(……見られてる。絶対誰かに見られてるよ!)

 バイト終わりの帰り道。商店街に入ってから、背中をジッと誰かに見られてる感じがする。
背後から感じる視線に気づき、慌てて後ろを振り返る。
……おっかしいなぁ、確かに見られてる感じがしたんだけど、気のせいかな?
振り返るとそこには商店街の日常が。
慌しく買い物をしているおばさん、しゃがれた大声で野菜を売っている八百屋さん。
僕を見ているような人はいな……いた!
その八百屋さんで野菜を買っている黒髪の美女が一人。
きっと僕を見てたのは彼女だ。ということは……

「今日のオカズはなんだろうなぁ?沙代子さんの料理って美味しいから、すっごく楽しみだなぁ」

 そう呟いてそっと彼女の様子を見てみる。
……ぷぷ!急に褒められて慌てたのか、なすびをばら撒いちゃったよ!
あはははは、おじさんに謝ってる謝ってる!
なすびはあまり好きじゃないんだよね。ということで、おかずを変えてもらおうかな?

「今日は沙代子さんと一緒にエビフライを食べたい気分だなぁ〜」

 エビフライが食べたいとボソッと呟いてみた。
……沙代子さん、慌てて魚屋さんの方に走って行っちゃった。
おし!これで今夜はエビフライだ!
ちょっと卑怯な手を使っちゃった事を心の中で謝りながら、家路へと急ぐ。
沙代子さんにバレたら怒られちゃうからね。

 沙代子さん……保科沙代子(ほしな さよこ)、22歳。同じ大学の1年先輩だ。
高校時代からの先輩で、文武両道で晴耕雨読を地で行ってる凄い人。
趣味は家庭菜園という変わった女性で、実家が有名な奥州微塵流という剣術道場なんだ。
沙代子さん自身も奥州微塵流免許皆伝という経歴の持ち主。
特技は居合いで、キャベツを日本刀でみじん切りに出来るほどの達人だ。
……まな板も一緒にみじん切りになっちゃうんだけどね。
おまけに目や耳といった五感も鋭く、僕がボソッと話した言葉も聞き逃さない。
毎回思うけど、沙代子さんって地獄耳だよね。
なんで20メートルは離れてるのに聞こえるんだろ?
そんな事を考えながら歩くこと15分、狭いながらも愛の巣と化している我が部屋にたどり着い
た。
……ってなんで電気が点いてるの?沙代子さん、まだ商店街にいるはずだよね?
不思議に思いながらも恐る恐る扉を開けてみる。
……鍵も開いてるし、消し忘れってわけじゃないんだね。



「た、ただいま帰りました」
「伊達君、おかえりなさい。お仕事お疲れ様でした」

 笑顔で出迎えてくれる沙代子さん。
僕、伊達政行(だて まさゆき)は、沙代子さんの笑顔に見惚れながらも不思議に思う。
なんで部屋にいるの?さっきまで商店街にいたはずだよね?
お魚屋さんに走って行ったよね?
頭の中が?マークだらけな僕に微笑みながら話しかけてくる。

「今日の夕食は君が好きかなと思い、海老フライとやらに挑戦している。
なんせ初めて作る料理だから自信はないが、お腹いっぱいに食べてほしい」

 えええ?もうエビフライを作りだしてるの?
ってことは、エビを買った後に僕を追い抜いて部屋に戻り、料理を始めたってことだよね?
はぁぁ〜、沙代子さんってやっぱり凄いなぁ。
その細いからだの何処にそんなパワーがあるんだ……あれ?
エビフライのエビってこんなに小さかったっけ?
沙代子さんが油で揚げているエビはどう見ても甘エビ。
どう考えても、僕が想像していたお子様ランチなどについてる大きなエビフライにはなりそうに
ない。

「あの〜、沙代子さん?今作ってるのってエビフライだよね?」
「あぁ、そうだよ。今日の夕飯で君が食べたがってるような気がしてね」
「うん、確かに食べたいって呟いたけど、これってサイズ的に小さすぎない?」
「やはり食べたいんだね?伊達君の考えが分るなんて、私たちは心が通じ合ってる……
な、なんだと?小さい?……ま、まさか!」

 慌てて料理本を手に取り、エビフライを調べだす沙代子さん。
その本は何度も読んでいるためか、ボロボロだ。
この本って僕たちが同棲しだした時に沙代子さんが買ってきた本だったんだよね。
あれから半年か……沙代子さんも料理が上手くなったなぁ。
料理本がボロボロになるまで勉強した甲斐もあって、かなりの料理の腕前になったんだよね。
付き合いだしたころは、よく包丁で指を切ってたもんね。
なんで日本刀で鎧兜を真っ二つに出来る人が、包丁で指を切るんだろうね?
沙代子さんって不思議だな〜って考えてたら、僕の耳に嫌な言葉が聞こえてきた

『我がいのち 道の半ばで 朽ちるとも 朽ちることなき 君への想い』
 
 ……たとえ自分が死んでしまっても、僕への想いは永遠に続く、っていう意味かな?
う〜ん、沙代子さんらしい辞世の句だねぇ。……辞世の句?



「まったぁぁぁぁ〜!沙代子さん、なんでエビを間違えたぐらいで自害しようとするの!
辞世の句なんて読まないでよ!」

 床に正座をし、涙を零しながら辞世の句を読んでる沙代子さんを抱きしめて止める。
あ、あっぶないなぁ〜。
沙代子さん、昔の武士並みに堅物だから、すぐ辞世の句を読んじゃうんだよね。

「し、しかしだな!私はとんでもない失態を犯してしまったんだ!
お願いだ!止めないでくれ!」
「冗談じゃないよ!僕のせいで沙代子さんが死んじゃったりしたら、僕も死ぬからね!
沙代子さんがいない人生なんて意味が無いんだから!」

 エビを間違えたくらいで、なんで自害しようとするのかな?
沙代子さん、こういう所が少し……いや、かなりぶっ飛んでるんだよね。
抱きしめたまま、落ち着くように頭を撫でる。サラサラの黒い髪はいい匂いをしていた。

「ま、政行君……ひぐ、あ、ありがとう。
……私はもう二度とこのような失態はしない、君に誓って約束する!
……もう二度と、エビフライに甘エビを使用しないと!」

 力いっぱいに、どうでもいい誓いを立てる沙代子さん。
ははは、真面目な沙代子さんらしいや。
僕はこういう真面目な沙代子さんが大好きなんだよね。

「で、『エビフライを食べたいと呟いた』というのは、どういうことだ?」

 僕の胸でしばらく泣いていた沙代子さん。
落ち着きを取り戻したら、鬼のような声で僕に聞いてきた。

「さ、沙代子さん?そんな怖い声、出さない方がいいと思うなぁ?」
「安心しなさい、君にしか聞かせるつもりはないから」
「眉間にシワを寄せるのもいけないと思うよ?」
「そうかな?一番いけないのは、買い物途中の私に気づき、
『エビフライが食べたい』と私に気づいていないフリをして囁いた君じゃないのか?」

 僕の背中に回された手が、まるで万力のようにギリギリと閉まってくる。
押し付けられる胸の柔らかさがたまんない……なんて考えてる場合じゃないっての!

「ゴ、ゴゴゴゴメンなさい!沙代子さんに気がついちゃったんでつい……」
「そうか、なら仕方ないな……とでも言うと思ったのかぁぁぁ〜!問答無用!」
「アギャギャギャギャギャぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ〜〜〜!!」
「くだらん策を練ってからに……天誅!」
「アバラが!アバラがぁぁ!アガアガガ!ガ、ガガガ!いぎゃぁぁぁ〜〜!」 


 ……晩御飯の甘エビの天ぷら、大変美味しく頂きました。



 僕、伊達政行が保科沙代子さんと付き合うようになったきっかけは、
意外と思われるかもしれないけど、沙代子さんからのアプローチなんだ。
なんでも高校生の時から僕のことが少し気になってたんだって。
で、同じ大学に入学してきた僕に運命を感じて『この人が私の運命の人なんだ』と確信したんだ
そうだ。
ま、沙代子さんからのアプローチといっても、僕の側にいるぐらいだった。
だから最初は凄く気味悪かったんだよ。
だってすっごく綺麗な人が、こっちをじっと見てるんだよ?
しかも無表情で、話しかけてくるでもなく、毎日毎日じっと見てるんだ。
で、気になって僕が視線を向けると目を逸らす。
まるで毎日監視されてるみたいだった。
沙代子さん、そのことを知り合いから聞いてかなり凹んだんだって。
それからは露骨に僕を見ることはなくなったけど、気がつけば側にいるようになっていた。

 で、なんでこの人いつも僕の側にいるんだろ?
って気になっちゃって勇気を出して話しかけたんだ。
あの時はビックリしたなぁ。沙代子さん、いきなり泣き出したんだもん。
後で聞いたら嬉しくて嬉しくて涙が零れちゃったんだって。
さらにビックリしたのが、高校で有名人だったあの保科先輩だったってことだ。
沙代子さん、高校時代と比べるとずいぶん綺麗になってて、
最初言われても分らなかったもん。
沙代子さんの高校時代のイメージは、
木刀を軽々と素振りをしてる恐ろしい野武士のような先輩。
木刀が見えない速度で素振りをするなんて化け物だと思っていたからね。
付き合いだしてから沙代子さんにそれを言ったら、両膝をつきガックリと崩れ落ちた。
本人は周りからそう思われていたとは自覚してなかったんだね。
で、色々な事を話すようになって1ヶ月、真剣な顔をした沙代子さんが言い出したんだ。

「伊達君、そろそろ結婚しないか?私の方はいつでも大丈夫だ、両親も喜んでくれている。
君の家にも挨拶に行きたいのだが……いつがいいかな?」

 ありえないよね?なんで『そろそろ結婚しないか?』なの?
なんで両親が喜んでるの?なんで僕の家に挨拶に来るの?
その時は沙代子さんが何を言っているのか、まったく意味が分らなかった。
だから僕は意味も分からずこう言っちゃったんだ。

「いきなり結婚はダメですよ、まずは同棲からでしょ?
そこで2人の相性が合うかを確かめないと」

 今思うと、なんであんな事言っちゃったんだろうね?
けどそのおかげで佐代子さんとこうして幸せな同棲生活が出来てるんだ。
で、その日に僕の部屋に引っ越してきて、今に至るという訳なんだ。

 しばらく経ってから、なんで結婚しようと言ってきたのか聞いてみた。
驚く事に沙代子さんの中では僕が話しかけてきた日から僕達は恋人同士になってたんだって。
かなり怖いよね?恐ろしいよね?僕もそれを聞いてかなり引いちゃったんだ。
で、慌てた沙代子さんが言った言い訳が
『男が異性に話しかける理由は、相手のことが好きだからだろう?』だった。
まぁこれをホンキでそう思ってたのが沙代子さんらしいといえばらしいんだけど、
ちょっと間違えたらストーカーだよ。
それを言ったらかなり落ち込んで、俳句を読み出したんだ。

『君のこと 想い続けた 我が人生 空しく散れども 想いよ届け』

 ……君の事を想い続けてきた人生、悲しく終わっても想いさえ届いてくれればそれでいい。
沙代子さんらしい、僕に対する愛に溢れた辞世の句だったね。
あの時は慌てたよ。読み終えたと思ったら、いきなり包丁を持って自害しようとするんだもん。
慌てて止めて、顔を引っ叩いて叱り飛ばしたんだよ。

『前は違ったけど、今は沙代子さんが好きなんだ!だからバカな真似はしないでくれ!』って
ね。

 その日の夜、僕達は初めてのキスをして、そして初めて一つになった。
本当の恋人同士になった記念すべき日なんだ。



「伊達君、お風呂がいい具合に沸いているからしっかりと浸かり、仕事の疲れを取りなさい」

 エビの天ぷらを美味しく頂いた食後、お皿を洗ってる沙代子さん。
いつの間にかお風呂の準備まで終えているとは……主婦の要素、完璧だね!

「じゃあ先にお風呂頂くね?沙代子さん、たまには一緒にどう?」
「こら!まだそんな時間じゃないだろう?伊達君は本当にすけべだな!」
「あはははは、気が向いたら入って来てよ」

 軽い冗談を言ってからシャワー室へと入る。
するとそこにはいつも通りに綺麗にたたんだ僕の下着が用意されている。
ピシッと畳まれた下着が沙代子さんの性格を現しているみたいだ。 
……あれ?僕の下着の横に、何故か白い清楚な沙代子さんの下着も置いてある。
なんでだろ?今までこんな事はなかったんだけど……ま、いっか。
ホントならクンクンしたり、頭に被ったりしたいところだけど、
そんなことをすれば命にかかわる。
沙代子さん、えっちなことをあまりさせてくれないんだよね。

 ……もう3日もSEXをしていない。
毎晩一緒に寝てるから、僕は頭の中でえっちな事ばかり考えている。
耳を澄ませば沙代子さんのかわいい寝息。
沙代子さんって寝つきがいいから、なかなかそういう雰囲気に持っていけないんだよね。
はぁぁ〜、SEXしたいなぁ〜。
今日も大学の友人にどう誘えばいいか相談したんだけど、
『贅沢な悩みなんか聞いてやるか!』って文句言われるし……
もういいや、シャワーを浴びてさっぱりしよう。
ため息を吐きながら裸になり、お風呂へと入る。
沙代子さんって熱いお風呂が好みだから、僕には熱すぎて浸かれないんだよね。
今日もシャワーだけでいいかな?
試しに湯船に溜められているお湯に手を入れる。……あれ?ちょうどいい湯加減だ。
沙代子さん、温度設定を間違えたのかな?久しぶりにゆっくりと浸かるとするかな?
体と頭を洗い、湯船に浸かる。あぁ〜、いい湯だなぁ……生き返る〜。

「伊達君、湯加減はどうかな?今日の湯加減は君の好みに合わせたつもりだ。
喜んでもらえたら嬉しいな」

 お風呂場の外から沙代子さんの声が。
そうだったんだ、今日は僕の為に湯加減を調整してくれたんだ。

「すっごく気持ちいいよ〜。疲れも吹き飛びそうだよ」
「そうか、それはよかった。では私も入らせていただくとするよ」

 入らせていただく?へ?沙代子さん、何処に入るの?……えええ!入ってくるの?
そう思った瞬間、白いバスタオルを体に巻きつた髪の毛を後ろに束ねた沙代子さんが入ってき
た。



 少し恥ずかしいのか頬を少し赤く染め、タオルをがっしりと掴んでズリ落ちるのを断固拒否し
ている。
タオルの上からでも分る豊満な胸、折れそうなほど細いお腹、引き締まったお尻。
そしてタオルから出ているスラッとしてる太もも。
最高な体だ!沙代子さん、まるでモデルですよ!
こんな奇跡の体でまさか日本刀を軽々と振り回し、
空中で木の枝を10回も切るなんて誰も想像しないだろうね。

「さ、沙代子さん?なんで入ってきたの?」
「それは伊達君が私と入りたいと言ったからだよ。私とのお風呂は不服なのか?」
「ふ、不服なんてないよ!むしろすっごくうれしい!」
「そ、そうか。君が喜んでくれてわたしも嬉しいよ。
ただ、その……ジックリと見るのは止めてくれないか?さすがにまだ恥ずかしいんだ」

 ヤバイ!沙代子さんの身体を舐め回すように見てたのがばれた!怒られてしまうよ!

「何度も見られているはずなのに、こればかりはいつまで経っても慣れないな」

 少し照れながら駆け湯をする沙代子さん。
濡れたタオルが体にぴったりと引っ付き体のラインを更に浮きあがらせる。
……おっきくなっちゃった。どうしよう?

「一緒に入るといってはみたものの、この狭いお風呂では……こほん!こほん!」

 湯船の中を見てわざとらしく咳き込む沙代子さん。おっきくなったのばれちゃった?

「こ、これはその!あれなんですよ!」
「す、少し詰めてもらえないかな?私も湯船に浸かりたいんだ」
「え?沙代子さんも入るの?……ど、どうぞどうぞ!」

 湯船の中で三角座りになり、沙代子さんが入るスペースを空ける。
そこに沙代子さんも三角座りで入ってきた。

「ふぅ〜……たまにはこうしてお互いの顔を見て湯船に浸かるのも悪くない。
そう思わないかい?」
「はぁはぁはぁはぁはぁ……ピンク色だぁ」
「伊達君?血走った目でいったい何を言っている?ピンク色とはいったい何のことだ?」
「な?なななななんでもないっす!全然なんでもないんで気にしないで下さい!」

 お互い向かい合っての三角座り。
少し視線を下げれば……沙代子さんの股間が丸見えになっている。
沙代子さん、バスタオルで隠してると思い込んでるんだろうね。
三角座りすると太ももから下を隠してるタオルが捲り上がってアソコが丸見えになるんだ。
沙代子さんのアソコ、明るいところで初めて見るよ。
薄いヘアに守られて綺麗なピンク色してて……舐めたいなぁ。
思わずごくりと唾を飲み込む。これは誘ってもいいんだろうか?
いいんだよね?だって僕たち同棲してる恋人同士なんだからね?
思い切って誘ってみようと沙代子さんを見てみる。
……沙代子さんの視線は僕の下半身に釘付けになっていた。



「……ねぇ沙代子さん、向かい合って座るのって狭いから、僕の膝の上に座らない?
結構広くなると思うよ?」
「…………ふぇ?そ、そうだな、その方が湯船を広く使えそうだ、いいアイディアだ」

 僕の下半身をじっと見ているところにいきなり声をかけられて焦ったのか、
カワイイ声を上げた沙代子さん。
慌てて立ち上がり、僕の膝の上に座った。
ムニっとしたお尻が僕のいきり立ってる下半身に当たり、正直気持ちいい。

「あ〜、伊達君、その、なんだ……んん!こ、こら!お風呂は身体を洗う場所だ!
そのようなハレンチな行為を……あん!」

 お尻に当る僕の下半身に戸惑っている沙代子さんを後ろから抱きしめる。
白くて細いうなじに舌を這わせ、後ろから回した手で胸を揉みくだす。
舌をうなじから首筋、耳へと這わせながら片手を徐々に下へと下ろしていく。

「伊達君、だからお風呂場でこのようなことは……」
「たまにはいいじゃないですか。僕、好きな人とこうするのが夢だったんですよ」
「そ、そうなのか?……んあ!な、ならいいよ、君の好きにすれば……きゃん!」

 下半身にたどり着いた手が、沙代子さんに進入する。
入ってすぐの所を掻きだすように指を動かす。
もちろんもう片方の手は、胸をマッサージするのを忘れない。
はぁはぁと、荒い息を出す事しかできなくなった沙代子さん。
声を出さないように必死に堪えてるのが分る。
胸を揉むのをいったん止め、沙代子さんの手を取り僕の下半身に持ってくる。

「沙代子さんも僕を気持ちよくしてください」
「ん、んぁ……熱いな、湯船に浸かっていても分るよ。凄く熱くなっている……あん!」

 僕の下半身を掴み、最初はゆっくりと、そして徐々に動きを早めていく沙代子さん。
沙代子さんの手は剣術の修行のせいで、女の子とは思えないほど硬くなっている。
何度も何度もマメが潰れてカチカチになってるんだ。
そしてその手には刃物で切れた傷跡が後が何箇所もついている。
これは全部僕の為に料理を作ってる時に包丁で切った傷跡だ。
僕はこの沙代子さんの手が大好きなんだ。
僕はそんな事を考えていたら沙代子さんが愛おしくなり、
アソコに入れている指を一段と激しく動かした。

「沙代子さん手、すっごく気持ちいいよ。沙代子さんも気持ちいい?」
「ん、ん、んん!まさゆき、まさゆきぃ……」

 僕のを掴んだ手を必死に動かしながら、僕の名前を呟く沙代子さん。
湯船の中で沙代子さんを犯してる指にはお湯以外の温かい液体が絡み付いているのが分る。
沙代子さん、そろそろ限界みたいだ。正直僕も我慢できなくなってきた。



「沙代子さん、向かい合ってキスしたい。僕の膝の上にこっちを向いて座ってくれない?」

 返事をすることもままならない沙代子さんは、小さく頷き立ち上がる。
その時身体を隠していたタオルが落ちたけど、もう隠そうともしない。
目の前には沙代子さんの輝くような裸体が。
沙代子さんは僕と向かい合うために膝の上に座……ええ?い、入れちゃうの?
膝の上に座る時、僕の下半身に手を添えて、自らに導いた沙代子さん。

 ズズ……ズズズズ……ズズ!

 沙代子さんは僕を温かく締め付けながら、少しずつ、少しずつ僕を受け入れてくれる。
そして、沙代子さんの一番奥まで僕で埋め尽くされた時、
彼女は小さな声で『愛してる』と呟いた。
僕達は湯船の中で対面座位で一つになった。

「うぅぅぅ……沙代子さん、すっごく気持ちいいよ、好きだ、愛してるよ」
「まさゆきぃ、ありがとう、すきぃ、愛してるの!」

 感極まったのか涙をポロポロ流しながら僕をギュッと抱きしめ、身体を震わせている。
僕はそんな沙代子さんを下から突き上げる。
突き上げる度、泣き声のような喘ぎ声を上げる沙代子さん。
何度も突き上げるうちに沙代子さんも動き始めた。

「はぁはぁはぁはぁ、沙代子さん、好きだ、大好きだ!」
「まさゆき……まさゆきまさゆき!まさゆきぃ〜!」

 僕の首に抱きつきながら名前を連呼するかわいい唇をキスで塞ぐ。
舌を送り込みながら下から突き上げる。
突き上げる度に湯船からお湯がザブザブと流れ落ち、
いつしかお湯は半分以下になってしまった。

「沙代子さん、もうたまんないよ、僕、もう出そうだよ」
「まさゆきぃ、わ、わたし、わたしぃ〜」

 ジャブジャブと湯船のお湯を波立たせながら腰を振る沙代子さん。
僕の下半身をくわえ込んだアソコは一段と締め付けを増してきた。

「沙代子さん、もう出すよ?沙代子さんにいっぱい出すからね!」
「まさゆきぃ、まさゆきまさゆき!まさ……んっきゃぁぁ〜!」
「ぐぅ!う、うぅぅぅ〜!!」

 ズグン!……沙代子さんの一番奥深くに突き刺した瞬間、強烈な締め付けが僕を攻める。
まるで僕を力いっぱい搾るような締め付け。
そんな強烈な刺激に耐えれる訳もなく……僕の下半身から激しい射精が始まった。
ドクドクと沙代子さんの子宮めがけて飛び出す精液。
沙代子さんは精液の熱さを感じているのか、
身体をピクピク痙攣させながら僕の首にしがみ付いている。
一滴残さず沙代子さんに出し終えた時、沙代子さんがグッタリとしているのに気がついた。
あれ?沙代子さん?どうしたの?……失神してるよ、どうしよう?
とりあえず僕は沙代子さんを抱き抱えてお風呂を出て、ベッドに寝かせる事にした。



「おい、伊達。結局保科先輩とはうまくSEX出来たのか?」
「まぁね、それは秘密だよ。
まぁ愛し合う2人なんだから、どうなったかは言わずとも分るよな?」

 大学で高校時代からの友人にちょっと惚気てしまう。
昨日の沙代子さんは凄かった。
お風呂で失神したかと思えば、ベッドでは更に激しく僕を求めてきた。
おかげで腰が痛いのなんのって!……あぁ、幸せだなぁ。

「なんだよ、上手くいったのかよ!つまんねぇな」
「つまんねぇってなんだよ!さてはお前、嫉妬してるな?」
「うるせえ!この裏切りモン!てめえはぜってぇ誘わねぇ!」
「誘うってなんだよ?」 

 無言で僕に携帯の写メを見せつける。そこにはカワイイ女子高生が数名写っていた。
こ、これはなかなかカワイイ子ばかりじゃないか!

「今日は夕方からこの子達と合コンなんだよ。ま、幸せモンのお前には関係のない話だけどな」
「うおおお!こんなカワイイ子たちと合コン?お前、やるなぁ」
「だろ?こっちの人数が足りないから保科先輩とうまくいってないなら、
お前もどうかなって思ってたんだけどな」
「人数足りないのか?遊ぶだけなら行ってやってもいいぜ」
「そうか?けどお前、保科先輩が怒るんじゃないのか?」
「遊ぶだけだから大丈夫だろ?」

 そう、友人と遊ぶのも大事だからね!きっと沙代子さんも分ってくれるよ。

『夏の夜に 激しく求めた 彼の熱 まだ残る香も 夏の夜の夢』

 ……彼を激しく求めた夏の夜。まだ体に残っている彼の残した香りは私が見た夢だったのだ
ろうか?

 女心を悲しくも切なく歌った、いい辞世の句だねぇ。……って沙代子さん?聞いてたの?
慌てて振り返ると、床に正座をして涙をポロポロと零し、今にも自害しそうな沙代子さんが。

「冗談だって!僕は沙代子さんが一番だから!沙代子さんが好きなんだから!」

 泣きじゃくってる沙代子さんをギュッと抱きしめる。
後ろからは「付き合ってらんねぇ、勝手にしとけ!」と毒舌を吐く友人の声が。
はぁぁ〜。沙代子さん、僕が他の女の子と遊ぶのもイヤなんだね?
まったくあなたは……なんて可愛いんだ!
思わずギュッと強く抱きしめる。……っていうかいつの間に後ろにいたんだろ?


 僕は涙をポロポロ零してる沙代子さんを部屋につれて帰り、
仲直りという名のSEXに持ち込もうと少し下半身を膨らませた。



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