デリスエンブレムの罠(通常)
コレット ジーニアス クラトス リフィル しいな プレセア ゼロス リーガル
フラノールでの散歩 ロ「誰だ?入れよ」
コ「ロイド、起きてた?
  外、雪が降ってるよ」
ロ「どおりで・・・
  寒いと思ったよ」
コ「そうだよね!寒いよね!」
ロ「・・・嬉しそうだな」
コ「だって!寒いって分かるなんて
  ・・・嬉しいんだもん」
ロ「そうか・・・。
  ちょっと前のおまえは・・・
  それも分からなかったんだっけ」
コ「ねえねえ。
  ロイドが寒いの
  我慢できるなら」
「ちょっと散歩に行こうよ」
選択肢
ロ「いいぜ」
コ「みてみて。
  フラノールの街が見渡せるよ
  綺麗だねぇ〜」
ロ「ああ」
コ「・・・ロイド、覚えてる?
  クラトスさんが言ってたこと」
ロ「・・・あいつが
  何かいってたか」
コ「エクスフィアを捨てることは
  いつでもできる」
「今は犠牲になった人々の分まで
 彼らの思いを背負って
 闘う必要があるはずだって」
ロ「・・・ああ」
「シルヴァラントの人間牧場で
 エクスフィアができるところを
 見たときだな・・・」
コ「あれ、ロイドの
  お母さまのことだったんだね」
ロ「でもアイツは
  母さんを怪物にした奴の親玉に
  へこへこ仕えてやがる・・・」
コ「ちがうと思うな。
  クラトスさん、私たちのこと
  何度も助けてくれたよ」
「ロイドのことも
 守ってくれたよ?」
ロ「それは・・・」
コ「だから、きっとクラトスさんは」
「ロイドのことも
 ロイドのお母さまのことも
 大切に思ってるんだよ」
「素敵なお父さまだよね」
ロ「・・・もしかして
  それを言いたくて
  ここに連れてきたのか?」
コ「えっとね、それもそう、かな」
ロ「・・・ありがとう。大丈夫だよ」
「あいつが親父だったってこと
 ・・・今はもう
 そんなショックじゃないんだ」
コ「うん。・・・でも・・・」
ロ「オリジンの・・・封印のことか?」
コ「いやなこといって、ごめんね」
「でも体内のマナを放射したら
 いくら天使化した
 クラトスさんでも・・・」
ロ「わかってる。
  生きていられるのか・・・
  それもわからないよな」
コ「・・・だからね!
  私のこと助けてくれたみたいに」
「クラトスさんの命を
 失わなくても
 オリジンを解放できる方法を
 探そうよ!」
ロ「・・・コレット」
コ「みんなもわかってくれるよ。
  ね?そうしようよ!」
ロ「ありがとな。
  でも・・・俺思うんだ」
「クラトスには
 クラトスの考えがあって
 ミトスについたんだって」
「だから、それを聞いてみたい。
 全てはそれからだ」
コ「・・・行くんだね?
  デリス・カーラーンに」
ロ「・・・ああ。
  明日アルテスタさんの
  具合を聞いたら、行くつもりだ」
「ミトスの千年王国には
 賛成できない。
 だから、それを阻止する」
「ミトスと・・・戦うよ」
コ「・・・もう少し
  近くに行ってもいいかな?」
ロ「・・・え、ああ」
コ「こんなに綺麗な景色
  シルヴァラントみたいに
  荒らされて欲しくないな」
ロ「荒らさせないよ」
コ「そうだよね。
  今度こそ守ろうね」
ロ「ああ」
「知ってるか?
 ドワーフの誓い、第7番」
コ「あはは。ロイドが
  一番嫌いなやつでしょ」
ロ&コ「正義と愛は必ず勝つ!」
ロ「・・・本当に
  そうだといいんだけどな」
コ「心配?
  それじゃあ・・・これ」
ロ「これは・・・?」
コ「おまもり。
  フラノールの雪ウサギ。
  幸運を呼ぶんだって」
「昼間ね、これを
 アルテスタさんの所に
 持っていってもらったの」
「もう一個はロイドに」
ロ「・・・ありがとう」
コ「ね。みんなもついてるし
  お守りもあるし
  もう、だいじょぶだよ」
ロ「ああ、そうだな」
「フラノールの雪ウサギを手に入れました」
ロ「誰だ?入れよ」
ジ「ボクだよ!
  ねえ外、見た?
  雪が降ってるんだよ」
ロ「どおりで・・・
  さみーと思った」
ジ「ねえねえねえ。
  ちょっと外に出てみようよ!
  いいだろ?」
選択肢
ロ「いいぜ」

ジ「すごい!
  雪って、静かに降るんだね」
ロ「ん。なんか怖ぇよな」
ジ「イセリアは気候がいいから
  雪なんてほとんど降らないもんね」
ジ「すっげー!すっげー!」
ロ「おい、転ぶぞ!」
ジ「平気平気!」
ロ「ほら見ろ」
 「おい、大丈夫か!?」
ジ「・・・うん、大丈夫」
ロ「・・・泣いてるのか?
  怪我でもしたか?」
ジ「あ・・・へへ。ちがうよ。
  ちょっと怖くなったんだ」
ロ「何が?」
ジ「雪はこんなに冷たいのに
  天使になったミトスは
  それに気づかないのかなぁって」
ロ「・・・そうだな」
 「あいつは人間であることも
  エルフであることも
  ハーフエルフであることも」
 「否定したいのかもな」
ジ「明日・・・アルテスタさんが
  無事だってわかったら
  決着をつけるんだよね」
ロ「え?何だよ急に。
  そのつもり・・・・だけどさ」
ジ「じゃあ、今だけ・・・
  ミトスの味方みたいなこと
  言ってもいい?」
ロ「おいおい・・・」
ジ「ボク・・・少しだけ
  少しだけだけど
  あいつの気持ちがわかるんだ」
ロ「え?」
ジ「ボクたちがイセリアを
  追い出されたとき、ボク」
 「自分が人間の血を引いてることが
  いやでいやで仕方なかった」
ロ「そうか・・・」
ジ「ヘイルダールで追い出されたときは
  くやしくって情けなくって」
ロ「うん・・・」
ジ「ボクは人間でも
  エルフでもないんだ。
  どっちにも入れてもらえない」
 「そのくせどっちかに所属してないと
  生きてることすら認めてもらえない」
ロ「ミトスと戦うのは・・・いやか?」
ジ「・・・そういう訳でもないんだ。
  あいつがやってることは許せないし」
ロ「でも、つらいんだろ?」
ジ「それは・・・」
 「ミトスを倒しても、ホントの意味で
  あいつを倒したことには
  ならないと思うからさ」
ロ「そうだな」
 「・・・俺たちも、エルフも
  ジーニアスたちハーフエルフも
  みんな変わらないとな」
ジ「変われるのかな?本当に」
ロ「あきらめたらそこで終わりだろ。
  誰だってみんなこの世界で生きて
  この景色を見る権利があるんだ」
 「・・・たぶん」
ジ「・・・そうだよね」
 「今までロイドは
  しつこいぐらい
  あきらめなかったもんね」
ロ「しつこいは余計だ!」
ジ「ボクも、もう少し
  しつこくなってみようかな・・・」
ロ「いちいちカンにさわるなー。
  まあ、いいか」
ジ「・・・くしゅんっ!」
ロ「冷えてきたな。そろそろもどるか」
ジ「そーだね。
  ・・・ありがとうロイド」
ロ「あん?何が?」
ジ「ボクのこと、普通に・・・」
ロ「普通に、何だよ」
ジ「・・・やっぱなんでもない」
ロ「何だ?変な奴」
ロ「・・凄い雪だな」
ク「ロイド・・・」
ロ「誰かに呼ばれたような・・・?」
選択肢

ロ「・・・外に・・・出てみるか」
「・・・誰もいるわけないか」
ク「・・・ロイド・・・」
ロ「ずっと・・・知ってたのか?
  俺が、あんたの・・・息子だって」
ク「・・・おまえの家で
  アンナの墓を見つけた時から
  ・・・気付いていた」
ロ「母さんはどうして死んだんだ?
  あんたは知ってるんだろ・・・」
ク「アンナはプレセアと同じ
  クルシスの輝石を体内で作る研究
  ・・・エンジェルス計画に
  利用されていた」
「ミトスの無機生命体による
 千年王国の構想を知った私は
 あれと対立し、地上に降りて」
「アンナと出会った」
ロ「・・・母さんが・・・
  プレセアと同じ実験体・・・」
ク「アンナと出会って」
「アンナとであって私は」
「ミトスのやり方を黙認することが
 世界統合の早道だという考えが
 まちがいだと気付いた」
「私は人の身でエターナルソードを
 使える術を模索した」
ロ「・・・世界を統合する為?」
ク「そうだ。しかし私もアンナも
  クルシスから追われていた」
「世界を転々として
 やがて生まれたおまえを
 育ててきたが・・・」
「とうとうクヴァルに
 見つかってしまった」
ロ「・・・そこで母さんは
  化け物にされたんだな」
ク「エクスフィアをはがされたのだ」
「要の紋がなかったアンナは
 体内のマナが暴走し
 怪物と化した」
「・・・あれがおまえを
 食い殺そうとしたところを」
「ノイシュがかばい
 あれも一時的に正気に返った」
ロ「・・・ノイシュが
  助けてくれたのか・・・」
ク「ノイシュが怪物に敏感になったのは
  ・・・恐らくその時からだろう」
ク「ノイシュは怪我を負い
  アンナもまた傷ついた体で
  自分を殺すように懇願した」
ロ「・・・もういい・・・」
ク「アンナが再び暴走して
  おまえをねらった。私は・・・」
ロ「もういい!」
ク「私は・・・アンナを殺した」
ロ「もういいって言ってるだろ!」
ク「その後クヴァルが襲ってきて
  おまえとノイシュは
  エクスフィアごと崖から滑り落ちた」
「・・・クヴァルたちを退けて
 崖を降りたが・・・」
「残っていたのは
 怪物に食い散かされた
 ディザイアンの死骸だけだった」
「・・・もう、生きてはいまいと
 そう思った」
ロ「・・・それであんたは・・・
  またクルシスにもどったのか」
ク「私はオリジンの封印そのもの」
「殺せば封印がとける以上
 ユグドラシルも私を
 放置できなかったのだろう」
ロ「あんたはそれでよかったのか?
  ミトスのやり方に反発したのに!」
ク「・・・何もかも、むなしくなった
  ミトスはマーテルさえ復活すれば
  世界を統合するといっていた」
「千年王国計画はともかく
 大地が元にもどるのなら
 もうそれでいいと思ったのだ」
「・・・おまえに出会うまでは」
ロ「俺・・・?」
ク「おまえは・・・ミトスに似ている。
  ミトスもおまえのように
  世界を救おうと必死だった」
「諦めなかった。
 虐げられても前を向いていた。
 マーテルを・・・殺されるまでは」
ロ「勇者・・・って
  呼ばれてたんだよな、あいつ」
ク「・・・そうだ。
  しかし・・・おまえとミトスでは
  決定的にちがうことがある」
ロ「種族の差?」
ク「いや、ちがう。ロイド
  おまえは自分が
  まちがえる生き物だと知っている」
「いや、まちがいを犯しても
 それを認めることができる。
 それは勇気だ」
「ミトスも・・・私も・・・
 それができなかった」
ロ「まちがいを認める・・・勇気」
ク「我々は、誤った道を正せなかった。
  過ちは正せないと諦めた。
  おまえは諦めなかった」
ロ「・・・だったら
  あんたはもう気付いてるんだろ!
  まちがいは正せるんだ」
「今からでもいい
 あんたの命を犠牲にしなくても
 オリジンを解放できる方法を探して」
「・・・いっしょに・・・」
ク「・・・私には・・・
  まだやるべきことがある」
「おまえにそれを託すまでは・・・
 私はおまえと共に
 戦うことはできない」
ロ「やるべきことって・・・」
ク「エターナルソード・・・。
  それをおまえに託すまでは・・・
  おまえも死ぬな」
ロ「クラトス!どこへ・・・」
ク「・・・ユグドラシルを
  このまま放置するな」
「奴は・・・
 いくらでも命を犠牲にできる」
「コレットを奪われる前に・・・
 ユグドラシルを・・・
 ミトスを止めてくれ」
ロ「・・・ああ、止めてやる。
  デリス・カーラーンに乗り込んで
  あいつを止めてやるさ」


ロ「お、ノイシュ。
  何を加えてるんだ?」
ノ「ウオーン」
ロ「ペンダント?
  こんなもの・・・」
「これ・・・クラトスと
 ・・・母さん?」
ロ「じゃあこの赤ん坊は・・俺・・・」
ノ「ウオーンウオーン」
ロ「クラトスからあずかったんだな?」
ノ「ワォーン」
ロ「・・・わかった。
  これは俺が持ってるよ」
「父のペンダントを手に入れました」
ロ「誰だ?入れよ」
リ「ちょっといいかしら・・・?」
ロ「先生?どーしたんだよ」
リ「雪を見たいんだけど
  ちょっとつきあってくれないかしら」
選択肢
ロ「いいぜ」

リ「不思議ね・・・
  真っ暗な空から
  雪が降りてくる・・・」
ロ「先生の台詞とは思えねぇな・・・」
リ「失礼ね。
  ・・・自分でもそう思うけれど」
ロ「あはははは」
リ「笑い過ぎよ」
ロ「ごめん」
リ「ねぇ、ロイド。
  これからどうするつもり?」
ロ「うん。
  ・・・デリス・カーラーンへ
  行くことになると思う」
リ「そうね。
  そろそろ決着をつけるべきね」
ロ「ああ。やるべきことは
  わかってるんだ」
「オリジンの封印を解いて
 資格を得て、エターナルソードで
 世界を統合する」
「・・・人間の俺じゃ
 エターナルソードは
 使えないらしいけど」
リ「問題はそれだけではなくてよ。
  目的を達成するためには
  ミトスだけではなくて」
リ「クラトスの命も
  犠牲にしなくてはならないのよ」
ロ「・・・コレットの時みたいに
  道はないのかな」
リ「以前の私なら・・・
  ないと断定したわね」
ロ「そうかな?」
リ「そうよ。この世界には
  けして変えられない
  運命があるって」
「私は信じていたから」
ロ「今は、信じてないのか?」
リ「・・・やっぱり変えられないものは
  あると思うわ」
ロ「先生・・・」
リ「でも、可能性を信じるのも
  悪くないと思うの」
「自分でもこの変化に
 とまどっているのだけれど」
ロ「何が先生を変えたのかな・・・」
リ「雪を拡大鏡で見ると
  不思議な形をした結晶状なのは
  勉強したわよね」
ロ「な、何だよ急に。
  ・・・そうだっけ?」
リ「そうなの。
  針葉樹みたいな綺麗な結晶よ」
ロ「しんようじゅ・・・?」
リ「・・・もういいわ」
「とにかく雪結晶は
 降雪時の温度と湿度で」
「まったくちがう形に
 なってしまうものなの」
ロ「それが・・・何?」
リ「どれも同じに見える冷たい雪だけど
  実は周囲の環境に
  敏感に反応しているのよ」
ロ「うん。それはわかったけど・・・」
リ「つまり、私の周りの温度が
  変わった・・・ということ」
ロ「ああ!先生が変えたものが
  何かってことか」
リ「ふふ、かんじんの熱源体は
  まったく気づいてない
  みたいだけれど」
ロ「え?え?」
リ「つきあってくれてありがとう。
  もうもどりましょう」
「明日からの戦いが
 最後の戦いになるかも
 しれないのだから」
ロ「う、うん。わかったよ・・・」
ロ「誰だ?入れよ」
し「ちょっといいかい?」
ロ「しいな!
  どうかしたのか?」
し「外に行かないか?
  雪が降ってて、綺麗なんだよ」
選択肢
ロ「いいぜ」

し「みんな眠ってるんだね。
  こうしていると
  世界が平和に見えるよ」
ロ「ホントだな」
 「この空の上で
  クルシスの連中が
  無機生命体の千年王国なんて
  ばかげたこと考えてるのにな」
し「無機生命体か」
 「みんなが無機生命体になったら
  ・・・本当に差別は
  なくなると思うかい?」
ロ「・・・いや
  なくならないだろうな」
し「そうだね。あたしもそう思う」
 「あたしは人間だ」
 「だけどテセアラでは
  ミズホの民とそれ以外の人間は
  お互い溝があった」
 「ミズホの中でも
  あたしは・・・浮いていたしね」
ロ「・・・ミトスは・・・
  自分の中に流れてる」
 「二つの種族の血が
  いやなんじゃないのかな」
し「そうかもしれないね。
  あたしにも・・・
  何となくそれはわかるよ」
ロ「しいながミズホの民だからか?」
し「あたしが精霊と契約できるからさ
  多分・・・」
 「あたしのはるか昔の先祖には
  エルフがいたんだよ」
ロ「そうなのか?」
し「精霊を呼ぶのにも
  エルフの血が必要らしいんだ」
 「魔法はもちろん
  ああいう自然界のマナを使う技術は」
 「大なり小なり
  エルフの血が流れていないと
  だめなんだってさ」
ロ「じゃあ、クラトスやゼロスも・・・
し「どこかに、そんな血が
  流れてるのかもね」
 「あたしと同じように」
ロ「・・・そうか」
し「あたしがコリンと契約した瞬間
  周囲の人間の目は変わったからね」
 「ああハーフエルフってのは
  年中こんな視線を浴びてるのか
  ・・・とは思ったよ」
ロ「しいなは・・・
  いやにならなかったのか?」
し「・・・何度もいやだと思ったさ。
  村のみんなを死なせてしまったしね」
 「だけど、この力があるから
  あたしはコリンに出会ったし
  あんたたちにも出会ったわけだろ」
ロ「そうだな。しいなが召喚術を
  手に入れてなかったら
 「ちがう奴がコレットを
  暗殺しにきてたのかもな」
し「そう思うとねぇ。
  人にはいらないものは
  何一つないんだなって思うんだよ」
ロ「しいなの中の召喚術も
  必要だから備わっていたって
  ことだな」
し「そうさ。あたしの力も
  コレットの力も
  リフィルたちの血も」
 「両親から受け継いだ
  あんた自身全てもさ」
 「みんな必要だからそこにいる。
  必要だから
  生きてるんじゃないのかなって・・・」
ロ「・・・ああ。そうだよ」
 「俺・・・全ての命は
  生まれてきたことに
  意味があるって思う」
し「あたしもね
  最近そう思うようになったよ」
 「そうしたら、何か
  すごく気が楽になった」
 「ああ、生きてるだけで
  いいんだってね」
ロ「へ?あたりまえだろ?」
し「当たり前じゃなかったのさ」
 「昔のあたしは、任務に失敗して
  契約から逃げている
  ただのお荷物なんだって
  思ってたんだから」
ロ「ああ・・・そういうことか」
し「あんたがね、ことあるごとに
  当たり前のことを
  当たり前の顔して言うのを
  聞いてる内にさ」
 「無理する必要はないのかなって
  思ったんだ」
ロ「そうかなー。よくわかんねぇ」
し「そうなんだよ」
 「きっとね、あんたがあんまり
  一所懸命生きてるから
  そう思ったんだ」
ロ「はは、なんか一応
  誉められてるんだよな」
し「・・・ミトスにもさ
  それが伝わるといいのにさ」
ロ「・・・ミトスか・・・」
し「一所懸命生きてれば」
 「同じように必死で生きてる命を
  簡単に押しつぶしたりは
  できないだろ」
ロ「・・・それが伝わるかどうか
  わからねぇけど」
 「俺は俺らしく生きられる世界を
  つかむために、あいつと対決する」
し「もしかしたら・・・
  こっちからしかけるつもりかい?」
ロ「ああ。このままクルシスを
  放置しておいても
  事態は好転しないと思う」
し「そうだね。それがいいよ。
  うだうだ考えてるのは
  性に合わないさ」
ロ「だよな。しいなとは話が合うなぁ!
  親友になれそうだよな」
し「・・・親友・・・」
ロ「あれ?だめか?」
し「・・・・・・バカ」
ロ「誰だ?入れよ」
プ「・・・私・・・です」
ロ「めずらしいな。どうしたんだ?」
プ「雪を・・・見にいきませんか?」
選択肢
ロ「いいぜ」

ロ「すげー。俺こんなに
  雪が降ってるのは初めてだ」
プ「雪・・・私・・・
  あまりみたことがないので
  ・・・不思議な感じです」
ロ「そうなのか?」
プ「心を失っていた頃の記憶は・・・
  あいまいだから・・・」
「それに・・・私・・・
 オゼットとメルトキオぐらいしか
 いったことがなくて」
ロ「・・・そうか。そうだよな」
「俺だってこんなことになる前は
 イセリアから殆ど出たこと
 なかったもんな」
プ「雪というのは・・・
  すぐ溶けてしまうものなんですね」
ロ「そうだな。氷みたいなもんだしな」
プ「私・・・もっとずっと
  残っているものだと
  思ってました」
「はかない・・・ものなんですね」
ロ「うん。そういわれると
  ちょっともの悲しい感じだよな」
プ「でも、当たり前ですよね」
「・・・木も草も花も
 いつかは枯れます。
 人も・・・」
ロ「命あるものは・・・
  みんないつかは死ぬ。
  だから雪も消える」
プ「アルテスタさんは・・・
  まだ消えてしまいませんよね」
ロ「プレセア・・・」
プ「私・・・
  まだアルテスタさんのこと
  許していません」
「それなのに・・・
 アルテスタさんが
 亡くなってしまったら」
「・・・私・・・」
ロ「大丈夫」
プ「・・・確率は100パーセント
  ではないです」
「安易にそんな言葉を・・・
 口にしないで下さい」
ロ「100パーセントなら
  大丈夫なんていわないよ」
プ「そうでしょうか?」
「大丈夫という言葉を
 心配の必要を感じない場合に
 使う言葉ですよね」
ロ「この世の中に
  絶対なんてないだろ」
「だから、自分に
 いいきかせるんじゃないのかな」
「絶対できる。絶対大丈夫って」
プ「・・・そうかも知れません」
ロ「正直なところ
  アルテスタさんが無事かどうか
  俺にはわからない」
「俺にできるのはアルテスタさんの
 生きる力を信じることだけだ」
プ「信じる・・・こと」
ロ「ああ。だから大丈夫って言う。
  言い続ける。そう信じる。
  人の意思の力は強いんだ」
「・・・その力でアルテスタさんを
 こっちの世界に引き留められる」
プ「ロイドさんが強いのは
  ・・・その意志の力の
  せいなんですね」
ロ「え?そうかな」
プ「あなたを見ていると
  あんなに絶望的だと思ったことも」
「・・・簡単にできてしまうような
 気になるんです」
ロ「・・・おれ、単純だからさ。
  あんまり深く考えないんだよ」
「とりあえず諦めなければ
 何とかなるって思う」
プ「ミトスにも・・・
  勝てると、思いますか?」
ロ「・・・うん。勝つよ。
  そう思わないと・・・
  あいつとは戦えない」
プ「少しの間でも・・・
  心を許してしまったから?」
ロ「そうかな。
  うん確かに、それもある」
「でも・・・俺はあいつに
 同情できないんだ」
プ「はい。・・・彼は
  ひどいことをしました。
  人にもエルフにも大地にも・・・」
ロ「ハーフエルフにもだ。
  あいつは自分が受けた傷を
  好き勝手周りにぶつけて」
「そのことでハーフエルフって
 種族全体をおとしめてるんだ」
プ「そうですね。その通りです」
ロ「確かに、人もエルフも
  悪かったんだと思う」
「ミトスも・・・ギリギリまで
 我慢したんだと思う」
「でもそれは・・・
 あいつが生みだした
 結果に対しての
 言い訳でしかないんだ」
プ「ロイドさんは・・・勝ちます」
ロ「え?」
プ「今話をしてそう思いました」
「ミトスの意志と
 あなたの意志がぶつかったら
 きっとあなたの方が強いです」
「あなたは・・・
 自分を誤魔化していないから」
ロ「・・・サンキュ」
「何か、そういわれたら
 明日クルシスに突入する
 勇気が湧いてきたな」
プ「明日・・・ですか?」
ロ「そうさ。
  アルテスタさんの容態を聞いたら
  全てに決着をつける」
プ「ミトスを・・・倒して
  世界を統合するんですね」
ロ「ああ。
  ・・・それしか方法はない」
プ「ロイドさん。
  きっと・・・大丈夫です。
  絶対に・・・勝てます」
ロ「あ、安易な言葉、使ってる」
プ「はい。私の意志の力も
  ロイドさんに預けます」
ロ「・・・よし。預かった!」
ロ「誰だ?入れよ」
ゼ「よーう、ハニー
  起きてるか?」
ロ「・・・たった今眠くなった。
  おやすみ」
ゼ「おいおいおい。
  そんな冷たいこと言わないでさ。
  ちょこーっと、外に行こうぜ?」
選択肢
ロ「いいぜ」

ゼ「・・・その日
  メルトキオは記録的な大雪でな。
  この街と同じ眺めになっちまってた」
ロ「どうしたんだよ、突然」
ゼ「まあ、ちょっとした昔話よ。
  急に話したくなったんだ」
ロ「まあ、話したいなら
  聞いてやるけどさ」
ゼ「俺は初めて見る雪に大興奮して
  お袋といっしょに
  庭で雪だるまを作ってた」
 「したら、いきなり
  雪だるまが崩れてよ」
 「何が何だかわからないうちに
  今度は赤い雪が降ってきた」
ロ「・・・赤い・・・雪?」
ゼ「お袋の血だよ
  殺されたんだ」
ロ「・・・!?」
ゼ「んで、お袋がさ、倒れ込んできて
  俺の肩を掴むんだ」
 「おまえなんか
  生まなければよかったって」
ロ「そんな・・・
  そんなの酷いじゃないか!」
ゼ「お袋には
  好きな相手がいたんだろうな」
 「でもクルシスからの信託で
  当時の神子・・・俺の親父と
  結婚しなくちゃならなくなって」
 「しかも親父には別の女がいたしな」
ロ「それにしたって
  おまえにはなんの罪もないだろ!」
ゼ「お袋を殺した魔法は
  俺を狙ってたんだよ」
ロ「え?」
ゼ「俺は次代の神子として
  ・・・命をねらわれた」
 「お袋は・・・
  巻き込まれて死んだんだ」
ロ「・・・・・・」
ゼ「俺を殺そうとしたのは
  セレスの母親でな」
ゼ「母親は処刑されて
  セレスは修道院に軟禁された」
ロ「そう・・・だったのか」
ゼ「マナの神子なんて・・・
  まっぴらだったんだ。ホントによ」
 「もういつだって
  逃げ出したくて仕方なかった」
ロ「・・・うん。
  神子は・・・辛いと思う」
 「俺にはそれを
  想像するしかできないけど」
 「それでも
  ・・・辛いってことはわかるよ」
ゼ「・・・悪いな。
  返事に困る告白だったろ?」
ロ「いや・・・。でもどうして
  急に話す気になったんだ?」
ゼ「俺は・・・生まれなければ
  よかったんだ」
ロ「な、何いってんだよ」
ゼ「いや、今もそう思ってるって
  ことじゃねぇよ」
 「ただ以前は、親から否定されて
  教会からも疎んじられ
  王室からは怯えられて」
 「・・・逃げ出したかった」
ロ「でも今、ゼロスはここにいる。
  そうだろ?」
ゼ「どうかな。今だって
  実のところを言うとな・・・
  色々メンドーで、いやになるんだよ」
 「いっそ何もかも滅びた方が
  いいんじゃないかって」
ロ「ゼロス!何を言うんだ!」
ゼ「・・・怒った?」
ロ「怒るよ!当たり前だろ!
  何もかも滅びちまったら
  俺が困るんだからな」
ゼ「おいおいおい。
  何もかも滅びたら
  おまえも消えるんだぜ」
ロ「俺は消えない」
 「だから俺以外の奴にも
  ほろびて欲しくないし
  ゼロスにも
  生きててもらいたい」
ゼ「・・・泣ける台詞だなぁ」
ロ「ちゃかすなよ」
 「明日アルテスタさんの無事を
  確認したら
  ミトスたちに最後の戦いを
  挑むつもりだったんだ」
 「おまえがそんな弱気じゃ
  心配で連れていけないだろ」
ゼ「・・・やるのか?
  本当に世界を
  統合できると思うのか?」
ロ「やれる。俺は逃げない」
ゼ「・・・わーったわった。
  ロイドくんの熱血ぶりには
  フラノール中の雪が解けちまわぁな」
 「・・・俺も腹をくくる。
  逃げない方向で
  一つやってみるとするか」
ロ「ハハ。平和になったら
  好きなだけ逃げればいいからさ」
ゼ「そりゃどーも」
 「やれやれ・・・
  結局分が悪い方につくのか。
  俺さまらしくねぇな」
ロ「なんの話だ?」
ゼ「こっちのこと。
  それよりそろそろもどろうぜ。
  寒くてかなわねーや。」
ロ「ああ」

ロ「あれ、ゼロスの奴
  落としたのかな?」
 「あれ、手紙がついてる・・・」
手紙「俺さまの信頼の証だ。
   しばらくあずかっててくれ」
  「・・・許してくれと
   いえる立場じゃねぇが
   許して欲しい」
  「みんなには言うなよ」
ロ「???
  むずかしい手紙書くなよ、もー!
  ったく、意味わかんねー」
神子の宝珠を手に入れました
ロ「誰だ?入れよ」
リ「失礼する」
ロ「リーガル?
  どうしたんだ、こんな時間に」
リ「夜更けにすまないが
  外に行かないか?」
「少し話がしたい」
選択肢出現
ロ「いいぜ」

リ「雪か・・・。ここはやはり
  セルシウスの影響を
  強く受けているのだな」
ロ「見てるぶんにはきれいだけど
  ここで生活してる人は大変だろうな」
リ「うむ。このあたりは
  雪で観光客を集めなければ
  生活できぬ」
ロ「そういえば、おまえの会社って
  観光事業がメインなんだろ?
  フラノールに会社はないのか?」
リ「スキー場とホテルを
  いくつか経営しているはずだ」
ロ「・・・すげぇ。金持ちなんだな」
リ「会社を作ったのは私ではない。
  私の何代か前の当主だ」
ロ「はー、そんなに昔から
  続いてる家なんだな」
リ「・・・エクスフィア鉱山が
  巨万の富を産んだ」
「恐らくブローカーを経て
 ディザイアンに流されていたのだろう」
「我が手にある財産は
 シルヴァラントでの流血によって
 あがなわれていたのだ」
ロ「・・・そうか。そうだよな」
リ「すまなかった」
ロ「おまえが謝ることじゃないだろ」
リ「知らなかったことは
  言い訳にはならぬ。
  むしろそれは罪悪だ」
ロ「それはそうかも知れないけど・・・」
リ「・・・恐らくミトスが
  ありとあらゆる命を虐げるのも
  ここに起因するのではないか?」
ロ「どういうことだ?」
リ「人は・・・己の罪をしらなすぎ
  エルフはその罪に目を閉じる。
  それがミトスをいらだたせている」
ロ「そうだとしても
  あいつがやっていることは
  世界中を巻き込んだ復讐だろ」
「許されることじゃない」
リ「ならば・・・
  私も許されないことになる」
ロ「へ?」
リ「私もクルシスに復讐するために
  ここにいる」
ロ「それは・・・ちがうだろ」
リ「同じことだ。
  仮にアリシアを怪物に変えた原因が
  人間の側にあったのなら」
「私はミトスと同じ道を
 辿っていたかもしれぬ」
ロ「・・・大抵はそうなる前に
  自制心が動くって・・・
  先生が言ってたぜ」
リ「そうだろうな。しかし結局私は
  ・・・いや我々は
  ミトスと同じなのだ」
ロ「・・・ミトスと同じ?」
リ「自分たちの理屈と合わない者
  自分たちを不快にさせる者を
  力で排除している」
ロ「・・・ぐぅの音もでねぇな
  そういわれちまうと」
リ「ミトスは・・・それを知っている」
「だから去り際に
 エクスフィアのことを
 言ったのだろう」
「人の命を吸ってできたこの石を
 犠牲を否定する
 我々が使っている都合のよさ・・・」
ロ「何か、ムカムカしてきた」
リ「図星だからではないか?」
ロ「そうかも知れないけどよ。
  理屈が正しければ
  それでいいってモンでもないだろ」
リ「ふむ」
ロ「・・・あいつがやってることは
  いやなんだ。それだけだ」
リ「・・・そうだな。
  それでいいのかも知れないな」
「私は・・・ミトスを私に
 置き換えることで」
「無意識のうちに
 自分の正統性を主張しようと
 していたのかもしれぬ」
ロ「難しいこと考えるな。リーガルって」
「誰だって自分が悪者になんか
 なりたくないし
 自分が嫌なことは我慢したくないよ」
リ「誰だってそう思っている・・・か」
ロ「相手も同じだと思ったら
  ・・・ミトスみたいなことは
  できねぇだろ。だから・・・」
リ「奴と・・・戦うことになるんだな」
ロ「明日・・・アルテスタさんの容態が
  はっきりしたら、決着をつける」
ロ「・・・よかろう。
  悲劇の連鎖は・・・
  早急に断ち切るべきだ」
ロ「ああ。明日からも、たのむな」
リ「うむ」
クラトス決戦前夜 ロ「はい?」
リ「まだ起きてた?」
ロ「・・・なかなか寝つけなくて」
リ「それなら、外にいかなくて?」
ロ「・・・そうだな
  じゃあちょっとだけ」
リ「ふふふ
  でも、本当になつかしいわ・・・」
ロ「何がだ?」
リ「この村・・・」
ロ「・・・え?」
リ「あら、忘れたの?
  私とジーニアスはテセアラで
  ・・・この村で生まれたのよ」
ロ「あ・・・そうか
  そうだったよな」
リ「世界が二つあるなんて
  ちっとも気づかなかったわ」
「・・・何のために
 研究をしていたのかしら」
ロ「もしかして先生が遺跡に
  興味を持ったのって・・・」
リ「・・・子供の頃に見た景色を
  ずっと探していたわ」
「ヘイルダールも異世の扉も・・・
 すべてはテセアラにあったのね」
ロ「よかったな、先生」
リ「よかったの・・・かしら」
ロ「だって、先生は
  この村を探してたんだろ
  故郷を見つけられたんだろ」
リ「・・・そうね。
  結局は・・・
  よかったのかもしれないわね」
ロ「何だよ。
  何か変なこといっちゃったか?」
リ「いいえ」
「自分のルーツがどこにあるのか
 一生わからないまま朽ち果てるより
 真実がわかってよかったんだわ」
ロ「自分のルーツか・・・
  俺は・・・どこの生まれなんだろう」
リ「そうね
  今度クラトスに聞けばいいわ」
ロ「・・・あいつに・・・?
  あいつとそんな話・・・」
リ「あの人は、あなたを守ろうとした。
  命がけでね」
「それがどんな意味を持つことなのか
 よく」考えて
ロ「でも・・・オレには
  あいつの考えてることが
  わかんないよ!」
「なんでおとなしく
 ミトスの言いなりに
 なってたんだ?」
リ「さあ、どうしてかしらね
  でもあなたを守ることは
  ミトスの利益に反していたはずだわ」
ロ「あいつは俺たちをだましてた」
リ「人は・・・変わっていくものだわ
  よくも悪くも」
ロ「だったら・・・
  どうしていまさら
  戦うなんていうんだ」
リ「大人って生き物はやっかいで
  なかなか自分のまちがいを
  認めたりできないものなのよ」
「彼なりの・・・
 けじめのつけ方なのでしょう」
ロ「・・・けじめか」
ロ「それがついたら・・・
  あいつから俺のルーツを
  聞くようなことがあるのかな」
リ「そうね」
「・・・もしもあなたの
 生まれた場所がわかったら
 いっしょにいきましょうか?」
ロ「・・ああ。そうだな
  そのときは、各地のエクスフィアも
  回収しながらいこうぜ」
「これは放置しておいたら
 いけないものだと思うんだ」
リ「そうね。二度と歴史の表舞台に
  出てこないようにするのが一番ね」
ロ「だろ?」
リ「わかったわ。じゃあ決まりね」
「世界が統合されたら
 二人であなたの生まれた場所を
 目指しましょう」
ロ「ああ、約束だ!」
ロ「はい?」
ゼ「・・・わりぃ。起こしたか?」
ロ「・・・なかなか寝つけなくて」
ゼ「じゃあちょっと、顔貸してくれ」
ロ「・・・そうだな
  じゃあちょっとだけ」

ゼ「・・・悪いな。こんな夜更けに」
ロ「いや・・・別にいいけど
  どうかしたのか?」
ゼ「単刀直入に聞くけど
  ぶっちゃけクラトスってヤツは
  どーなんだ?」
ロ「どうって・・・何が?」
ゼ「腹がたたねぇのかって
  いってんだよ!」
ロ「ゼロス
  ・・・おまえ
  何でそんなに怒ってんの」
ゼ「今までさんざん
  俺さまたちの敵に回って
  息子のおまえを裏切って」
 「むかつくだろうが」
ロ「あのな・・・
  それをおまえが言うか?
  お・ま・え・が!」
ゼ「俺さまのことはいいんだよ
  俺さまには、高くてひろーい
  心の棚があるからな」
ロ「自慢げに言うことかよ・・・」
ゼ「俺は・・・親ってのは
  子供を守るべき存在だと思うんだよ」
ロ「ああ・・・まあな」
ゼ「ところがあいつは
  中途半端にいったりきたりしてる」
 「そんなコトしたら
  おまえが苦しむだけだろ」
 「あげくのはてには
  明日親子の決闘だぜ?」
 「親子で刃物振り回しあうなんて
  冗談じゃねーや!」
ロ「うん・・・まあ・・・
  そうなんだけど・・・」
ゼ「何だよ、煮えきらねぇなあ!
  おまえは腹が立ったりしないのか?」
ロ「いや・・・何か
  俺がどうこういう以前に
  おまえが一人で怒ってるからさ」
ゼ「・・・俺は、いやなんだよ
  自分の勝手な都合で
  子供を振り回すような親は・・・」
ロ「ああ、そう言われてみると
  俺、振り回されてるかもな」
ゼ「だろー!?」
 「あいつ、そもそも
  エターナルソードや
  エターナルリングのことも
  知っててずっと
  黙っていやがった」
 「・・・あっ!」
ロ「・・・エターナルリングが
  どうしたって?」
ゼ「いや・・・それは・・・」
ロ「もしかして、おまえに
  エターナルリングのこと教えたの
  クラトスか!?」
ゼ「・・・と、ところでロイドくん
  世界統合が成功したら
  おまえはどうするのよ?」
ロ「ゼロス・・・
  クラトスから聞いたんだな」
ゼ「・・・あいつは・・・
  何もかも知ってたんだぜ」
 「エターナルソードは
  人間には使えないことも」
 「コレットちゃんの病気のことも
  エターナルリングの作り方も」
ロ「まあな。それを思うと・・・
  早く言えよ、とは思うな」
ゼ「だろ!」
ロ「でも、教えられてたところで・・・
  俺たちはクラトスを
  信用しなかったと思う」
 「だからあいつなりに手順を踏んで
  俺たちのためにいろいろ準備して
  くれたんじゃないかな」
ゼ「・・・まあ、そう言われると
  ・・・そうかもな」
 「何だか、俺さま、一人で怒って
  バカみてーだな」
ロ「そんなことないよ」
 「・・・おまえが
  怒ってくれたおかげで
  俺の方は冷静になれたみたいだ」
 「気負いはなくなった」
ゼ「・・・そうか
  そりゃ・・・よかった」
ロ「・・・明日・・・
  クラトスと戦って
  それから改めて聞いてみるよ」
 「あいつが・・・何を考えて
  何をしたかったのか」
ゼ「・・・明日か
  もしもオリジンの封印が解けたら
  ・・・世界統合が始まるんだよな」
ロ「・・・そうだな
  あ、そうだ
  さっきの質問だけどな」
 「エクスフィア探しの旅をするんだ」
ゼ「へ?」
ロ「ほら、世界統合後の話だよ」
ゼ「・・・ああ。そいつはいいな」
 「エクスフィアは・・・
  人の手の届くところに
  おかない方がいい」
 「有機生命体のためにも
  無機生命体のためにも」
ロ「ゼロスは?
  ゼロスはどうするんだ?」
ゼ「俺さま? そうだなー
  どうせ神子制度は
  廃止になるだろうから・・・」
 「おまえについていこうかなぁ」
ロ「げ。マジ?」
ゼ「お、我ながらいアイデアだな
  世界を救ったゼロスさまと
  その相棒で、旅をする」
 「どうだ?」
ロ「・・・勝手にしろよ、もー」
ゼ「よーし。決まりだ。
  俺さまとの旅はたーのしいぜぇ!
  期待してろよ、ロイド!」
ロ「へいへい」
ロ「はい?」
リ「・・・起きているか?」
ロ「・・・なかなか寝つけなくて」
リ「そうか・・・
  では外で話でもしないか」
ロ「・・・そうだな
  じゃあちょっとだけ」

リ「・・・おかしなものだな」
ロ「へ?何がだ?」
リ「おまえの父親が
  私より若い男だということがな」
ロ「・・・ああ。何かそれはわかる
  俺・・・未だにピンとこないよ」
ロ「ちょっと歳の離れた
  兄貴みたいなもんだろ、あれ」
リ「兄か・・・。そうだな」
ロ「ま、それを言うとさ
  リーガルそんな感じだけどな」
リ「私もおまえのことは
  弟のように思っていた」
「私には兄弟がいないが
 もしも弟がいれば
 おまえのような
 存在なのかもしれぬと」
ロ「ははは。あんたの弟だったら
  俺より落ち付きが
  あるんじゃないかな」
リ「いや、おまえはそれでいて
  案外我を失わぬ
  ・・・父親に似たのかもしれぬぞ」
ロ「リーガルには
  クラトスのこと
  ・・・理解できるのかな?」
リ「どうした?急に・・・」
ロ「ちょっと・・・似てるなって
  思ったんだよ
  クラトスとリーガルって」
ロ「・・・色々さ」
リ「・・・どうかな
  私は・・・愛する者を
  失ったときですら」
「自分自身は
 失わなかったように思う」
「基本的に
 ・・・冷淡なのではないかと
 自分に呆れたこともあった」
ロ「そうかな?
  リーガルはアリシアのために
  復讐しようとしたんだろ」
「それがいいかどかはともかく
 冷たいとは思わねぇけど」
リ「それが真実アリシアのためなのか」
「・・・アリシアを失った
 自分自身の悲しみを
 うめるためなのかは」
「・・・正直わからぬ」
ロ「・・・うーん?
  やっぱリーガルって
  むずかしいこと
  考えすぎだと思うなぁ」
「同じことだろ」
「要するにそれだけ
 悲しいってことは
 それだけアリシアが
 大事だったってことで」
リ「・・・そうか・・・
  おまえは常に素直だな」
ロ「単純なんだってさ」
「リーガルと足して
 二で割るぐらいで
 ちょうどいいのかもな」
リ「ふむ。この旅が終わったら
  もう少しおまえのそばにて」
「おまえのものの考え方について
 学んでみようか?」
ロ「その学ぶって姿勢がどうなのかなー」
「でも、旅が終わっても
 リーガルが俺に
 ついてくるって言うなら」
「俺は別に構わないぜ
 一石二鳥だし」
リ「一石二鳥?
  私がいることで
  何かおまえの役に立つのか?」
ロ「俺、世界を統合したら
  エクスフィアを回収しようと
  思ってるんだ」
「だってこのまま放置は
 できないだろう?」
リ「・・・うむ。この悲しい生物は
  このまま永遠の眠りに
  つかせるべきなのかもしれぬな」
「人がこれを使うと・・・
 再び悲しい歴史を
 繰り返すやもしれぬ」
ロ「ああ、そうさ」
「その時に、リーガルの会社に
 残ってるエクスフィア出荷の
 資料とかあれば」
「多少便利なんじゃないかと
 思ってさ」
リ「・・・その旅
  私も同行させて欲しい」
ロ「本当か?」
「正直言って、俺が生きてる間に
 全部回収できるか
 わからないんだぜ?」
リ「そのための方法は
  私が学んできた経営という仕事が
  活かせるだろう」
「それに・・・このまま
 再び獄中にもどり
 ときを無為に過ごすより」
「おまえに協力する方が
 アリシアも喜ぶだろう」
ロ「わかった
  ・・・あんたがいると
  たよりになるよ」
リ「我が力・・・この旅の後も
  おまえに預ける」
「おまえは私の指針であり
 新たな希望でもある」
リ「共に進んでいこう」
クラトスとの決戦
クラトス「・・・一人で
 大丈夫なのか?」
コ「ロイドは負けません」
「クラトスさんやクルシスが
 犠牲にしてきたものすべてを
 ロイドは
 背負ってるんだもの」
リ「あなたはこれから
  目の当たりにするわ」
「自分の息子が自分を超えて
  より成長するさまをね」
「ロイドは
 私たちの・・・希望なのよ」
ゼ「こいつは暑苦しいヤツでね。
  おまけにしつこくて、単純で
  始末に負えないときてる」
 「だからあんたの相手なんて
  こいつ一人で充分ってわけだ」
 「ま・・・せいぜい
  がんばってくれや」
ゼ「むしろ貴公とロイドは
 一騎打ちをするべきだろう」
「・・・それこそが、貴公が
 望んだ結論ではないか」
「・・・貴公は・・・
 私以上に不器用なようだ」
デリスエンブレムの変化 疎まれしもの
ロイド「どうなってるんだ?」
ジーニアス「・・・どうして村長が・・・」
コレット「・・・気をつけて。幻だよ」
村長「ワシが幻だと思うのか?」
「これだから、ハーフエルフは
 おろかだと言うんだ」
レミエル「コレット。哀れな神子。     世界を滅ぼすうとまれし神子よ」
コ「レミエル・・・!」
村「ハーフエルフは
  この世界に不要の存在だ」
コ「どうして
  そんなひどいことを言うの!」
村「できそこないの神子は黙っていろ!」
ジ「人間も・・・エルフも
  ボクたちを・・・
  じゃまものあつかいする」
村「そうだ。じゃまなのだ!」
レ「消えるのだ。この世から・・・」
村「死んでしまうといい。
  おまえたちが生きていることに
  意味などない」
レ「消えるのだ・・・」
村「死ね。一刻も早く!」
こ「ジーニアスだって私だって
  好きでこんな風に
  生まれたわけじゃないんです・・・」
「なのに・・・」
レ「仕方がなかろう。
  そのものは、我らの仲間にすらなれぬ
  うとまれし者だ」
ロ「ちがう!」
ミトス「ちがわない。ハーフエルフは
    生きているだけでうとまれ
    差別される」
「ボクたちは
 生きていることが罪なんだ。
 そうだろう?」
ロ「ちがう!
  ハーフエルフは悪くない!」
ジ「でも・・・」
コ「・・・・・・」
ロ「悪いのは、自分とはちがうやつを
  認めることができない心だ!
  心の弱さだ!」
「二人とも、むかえに来たよ」
ジ「ロイド・・・」
ロ「さあ、行こうぜ」
レ「無駄だ。
  できそこないの神子が
  もどってどうする?」
「神子と言うだけで
 おまえは孤立していただろう?
 誰も近づいてこなかっただろう?」
リ「ロイドは・・・
  友達になってくれました」
「私のこと
 何度も助けてくれました
レ「それはおまえが
  世界を救うはずだったからだ。
  「失敗したがな」
コ「・・・ちがいます!
  ロイドはちがう手段を
  見つけようとしてくれた」
「私はたしかに孤立していたけれど
 それは私が神子だからじゃない」
「どうせ神子として死ぬからって
 私がみんなに近づく強さを
 持っていなかっただけだもの」
「私、もうその弱さを捨てる。
 捨てられるようにがんばる」
「だって、私がみんなから
 異端視される神子だったから」
「私、ロイドや大切な仲間に
 出会えたんだもの」
「私、神子でよかったの。
 そして神子として、生きて
 世界を救いたい」
ミ「ジーニアス、キミも?
  ハーフエルフでよかったなんて
  そんな風に思えるの?」
村「ばかばかしい。
  ハーフエルフがまともに
  暮らせる世界なんてないんだ」
ジ「・・・人間がボクたちを嫌うから
  ボクも人間が嫌いだ」
ロ「ジーニアス!」
ジ「でも、ボク、ロイドは好きだよ。
  一緒に旅してきたみんなも好きだ」
「だってみんなはボクのこと・・・
 好きでいてくれたと思うから」
村「バカめ。そんなものは幻想だ!」
ジ「ボクも同じなんだ」
「ハーフエルフを嫌う人みたいに
 人間とかエルフってだけで
 腹が立った」
「・・・それじゃあ
 余計に嫌われちゃうよ!」
「ボクも・・・
 心が弱かったんだ」
ミ「・・・心の弱さは、罪なの?」
「誰もが強いわけじゃない
 誰もがうとまれることを
 たえられるわけじゃないんだ」
ロ「・・・二人とも!」
ジ「ロイド!
  むかえに来てくれて
  ありがとう!」
コ「ごめんね。
  また迷惑かけちゃったね」
ロ「気にするなよ、仲間だろ!
  それより、今降ってきたのは?」
ジ「鏡のかけらだ・・・」
コ「私たちの
  心の弱さなのかもしれないね」
ロ「とっておけよ。
  それは二人が
  あの変な鏡に勝った証だろ」
ジ「うん!」
  リ「そうだね。そうする」
「鏡のかけらを手に入れました」
逃鼠せしもの
コレット「ここ・・・どこかな」
しいな「ちょっとまっとくれ。
    変な音がしないかい?」
コ「変な音?」
し「魔方陣に飲み込まれるよ!」
コ「逃げよう!」
 「捕まっちゃいましたぁ」
し「なんだい・・・
  こいつは・・・!」
ゼ「下を見て!あれは・・・」
くちなわ「そら、どうした。
     急いで逃げないと
     つかまっちまうぜ」
レミエル「さすがはできそこないの神子。
     ぶざまなかっこうだな」
し「な・・・なんで
  くちなわが・・・」
コ「幻だよ。あの2人が
  こんなところに
  いる訳ないもの」
レ「バカな神子だ。
  使命から目を背けているから
  何が真実か見えないのだ」
く「ミズホの里で育ちながら
  俺が幻か実体かすら
  見分けられないとは」
「やはりおまえはできそこないだな」
レ「哀れだ。
  おまえが神子として
  ふさわしく生まれなかったから」
 「死ぬことを恐れ、使命を忘れ
  結果、世界は荒れ果てて
  しまったのだ」
く「おまえたちは
  まちがって生まれてきたんだよ」
「生まれてこなければ
 みんなが幸せになれたんだ。
 そうだろう?」
「ミズホの民を不幸にした疫病神」
し「あたしは!
  あたしはみんなを
  不幸になんて・・・」
く「していないとでも言うのか?
  ヴォルトに怯えて
  仲間を殺した臆病者が」
レ「仲間を見捨てて
  しゃあしゃあと生きている神子と
  里の仲間を殺してしまったもの」
 「お似合いの末路だな」
く「さあ、逃げられるものなら
  逃げてみろ。
  闇に食われて命を落とせ!」
コ「このままだと
  あの大きいのに
  食べられちゃう・・・」
し「冗談じゃないよ!」
レ「助けてやろうか、神子よ?」
く「俺たちに許しを請え」
ミ「あの怪物は、おまえたちに
  永遠の苦しみを与えてくれる」
「奴に食われれば
 生かさず殺さず
 未来永劫、真の闇の中で
 孤独にさいなまれるだろう」
し「未来・・・永劫・・・」
ミ「私が助けてやろう。
  我らに協力し
  ロイドたちを倒せ」
「それですべてが終わる」
く「ミトスさまはミズホの里を
  生かしておいて
  くださるそうだ」
レ「神子があらためて
  マーテルとなれば
  世界を統合してくださるのだ」
コ「・・・世界を統合?」
レ「よかったではないか。
  使命は果たせる」
 「おまえが逃げ出した罪は
  これで帳消しになるのだ」
 「こうなればおまえにも
  生まれてきた価値が
  できたというものだ」
ミ「それを望むなら
  私に忠誠を誓え」
「その時、影の触手は
 動きを止め
 おまえたちは助かる」
し「・・・ミズホのみんな・・・」
コ「世界が救われる・・・」
ロ「2人とも!」
「迎えにきたよ。
 俺は下にいる」
コ「・・・下には
  あの大きいのしかいないのに」
し「ロイド、まさかあんた
  その化け物に
  食われちまったのかい」
ミ「そのロイドこそまやかし。
  怪物の聞かせる幻聴だ」
ロ「俺は幻なんかじゃない!
  ミズホの民は無機生命体の
  千年王国に残った方がいいのか?」
「マーテルはコレットに
 宿ることを望んでたのか?」
コ「・・・それは・・・」
し「・・・だけど・・・」
ロ「決めるのは2人だ。
  でも俺は信じてる」
「俺たちのやろうとしていることは
 大変かも知れないけど
 2人は逃げないって!」
「忘れるなよ。2人とも生きて
 そこにいるってだけで
 価値があるんだ!」
し「生きているだけで・・・
  価値が?」
コ「・・・できそこないの
  神子なのに
  価値があるの?」
ミ「価値などない。
  ただ生きているだけで
  価値などない」
ロ「うるせー!
  生まれてきたってことに
  意味があるんだ」
「それでも価値がないって
 言いはるなら
 俺が価値があるって決めてやる」
「2人とも俺の大事な仲間だ!
 それが価値だ!」
コ「・・・そうだよね!
  ロイドはいつも私に
  生きる目的をくれたもの!」
ミ「私の誘いをけるのか?」
レ「世界が滅んでも
  どうでもいいというのだな!」
コ「ちがいます」
 「私たちは
  あなたたちのやり方とは
  ちがうやり方で
  世界を救ってみせる」
 「私も、ロイドを信じてる。
  私に生きることを
  教えてくれたロイドを」
し「先を越されちまったね」
く「また逃げるのか!」
ミ「ミズホの民
  残らずせん滅するぞ」
し「あたしは逃げるんじゃないよ。
  あたしたちが世界を統合するのを
  ミズホの仲間も待ってくれている」
「それを裏切ることこそ
 逃げるってことさ!」
「鬼が出るか蛇が出るか・・・
 それとも・・・」
ロ「2人とも、おかえり」
し「生まれてきたことから
 逃げ出しても
 どうにもならないしね」
コ「生きてきたことに
  意味があるなら
  私はもう、生きることから
  にげたりしない」
 「神子として
  生きて世界を救う」
ロ「ああ。逃げても
  何も始まらないもんな」
ミ「呪われた血を背負って
  生きるものに
  どんな価値があるのさ」
「時には逃げることが
 救いになることだってある。
 人間は・・・傲慢だね」
ロ「・・・何だ?」
コ「クモのミニチュア?」
し「でも半分に割れてるよ。
  気味が悪いねぇ」
ロ「逃げるなっていましめかもよ」
コ「今まで・・・
  ずっと逃げていたものね」
し「でも確かにそうだね。
  いましめに持っておこう」
「クモのミニチュアを手に入れました」
牢屋
ロ「今、助ける!」
コ「今、ロイドが
  そこに来てくれた
  みたいだったけど・・・」
プ「はい・・・消えました。
  あれは一体・・・」
コ「わ、開いた!
  ・・・でもわなかなぁ?」
プ「そうだとしても
  いつまでも
  ここにいるのは・・・」
コ「うん。
  みんな心配しちゃうよね」
ア「・・・二人とも!
  無事でよかった!」
プ「アリシア・・・」
コ「あれ・・・何で?」
ア「待って下さい。
  今、ロイドさんの
  いるところへ案内します」
コ「おかしいよ。
  アリシアさんは・・・
  亡くなったんだよね?」
プ「・・・ええ。
  殺されました」
コ「あ・・・うん・・・」
ア「では、私は?
  お姉ちゃん・・・私は何?」
「私はこうしてここにいて
  息をしているのに」
「お姉ちゃんまで
  私を死んだって言うの?」
プ「・・・私は・・・」
ア「確かに私は
  リーガルさまに殺された」
「でも今、こうして生きている。
  それでいいじゃない」
コ「・・・ちがう。この感じ・・・
  アリシアさんじゃないわ!
  プレセアを惑わせないで!」
ア「きゃあ!」
コ「プレセア!」
プ「まだ・・・幻と
  決まってはいません」
ア「お姉ちゃん・・・。
  お姉ちゃんは
  信じてくれるのね!
  ありがとう!」
コ「変だよ!」
「だってロイドが
 エクスフィアを破壊したのに・・・」
プ「やめて!
  やめなければ・・・」
ア「お姉ちゃんの友達なのに
  ・・・私を・・・
  殺そうトするなんて・・・」
「ひどい・・・」
コ「プレセア!
  だまされないで」
「アリシアさんの波動は
 こうじゃなかったもの!}
プ「・・・アリシアを殺すなら
  私が相手です。
  ・・・覚悟!」
ロ「二人とも、やめろ!」
コ「ロイドの声・・・
  これもまやかしなの?」
プ「でも・・・血が・・・」
ア「その血からはけがれを感じるわ。
  お姉ちゃん!」
コ「・・・ちがう! この血は
  ロイドの・・・血!」
ロ「何でもいい。
  二人とも落ち着け!」
「仲間同士で戦うなんて
 おかしいだろ!」
プ「ロイドさん・・・」
コ「ロイド!」
ア「どうして攻撃をやめるの!」
プ「・・・それは・・・」
ア「コレットさん。
  あなたもどうして
  大人しく殺されないの」
「いつだって神子として
 死ねなかったことに
 罪悪感を覚えていたくせに」
コ「・・・・・・」
ア「さあ・・・
  望みを果たしなさい」
ミ「そうさ。それでいい。
  殺されればそこに
  姉さまが宿ってくれる」
「殺してしまえば
 罪悪感で狂うだろう」
「背負った罪は
 罰せられるべきだ」
ロ「二人とも!正気になれ!
  戦うべき相手をまちがえるな!」
「死んでも何の解決にもならない!
 相手を殺しても、何も残らない!」
ミ「それは理屈だ。
  理屈で人は動かない」
「愛するものを殺されれば憎いし
 殺した罪には罰が必要だ」
ロ「そうやって相手を殺せば
 また次の復讐が始まる!」
「それに死んじまったら
 ・・・それで終わりだ」
ロ「人を殺したことも
 その罪の苦しさも忘れちまう」
プ「・・・次の復讐が・・・」
コ「・・・死んだら・・・
  終わり・・・」
ア「・・・でも私の無念は
  どうすればいいの?
  神子の選択で死んだ人の無念は?」
ロ「確かにアリシアは死んだ。
  世界再生を待って
  たくさんの人が死んだ」
「でもみんながこんな風に
 仲間で争うことを
 望んでる訳ないよ」
「復讐も自己犠牲も
 ただの自己満足だ!」
コ「・・・うん
  ロイドのいうとおりだね。
  ロイドは・・・本物だね」
プ「・・・そしてあのアリシアは
  ・・・にせものです」
「アリシアはあんなことを
 言わない・・・」
ア「私を・・・殺すの!?」
ロ「二人を・・・惑わすな!」
「二人とも・・・迎えにきた」
コ「・・・ごめんね、ロイド」
「私・・・心のどこかで
 私が死んでマーテルに
 なっていれば
 世界が傷つかなかったって
 後悔していたの」
「その先にある
 無機生命体の千年王国が」
「人の命をたくさん犠牲にして
 存在する世界だって
 わかってたのにね」
プ「・・・私は・・・
  つぐなおうとしている人たちに」
「・・・目をつぶり
 耳を塞ぎました」
「怒りに身を任せる方が
 許すより・・・
 心地よかったから・・・」
ロ「死ぬ前にやれることは
  いくらでもある」
「何もかもを許さなくちゃ
 いけないとも思わない」
「どんなにつらくて
 苦しいことがあっても・・・」
「後ろばかり見ていたら
 だめなんじゃないかな」
コ「・・・うん。そうだね」
プ「・・・私も・・・
  過去にとらわれるのはやめます」
コ「新しい世界を作るんだもんね」
「・・・ううん
 あるべき世界を
 取りもどすんだものね」
ミ「そうしておまえたちは
  過去を忘れていく」
「どれだけの命が
 犠牲になったのかも忘れ」
「その為に苦しんだ者の
 悲しみも失われる」
「罪には罰と裁きが必要なんだよ」
ロ「・・・何だ?」
コ「ナイフ?」
プ「刃が欠けています」
ロ「二人の過去の象徴かな・・・」
コ「そうだね。そうだと思う」
プ「はい。・・・もう二度と
  仲間同士で争わないために」
「刃が欠けたナイフを手に入れました」
逃鼠せしもの
ゼロス「こりゃまた
    変な場所にとばされたな」
しいな「ちょっとまっとくれ。
    変な音がしないかい?」
ゼ「変な音?」
し「魔方陣に飲み込まれるよ!」
ゼ「冗談じゃない!逃げるぞ!」
 「いってぇ!」
し「なんだい・・・
  こいつは・・・!」
ゼ「下を見ろ!あれは・・・」
くちなわ「そら、どうした。
     急いで逃げないと
     つかまっちまうぜ」
セレス「ゼロスさま。
    ぶざまなかっこうですわね」
し「な・・・なんで
  くちなわが・・・」
ゼ「幻だろ。あの2人が
  こんなところに
  いるかっつーの」
セ「バカな人」
「現実から目を背けて
 ばかりいるから
 何が真実か見えないんですわ」
く「ミズホの里で育ちながら
  俺が幻か実体かすら
  見分けられないとは」
「やはりおまえはできそこないだな」
セ「かわいそう。
  神子にふさわしくないものが
  神子になどなってしまうから」
「仲間を裏切るような
 ろくでなしになるのですわね」
く「おまえたちは
  まちがって生まれてきたんだよ」
「生まれてこなければ
 みんなが幸せになれたんだ。
 そうだろう?」
「ミズホの民を不幸にした疫病神」
し「あたしは!
  あたしはみんなを
  不幸になんて・・・」
く「していないとでも言うのか?
  ヴォルトに怯えて
  仲間を殺した臆病者が」
セ「仲間をうらぎって
  しゃあしゃあともどってきたものと
  里の仲間を殺してしまったもの」
「お似合いの末路ですわ」
く「さあ、逃げられるものなら
  逃げてみろ。
  闇に食われて命を落とせ!」
ゼ「くそ・・・!
  このままじゃ
  あの化け物に食われちまう」
し「冗談じゃないよ!」
セ「助けてあげましょうか
  ゼロスさま?」
く「俺たちに許しを請え」
セ「そしてクルシスに
  忠誠を誓いなさい」
ミ「あの怪物は、おまえたちに
  永遠の苦しみを与えてくれる」
「奴に食われれば
 生かさず殺さず
 未来永劫、真の闇の中で
 孤独にさいなまれるだろう」
し「未来・・・永劫・・・」
ミ「私が助けてやろう。
  我らに協力し
  ロイドたちを倒せ」
「それで全てが終わる」
く「ミトスさまはミズホの里を
  生かしておいて
  くださるそうだ」
セ「神子の力もその地位も責任も
  すべて私にゆずって
  くださるそうですわ」
ゼ「・・・セレスに神子の力を?」
セ「ええ!私が一番望んでいた
  神子としての力ですわ!
  ゆずってくださるでしょう?」
「そうしたらあなたにも
  生まれてきた価値が
  できるというものですわ」
ミ「それを望むなら
  私に忠誠を誓え」
「その時、影の触手は
 動きを止め
 おまえたちは助かる」
し「・・・ミズホのみんな・・・」
ゼ「セレスが神子に・・・」
ロ「2人とも!」
「迎えにきたよ。
 俺は下にいる」
ゼ「おいおいおい・・・
下にはあの化け物しかいねぇぞ」
し「ロイド、まさかあんた
  その化け物に
  食われちまったのかい」
ミ「そのロイドこそまやかし。
  怪物の聞かせる幻聴だ」
ロ「俺は幻なんかじゃない!
  ミズホの民は無機生命体の
  千年王国に残った方がいいのか?」
「いつか生贄になるかも
 知れない神子に
 セレスがなってもいいのか?」
ゼ「・・・俺は・・・」
し「・・・だけど・・・」
ロ「決めるのは2人だ。
  でも俺は信じてる」
「俺たちのやろうとしていることは
 大変かも知れないけど
 2人は逃げないって!」
「忘れるなよ。2人とも生きて
 そこにいるってだけで
 価値があるんだ!」
し「生きているだけで・・・
  価値が?」
ゼ「・・・裏切り者の俺さまに、価値?」
ミ「価値などない。
  ただ生きているだけで
  価値などない」
ロ「うるせー!
  生まれてきたってことに
  意味があるんだ」
「それでも価値がないって
 言いはるなら
 俺が価値があるって決めてやる」
「2人とも俺の大事な仲間だ!
 それが価値だ!」
ゼ「・・・まいったなぁ。
  ずいぶんしょぼい価値だけど
  まあそれでいいか」
ミ「私の誘いをけるのか?」
セ「私の望みを知っていて
  妨害するのですね!」
ゼ「しょうがねーよ。
  俺さまの価値を決めた奴が」
「俺さまを信じて
 逃げるなって言うんだもんよ」
「信じてるぜ、ロイド。
 今、価値あるゼロスさまが
 そっちに行くからな!」
し「先を越されちまったね」
く「また逃げるのか!」
ミ「ミズホの民
  残らずせん滅するぞ」
し「あたしは逃げるんじゃないよ。
  あたしたちが世界を統合するのを
  ミズホの仲間も待ってくれている」
「それを裏切ることこそ
 逃げるってことさ!」
「鬼が出るか蛇が出るか・・・
 それとも・・・」
ロ「2人とも、おかえり」
し「生まれてきたことから
 逃げ出しても
 どうにもならないしね」
ゼ「そうそう。
  せっかくしょぼい価値を
  いただいたんで」
「根性すえて
 試練に立ち向かってやるさ」
ロ「ああ。逃げても
  何も始まらないもんな」
ミ「呪われた血を背負って
  生きるものに
  どんな価値があるのさ」
「時には逃げることが
 救いになることだってある。
 人間は・・・傲慢だね」
ロ「・・・何だ?」
ゼ「クモのミニチュア?」
し「でも半分に割れてるよ。
  気味が悪いねぇ」
ロ「逃げるなっていましめかもよ」
ゼ「ぐはー。そうきたか」
し「でも確かにそうだね。
  いましめに持っておこう」
「クモのミニチュアを手に入れました」
裁かれしもの
コレット「二人が・・・」
ロイド「今、助ける!」
リーガル「今、ロイドが
     そこに来てくれたはずだが・・・」
プレセア「はい・・・消えました。
     あれは一体・・・」
リ「・・・わなか?」
プ「そうだとしても
  いつまでも
  ここにいるのは・・・」
リ「得策ではないな。
  よかろう。
  ロイドを捜そう」
ア「・・・二人とも!
  無事でよかった!」
プ「アリシア・・・」
リ「そんなばかな・・・」
ア「待って下さい。
  今、ロイドさんの
  いるところへ案内します」
リ「幻だ!
  アリシアは・・・死んだ!」
プ「・・・ええ。
  殺されました」
リ「・・・その通りだ」
ア「では、私は?
  お姉ちゃん・・・私は何?」
「私はこうしてここにいて
 息をしているのに」
「お姉ちゃんまで
 私を死んだって言うの?」
プ「・・・私は・・・」
ア「確かに私は
  リーガルさまに殺された」
「でも今、こうして生きている。
 それでいいじゃない」
リ「・・・まやかしめ!立ち去れ」
ア「きゃあ!」
リ「プレセア!」
プ「まだ・・・幻と
  決まってはいません」
ア「お姉ちゃん・・・。
  お姉ちゃんは
  信じてくれるのね!」
「ありがとう!」
リ「きさま・・・!」
プ「やめて!
  やめなければ・・・」
ア「リーガルさま・・・
  私を・・・殺そうと
  するなんて・・・」
「ひどい・・・」
リ「黙れ!にせもの!
  プレセア
  そこをどくのだ」
プ「・・・アリシアを殺すなら
  私が相手です。
  ・・・覚悟!」
ロ「二人とも、やめろ!」
リ「ロイドの声・・・
  これもまやかしか!」
プ「でも・・・血が・・・」
ア「その血からはけがれを感じるわ。
  お姉ちゃん!」
リ「どういうことだ。
  何が本当なのだ・・・」
ロ「何でもいい。
  二人とも落ち着け!」
「仲間同士で戦うなんて
 おかしいだろ!」
プ「ロイドさん・・・」
リ「おまえは・・・
  幻ではないのか」
ア「どうして攻撃をやめるの!」
「お姉ちゃんは
 私を殺したあの人を
 恨んでいるんでしょう!」
プ「・・・それは・・・」
ア「リーガルさま。
  あなたもどうして
  大人しく殺されないの」
「いつだって
 私を殺したことに
 罪悪感を覚えていたくせに」
リ「・・・・・・」
ア「さあ・・・
  望みを果たしなさい」
ミトス「そうさ。それでいい。
    殺されれば罪悪感も
    なくなるだろう」
「殺してしまえば復讐は終わる。
 背負った罪は
 罰せられるべきだ」
ロ「二人とも!正気になれ!
  戦うべき相手をまちがえるな!」
「死んでも何の解決にもならない!
 相手を殺しても、何も残らない!」
ミ「それは理屈だ。
  理屈で人は動かない」
「愛するものを殺されれば憎いし
 殺した罪には罰が必要だ」
ロ「そうやって相手を殺せば
  また次の復讐が始まる!」
「それに死んじまったら
 ・・・それで終わりだ」
「人を殺したことも
 その罪の苦しさも忘れちまう」
プ「・・・次の復讐が・・・」
リ「・・・罪から逃れる・・・」
ア「・・・でも私は
  もう死んでしまったのよ。
  この想いはどうすればいいの?」
ロ「確かにアリシアは死んだ。
  でも彼女は最後にこんな結末を
  望んじゃいなかった」
「二人がやってるのは
 ただの自己満足だ!」
リ「・・・おまえは
  真実ロイドなのだな」
プ「・・・そしてあのアリシアは
  ・・・にせものです」
「アリシアはあんなことを
 言わない・・・」
ア「私を・・・殺すの!?」
ロ「二人を・・・惑わすな!」
「二人とも・・・迎えにきた」
リ「・・・すまない」
「私は・・・
 罰せられているという安堵から
 罪をつぐなう気持ちを失っていた」
「死ぬことは罰ではない。
 罪を背負いつぐなう心が
 罰なのだな」
プ「・・・私は・・・
  つぐなおうとしている人たちに」
「・・・目をつぶり
 耳を塞ぎました」
「怒りに身を任せる方が
 許すより・・・
 心地よかったから・・・」
ロ「死ぬ前にやれることは
  いくらでもある」
「何もかもを許さなくちゃ
 いけないとも思わない」
「どんなにつらくて
 苦しいことがあっても・・・」
「後ろばかり見ていたら
 だめなんじゃないかな」
リ「・・・その通りだ」
プ「・・・私も・・・
  過去にとらわれるのはやめます」
リ「新しい世界を求める者が
  過去を引きずっていては
  ・・・仕方がないということだ」
ミ「そうしておまえたちは
  過去を忘れていく」
「どれだけの命が
 犠牲になったのかも忘れ」
「その為に苦しんだ者の
 悲しみも失われる」
「罪には罰と裁きが必要なんだよ」
ロ「・・・何だ?」
リ「ナイフ?」
プ「刃が欠けています」
ロ「二人の過去の象徴かな・・・」
リ「たとえなんであれ
  そう思うのがよかろう」
プ「はい。・・・もう二度と
  仲間同士で争わないために」
「刃が欠けたナイフを手に入れました」
疎まれしもの
ロイド「どうなってるんだ?」
ジーニアス「・・・どうして村長が・・・」
リフィル「・・・気をつけて。幻よ」
村長「ワシが幻だと思うのか?」
「これだから、ハーフエルフは
 おろかだと言うんだ」
母「リフィル。哀れな子」
 「エルフの血を半分しか
  受け継げなかった
  けがれた子供」
リ「・・・っ!
  お母さま・・・!」
村「ハーフエルフは
  この世界に不要の存在だ」
ジ「そんなことない!」
母「あなたたちがうとまれし
  狭間のものだからこそ」
 「私はヘイムダールを
  追われたのです」
リ「・・・それなら
  どうして私たちを生んだの!」
村「仕方がなかったのだろう。
  だから生まれた後に
  捨てられたのだ」
母「消えなさい。この世から・・・」
村「死んでしまうといい。
  おまえたちが生きていることに
  意味などない」
母「消えなさい・・・」
村「死ね。一刻も早く!」
ジ「人間も・・・エルフも
  ボクたちを・・・
  じゃまものあつかいする」
村「そうだ。じゃまなの だ!」
リ「好きでこんな風に
  生まれたわけではないわ・・・
  なのに・・・」
母「仕方がないの。
  純血ではないあなたが悪いのよ」
ロ「ちがう!」
ミトス「ちがわない。ハーフエルフは
    生きているだけでうとまれ
    差別される」
「ボクたちは
 生きていることが罪なんだ。
 そうだろう?」
ロ「ちがう!
  ハーフエルフは悪くない!」
ジ「でも・・・」
リ「私たちは・・・」
ロ「悪いのは、自分とはちがうやつを
  認めることができない心だ!
  心の弱さだ!」
「二人とも、むかえに来たよ」
ジ「ロイド・・・」
ロ「さあ、行こうぜ」
母「無駄よ。リフィル。
  あなたはまた捨てられる」
「ハーフエルフである限り
  あなたは世界でうとまれ続けるの」
リ「ロイドは・・・
  来てくれたわ」
「私たちを置いて
 ミトスに立ち向かうことも
 できたはずなのに」
母「またうらぎられるわ。
  ハーフエルフだから」
リ「・・・そうかもしれない。
  でもそうじゃないかもしれないわ」
「あなたが私を捨てたのは
 私の血のせいじゃない」
「それをうとむ世界と
 その視線にたえられなかった
 母の弱さ・・・」
「私は、もうその弱さを
 うらむことをやめるわ」
「私のうらみは
 何も変えてくれなかった」
「世界を変えるためには
 まず・・・私が変わらなくては」
「私はハーフエルフに
 生まれて・・・よかったの」
「ロイドや、大切な仲間に
 出会えたのは
 そのおかげなんですもの」
ミ「ジーニアス、キミも?
  ハーフエルフでよかったなんて
  そんな風に思えるの?」
村「ばかばかしい。
  ハーフエルフがまともに
  暮らせる世界なんてないんだ」
ジ「・・・人間がボクたちを嫌うから
  ボクも人間が嫌いだ」
ロ「ジーニアス!」
ジ「でも、ボク、ロイドは好きだよ。
  一緒に旅してきたみんなも好きだ」
「だってみんなはボクのこと・・・
 好きでいてくれたと思うから」
村「バカめ。そんなものは幻想だ!」
ジ「ボクも同じなんだ」
「ハーフエルフを嫌う人みたいに
 人間とかエルフってだけで
 腹が立った」
「・・・それじゃあ
 余計に 嫌われちゃうよ!」
「ボクも・・・
 心が弱かったんだ」
ミ「・・・心の弱さは、罪なの?」
「誰もが強いわけじゃない
 誰もがうとまれることを
 たえられるわけじゃないんだ」
ロ「・・・二人とも!」
ジ「ロイド!
  むかえに来てくれて
  ありがとう!」
リ「ごめんなさい。
  迷惑をかけた分、私もがんばるわ」
ロ「気にするなよ、仲間だろ!
  それより、今降ってきたのは?」
リ「鏡のかけらだわ」
ジ「ボクたちの
  心の弱さなのかもしれないね」
ロ「とっておけよ。
  それは二人が
  あの変な鏡に勝った証だろ」
ジ「うん!」
リ「そうね。そうしましょう!」
「鏡のかけらを手に入れました」
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