憧れの騎士様
エピローグ
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のどかな田舎の村に、小さな家が一軒増えた。
赤い屋根のこじんまりとした家には店舗がついており、魔法アイテム屋の看板が揚げられていた。
リンの念願だったマイホームだ。
建設資金は、海の魔物退治でルーサーが得た賞金一千万ゴールドを使った。
村に戻って来た新婚夫婦は、この家で仲睦まじく暮らしている。
夕食を終えて、リンは食器を洗っていた。
冒険者をやめた彼女は主婦となり、家事の合間に実家の畑を手伝い、父がやっている剣の教室で子供達を相手に指導をして、忙しく充実した日々を送っている。
ルーサーは、後片付けをしているリンの後姿を眺めていた。
リンは村の女が着ているような地味な紺色のワンピースに前掛けのエプロン姿だ。
彼の視線は長いスカートで隠されている新妻の形のいい尻を追っている。
寝るまで待てない。
ごくりと喉が鳴った。
「ねえ、リン~」
背後から聞こえる猫なで声に、リンは顔をしかめた。
最後の食器をしまったタイミングでくるものだから、逃げる隙がなくなった。
ルーサーの腕が、後ろからリンを捕らえる。
「だめ、お風呂が先」
「じゃあ、脱がせてあげる」
「きゃあっ」
ルーサーは、ブラウスと一体型になっているリンのワンピースの前ボタンを外した。
胸の下まで開けたことで露わになった胸の膨らみを、馴れた手つきで揉む。
「いやぁ、あぁ……」
リンは彼の手を引き離そうとしたが、力が入らず体を預けてしまう。
耳に息が吹きかけられて、ぞくりと快感が走る。
「やっぱり我慢できない。ここでデザートにリンを食べたい」
「こ、こらぁ、やめなさいっ」
口だけは威勢よく動いたが、体は捕まったままだ。
ルーサーは笑って、リンをテーブルの上に乗せた。
「だめよ、ルーサーぁ」
動くたびに弾んで揺れる彼女の胸に、ルーサーは吸い付いた。
「やぁんっ、あんっ、吸っちゃだめぇ」
リンはもがいて、ルーサーの頭を押しのけようとしたものの、膨らみを揉まれ、乳首を舌で愛撫されると抵抗は見る間になくなっていった。
「リンのおっぱい、おいしい。あそこも味わいたいな」
ルーサーの手がスカートの中にもぐりこんできて、下着にかかった。
手際よく下着を外されて、スカートの中に頭を突っ込まれた。
「ああんっ、そんなとこ、おいしくないってばっ」
リンの抗議は聞き流して、ルーサーはぴちゃぴちゃと音を立てて秘裂を舐めた。
下からもたらされる快感に導かれ、リンの手は自分の胸へと伸びていった。
「んんっ、あっ」
むにむにと自らの手で胸を揉みながら、声を上げる。
乳首をつまみ、捏ねて、気持ち良いと思う刺激を与えていった。
「その気になってきたでしょう? ここは正直だよ」
ルーサーがスカートをめくって、先ほどまで舐めていた場所を指で撫でた。
「ひゃあっ」
指が敏感な突起に触れて、リンの体が仰け反る。
テーブルの上で恥ずかしい姿を晒す彼女を、ルーサーは嬉しそうに見つめた。
「リンのこんな姿を見てたら、たまらなくなってきた」
リンの目に映るように、ルーサーは股間のモノを取り出した。
立派に上を向いて大きくなっているそれを、リンは顔を赤くして見つめ、唾を飲み込んだ。
無意識に乾いた唇を舐める。
その仕草が誘っているようだと、ルーサーは思った。
「それじゃ、いただきまーすっ」
リンの足を広げさせて、濡れて準備が整った秘裂へと自身を沈めていく。
「あ、うぁんっ。こんな所で、やだよぉっ」
「誰も見てないんだから、恥ずかしがらないで。かわいくて、おいしいよ、リン」
「あんっ、…んっ、ああっ」
リンの乳房は再びルーサーの手の平に掴まれて、乳首が口に含まれる。
彼の口付けは、胸を中心に脇や腹へと縦横無尽に動いてリンを翻弄し始めた。
腰の動きを合わせながら、次第に高みへと上り詰めていく。
「ルーサー、あん……、イク…、やぁあああっ!」
「リン、気持ち良すぎる。ああ、うっ……!」
リンの中でルーサーは果てた。
リンは荒い呼吸をしながら、ぐったりと体の力を抜いた。
心得たもので、手早く双方の後始末をするルーサーは、最後にぺろっと彼女の頬を舐めた。
「ごちそうさま。また後でね」
身を起こしてテーブルに腰掛けたリンは、ルーサーへと手を伸ばした。
「お風呂、一緒に入ろう。ルーサーともっとえっちなことがしたい」
リンの誘いにルーサーは瞳を輝かせた。
彼女を抱き上げて連れて行く。
二人の長い夜は始まったばかりだった。
幸せな生活の中でリンが問う。
「ルーサーは本当にこのままでいいの? せっかく最強クラスの実力を身につけたのに、小さな村の魔法使いで終わるなんてもったいなくない?」
彼女の問いかけに、ルーサーは笑みを返した。
「オレの幸せはリンと一緒にいることだよ。誰に賞賛されても、莫大な財産を手に入れても、君がいなくちゃ意味がないんだ。オレは満足している。リンの方こそ冒険者に戻りたいんじゃないの?」
リンが望むなら、ルーサーは再び冒険者となるだろう。
それがわかっていても、リンは首を横に振った。
「今はルーサーと穏やかに暮らしたい。それにね……」
ルーサーの手を取って、彼女は腹部に導いた。
普段より微かに膨らみを帯びた感触を、ルーサーは怪訝に思った。
「お腹だけ太った?……て、まさか……」
「うん、できちゃったみたい」
嬉しそうに報告するリンを、ルーサーは包み込むように抱きしめた。
「オレの子供が生まれるんだ、とっても嬉しい。君と家族を守れるように精一杯頑張る」
「頼りにしてるよ、わたしの騎士様。これからもよろしくね」
見つめ合って、微笑みを交わす。
二人の間に宿った命は、彼らにさらなる深い結びつきと幸福を約束した。
しばしの沈黙の後、ルーサーが口を開いた。
「そうすると、しばらくえっちはお預け?」
「ルーサーの頭の中はそれしかないのっ!?」
残念そうに呟くルーサーの頬に、リンは拳をめり込ませた。
夫婦になろうが、子供ができようが、あまり変わらない二人であった。
END
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