このssは2ちゃんねるの『気の強い娘がしおらしくなる瞬間に…』スレで掲載してました。
 このssは『私の仕事』の後日談です。


金曜日の午後21時。お風呂から上がって授乳をし、愛する息子、修太を寝かしつける。
ふふふ……君はお腹一杯になって、幸せそうに眠ているね。
君の寝顔を見ているだけで、疲れなんて吹き飛んでしまうよ。
可愛い寝顔をしている修太の頬を突く。ふふふふ……えいっ、ツンツン。
君はプニプニしてて、ホントに可愛いなぁ。可愛さのあまり、もっとツンツンと突きたくなるよ。
そんな愛息子との安らぎの一時を過ごしていると、玄関のドアが開いた。

「ただいま〜。メグさ〜ん、修太〜、帰ったよ〜」

 おや?やっと帰ってきたのか。アキ坊……私の主人のお帰りだ。
私の主人……橘彰俊。私より一つ年下の24歳。仕事はプログラマーとして働いている。
私……橘恵(旧姓 保科恵)、25歳。専業主婦として家庭を守っている。
結婚して一年、いろいろな事がありながらも私たちは幸せに暮らしている。
そんな私たちにも今年に入り、新しい家族ができた。名前を橘修太、とても元気な男の子だ。
この子が出来たおかげで私たちは結婚をした。いわゆる出来ちゃった婚だ。
結婚の際、父さんには反対をされた。
『どこの馬の骨か知れない男に大事な娘をやれるか!』と。
アキ坊に私の事を頼むと言ってたのは父さんなのに……父さんの私を思う気持ちに涙が溢れ
てきた。
親不孝ばかりをしてきた私のことを、そんなに大事に思ってくれてたなんて……父さん、ありが
とう。
そんな父さんも今では修太の大ファンだ。よく遊びに来てくれて玩具もたくさん買ってくれる。
修太を生むことで、一番の親孝行が出来たみたいでよかったよ。
そんな事を考えながら玄関に主人……アキ坊を迎えに行く。

「アキ坊おかえり、お疲れ様」
「メグさんただいま」

 ちゅ……玄関でのお帰りのキス。これは結婚してから毎日していて、習慣になっている。
新婚時代はキスだけでは収まらずに、そのまま玄関でSEXをしてしまうこともあった。
しかし修太が生まれてからはそれもなくなった。

「メグさん、修太はもう寝たんですか?」
「んん?お腹一杯になってもう寝たよ。さすがは私たちの子供だ、とても寝つきがいい」
「そっかぁ……ならしばらくは起きないですよね?」

 キスを終え、アキ坊から背広を受け取ってハンガーにかける。クンクンと匂いをかいでみる。
……ふむ、香水の匂いはしていない。遅くなったのは浮気ではない、ということか。



「アキ坊、残業お疲れ様。お風呂に入るかい?それともご飯を先に食べるかい?」

 鞄を受け取り弁当箱を確認する。……ふむ、野菜も残さずしっかりと食べてくれたようだ。
アキ坊は顔色もよく、特に疲れた様子もない。よし、体調は万全だな。
主人の体調管理に気を使うのも、主婦の大事な仕事だからな。

「メグさんはもう食べたんですか?」
「いや、君と一緒に食べたくてね、まだ食べていないよ」

 夜9時を過ぎるとおなかも空いてくる。
一人で食べてもいいのだが、やはりアキ坊と食べないと美味しく感じない。
週末に、家族全員揃って食べる夕飯はとても美味しくて、私の小さな楽しみの一つだ。

「そうですか。……ちなみにお風呂は?」
「修太と入ったよ。……なんだい?そのガッカリした顔は?
まったく……子供が生まれても君はスケベだな」

 修太を産んでから3ヶ月……そろそろ我慢の限界か?
私たちの初めての子供。愛する息子の修太を産んでから、数えるほどしかSEXはしていない。
 
私が育児で疲れているからと、アキ坊が気を使ってくれているんだ。
ま、確かにSEXするのは面倒に感じるようになってきた。
しかしだな、私に隠れてDVDを見るなどされては、いい気がしない。
そこで週に一度はするようにしている。
先週してからちょうど一週間か、どうやら限界のようだな。
まったく……アキ坊はホントにスケベだな!

「メグさん、その……話があるんですよ」
「んん?話とはなんだい?二人目はまだ無理だぞ。
今の君の給料では3人で暮らすのが精一杯だ」
「うぐ!……ゴメンなさい。稼ぎが悪くてすみません」

 何の考えもなく言った私の言葉に、ガックリと肩を落としてしまったアキ坊。
しまったなぁ、アキ坊が落ち込んでしまった。
仕方ない、今日は私がたっぷりと慰めてあげよう。
育児に慣れてきて余裕が出来たのか、最近体が疼いてくるようになった。
ゴムも購入済みだし、今日はたっぷりと楽しませてもらおうか。

「メグさん、話というのは2人目を作る事じゃなくてですね……家の事なんです」

 んん?家の事?君はこのアパートに、何か不満でもあるのかい?
確かに立地条件はあまりよくない。駅からバスで40分もかかる。
スーパーも自転車で10分のところにしかない。
しかし、なかなかの広さだし、月々の家賃も手頃だ。
総合的に考えたら文句はないと思うのだがな。

「メグさん……僕達思い切ってマンションを買っちゃいませんか?」
 
 マンションを買うって?誰が?……わ、私たちがかい?



「ちょ、ちょっと待てアキ坊。確かに持ち家は欲しい。修太が大きくなったら部屋を欲しがるだろ
うからな。しかしだな、今の君の給料でマンションを買うと、家計が破産してしまう」
「けどメグさん、どうせ家賃を払ってるんです、家賃分のローンなら組めますよ。
だったら思い切って買ったほうがいいと思うんですけど?」
 
 確かにアキ坊の言う事にも一理ある。
しかしだな、いきなりマンションを買うというのは何故なんだい?

「それに、中之井先輩も買うって言ってたし……」
「中之井さんが買う?君は人が買えば買うと言うのかい?マンションは玩具じゃないんだよ?」
「そんなの分かってますよ!けどマンションでなら大きな声を出しても大丈夫だし……」
「修太はそこまで大きな声で泣かないだろう?とにかく私は慌てて買うというのには反対だ」

 私の反対意見でガックリと肩を落としたアキ坊。
まったく君はまだまだ子供だな。人が買うから欲しくなったなんて。
やはり私がしっかりとしなくてはいけないな。

「……大きな声を出すのは修太じゃないんだけどなぁ」
「んん?何か言ったかい?どうやら君は、まだ文句があるようだね」

 確かに私もマンションが欲しい、いつかは買いたいと考えている。
買うだけなら今すぐにでも買える。
ある程度のお金なら、アキ坊に内緒にしている分もあることだしな。
しかし今はまだ私たちには早いと思う。
もう少し、お金を貯めて余裕が出来てからがいいんじゃないのかな?

「……分かりました。この事はもう少し、じっくりと話し合いましょう。
とりあえずお風呂に入りたいんですけど、いいですか?」
「ん、そうだな。確かにあまり結論を急ぐ事もないだろう。
二人の……いや、修太も合わせて家族三人の大事な問題だ、ゆっくりと話し合おう。
お風呂は準備できているから、ゆっくりと浸かって体を休めてほしい。
君は我が家の大事な大黒柱なんだ。
私たちの為に一生懸命働いてくれるのは嬉しいんだが……あまり無理はしないでほしいな。
私は貧しくてもいいんだ。君と修太が健康で、元気に暮らす事ができればそれで満足なんだ
よ。だから無理な残業などしなくてもいいんだ。君と修太と3人での時間の方が大事なんだよ」

 私の言葉に目を潤ませて感動しているアキ坊。
ゴクリと唾を飲み込み、潤んだ瞳で話しかけて来た。

「メグさん……やっぱり先に頂いちゃいますね」
「なんだい?お腹が空いてるのかい?ちょうどよかった、実は私ももうお腹ペコペコなんだ。
君と一緒に食べたいと我慢していたんだよ。今日のご飯はカレーだよ。
今温め直すから少し待って…キャ!ちょっとアキぼ…あん!」

 私の想いに感動したアキ坊が急に抱きついてきた。
こ、こら!そんなにがっついてはダメだ!せめてベッドで……んん!



 興奮したアキ坊に抱きしめられ、首筋に舌を這わされる。
服の上からブラのホックを外されて、ショーツに手を入れられる。

「メグさん、そんな嬉しいことを言われたら、僕、もう我慢できません!
メグさん……あぁメグさん!」
「んあ!ア、アキぼ…ふぁぁ!そ、そんないきなり、ダメ!んああ!」

 床に押し倒され、上着を捲り上げられて胸にしゃぶりつかれる。
上着を使い、両手を頭の上で固定され、胸を吸われる。
くっ、こういう事は上手くなって……アキ坊のくせに生意気。

「あ、はぁ、んん!ダメ、アキ坊、あまり吸わないで!
修太のだから吸っちゃダメだ……ふあぁぁ!」

 私の言葉を無視してアキ坊は私の胸にちゅうちゅうと吸い付き、ゴクゴクと母乳を飲む。
このままじゃ修太のご飯が全部アキ坊に飲まれてしま……んあぁ!

「メグさん、ほんのり甘くて美味しいですよ、メグさんの味がします。
こんな美味しいのがご飯だなんて、修太が羨ましいです」
「ん、こらっ!だから母乳は修太のごは…んん!修太はそんなことしない…ふぁぁ!」

 胸に吸い付きながら、反対の乳首を指で嬲る。そこからも母乳が出てきて、胸を流れる。
アキ坊は嬉しそうに流れ出た母乳を舐め取り、そのまま乳首に吸い付く。
時折軽く噛まれ、指で引っ張られる。
吸うのに満足したのか、口を離し、今度は両手で攻めてきた。
両手で胸を搾るように揉みあげられて、母乳が吹き出てアキ坊の顔を汚す。
嬉しそうな顔で母乳に塗れるアキ坊。
そんなアキ坊を見ていたら、自然と高ぶってきて声が出る。

「ア、アキぼ、いい!すご…もっとぉ!アキ坊、気持ちいい!んぁぁ!」
「はぁはぁはぁ…メグさん、やっぱりマンション買いましょう。
なぜ僕が急にマンション買おうと言い出したか分かりますか?」
「あ、んん!く、こんな時に話し合うようなことじゃ……ふああ!
そこ、いい!アキ坊!もっとして!」

 胸から手を離し、ショーツの中で蠢くアキ坊の指。この指で今まで何回泣かされてきた事か。
アキ坊のくせに私を泣かせるなんて……生意気。
くちゅくちゅと蠢くアキ坊の指に感じてしまい、自然と声が出る。

「メグさん、そんな大きい声を出して……気持ちいいんですね?」
「ん、くぅっ!い、いい!アキ坊、凄くいい!もっとぉ!んあ、ふああぁ!」

 アキ坊の指が私に入ってきた。掻きだすように動き、グチョグチョ音をたてる。
胸は再び吸いつかれ、ゴクゴクと飲み干す勢いで吸い続けている。

「ア、アキぼ……も、わた、ダメ、イク、イキそ……は、はあぁぁぁ〜!くぅ!」

 ブシュ!ブシュ!ブシュウ!

 ……アキ坊の激しい指の動きに耐え切れず、アソコから勢いよく潮が吹き出たのが分かる。
あぁ……また床を汚してしまった。あとでしっかりと掃除をしなければいけないな。
潮を吹き、ボーっとする頭で掃除のことを考えていたら、
アソコに熱いアキ坊の物があてられた。
も、もう入れるのかい?ま、待つんだ!アキ坊ちょっと待って!



「じゃあいきます!メグさん、愛してます!」
「ダ、ダメだ!今日は安全日じゃない、そのまま入れてはダメ!
避妊具なら買ってあるからそれを着けて……え?ウソ?
そこはもっとダメ……くあ!ひぃ、ふあああ〜!」

 いきり立ったアキ坊は我慢できずにアソコへと入れようとした。
私は慌ててそれを止める。今はまだ、二人目は無理だ。
アキ坊もそれが分かったのか入れようとした動きを止め……それならばと、お、お尻に入れて
きたんだ。
アキ坊のくせに生意気!私が一番弱いのはお尻だと知っていながら……あ、ああっぁぁあ〜!

「アキ坊!いい!すごいいぃ〜!もっとぉ!突いて!激し……ふああああ〜!」
「メグさん……あぁメグさん!もう出ます!……くっぅううう!」
「あ、あぁぁぁ……お尻が、熱いぃ…ふあぁぁ」

 お尻の中に広がる熱い精液。しばらくしていなかった為、
貯め込まれた大量の精液が私に注がれる。
はぁぁ……熱い。注ぎ込まれた熱い精液が私の体温を上げる。
はぁはぁはぁぁ……アキ坊め、久しぶりだからといって少し張り切りすぎじゃないのかい?
あまり激しく攻められると、お尻が痛くなってしまうじゃないか。
それにしても相変わらず君は早漏だな。しかし、そんな事はどうでもいいんだ。
私は君に抱いてもらえると言う事だけで満足なんだよ。
大量に射精した為、グッタリとした顔で私に乗りかかっているアキ坊。
そんなアキ坊を下からそっと抱きしめる。
あぁ……幸せだな。このまま一つになって眠りたいぐらいだ。
アキ坊は幸せ感に浸っている私の頬にキスをして、耳元で囁きだした。

「……メグさん、今度は四つんばいになってください」
「はぁ?…アキ坊、もうなのかい?少し休ませてくれないかい?
気持ちがよすぎて頭がどうにかなりそ…こらっ、だから休ませて…んああ!
だ、だからおかしく、ひぃ!」

 アキ坊は一度私から抜き、無理やり四つんばいにさせて再度挿入を開始した。
き、君はもう少し雰囲気という物を考えてくれないか……んん!
は、はげし……ダメ、また……アキ坊、だめぇ〜!

 パン!パン!パン!パン!パン!パン!

 腸壁をえぐる様に突き進んで来て、全てを持って行くように引き抜かれる。
そしてまた突き進んでくる。
先ほどよりも激しく攻めてくるアキ坊に、私は何も出来ず、ただ喘ぐしかなかった。
お尻に体ごとぶつける様な攻めで、私の意識を奪おうとするアキ坊。
私は歯を食いしばり、必死に耐えようとした。
しかし、2度目の射精が終わってすぐに動き出したアキ坊の動きに耐え切れず、
意識が薄れてきた。
突き入れられる度に、お尻から全身に広がる熱い波動。
その波動が徐々に大きくなり、最後には巨大な波動が私の意識を押し流した。

   

「メグさん、スポーツドリンクです。ちょっと攻めすぎちゃったんですけど、大丈夫ですか?」

 ベッドでグッタリとしている私に、冷たい飲み物を持ってきてくれたアキ坊。
君のそんな優しいところも大好きだよ。

「ん、ありがとう。お尻が少し痛いが……まぁ大丈夫だよ。
そんなことより君もベッドに入ってくれないかい?一人では少し寂しいよ」
「メグさん……はい!分かりました!」

 私の誘いに嬉しそうにベッドに入ってくるアキ坊。
君はずいぶんとハッスルしたみたいだね?意識の無い私に、5回は出したね?
……意識を失っていた事が残念でならないよ。
アキ坊の腕を枕代わりにしてホッと一息つく。
あぁ……幸せだ。愛する人に抱かれ、愛する息子に恵まれた。
私ごときがこんなに幸せでいいのか?
これも全部アキ坊のせいだ。……アキ坊のくせに生意気。
何故か悔しくなったのでアキ坊の頬をツンツンと突く。

「メグさん?急にどうしたんです?」
「いや、君の横顔を見ていたら突きたくなってね」
「メグさん……カワイイ!」

 抱きついてくるアキ坊。胸に顔を埋めるな!今日はもう無理だ!

「こ、こら!いくらなんでも今日はもうダメだ!修太が起きてしまうよ」
「そうですね、あの時のメグさんの声、凄く大きいですもんね」

 ぐ、ぐぅ……君はわたしをからかって楽しいのかい?
確かに君に抱いてもらっている時は声を出している。
自分では分からないが、終わった後に毎回喉が痛いということは、
結構な大声を出しているのだろう。
しかしだね、いちいちそんな事を言う事もないだろう?出させているのは君なんだよ?
私をからかうとは……アキ坊のくせに生意気。
悔しいから頬を軽くつねる。やはり修太の方が柔らかくて触り心地もいいな。

「メグさん、それなんですよ。僕がマンションを買おうと相談した原因は」
「それ?それとはいったいなんだい?……君はまだマンションにこだわっているのかい?」
「そりゃこだわりますよ。メグさんの喘ぎ声を僕以外の人に聞かれたくないですからね」

 ……喘ぎ声?私の声を他人に聞かれる?い、いったいどういうことだ?



 私の喘ぎ声を他人に聞かれる……アキ坊の言葉に動揺する私。
アキ坊は動揺する私を無視して話し出した。

「メグさんの声、結構大きいんですよ。このアパートって外の音とか聞こえますよね?」
「た、確かに防音はあまりよくない。外を走る大型車の音などが、時々聞こえるしな」
「ということは、部屋の中の音も外に聞こえるってことなんですよ」

 確かにそうだ。アキ坊の言うとおり、室内の音も外に漏れているのだろう。
しかしそれが何故私の喘ぎ声が外に聞こえる、という話につながる……そ、そうなのかい?

「アキ坊!まさか……君とのSEXの時の声も、外に漏れていると?
丸聞こえだったというのか!」

 動揺する私にコクリと頷くアキ坊。 
んな?そ、それが分かっていながら君は……あんなに激しい攻めをしてきたというのか!

「あ、アキ坊!君はヘンタイか?
外に聞こえると分かっていながら私を激しく攻めて……このバカバカバカ!」

 恥ずかしいやら悔しいやらで、訳が分からなくなってアキ坊を叩く。
君は何故それをもっと早くに言ってくれないんだい!

「イタタタ!メグさんゴメンなさい!僕もついこの間知ったんですよ。
先週した次の日、大家さんに『昨日の様子だと2人目も早そうね』って言われて気がついたんで
す」
「なら何故あんなに激しく攻めたんだ!君のおかげで今日も大声を上げてしまったよ!」
「それは……メグさんが悪いんですよ。
メグさんが僕を感動させて、我慢できなくしたからですよ」
「うるさい!人のせいにするな!
君が自分の妻を辱めて喜ぶようなヘンタイだとは思いもしなかったよ!」
「そんなぁ〜、メグさん怒らないでくださいよぉ。
だからこそ防音に優れたマンションを買いたいんです。
僕の大好きな……愛するメグさんの声を他人に聞かれたくないんです。
メグさん、いい機会だし、本気で考えませんか?」

 僕の大好きな、愛するメグさんだと?そ、そんな言葉では誤魔化されないぞ!
……しかしマンションの件は、少しは前向きに考えてみてもいいかな?
けっして君の口車に乗ったわけじゃないからね!



 結局アキ坊に説得され、マンション購入に前向きな検討をする事になった、我が橘家。
お金については、頭金ぐらいなら私がパチプロ時代に貯めていたお金と、
七見に取られた分で、ある程度返ってきたのがある。
さすがに全額は帰ってこなかったが、300万円帰ってきただけでもよしとしよう。
このことはアキ坊には秘密にしている。何かあったときに使おうと隠していたんだ。

 それから休日になると、家族揃って物件を探しをするようになった。
駅がマンションの近くにあり、さらに近くに修太と遊べる公園などがあるほうがいい。
そんな値段も手ごろな物件はなかなか見つからなかった。
しかし中古で売りに出されていたマンションが、条件全てにあてはまる物だった。 
不動産屋の話では、公園もすぐ近くだし、駅も徒歩10分。
各部屋に駐車場も用意されており、スーパーも近い。
なにより同じ階に住む若夫婦にも男の子が生まれたばかりで、
修太のいい友達になるのでは?とのことだった。
何度か部屋を見に行って、アキ坊と相談した結果……その部屋を買うことに決めた。
なかなか環境もよく、部屋数も多い。
何より防音がしっかりとしていて、これならば大声を上げても大丈夫だ。
しかし不動産屋の言っていた『同じ階の若夫婦はちょっと変わってますけどいい人達ですよ』と
いう言葉。
この言葉が何故か気になるが……まあいいだろう。

 
 引越しも終わり、新居へと移り住んだ私たち。ダンボール箱が山済みの部屋を見て思う。
これからはこのマンションで……この部屋で、私たち家族3人での新しい生活が始まるんだね。
アキ坊…修太…3人で力を合わせて頑張ろう、幸せになろうね。


 山のように積まれている段ボール箱を見てため息が出る。
さてと、これをどう片付けようかな? 

 とりあえずは防音がしっかりとしているのかを確かめるために、
アキ坊と二人でベッドに潜りこんだ。




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