茜の心はこの疑問で埋め尽くされました。
そもそも茜に逃げられて、教団は血眼になって探しに来ると思いきや、追っ手の姿はありませんでした。
その後、茜は謎の人物に解放されて自由の身になりましたが、
その間教団は、手をこまねいているだけで介入してきませんでした。
教団が知らないところで茜は解放された、と言えば確かにそうかもしれませんが、
警察まで味方にしている教団にしては間が抜けすぎています。
教団が本気を出せば、茜は電車を降りたところで、なすすべもなく捕らえられていたはずです。
それに、あの謎の人物…。茜には、まだ正体が分かりません。
アレというのは、あの人物と関わりがあるのでしょうか?
茜がそこまで考えを巡らすと…。

三沢「じゃあな! おっと、コレはオレからの餞別(せんべつ)だ。」
そう言うと、三沢は黒いヒモの塊のようなモノを差し出しました。
茜「何よ…コレ?」茜は怪訝そうな表情で、塊を受け取りました。そして、塊を開いてみると…。
茜「あっ! コレって…。」
塊の正体は、TバックTフロントの超過激なパンティでした。
これは、全体が太さ5ミリほどのヒモだけでできていて、股間の部分にだけ、
アソコをギリギリ隠せる大きさの細長い布きれが縫いつけられていました。
茜の無毛のアソコだからこそ、隠せる大きさです。
毛が生えていたら、たちまちはみ出してしまいます。
ヒモの塊がパンティだと分かると、茜は顔を真っ赤に染めました。
三沢に説明されるまでもなく、”茜専用”に作られていることは明らかだからです。
茜「あ…茜に、こんなモノを穿けって言うの?」
茜は、恥ずかしさで声を震わせながら尋ねました。
三沢「もちろん。嫌なら無理に穿かなくてもいいんだぜ。」
三沢は、満面に笑みを浮かべながら答えました。
茜「こ、こんな恥ずかしいパンティ、穿けるわけないじゃない!」
茜は、これまでの自分を全て否定するような発言をしました。
三沢「ええー、そうかぁ? お嬢ちゃんは、”エグいパンティ”しか穿かないんじゃなかったのか?」
三沢は鋭く指摘しました。
茜「いいわよ! 茜、穿くから…。」
そう言うと、茜は三沢にクルリと背を向けて、パンティを穿きました。
シュルシュル、キリキリ…。
パンティの細長い布地は、鋭く股間に食い込みました。
茜「んぁっ!」茜は、思わず声を上げてしまいました。
三沢「げっへっへっへ…。ひょっとして、感じちゃったのかなぁ?」
三沢は、茜の生尻を見つめながら言いました。
こんなパンティでは、穿いているのかいないのか分からないほどです。
このパンティを穿いても、依然茜のお尻は99%以上露出したままでした。
茜「見ないでよ! エッチ!」茜は慌てて振り返って、叫びました。
三沢「おっと、わりぃわりぃ。りっぱなケツなもんで、ついつい見とれちまったぜ。」
三沢は悪びれず、ヌケヌケと言いました。
茜「で、アレって何なのよ?」茜は、強引に話を本題に持っていきました。
三沢「おおーっと。ここじゃ、教えられないな…。」三沢は余裕たっぷりに言いました。
茜の瞳に”興味の火”が灯ったことを察したからです。
茜「じゃあ、どこへ行けば教えてくれるの?」茜は追求しました。
三沢「ここからそう遠くない…。あそこだ!」
そう言うと、三沢は背後の建物を指さしました。
茜「あっ…。」その建物は、茜に良く見覚えのある建物でした。
”ダミアム教団 修行所”…それが、その建物の名前でした。
警戒を怠っていた茜は、こともあろうに教団の施設の前まで来ていたのです。
ただし、今や茜は”教団を脱退する自由”を与えられているので、逃げも隠れもする必要はありませんが…。
三沢「さっ。遠慮せずに、ズズーっと奥まで入れよ!」
三沢は余裕の表情で、茜を中へ入れようとしました。
茜は、パンティを与えてくれたことで、多少は三沢を信用する気になっていました。
茜「………。」しかし、依然警戒の眼差しで三沢を見つめつつ、建物の中へ入りました。
また、”この中は敵地…。一瞬の隙が命取りになる。”と自らに言い聞かせていました。

建物へ入ってすぐのところに受付があり、そこには美しい受付嬢が座っていました。
受付嬢「いらっしゃいませ。」
受付嬢は、感じの良い営業スマイルを浮かべながら挨拶しました。
茜「………。」一方の茜は、返事ができませんでした。
確か最初にここへ来た晩、全裸で脱走した茜は、この受付嬢にお尻を向けて
”服を返してくんないと、茜ここでウンコしちゃうから!”と叫んで、脅したことがあったからです。
オマケに、次に脱走した際に、直接見られたわけではないとは言え、本当にウンコをしてしまって…。
あのことを思い出すと、恥ずかしくて何も言えないのです。
あのことを彼女はどう思ってるんだろう? と思い、受付嬢の表情を観察しましたが、
彼女の完璧な表情からは伺い知ることはできませんでした。
茜と三沢は、受付を抜けると、ロビーにあるエレベータに乗りました。
さすがに今回は、受付でいきなり服を没収されるようなことはありませんでした。
しかし、茜は警戒を怠るわけにはいきませんでした。
その気になれば、教団はいつでも茜を全裸にして、身体の自由を奪うことができるからです。
それに、三沢のあの余裕が気になります。
まるで茜は絶対に脱退するはずがないと、踏んでいるようにさえ思えます。
茜は、絶対に脱退するつもりなのですが…。

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