慣れてしまった事とはいえ、我ながら情けないとテスタメントは深く息を吐いた。

 開かされた脚の間にはディズィーが蹲り、屹立した『彼』自身をさらに昂らせようと懸命な奉仕を続けている。

 それはいい。少々後ろめたくもあるのだが、自分を悦ばせようとできる限りの事をしてくれるのは嬉しいし、何度も教え込む内に確実に腕を上げてきている様は彼の男の部分の欲望を充分に満たす。

 問題は――

「ウンディーネ……しばらく下がっていてもらえないか? ネクロ、お前も」

 名前を呼ばれたディズィーの分身たちは顔を見合わせ、不服そうに唇を尖らせた。と言ってもネクロはこんなとき、大抵は無数の蛇に姿を変えているのだが。

「ディズィー……頼むから」

「……え? あ、もういいんですか? じゃあネクロ」

「ちっ、ちが……っ! ああっ!!」

 ディズィーが呼びかけるのと同時に、ネクロの蛇が待ちかねた様子でテスタメントの脚のつけ根に潜り込んだ。じゅぶじゅぶと卑猥な音を立てて肉茎をしゃぶる本体を横目に、とろとろと蜜を溢れさせる秘部に頭を突っ込んで掻き回す。

「や、あ、あぁっ、ディズィ……ッ……だから、も……、あ、あぁっ!」

「ふあぁっ! そんな強く締めつけたら私……っ!」

 ネクロと感覚を共有しているせいか、ディズィーにも快感は伝わる。止めるどころか他の蛇たちまで掴んでテスタメントの太腿に纏わりつかせた。

「テスタメントのここ、温かくて……ざらざらしてて、あ……触ってると段々締まってきちゃう……」

「ん……っっ!」

 蛇の細く先の割れた舌が、中にある突起や襞の一つ一つを丁寧に舐めている。蛇の頭が中で蠢く度に音を立てて蜜が溢れ、薄い尻肉や腿を伝ってシーツの上に染みを作った。

 いつもの如くウンディーネが彼の上半身を押さえつけ、耳や首筋を責め立てては本体に負けず劣らず豊満な乳房を押しつけている。

「二匹目って入るかな……」

 悶える彼の耳にとんでもない言葉が聞こえてくる。口で『彼』自身への奉仕を再開しながらも、『彼女』の入り口を華奢な指で押し広げると、頭を擦りつけながら二匹目の蛇が侵入してきた。

「かは、ぁ……っ!」

「よかった、ちゃんと入って。あの、もっと欲しかったら言ってくださいね?」

 顔色を輝かせ、ディズィーは先走りを滲ませる先端にちゅ、と口づけた。中でネクロが動く度にテスタメントがあられもない声で鳴き、ぎゅうぎゅうと締めつけてくる。最初に比べると少しは上達したのかな、と思うとちょっと嬉しい。

 今度はこの前エイプリルが貸してくれた本に載っていたのを試してみよう。

「ディズィー……今度は、何を」

 今にも昇りつめてしまいそうなのを懸命に抑えつけ、息も切れ切れにテスタメントが問う。この間のように顔にかけてしまっては可哀想だし、何より女を抱いているのに自分の中の『女』が開発されてしまうのはどうにも情けなくて仕方ない。

 そんな彼の不安をよそに、ディズィーの指が濡れそぼった秘部から蜜を絡め取り、後ろの窄まりに塗りつけていく。それに合わせるように、中へ入りそびれたネクロの蛇たちが移動してそれぞれに舌を伸ばしてくる。

「……っ!? ちょっと待てそれはまず……む、ぐ」

 抗議しようと体を起こしたところをウンディーネに押し倒され、唇を貪られる。

「…………っ! んぅ……っ、ん、く……っ!」

 冗談ではない。何が悲しくて好きな女に前後の処女を奪われなければならないのか。

 テスタメントの指が素早く円に似た形を描き、最後は乱暴にシーツを叩いた。

「きゃあぁっ!?」

 突然ベッドから生えた無数の赤い手が、ディズィーの体をネクロやウンディーネごと拘束する。

「そっちがその気なら……こちらにも考えがある……覚悟してもらおう」

 ぜぇぜぇと肩で息をしながら、テスタメントの目が鈍く光った。




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言い訳

 今度はテスタのギアとしてのポテンシャルをフルに活用してみたいという欲求に駆られてみました(爆)

 しかも続ける気です。

 と言っても初回はこんなですが……




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