「あっおばくん、おっはよ〜!あれ?なんか元気ないね、どしたの?」
秋山さんに指を折られた次の日の朝、僕の背中をバシンと背中を叩く元気な声が。
イタタタ、池田さん、相変わらず朝から元気だな。
そんな元気な委員長に、何も言わずに左手を見せる。
「あれ?怪我してたのって小指だけじゃなかったっけ?なんで薬指まで怪我してるの?」
なんで?といった顔で僕の左手を見つめている。
まさか美里さんの命令で、ポッキリと折られたなんて言えないよ。はぁぁ〜。
「う〜ん、ま、いっか。そんな指の事より、青葉くんにお願いがあるんだけどいいかな?」
そんな指ってなんだよ!こっちは痛さであまり寝むれなかったんだぞ?
「…お願いって何?見ての通りの手だから、力仕事はできないよ」
「えへへへ、ちょっと会ってほしい人がいるんだけど、いいかな?」
「僕と会いたい?変な人じゃないだろうね?いったい誰なの?」
僕と会いたいって、どうせ美里さんとのことを聞きたいだけなんじゃないの?
誰だよ、そんな物好きなヤツは?
「んっふふふふ…我が校が誇る、2大美女の一人!一人は言わずと知れた西園寺先輩!
そう、青葉くんのフィアンセだよ。
で、今回青葉くんに会いたいって言っているのは、もう一人のほう」
2大美女?確かに美里さんはそんなことを言われてるんだよね。
けどもう一人って…えええ?それって3年の?
「ええええ?な、なんでラインフォード先輩が僕に会いたがってるの?
それよりなんで委員長がそんな有名人と知り合いなの?どこで知りあったの?」
ラインフォード先輩。正式な名前を、レイリア・L・ラインフォードと言うんだ。
日本とどこかの国のハーフで、超がつくほどの大金持ち!
生徒会長をしていて、学校では1,2を争うほどの人気があるんだ。
髪はとっても綺麗な金髪で、まるでモデルのような綺麗な人。
先輩には婚約者がいて、卒業したら結婚するとのもっぱらのウワサだ。
あの先輩のフィアンセだから、きっととんでもなくカッコいい大金持ちなんだろうな。
「えへへへ、いいでしょ?私とラインフォード先輩は安売りスーパーでよく会うの。
先輩ってすっごく変わってるのよ?安売りスーパーにリムジンで買い物に来てるんだから。
お付の人に籠を持たせて、安くていい品を真剣に選んでるの。訳わかんないでしょ?」
そんなことを考えていたら、委員長が先輩との関係を話してくれた。
「ええ?ラインフォード先輩が、安売りスーパーに?委員長、なんでそんな変な嘘をつくの?」
確か委員長御用達のスーパーって、時々1円セールとかしてる激安店だよね?
「嘘じゃないってば!ホントに先輩はスーパーで買い物してるんだって!
私も不思議に思ったから聞いてみたの。そしたらさ…」
「なになに?どんな理由があったの?」
大金持ちなのに、そんなところに行ってるなんて信じられないよ。なにか特別な理由でもあるの
かな?
「なんでも結婚した時の練習なんだって!
先輩の婚約者って、大金持ちって訳じゃないみたいだよ?」
「へぇ〜、そうなんだ、それは意外だなぁ。
先輩のような人の婚約者だから、すっごいお金持ちだと思っていたよ」
ラインフォード先輩の婚約者って、お金持ちじゃないんだ。
っていうか安売りスーパーを使わなきゃいけないほど、収入が少ないの?それってホントなの
かな?
「でしょ?私も驚いたモン。多分すっごくカッコいい人なんだと思うよ?
一度見て見たいよね〜、青葉くんなんかと比べ物にならないくらいの、
カッコいい大人の男性なんだろうね」
僕を引き合いに出してからかう池田さん。なんで僕の名前を出すんだよ!
「なんで僕を引き合いに出すのさ!そりゃ僕はカッコよくもなく、まだまだガキだよ?
でも恋愛にそんなの関係ないだろ?」
「そんなことないですわ。やーくんは十分にカッコいいですわ。
池田さん、あなたやーくんを馬鹿にしてるんですの?」
池田さんと僕との会話に突然割り込む女性の声。
僕がバカにされたせいか、声が少し震えている。
…なんで美里さんが教室にいるの?もう授業が始まっちゃうよ?
「わ、わわわ!さ、西園寺先輩?
そ、その、バカになんてしてないです!ちょっとした冗談ですよ!」
「そ、そうそう!いつもの冗談だから!
それより美里さん、教室に戻らないと授業が始まっちゃうよ?」
突然現れた美里さんに驚き、慌てる僕と池田さん。
美里さんはそんな僕達を無視するように話し出した。
「池田さんから聞いてるようですけど、ラインフォード先輩が一度やーくんに会ってみたいらしい
んですの。今日の放課後にあたしと一緒に生徒会室に来てくださいって言ってましたわ。
やーくん、先輩に一度挨拶しておきましょうね?」
「へ?西園寺先輩も呼ばれたの?実は私も青葉くんと来てほしいって言われてるんです。
私たちを呼び出して、ラインフォード先輩何するつもりなんでしょうね?」
美里さんの言葉に驚き、声をあげる池田さん。僕達三人を集めて何するつもりなんだろ?
「さぁ?先輩の考える事は分かりませんわ。でもきっと行けば分かりますわ。
じゃ、やーくんあとで迎えに来ますわ。池田さんも放課後にまた会いましょうね?」
そう言ってにこやかな笑顔を残して教室から出て行く美里さん。
放課後に生徒会室って、何をされるんだろ?
「委員長、僕達なんで呼び出されたのかな?なんか心当たりある?」
「青葉くんが西園寺先輩と婚約したからじゃないのかな?
きっとラインフォード先輩も話を聞きたいんだよ。
あ、でもそれじゃなんで私まで呼び出されたんだろ?」
「委員長って先輩と仲いいんでしょ?だからじゃないかな?」
「ないないない!それはないよ!先輩とはスーパーで話すくらいで、学校では滅多に話さない
よ!」
「ふ〜ん、じゃ、先輩になにか恨まれるような事でもしたんだ?
いつものように先輩にも失礼な事言っちゃったとか?」
「そ、そんな命知らずな事はしてないよ!
…ないと思うよ?…きっとないはずだよね?…ないと言ってよぉ〜」
ガタガタと肩を震わせ始めた池田さん。
そうなんだよね。ラインフォード先輩って、怒るととても怖いって噂なんだよ。
自分が気に入らない人を潰すって噂が流れてるんだよね。
先輩に「俺の女になれ」と絡んできた不良が、
お付の人に連れて行かれてそれ以来見かけなくなったとか、
先輩の人気に嫉妬した女の先輩が意地悪をしたら、
その人の両親がリストラに遭い、一家離散したとか。
先輩が命令してやらせたって普通なら信じられない噂なんだけど、
一度や二度じゃないんだよね。
何度も似たような話が出てきてるんだ。
今では学校の七不思議の一つになってるんじゃないのかな?
ま、所詮は噂だけどね。どうせ先輩の人気を妬んでる人が流した悪い噂なんだろうね。
池田さんはそんな噂を信じているのかまだ震えてる。
そんな池田さんを無視するかのように教室の扉が開き、相川先生が入ってきた。
もうそんな時間なんだ。
「お前等全員そろってるかぁ〜?誰も休んでないよな?…うし、今日も全員出席っと。
今日はいい天気だし、さっそく授業を始めるぞ」
その一言で池田さんも復活し、席に着く。さすがは委員長、立ち直りが早いな。
僕は授業を適当に聞き流し、ラインフォード先輩になにを聞かれてもいいように対策を考える
事にした。
「あらあら、どうしたんです?そんなに緊張した顔をして…やーくん、大丈夫?」
ついに放課後になってしまった。結局はいい対策は浮かばなかった。大丈夫かな?
変な受け答えをして、先輩に睨まれないかな?…どうしよう?
そんな不安いっぱいの僕を心配そうに見つめてくれる美里さん。
美里さんは今朝言っていたように教室まで迎えに来てくれて、
今、僕達は生徒会室の前にいる。
この扉の向こうに、あのラインフォード先輩が…うぅぅ、緊張するなぁ。
あの噂が本当だったらどうしよう?
僕なんて一瞬で消されちゃうんじゃないの?噂は噂だよね?
「なんだお前等?こんなとこで何やってるんだ?」
そんな不安いっぱいな僕達に、救いの声が!こ、この声は相川先生?
「どうした?生徒会になにか用事でもあるのか?」
「違いますわ。ラインフォード先輩にここに来なさいと言われて来ましたの」
「あぁあの件か。それならさっさと入りなさい、アイツは待たされるのが大嫌いだからな」
その言葉を聞いた瞬間、勢いよく扉を開ける池田さん。
ああ!抜け駆けだ!ずるいぞ委員長!
「失礼します!先輩、私たちになにか用事でもあるんでしょうか?」
扉を開けた瞬間に、挨拶をする池田さん。そこまで怖がらなくてもいいんじゃないのかな?
池田さんに習い、僕も頭を下げる。
僕達が頭を下げた先には、生徒会長席に座っている先輩が。
こんな間近では初めて見るけど、やっぱりすごいよ!
まるで光を放ち、自ら光り輝くような金色の髪。
僕達を見ている瞳は、まるで宝石のように綺麗で澄んでいる。
優雅にカリカリ君を持つその指は、ギリシャ時代の彫刻みたいに白くて繊細だ。
あぁ、ホントにこんな人が僕と同じ人間だなんて信じられないよ!
…なんでカリカリ君なんて安いアイスを食べてるの?
「よく来てくださいましたね、西園寺さんに池田さん。
…この人が今噂の、西園寺さんのフィアンセですの?
う〜ん、見た目はこれといって特徴のない、平凡な感じですわね」
僕を足元から頭まで舐めるように見る先輩。
な、なんか先輩に見られてると思っただけでドキドキしてきた。
ドキドキしていたら、隣から物凄い殺気を孕んだ視線を感じる。
「…やーくん、浮気はいけませんわ。あとで秋山に3本、やっちゃってもらいましょうね?」
…3本?3本ってまさか?左手の残ってる指、全部折られちゃうの?
「西園寺さん、私はこんなのを相手になんかしませんわ。見くびらないでくださいます?」
ペロペロとカリカリ君を舐めながら話す先輩。
コ、コワイよぉ〜、美里さんが殺気を振りまいてるよぉ。
「おいおい、お前等いい加減にしろ。西園寺もそんなにカッカすんな。
ラインフォードも人の大事な人をバカにするな。
お前だって恋人をバカにされたら腹が立つだろ?」
先輩と美里さんの間の険悪な空気を見かねた相川先生が、仲裁に入る。た、助かったぁ。
「相川先生、恋人ではありませんわ。婚・約・者!ですわ。間違わないでほしいですわ」
「あらあら、先輩の婚約者と言う御方は、かなりの人格者なんでしょうね。
先輩のようなお人を妻として迎えるのですから…あたし達のような凡人にはとても理解できま
せんわ」
み、美里さん!なんでこんな時に負けず嫌いを発動させるんだよ!
ほら、先輩の額がピクピクしだしたよ。もう帰りたいよ…
「お前等ホントにいい加減にしろよ?青葉と池田が怯えてるだろうが、本気で怒るぞ?」
相川先生が怒るなんて珍しいな、初めて見たよ。
先生に怒られてシュンとするラインフォード先輩。美里さんは気にする様子もない。
「実はお前らをここに呼んだ理由はだな、生徒会へのスカウトなんだ」
へ?せ、生徒会?先生、なに言ってるの?
僕達を生徒会にスカウトってなんで?訳が分からないよ。
「先生の言うとおり、あなた達を生徒会に推薦したいんですの。
池田さんはお金に対してシビアな目を持っていますから、会計にピッタリですわ」
突然の提案に驚く僕を尻目に池田さんが返事をする。
「私、家の手伝いとかいろいろしなくちゃいけないので、生徒会とかそういうの無理なんです。
ゴメンなさい」
頭を下げる池田さん。
そうなんだよね、池田さんの家ってお母さんが働いてて、
炊事洗濯その他全てを池田さんがこなしてるんだよ。
だから部活とかそういうのもしたことないって言ってたもん。池田さん、大変だよね。
「あたしも結構です。そんな暇があるのならやーくんと一緒に練習しますわ」
美里さん!こんなとこで練習とか言わないでよ!バレたらどうするんだよ。
「…そ、ならいいですわ。
来年度の会長に西園寺さんを推薦しようと考えてましたけど、嫌なら別にいいですわ」
「僕は…」
「あなたはいりませんわ。あなたは西園寺さんを釣るためのエサにと考えていただけですから
ね。無能な人を推薦するほど、私はバカじゃありませんわ」
断ろうとする僕の言葉を無視して話し出す先輩。
…そんな言い方ないだろ?いくら先輩でもちょっと酷いよ。
「あらあら、推薦しようとする人全員に断られるような人望の人が、よくもそこまで言えるもので
すわねぇ?」
み、美里さん!だからなんでそんなケンカ腰で話すんだよ!
バカにされた先輩は、眉間をピクピクさせながらアイスの棒をへし折った。
それを見てガタガタと震える僕と池田さん。怖いよぉ、怖すぎるよぉ。
「西園寺さんってとても楽しい人だったんですわね?さすがは車の中で青葉くんを弄ぶだけは
ありますわ。私には愛する人の指を折るなんてマネはとても出来ないですわ」
んな?なんで先輩がそんなこと知ってるんだよ!
「あらあら、どうしてそんな事知っているのかしら?噂どおり先輩の趣味は盗聴なんですわね。
愛するあたし達のラブラブっぷりを聞いていてどうでしたか?空しくありませんでした?」
と、盗聴?なんだよ、その変な趣味は!
「空しいどころか、おなかを抱えて笑せていただきましたわ。
あなたってまだ処女なんですわね?
愛される喜びを知らないような人に、空しいなどと言われたくはありませ…ひぎゃ!」
ゴツン!…勝ち誇った顔で話す先輩の頭に落とされた拳骨!
拳骨をされた頭を抱えて呻く先輩。
突然の事に驚きキョトンとする僕達。いったいなにが起きたんだ?
「い、痛いですわ!なにをなさいますの、健一様!」
「何をじゃないだろうが!ラインフォード、盗聴ってなんだ?
人様のプライベートを何だと思ってるんだ!
お前、いい加減しろよ?じゃないと先生、本気で怒るからな!」
お、おおおお!相川先生がカッコよく見える!こんなの初めてだ!
先生に怒られたのが効いたのか、シュンとする先輩。
怒られたぐらいで落ち込むなんて意外だなぁ。
先輩のことだから怒鳴り返すんじゃないかと思ったけど、本気で落ち込んでるみたいだ。
「ス、スミマセンでした。今後は二度としないように検討いたしますわ」
「あらあら、やけに素直なんですわね?
こんな素直な先輩を見れたなんて、今日はとってもいい日ですわ」
ニコニコと微笑みながら、嬉しそうに先輩を苛める美里さん。
いい加減にしないと美里さんも怒られるよ?
「西園寺、お前もいい加減にしなさい。他の二人が怯えきってるじゃないか。
まったく、お前らは後輩をビビらせてどうするんだ?」
先生はため息を吐きながら、僕達に今日はもう帰りなさいと言ってくれた。
よかった…やっとここから逃げれるんだ!
僕達は先生達に頭を下げて生徒会室を出て行く。
そんな僕達を睨む先輩。僕まで恨まれちゃったのかな?イヤだよぉ〜、怖いよぉ〜。
「美里さん、なんであんなにケンカ腰で話したの?先輩メチャクチャ怒ってたじゃないか」
「だってやーくんのことをバカにしたから…ちょっと大人気なかったですわね」
「ちょっとどころじゃないと思うけど…あれ?委員長、立ち止まったりしてどうしたの?」
命からがら生徒会室から脱出しての廊下での会話。委員長が足を止め何かを考えている。
「どうしたんですの?池田さんも先輩に文句をいいたいんですの?」
「ち、違いますよ!ちょっと気になることがあって」
う〜んと考え込む池田さん。なにが気になるんだろ?
「…ねぇ青葉くん。ラインフォード先輩って、もしかしたら相川先生となにかあるんじゃないの?」
「へ?なにかあるって…いったい何なの?」
「あらあら、池田さんもそう思いましたの?あたしもなにかおかしいと考えていたところですわ」
ええ?美里さんもなにかに気づいたの?もしかして僕だけ仲間はずれ?
「ですよね?だって先輩、先生のこと『健一様』とか言ってましたよ?
もしかしたら、二人はただならぬ関係なんじゃないの?」
そ、そうだ、そういえば確かに拳骨を落とされたときそう言っていた!
「それにあの先輩が先生の言う事には素直になっていたし…
ちょっと二人の様子見に行かない?」
「そうですわね。あたし達のことを盗聴していたお返しですわ。
やーくん、ちょっと様子を見に行きましょうね?」
冒険心溢れる池田さんの提案に頷いて、僕の手を引っ張り生徒会室へと戻っていく美里さん。
あぁ、僕って強制参加なんだ。
こんなことが先輩にバレたら、とんでもないことになるんじゃないの?
忍び足で生徒会室まで戻る。…お?ちょうどいいことに窓が少し開いているぞ。
3人して息を潜め、生徒会室の会話に聞き耳を立てる。
『レイリア、お前いったい何を考えてんだ?あいつらの前で健一様はないだろう?』
『だって健一様が私の頭を叩いたから、驚いてつい…とっても痛かったですわ』
『すまんなぁ、けどあれはお前が悪いぞ。おれはお前の彼氏である前に教師なんだからな』
ええええ!せ、先生が!あの相川先生が!ラインフォード先輩の彼氏?ウソだろ?
(青葉くん、私の考えたとおりだったね!
うわぁ〜!すっごいこと聞いちゃったね、スゴイスゴイ!)
(う、うん、ビックリだね。あの先生が…信じられないよ)
(やーくん、池田さん、二人とも少し黙っててくださいな)
興奮してる僕達を叱る美里さん。メモを取りながら聞き耳を立てている。
そのメモ何に使うつもりなんだろ?
『それよりなんで急にあの3人を、生徒会に入れようと考えたんだ?
お前が前までいた他のメンバーをクビにしたじゃないか。
なんで今更メンバーを補充しようと考えた?
お前、なんか企んでるだろ?今度は何を企んでるんだ?』
『んな?し、失礼ですわね!私は何も企んでませんわ。変な言いがかりは止して下さいませ』
『お前、おれを舐めてないか?おれが何年間お前の彼氏をしてると思っている?』
『…分かりましたわ。健一様に隠し事は出来ませんわ。
あの3人を生徒会に入れようと考えた理由は、三人共に別の理由がありますの。
まず池田さんは昨日の朝、健一様をバカにしたから潰そうと考えたんですわ』
先輩の言葉にガタガタと震えだした池田さん。
やっぱり気に入らない人を潰すというあの噂は本当だったんだ!
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