欲張りな彼女

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 家に帰ったら、両親は急な用事で出かけた後で、泊まりになるからとのメモとお金が残されていた。
 あたしは優ちゃん達の家に泊まることにした。
 彼らのお父さんは単身赴任中で、お母さんは様子を見にそちらに行っていて今夜は留守とのこと。
 泊まらせてもらうお礼に、夕食はあたしが作ることにした。
 冷蔵庫には材料も十分入っているし、買出しに行かなくても良かった。

「お泊りなんて何年ぶりかな。ちょっとぐらい夜更かししても平気だよね」

 あたしは子供の頃に戻ったみたいにわくわくしていた。
 優ちゃんがため息をついて、あたしの頭を撫でた。
 秀ちゃんはニヤニヤ意味ありげに笑っている。

「いくら声出しても、音立てても気にしなくていいからな。今夜はたっぷり遊ぼうぜ」
「うん!」

 はしゃぐあたしを見て、優ちゃんがまた深いため息をついた。

「知恵は秀が言ってること、理解してないだろ?」

 意味がわからなくて首を傾げる。

 でも、すぐに思い知ることになった。
 普通よりハードな夜の遊び。
 二人と付き合うって大変なんだと、その夜に思い知った。




 お風呂上りにパジャマ姿で二階に上がる。
 昔は共同だった二人の部屋は個室になっていたので、一緒に寝たいからと、空いている和室に布団を敷いて三人分の寝るスペースを作った。
 親子じゃないけど川の字で寝るんだ。

「これでよしっと。秀ちゃん、何して遊ぼう?」
「決まってるだろ、布団の上での遊びと言えば……」

 ころんと押し倒されて、秀ちゃんが覆い被さってくる。
 プロレスごっこ?
 そんなのあたしが勝てるわけない。

「プロレスごっこなんてやだよ。トランプとかにしようよ」

 秀ちゃんをどかせようと胸を叩いていると、手首を掴まれて布団に押しつけられた。

「プロレスごっこって小学生かよ。違うだろ、両思いの男と女がお布団でするコトだよ」

 男と女。
 その生々しい言い方に、血の気が引いた。
 お布団でって……やだ、まさか、あれのことなの?

「秀、知恵をいじめるな。心の準備もあるだろうし、無理強いするなよ」

 優ちゃんが庇ってくれて、ホッとした。
 止められて不満な秀ちゃんが口を尖らせる。

「はいはい、優はいい子ちゃんだよな。お前だって、知恵の裸見て乳揉みたいくせに痩せ我慢するなんて、ムッツリスケベの優等生は大変だな」
「お前の下半身が節操なさすぎなんだ。知恵、やっぱりこいつはやめよう。ボクと二人でゆっくりと誠実なお付き合いをしていこうね」
「んだとぉ! オレだって、今日から知恵一筋に戻るんだよ! お前こそ邪魔だ、あっちいけ!」

 あたしを挟んでケンカしている二人だけど、本気じゃないことはわかってる。
 笑みがこぼれて、くすくす声を立てていた。
 笑ったせいか、緊張が解れて開放的な気分になってきた。

「してもいいよ、優しくしてね」

 二人に向かって手を伸ばす。
 視線をあたしに戻した二人は、にっこり笑って手を握り返してくれた。




 布団の上で、あたしは後ろから優ちゃんに抱きかかえられていた。
 前にいる秀ちゃんが、あたしのパジャマのボタンを外していく。
 ボタンが全部外されて、胸元が露わになった。
 白いフルカップのブラに、二人の視線が集まっている。

「でかいと思ってたけど、想像以上だな。どのぐらいあるんだよ」

 カップのサイズを聞かれても、答えるのは恥ずかしい。
 秀ちゃんはデリカシーがないなぁ。

「F以上はあるよね。多分……」

 優ちゃんがブラの肩紐を摘まんで引っ張った。

「やだぁ、そんなに見ないで……」

 たぷんっと膨らみが揺れて、あたしは目を瞑って羞恥に耐えた。

「気持ちよくしてあげるから、力を抜いて」

 優ちゃんの甘い声が、耳元で囁かれる。
 舌がぺろって、耳をねぶって、頬に口付けが落とされた。

「知恵のファーストキスは優が取ったんだから、こっちの初めてはオレがもらうぞ。いいだろ?」
「しょうがないけど、譲るしかないか。その間にボクはキスをいっぱいさせてもらおう」

 二人は役割を決めて、愛撫を開始した。
 秀ちゃんがズボンを脱がせて、下着姿になったあたしの体に触れてくる。
 指がゆっくりと布の上から秘裂を撫でて、擦るみたいに強弱つけて刺激された。

 優ちゃんが背中側にあるブラのホックを外した。
 肩紐をパジャマの上着ごと腕から抜かれて、胸を覆うものがなくなった。
 コンプレックスにもなっている大きな膨らみがぽろんと弾みをつけてこぼれ出た。

「うは、すげぇ」

 露骨に喜びを口にする秀ちゃんはスケベだ。
 優ちゃんは何も言わなかったけど、ニヤリと口の端が動いたのを見逃さなかった。
 どっちもどっちだ。

 左右の胸に二人の手が伸びた。
 馴れた手つきは秀ちゃん。
 優ちゃんは加減がわからないからか、怖々撫でるように触っていた。

「……ぁん、やぁ、そんなに触っちゃだめぇ」

 溢れてくる快感に悶えて首を振ると、優ちゃんが弾かれたように手を離した。

「え? 痛かった? 知恵、大丈夫?」

 慌てる優ちゃんを秀ちゃんが小突いた。

「ばーか、違うよ。今のだめは、恥ずかしいからだよ。気持ちよくて、おかしくなりそうだったんだよな?」

 さすが経験豊富な秀ちゃんだ。
 あたしは頷いて、優ちゃんに「そうなの」と囁いた。

「性感は人によって違うからな。知恵の気持ちいいところは、これから探していくんだ」

 秀ちゃんはそういいながら、あたしの乳首を舌でつついた。

「やあぁんっ」

 感じて身動きすると、胸がぷるぷる揺れる。
 優ちゃんもそこが弱いとわかったのか、もう片方の乳首に吸い付いてきた。
 寝転んでされるがままになる。
 あたしの胸が、二人の舌でたっぷりと舐められた。
 左右で微妙に違う愛撫を受けて、体の奥が痺れて何度目かの震えがきた。
 秀ちゃんの指が触れているあたしの股の間は愛液でびしょ濡れになって、下着にまで染み出している。

「ああんっ、ああっ!」

 達してぐったりしたあたしの足を、秀ちゃんが持ち上げた。
 ショーツを脱がされて、足を広げさせられる。
 足の間に秀ちゃんが入ってきて、秘部に顔を埋めた。
 びっくりしたけど、彼は蜜を吸うみたいに、そこに舌を這わせた。

「しゅ、秀ちゃんっ!?」

 秀ちゃんは慌てるあたしを優しい目で見上げた。

「オレがここまでするのは、知恵が初めてだ。知恵のなら、全然抵抗がない」

 優ちゃんに胸をいじられて、秀ちゃんにあそこを舐められて、何度も達した。
 迎え入れる場所に愛液が十分に湛えられたのを確かめて、秀ちゃんはコンドームを取り出した。

「入れるから、優もどうやるのか今後のために見とけよ。知恵は初めてだから痛いかもしれないけど、我慢してくれよ」

 秀ちゃんのモノが入り口にあてがわれて、あたしの中に入ってくる。
 入れる場所を間違えず、焦ることなく進んでくれたから、安心して任せていた。
 快感はなかったけど、ゆっくりと秀ちゃんが進んでくるのを受け入れた。

「うっ、あうっ」

 中に進むごとに、痛みが走り始めた。
 叫び声をあげないように声を抑えていたら、優ちゃんが唇にキスをした。
 胸への愛撫が再開されて、痛みと快楽が同時にやってくる。

「全部入ったぞ。もう少ししたら動く」

 秀ちゃんはすぐには動かさずにいてくれた。
 あたしを気遣って、動き始めても激しくない程度に加減してくれた。

「知恵、愛してるよ」

 優ちゃんが愛の言葉を囁いて、幸福の頂点へと連れて行ってくれる。

「ん……、ふぁ……、んぅ……」

 優ちゃんと濃厚なキスをする。
 舌をねっとりと絡めあい、抱き合いながら唇を重ねていった。

「くぅ、はぁ……、知恵の中、すげぇいい……、ぐいぐい締め付けてくる」

 秀ちゃんが恍惚とした表情で、腰を使って突き上げてくる。

「ぁああっ!、秀ちゃんっ、優ちゃんっ!」

 理性や恥ずかしさは吹き飛んでしまい、二人の名前を呼びながら喘ぎ続けた。
 あたしの中にいる秀ちゃんが出入りを繰り返す。
 二人に抱きしめられて心地よい温かさを感じながら、快楽の波に溺れていく。

 挿入をしている秀ちゃんが終わりを迎えた。
 避妊具の中で精を放ち、荒い息を吐いてあたしの中から抜け出した。

「秀ちゃん、キスして」

 行為の最中は優ちゃんとキスをしていたから、今度は彼へと手を伸ばす。
 秀ちゃんは抱きしめてキスをしてくれた。
 その後、彼は避妊具を外して後始末を始めた。
 あたしの方は少し血が出ていて、優ちゃんが汚れたシーツを変えてくれた。
 洗濯は明日の朝にでもしようって丸めて部屋の隅に置く。
 そうしてから、優ちゃんがズボンを履いて部屋を出て行こうとした。

「優はしなくていいのか?」

 秀ちゃんの問いに、優ちゃんは首を横に振った。

「したいけど、初めてで二回は知恵がつらいだろ。自分で抜くからいい」

 そっか、優ちゃんもしたいよね。
 あたしは待ってと彼を引き止めた。

「自分でって、手とかでするんだよね。あたしがそれやってもいい?」

 優ちゃんはびっくりした顔で振り向いた。

「い、いいの? 見たりとか触ったりするの嫌じゃないの?」
「優ちゃんのなら、大丈夫! ……と、思う……」
「オレが教えてやるよ。せっかくの申し出だ。優は黙ってご奉仕してもらえ」

 秀ちゃんに言われて、優ちゃんはその気になったようだ。
 戻って来た彼は、再び裸になってあたしの目の前に立った。
 あたしは座って優ちゃんの股間のものに手を触れた。

「まずは撫でてみろ。女と一緒で男もそこはデリケートだから大事に扱ってやれよ」

 秀ちゃんの注意を聞いて、慎重に手を添えて動かす。
 すでに起き上がっていたそれは大きくて、まるで別の生き物みたいですごかった。
 これがあたしの中に入るんだ。
 想像したらゾクゾク興奮してくる。

「やっぱさぁ。こんな大きなおっぱいしてるんだから、一度はパイズリやってみたいよな」

 秀ちゃんがいきなり背後から胸を掴んで持ち上げた。

「あ、秀ちゃんっ」

 秀ちゃんが持ち上げたあたしの胸で、優ちゃん自身を挟み込む。
 太く逞しい優ちゃんのモノが、乳房に挟まれて埋もれている。

「知恵の胸、柔らかくて気持ちいい……」

 優ちゃんが満足そうに呟いた。
 いいの?
 あたしにはわからないけど、優ちゃんはうっとりしている。

「オレもいいぞ。知恵の乳は揉み応えがあるぜ」

 その間にも、秀ちゃんがあたしの胸で優ちゃんを高めていく。
 二人ともが喜んでくれているのを見て、初めて大きな胸に育って良かったと思った。

「はぁ……、知恵、だめだ……、ぅあっ!」
「きゃっ」

 優ちゃんの先っぽから、白いものが飛び散った。
 放たれた精液は、あたしの顔や胸を汚していく。

「あー、やっちまったか。最後はティッシュの中で出すとかしろよ」

 秀ちゃんが呆れ声を出した。

「ごめん、堪え切れなくて」

 優ちゃんは謝りながら、体についた精液を拭き取ってくれた。
 あたしは笑って彼に抱きついた。

「怒ってないよ。優ちゃんも満足できた? 三人で気持ちよくなれたらそれでいいの」

 おしまいにキスをして、体がべとつくからお風呂に入ろうと提案した。




 優ちゃんと秀ちゃんと一緒にお風呂に入った。
 裸で密着していても、えっちする気は起きなくて、小さい頃の思い出話に花が咲いた。

 お風呂から出たら、お布団で川の字。
 真ん中のあたしは、二人にせがんで手を握ってもらった。

「これからもずっと一緒にいようね」

 あたしのお願いに、二人は耳に唇を寄せて囁いてきた。

「もちろんだよ」
「当たり前だろ」

 頼もしい返事と共に頬に口付けされて、あたしは微笑む。

 前みたいに、三人一緒。
 どっちが欠けてもあたしは幸せになれない。
 普通じゃない愛の形だけど、欲張りなあたしはこの先も三人で結び合いたいと願う。


 END

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