「せっかく新しいの着てきたのにテスタメントのばかぁ……っ」

 ――本当に勝負下着だったのか。

 思わずぽかんと口を開けたテスタメントの前で、涙声のディズィーが体を縮こませている。視線に気づいたのか黒い尾を脚の間に挟み、濡れる場所を隠す。

「悪かった……、明日二人で新しいのを捜しに行こう」

 一人で行かせるのは悪いし、また全身タイツを買われるのも嫌だし。

 だがディズィーの体は動かない。

「ディズィー」

 膝の上に抱き上げてふっくらした耳朶を軽く噛む。うなじを舌でなぞり、わずかに残った布の上から張り詰めた乳房を両の手でこねるようにして揉みしだく。

「私が悪かったから……どうか機嫌を直してくれ」

 つまらない事ばかり考えて結局泣かせてしまったのを、彼は心の底から恥じた。

 せめてもの詫びとばかりに執拗なほどの愛撫を繰り返す。

「ぜ……ったい、ですよ……っ! …………っ!!」

 膝の上で体を強張らせていたディズィーも、絶え間なく与えられ続ける快感に緊張を解されていく。

「は…あ……っ」

 視覚を遮断されている為か、いつも以上に体が火照ってきている気がした。

 不可抗力とはいえ自分で下着を破らされて、その瞬間いやらしく濡れたのを見せつけて。恥ずかしくて頭がどうにかなってしまいそうだ。

「あぁ…っ、は、あ……」

 半ば無意識に脚を開いてしまう。だが、テスタメントの指はまだそこに伸びない。代わりに内腿を触れるか触れないかくらいの距離で辿られ、翼の付け根を何度も優しく噛まれる。

「い、あ……、ダメ……っ!」

「どうした? ネクロとウンディーネはいいのか?」

 ディズィーは慌てて首を振った。

 抱かれている時、ふとしたはずみでネクロとウンディーネが出てきてしまう事がある。律義にもテスタメントは、これもお前の一部だからと二人の相手もしてくれるのだが、その分ディズィー本人への相手がおろそかになってしまう。

 何より、たとえ自分の分身だろうと、目の前で彼が他の相手と絡み合っている姿に耐えられないのだ。

 翼と尾を隠す。背中とお尻にあった障害物が消えた分、テスタメントとの距離が近づく。

「んん……」

 振り向きざまに唇を貪られ、喉からお臍の下にかけてを長い指が辿り、もどかしい愛撫に耐えられずに腰が揺れ始める。

「ディズィー?」

 胸と腕を覆っている残骸を思い切り引っ張って千切り、テスタメントの手をじかに触れさせて上下に動かすと、苦笑する声が聞こえて彼女の体はまた仰向けに横たえられた。

「ひゃ、ぁ……んっ! あ、ああっ!」

 衣擦れの音が少ししたかと思うと、ディズィーと同じくらいに熱くなった体が覆い被さってきて、痛々しいほど硬くなった胸の飾りが唇に含まれ、舐められる。でももう止まらない。本当に欲しいのはこれじゃない。

「テスタメント……おねが、もぉ……っ!」

 耐えられない。早くあの熱い楔を打ち込んで欲しい。

 ついには自分で両脚を抱えて開き、どうにもならないほどに飢えて濡れたソコを見せつけた。

「早く……」

 テスタメントは思わず生唾を飲んだ。目隠しされた少女が快楽に身悶え、全身で誘っている。その少女を淫らに花開かせたのは、間違いなく自分だという事実に身が震えた。

「ん……っ!」

 両足を肩口にかけ、一気に貫く。密着する部分に溢れた蜜が塗れ、柔肉を伝う。

「ひあ、あ…ああぁ……っ!」

 少し動くだけで、達してしまいそうな嬌声を上げるディズィーの白い腹を、指が辿る。

「ひゃぅ…っ」

「分かるのか?」

 切なげに息を吐きながら、ディズィーはこくこく頷いた。

「分かり、ます……テスタメントが、私の、私の中に……っ」

 そうだな、と答えて内壁を先端でぐいと擦ると一際高い声で彼女が鳴いた。

「どんな気分なんだ? ……その、私がお前の中にいる時は」

 口ごもりながら囁くと、行き場を失ってさまよっていた華奢な指がシーツを握り締める。

「そんなの、言えませ……ん……っ」

「聞かせてくれ……いい子だから」

 ゆっくり腰を動かし、腹の上をまた指で弄る。内と外から同時に責められ、なす術もなくただ悲鳴を上げ続けるディズィーの羞恥心はもはや限界だった。

「嬉しいです……っ、テスタメントが私の中に入ってると、嬉しくてどうにかなっちゃいそうです……っ!」

 ご褒美と言わんばかりにディズィーの一番弱い所を突き入れると、隠しようもない歓喜の悲鳴。

「はぁっ……ん、ぁ……あ、あ……っ! ……こんな、格好……っあああんっ!」

 肩に乗せられていた足が、自然に開いていって落ちてしまいそうになるのを支え、膝立ちの姿勢で突く。目隠しが外れたディズィーの目の前に二人がつながっている部分をまざまざと見せつけ、ぐちゅぐちゅと粘着質の音を聞こえよがしに立てると、応えるように苦しい姿勢から腰を押しつけてきた。

「もっと……もっと強く……っ、お願いだから……っ!」

 今にも泣き出してしまいそうな声でせがむ彼女の脚を自分の腰に巻きつかせ、抱き寄せる。打ちつけるような抽送を繰り返し、貪欲に中を抉り、つながる場所から融けて消えてしまいそうな錯覚に酔いしれる。

「……っ、あ、ぁ、……ああぁっ!」

 昇りつめた後もまだ足りないとばかりに締めつけてくるディズィーの中に、テスタメントはようやく精を放った。しがみついてくる彼女を抱き返しながら、一つの決意に身を固めて。






 月明かりに照らされた部屋の中で、まだあどけなさを残した顔立ちの少女が青年の腕を枕に眠っている。彼は眠る彼女の髪を優しく梳きながら、時折思い返したように溜息をついていた。

 目を閉じる度に浮かんでくる今夜の彼女の痴態と――

 全身タイツ。

 ディズィーの体を覆っていたのを彼女に破らせ、それでも腕や腿に淫らに纏わりついていた――

 全身タイツ。

「………………っ!」

 慌てて空いた方の手で口を覆い、呼吸困難に苦しみながら再び誓う。

 今夜の睡眠は諦めた。朝になったら、店が開くのと同時に駆け込もう。

 もう二度と、全身タイツなど彼女に着せはしない。



END



言い訳

 そして私ももう二度とネタ師の称号から逃れられはしない……

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