「ねぇ正吾、聞いてるの?どうして江口さんって桃子の気持ちに気づかないのかなぁ…」
箱から袋を一つ取り出しながら話しかける。正吾は「…さぁ」と気のない返事。
ちょっと、私の親友の話よ?しっかり聞きなさい!
「もう!さっきからボーっとして、私の話ちゃんと聞いてるの?なにボーっとしてるの…よ!」
正吾のアソコを鷲づかみにする。あ、出したばかりだからカウパー液が付いたままね、綺麗に
しなきゃ。
「うぅ…ち、違うって!うを?は、話しを聞いてないんじゃな…んぁ!ま、まだ咥えないで…う
お!」
小さく萎んでた正吾のが、口の中で大きくなってきた。
フフフ…私、この大きくなっていく瞬間が大好きなの!
よっぽど感じてるのか、お尻も人差し指をギュギュッと締め付けてきたし…
大きくなった正吾を喉の奥まで飲み込み、亀頭を喉で締め付ける。
その間にも睾丸を左手で優しく揉み、右手人差し指でお尻を犯してあげる。
「マ、マヤ…ちょっと待って!そんなにされたら、またイッちまうって!」
それは困る。慌てて口を離し、袋を破り、コンドームを装着してあげる。
「な、なぁマヤ。今日はもう止めにしない?いくら俺でも4連続は…ってなにしてんだ?」
「なにって…今度はこっちに入れてね」
四つんばいになり、自らお尻を広げて正吾に見せる。
今日の為に腸内洗浄もしてきたし、アナル用の小さなバイブも入るようにしてきた。
後は初めてを正吾に奪ってもらうだけ。
「シーリスがね、こっちも山薙君にあげたって威張ってたの。
ちょっと怖いけど負けたくないじゃない?
『アタシの愛は無限よ!だから俊にはなんでもするわ。ま、真面目なマヤには無理な話だろう
けどね。アンタには少し過激すぎる話だったかなぁ〜?』って威張るのよ?
…私の愛のほうが大きいのよ!正吾!だから私のお尻、あげるわ!
初めてだけど、ある程度慣らしてるから入れても大丈夫だと思うの。だから遠慮しな…ヒィ!」
メリメリとお尻の中に突き進んできた正吾。
う、嘘つき!シーリスの嘘つき!なにが『頭が真っ白になるくらい気持ちいいの』よ!
こ、こんなの痛いだけじゃない!
「い、痛い!痛いいたいイタイ!ぬ、抜いて!正吾、お願い抜いてぇ!」
「ううう、凄い!マヤ、凄い締め付けだ!はぁはぁ、あう、このまま一気にいくぞ!」
「え?えええ!ウソ、もうヤメテよ!無理!無理無理無理ぃ!いったぁい…動かないでぇ!」
正吾は私の言葉を無視して一心不乱に腰を叩きつけてくる。
後ろからSEXは嫌いじゃない。むしろ犯されている感が大好きなの。
けど、これは…お尻は私には無理みたい。苦痛でしかないわ。
苦痛のあまりに薄れゆく意識の中思ったわ。「シーリスに負けた」ってね。
愛する人の為にこんなことまで出来るシーリスを尊敬するわ。
「マ、マヤ、もう出るぞ!…う、くおぉぉ!フッ、くお!」
うめき声と共に正吾の激しい動きが止まったその時、私の意識は闇に落ちて行った。



「はぁはぁはぁはぁ…やっと失神したな。はぁ〜、しんど」
うつ伏せで、尻を持ち上げたまま失神したマヤ。時折痙攣をしている。まるでなんかのAVを見
ているようだ。
しっかしマヤのSEX好きも困ったもんだな。
俺、佐伯正吾の恋人、本条マヤには俺だけが知っている裏の顔がある。
それは…SEXが大好きだということ。
普段の俺達は、人前で手をつなぐのも恥ずかしがる純情カップル。
健一や江口さんには中学生以下だと笑われている。
そんな俺達も…いや、マヤは二人きりになると一変するんだ。
今日だって相談したい事があるって言われてマヤの部屋にきた。
部屋に入ったとたんに咥えられた。まずはそこで1回。
で、シャワーで汗を流しましょ?と、何故かコンドームを持ちながらマヤが言ってきた。
案の定シャワーを浴びながら2回目。ベットで俺が攻めて3回目。
最後は初めてのアナルSEXで4回目。…もう粉しか出ないぞ。
初めて会った頃はこいつとこうなるとは思いもしなかったな。
マヤとの出会いは中学2年の時。
俺と俊と健一、神楽にマヤは同じ中学だったんだ。
で、中2の時に全員同じクラスになり(俺達男3人組は小学校からの仲間だ)知り合った。
神楽の印象は、何を考えてるか分からない、まるで人形みたいで少し怖い印象だった。
で、マヤの印象はというと…真面目な学級委員長。実際クラス委員長をしていたしな。
俺はマヤの事を、あまり融通の利かない堅物だと思っていたんだ。
まぁ、実際そうだったんだけどな。
で、そんな真面目なヤツは、だいたいが頼りにされるか張り切りすぎで鬱陶しいと苛められる
かのどちらかなんだ。
マヤは真面目すぎた。だからクラス中の女子から無視されだしたんだ。
男子もそれに倣った。殆どの男子もめんどくさい女だと思っていたらしい。
まぁ、神楽は最初から誰とも話をしていなかったから関係なかった。我が道を行ってたからな。
俺達ははっきり言ってそういう空気を読むスキルがなかったから、最初は虐めにも気がつかな
かった。
いや、健一は気づいていたようだが、事なかれ主義で係わり合いにならないでおこうとしていた
らしい。
で、俺はというと、そういう陰気な事が大嫌いだった。
俊も昔は苛められていたので虐めは絶対に許さないヤツだ。
しばらくして虐めに気づいた俺と俊は、マヤを擁護するために動き出した。
俺達二人が動くと、健一もついてくる。
結局クラスは俺達3人とマヤ、その他全員という感じに分かれてしまった。
その時に俊が、もとから孤立していた神楽に声をかけたんだ。
「僕達と友達になろうよ」ってな。まぁそれが後々俺達の間で伝説に残る
『シーリスVS神楽 どっちが山薙俊を看病するかガチンコファイト』
につながったんだった。あれはDVDで撮っておけば金になったと思う。
結局は二人を止める為に乱入し、教科書の詰まった学生カバンで二人を張り倒したマヤに軍
配が上がったんだけどな。



話は逸れたがクラスを二分した状況は、結局シーリスが転校して来るまで続いた。
何故シーリスが転校してきて収まったかというと…あいつが強烈過ぎたんだ。
あいつに対抗できるのはマヤしかいないと、他の奴等もマヤに頼るようになった。
あん時のマヤの嬉しそうな顔は忘れられないな。
で、その時の事が原因でマヤがSEX好きになったんだ。
俺も付き合いだしてから聞いたんだけど、あの頃には相当なストレスが溜まってたらしい。
そりゃそうだ。俺達みたいに鈍感じゃないやつが、周りから無視されるのはツライよな。
で、ストレス解消の手段が…オナニーだったんだと。
最初は何も考えずにやってたけど、俺達が味方になってからは何故か俺の事を思いながらし
てたらしい。
で、しばらくして気づいたらしい。…俺のことが好きなんだって。
俺に抱いて欲しい、俺にメチャクチャに犯されたい!そう思うようになったんだと。
そういや途中から俺に対する態度が厳しくなったよな。
健一に言わせると「委員長の態度はまるで小学生が好きな子を苛めてるみたいだった。バレ
バレだったよ」だと。
クラスの大半が気づいてたらしい。気づいてないのは俺に俊、あと神楽ぐらいじゃなかったの
かな?
そんな関係が3年ばかり続いたんだ。
その3年間の間でマヤはどんどん綺麗になり、男子に人気も出てきた。
週に一度は告白されるようになり、俺からしたら高嶺の花になってしまったんだ。
そんな状況に、このままじゃマヤが知らない男の物になってしまう!何故かそんな風に俺は焦
りだしたんだ。
それで俺はやっと気づいたんだ。俺はマヤが好きなんだって。
真面目で厳しく、けど優しいマヤが好きなんだって。
で、高2の夏、俺から告白した。
絶対に無理だと思いながらも、やっと気づいた自分の気持ちを止める事が出来なかったんだ。
かなりの覚悟で告白したんだ。マヤとの友達関係が終わってしまうのも覚悟しての告白だった
んだ。
結果は…まぁ今に至るわけだ。

そんな俺の恋人は、まだうつ伏せで失神してる。
俺はマヤをきちんとベットに寝かせ、乱れた髪を手で撫でる。
ははは、江口さんが俺達がすでにこんな関係になってると知ったら驚くだろうな。
前に『お前の自家製美肌パックをぶっ掛けるぐらいの男意気を見せなアカンぞ』と言われたけ
ど、それは既に初体験の時にやっちゃってるんだよな。
江口さんに教えたいけど、それは出来ない。
俺達のことは二人の秘密なんだ。俺は別にいいんだが、マヤが恥ずかしがって嫌がるんだ。
俺は絶対に秘密を守る男だ。それが俺の美学なんだ。
だから実はシーリスがまだ俊に抱いてもらったことがなく、処女だってことも喋れない。
ていうか、喋ったら俺の命がヤバイ。これは洒落じゃなく、本当に命にかかわる事なんだ。
前に一度、マヤから『シーリスが俊にすごいSEXをしてもらってる』と聞いた次の日に俊に聞い
てみた。
「お前、どうやってSEXまで持っていったんだ?」ってな。
そこから徐々に内容まで聞き出してやろうと思ったんだが、意外な答えが返ってきた。
『僕達はまだそこまでいってないよ!』と真っ赤な顔で怒鳴られた。
俊はウソがヘタだ。どんなウソでも100%バレる。鈍感な俺が気づくぐらいだから間違いない。
マヤから聞いた話と食い違うので、シーリスにも聞いてみたんだ。そしたら
『アンタ、その事は墓まで持って行きなさいよ。
…もし誰かに喋ったらアタシが持てる力の全てを使って潰すわ。
アンタだけじゃなく、アンタの親、兄弟、親戚…血のつながりのある人全部を叩き潰すから。
これは冗談じゃないわ、本気よ。長い付き合いだから分かってるわね?
アタシが敵には一切の容赦をしない事を…』
…背筋がぞっとした。体中に鳥肌が出る、俺の本能が警告をした。
『喋ったら人生が終わる』ってな。
要するにマヤがシーリスから聞いている俊とのSEX話は、全部ウソだ。
シーリスの作り話だ。シーリスが見栄を張っているだけなんだ。
なんでこんなウソをつくのかよく分からんが、シーリスのことだ。
どうせ『私と俊との愛は誰にも負けないのよ!』とか思ってるんじゃないのか?
別にSEXしたから勝ちとかじゃないんだがな。っていうか愛に勝ち負けはないだろうにな。



「で、相談したい事ってなんなんだ?神楽の事か?」
気がついたら正吾に腕枕をされながら、頭を撫でてもらってた。
私、SEXも好きだけど、終わった後のこのまったりとした時間も大好きなの。
「ん〜、なんで江口さんって桃子を彼女にしないのかなって思ってね。…もしかしてホモなの?」
お尻がズキズキと痛むのを耐えながら話す。
こんな事が気持ちいいなんて…シーリスって凄いわ。
そんな私を気遣ってか、優しく撫でてくれる正吾。…嬉しいな。
「実はそうなんだ、相手は健一だ。ほら、あの二人って隣同士だろ?
いっつも二人で夜明けのコーヒー飲んでるらしいぜ?」
……へ?え、江口さんが…ホモ?
「い、いや〜!!フケツ〜!!非生産的だわ!」
正吾の口から江口さんに対しての信じられない情報が!
ダメよ!そんなの桃子が可哀想すぎるわ!
「お、おい、冗談だって。あの人バリバリの女好きだって!」
「せっかく桃子が山薙君以外の男の子を好きになったのに、そんなのヒドいわ!ヒドすぎる
わ!」
こうしちゃいられない!シーリスと相談して何とかしなきゃ!
「お、おいおい、聞いてるのか?冗談だぞ?あの人ついこの間、風俗に行ってきたところだぞ」
早く何とかしないと、もしかしたら相川を捨てて正吾に……あれ?二人のSEXって少し見たい
かも?
「お、おいおいおい、あの人隔週で裏DVD買ってくるような男だぞ?
ほら、この間一緒に見ただろ?『中出しファイターリベンジ編』。あれ、江口さんの趣味だぞ」
やっぱりダメ!正吾のお尻は私が貰うの!せっかく人差し指を入れても大丈夫なようにしたん
だからね!
絶対に譲らないわよ!行くのなら山薙君に行きなさい!……山薙君?み、見てみたいわ。
「お、おいおいおいおい、あの人、どの裏DVD買うかで1時間も悩むような人だぞ?
しかも悩んでたのがエロアニメとロリコン物だぞ?結局両方買ってたけどな」
江口さんと相川君に無理やり犯される山薙君。
口には相川君のを無理やりねじ込まれ、後ろからは江口さんに容赦なくガンガンと突き上げら
れるの。
最初は嫌だと抵抗していた山薙君。でも徐々に高まってくる快楽には勝てなくて最後は泣きな
がら呟くの。
『シーリス、ゴメン。僕、もう君とは付き合えないよ。…これからは二人の性奴隷として生きてい
くよ』
とか言いながらイッちゃったりするの〜!いや〜!不潔すぎるわ〜〜!!
ってこんな妄想してる場合じゃないわね。
「正吾、私、シーリスと対策練ってくるから戸締りお願いね。…正吾のお尻は私が犯すのよ!」
「え?ちょっとマヤさん?最後の一言がすっごく気になるんですけど〜〜!」
何かを叫んでる正吾を置いて、シーリスの部屋へとタクシーを走らせる。
桃子…私達が絶対なんとかするから!悲しい思いはさせないからね!



「ほら、見てみろこの腹を!お前もこのぐらい鍛えなきゃ女にモテないぞ?」
上半身裸になり、健一に鍛え上げた腹筋を見せる。
「おお〜!江口さんスゴいっすね。やっぱりモテるんですか?」
「当たり前だろ?これを見せたらキャバクラ嬢に大モテだ。毎日メールが届いて大変だよ」
「う〜ん、そんなにモテるのか〜。おれも鍛えようかなぁ」
オレの割れた腹筋を見てうんうんと唸ってる健一。はっはっは!羨ましいだろ。
まぁ、そのモテモテメールがなぜか決まって『お店で待ってるね』で〆られてるのは秘密だ。
「桃子、お前も鍛えてる男のほうがいいだろ?」
桃子に問いかけるもコイツは相変わらず読書に夢中だ。
今日は…おお!『燃えよ剣』か!司馬遼太郎作の新撰組ものだな!
これは面白かったんだよ!土方の最後のセリフが感動モンだったんだ!
「なぁ桃子知ってるか?それ、昔テレ東で実写化されたんだぞ?土方役はなんとあの役所広
司!あれはよかったぞ〜」
「…江口さんうるさい。……紅茶おかわり」
……カッチンチン!ふざけんな!あったまきたぞ!
逃げ出そうとする健一を背後から捕まえる。
「お、おれ関係ないですやん!なんでおれでんねん!」
「お前のそのヘタな関西弁がムカつくんだよ!今日はジャーマン葬だ!」
「シャ、シャレになりません!」
投げられまいとうつ伏せになり、必死に抵抗する健一。
そんなことではオレ様のジャーマンからは逃げれないぞ?
こんなに騒いでても桃子は読書に夢中だ。
健一が終わったら次はお前だ、覚悟しとけよ。
オレは抵抗する健一を力で持ち上げ、四つんばいに近い状態にした。
その時玄関のドアが開いた。
あれ?珍しいな、マヤちゃんにシーリスじゃな…ゴバハァ!!
シーリスの『このホモヤロウ!』という怒声と共に放たれた右ミドルキックがオレの顔面を捉え
る。
吹き飛ぶオレ。薄れいく意識の中、健一の「た、助かった!ありがとうシーリ…ギャン!」という
叫びを聞いた。
シ、シーリス、お前…赤いパンツ……だった………のか…ガフッ!

「健一大丈夫か?口から血が出てるぞ?やっぱり赤パンのシーリスのパンチは効いたか?」
「いやいや江口さんこそ大丈夫ですか?
赤パンのシーリスの蹴りをまともに食らったですもんね」
お互いの怪我を気遣うオレ達。
オレが右ミドルキックで殲滅された後、健一は見事なアッパーで顎を砕かれたらしい。
オレは鼻血が止まらずティッシュを詰め込んでいる。
「ま、お互い赤パンのシーリスにやられてこの位ですんだのは不幸中の幸いだったな」
「ですよね。あの『アタシのパンツと同じく赤く血で染めるわ!』が決め台詞のシーリス相手にこ
の位で…ゴ、ゴメン、悪乗りしすぎた!じょ、冗談だか…らハガぉ!」
何故かオレ達がホモだと勘違いしていたシーリスは、バツが悪そうにオレ達の嫌味にも耐えて
いた。
…ついさっきまでは。今はオレの目の前で健一を肉片へと変化させている。
グラム2円ぐらいで取引されそうだな。
そんな光景を目の前に一つ背伸びをするオレ。窓の外を見てみる。いい天気だな。
さて…と。今日はいい天気だし、土下座でもするかな?
「ゴメンなさい、シーリスさん許してください。私が悪かったです、ゴメンなさい」
床に這い蹲るオレ。…くっそ〜!なんでオレがこんな年下に土下座しなきゃいけないだよ!
だいたいオレと健一がホモってなんなんだ?誰がそんなガセネタ流しやがった!
女に土下座なんて、こんなの風俗店でのMプレイの時にしかやったことねぇぞ!
…あれ?この状況ってSMっぽくねぇ?相手は俊の女とはいえ、パツキン美女のシーリスだ。
こんな美人とプレイしようなんて、普通は金がいくらあってもできねぇぞ?
もしかしたらこれって美味しい状況なんじゃないの?
オレは必死になって今の状況をプラス思考へと考えた。
考えたところで状況が良くなるはずもなし。……はごぉ!ほ、ほらね?
土下座してるオレの後頭部にめり込んだシーリスの足が、オレの妄想を打ち砕いた。
ついでに意識も砕かれた。意識を失う寸前、桃子の声が耳に入ってきた。
「江口さん…紅茶まだ?」
…てめぇ少しは心配しろよ!オレ、死んじゃうぞ?…うごぁ!



次の日、オレと健一がホモだというガセネタを流した犯人は、正吾だと判明した。
正吾からガセネタを聞いたマヤちゃんがどこをどう勘違いしたのかは知らないが、
何故かオレと健一の二人で、俊を無理やり犯そうとしてるってシーリスに言ったらしい。
で、それを聞いたシーリスが本当かどうかを確かめようとオレの部屋に来てみたら、
上半身裸のオレが健一を後ろから襲っていた。
それを見た瞬間、『こいつ等を殺らないと俊が犯られる!』と思ったらしい。
で、気がついたらオレの顔面にケリを食らわせ、健一の顎を砕いていたんだと。
そんな理由があるなら仕方ないよな?……んな訳あるか!このボケがぁ!
罰として、シーリスとマヤちゃんには、オレの愛車を洗車させた。
ついでに桃子にも手伝わせた。
でだ。一番許せないのが、この惨事の元凶である佐伯正吾だ。
ヤツにはとんでもない罰を与えてやった。
シーリスの目の前で、俊にキスして来いと命令したんだ。
もしかしたらコイツの初キスの相手が俊になるかもしれないが、そんなことは知らん!
何故かマヤちゃんも赤い顔して「し、仕方ないわね」と許可してくれたしな。
もちろんシーリスには秘密だ。
…ゴメンな、まさか奥歯を2本も折られるなんて思ってなかったんだよ。
ま、オレと健一も似たようなもんだし、いいだろ?な?わっはははは!……はぁぁ。
オレ、なんでこんな目に遭ってるんだろうな。
30歳だぞ?立派な社会人だぞ?一応部下もいるんだぜ?
それが18歳のガキ相手に、エライ目に遭って…なんなんだ?
……ま、いいか。これはこれで楽しいしな。
こいつ等と遊べるってことは、俺もまだまだ若いってことだ。
それに仕事上、いつまでここで暮らせるか分からないんだし、遊べるだけ遊んでやるか!
そんなことを考えていたオレに、桃子が話しかけてくる。
「江口さん……紅茶はまだ?」
はぁぁ…遊ぶ前にコイツを教育してやらんとな。
このままじゃオレみたいな立派な大人になれんぞ?
とりあえずオレは桃子の口に缶ビールを一本、流し込む事にした。



「で、どうだったの?今度こそ上手くいったの?」
私に拳骨された頭をさすりながら、江口さんと進展があったのかを聞くシーリス。
確かに正吾の悪い冗談はいけないと思うけど、歯が折れるまで蹴る事ないんじゃないの?
今日は私の部屋に集合した。いつもなら喫茶店なんだけど…椅子に座れないの。
お尻でSEXしてから痛くて痛くて…ホントにシーリスを尊敬するわ。
いくら正吾を愛しててもお尻ではもうゴメンね。
ホントにシーリスって山薙君に全てを捧げてるのね。
「…ダメだったわ。告白する前に無理やり口の中に注がれたの。
飲みきれなかったからこぼして、顔中ベタベタになったわ」
シーリスの愛の大きさに感心していたら、桃子がとんでもない事を言い出した。
そ、注がれたって…無理やりに?い、いきなり顔にかけられたの?
た、確かに男の子は顔にかけるのが好きだけど…私も始めてのときはかけられたし。
でもあれは正吾がちょっと舐めただけで暴発しただけよ!
けど…そっか〜。桃子もエッチ、しちゃったのかぁ。なんだか少し寂しいなぁ。
けどいきなり咥えさせるのはダメなんじゃないの?
桃子はそういう知識あまりないから、もしかしたら騙されただけじゃないの?
江口さんって酷い人なのね…許せないわ。
もし桃子を弄んだだけだったら、絶対に許さない!地獄に叩き落してあげるわ!
「はぁぁ〜、また起きたら床の上に毛布一枚だったの?」
「えぇそうよ。…なんで知ってるの?」
いきり立つ私をよそに、話を進める桃子とシーリス。…え?何を言ってるの?
「え?え?ええ?ちょっと二人とも何のことを言ってるの?」
訳が分からない私にキョトンとした顔でシーリスが言う。
「は?何のことって…桃子がまたビールを飲まされて、床に放置されたって事よ。
聞いてなかったの?」
…あぁ、そういうことね。口に注がれたって、あれじゃなくてビールの事か。
道理で急に話が進んだなぁって思ってたんだ。
「もう、桃子ったら驚かせないでよ。はぁ〜、ビックリした。
桃子が口に注がれたって言うから、私てっきり江口さんに無理やりイラマチオをされちゃって口
に出され…」
……はっ!しまったわ!つい口に出しちゃった!
二人とも目が点になっている。私が何を言ったのか分からないみたい。
「ねぇマヤ、イラマチオって…あれだよね?」
記憶の糸を辿っていたシーリスが答えを導き出したみたい。
「…あれって何?ビールを飲まされることをイラマチオと言うの?」
無邪気に聞く桃子。それにシーリスが答えようとした。…させないわ!
…バン!バンバンバンバン!
力いっぱいに机を叩く。何度も叩く。
「二人とも…今のは無しよ。もし誰かに少しでも話したら………いいわね」
ブルブルと震えながら頷くシーリス。桃子はまだ納得がいかないようね。
「ねぇ桃子。このことは3人だけの秘密ね?誰にも言わないでね、約束よ。分かった?」
桃子は約束を絶対に破らない。今まで何度か約束と言って口止めをしたけど、全部守ってくれ
ている。
「…えぇ、分かったわ。イラマチオは3人だけの秘密…約束は守るわ」
コクンと頷く桃子。も〜、なんて可愛いのよ!
ギュッと抱きしめたい感情をどうにか押さえる。
なんで江口さんはこの可愛さに気づかないのかな?
私が男だったら絶対に恋人にするのに…目が腐ってるんじゃないの?
「シーリスも分かった?……返事は?」
「わ、分かったわ!アタシは何も聞いてないし、何も知らないわ!」
ウンウンと激しく首を振るシーリス。ふふふ…分かってるじゃないの。
「じゃ、作戦考えましょうか?まずはどうやって江口さんに桃子の可愛さを分からせるかよ
ね!」
私の言葉に頷くシーリス。桃子は赤い顔して頷いたわ。桃子、その仕草は反則よ!
私達に任せてね!絶対にくっつけてあげるからね!
私とシーリスは、この可愛くて不器用な親友の恋を絶対に実らせると心に誓ったわ。




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