「ひっく、グス……ひぐっ」
「なぁ、もう泣くなよ?そもそもなんでお前が泣いてるんだ?
蹴られて泣きたいのはオレの方だぞ?」
「だって、ぐす、結城が動かなくなって、ぐす、死んだのではないかと……
嫌われたのではないかと、ひぐっ」

 放課後、結城に手を繋いでもらい、帰宅する。
結局あの後すぐに結城が目を覚ますことはなかった。
動揺して取り乱す私を落ち着かせてくれ、
結城を一緒に保健室まで運んでくれた友人達には感謝をしなければ。
保健室で一時間ほどして目が覚めた結城。
私はその知らせを聞き、泣きそうなほど嬉しかった。
だが、すぐには会いに行けなかった。
結城を失神させてしまった私が、どのような顔をして会えばいいのか、分からなかったからだ。
もし『暴力女は嫌いだ!』とでも言われてしまったら……私はショックで気を失ってしまうだろう。
嫌いだと言われてしまったらどうしよう?
そんな事を考えたら、会いたくても会いに行けなくなってしまったんだ。
そして放課後、結城はいつもの様に、何事もなかったかのような顔で一緒に帰ろうと誘ってくれ
た。
そんな結城の優しさに涙が止まらなくなり……今に至るというわけだ。

「もう泣くなって!オレ、べつに怒ってなんかないからさ」
「でも、でも、わたじはぁ……ひっく」

 泣きじゃくる私の頭を優しく撫でてくれる結城。
その優しさが嬉しくて、涙が止まらなくなってしまう。

「ところでさ、なんで蹴ってきたんだ?やっぱり弁当に肉を増やすのがイヤだからか?」
「ひっぐ、違う、私の馬鹿な勘違いのせいだ。君が……違うものを求めてくると思っていたんだ」
「違うもの?それって何だ?何だと思ってたんだ?」

 本当に私は馬鹿だ。
結城が私を求めてくると勝手に思い込み、色々と準備をするなんて。
馬鹿な私が勝手に勘違いをしていたのに、それを結城のせいにしてしまうなんて。
……自分でもこんなに馬鹿だとは思っていなかった。私は本当に馬鹿だ。

「……結城が私を求めてくると、勝手に勘違いをして……期待をしていたんだ」
「は?島津を求める?それってどういう意味だ?」
「……ぐす。君とSEXが出来ると思い込み、それを期待して準備をしていたんだ」
「へ?……うええええ!セ、セックスぅ?お、お前自分が何を言ってるのか分かってんのか?」
「……うん、分かっている。
分かっていたからこそ、友人達に色々な知識を教えてもらったり、ママに避妊について聞いた
りもした。でもそれは全部私の独りよがりだったんだな。
ぐす、私の独りよがりのせいで、ひぐ、結城を蹴り飛ばしてしまうなんて……私は本当に大馬鹿
だ」

 自分がした行為を考えれば考えるほど嫌になる。
勝手に求めてくれると思い込み、その思い込みが外れると結城に八つ当たりをする。
私は本当に救いようのない馬鹿で、どうしようもなく嫌な人間なのではないのか?
こんな人間が、素直で優しく、裏表のない真っ直ぐな結城の隣を歩いていてもいいのだろう
か?
私がいると、結城まで嫌な人間になってしまうのではないか?
こんな私といたら結城もダメになるのではないか?
……嫌だ。結城と別れるなんて絶対に嫌だ!死んでも嫌だ!
私は……本当に大馬鹿で、嫌な人間なんだ。
私が結城の側にいては悪影響を与えてしまうと分かっていながら離れることが出来ない。
……自分勝手なダメな人間だったんだ。



「……結城、ゴメン。私はどうしようもない大馬鹿で嫌な人間みたい……イタッ!
ゆ、結城?手を強く握りすぎだ、痛い!」
「……ゴメンな。オレ、いくら勉強してもやっぱりバカだよな。
お前がそんな事考えてるなんて全然気がつかなかった」

 急に強く手を握ってきた結城。
お店の手伝いで米袋を担いでいる為か、結城は力が強い。
そんな結城に、繋いでいる手を強く握られてしまい、痛さのあまりに思わず呻いてしまう。

「い、痛い!結城、強く握りすぎだ!お、折れてしまう!」
「……島津、オレ、バカだからそんな事聞いたら我慢出来ないぞ」

 手を強く握られ痛がっている私を、強引に引っ張り歩いていく。
痛い!これはお仕置きなのか?馬鹿な私へのお仕置きなのだろうか?
痛がる私を無視して、どこかへと向かっているのか、私を引っ張り強引に歩いていく。
どのくらいの距離を歩いたのだろうか?
強く握られた手の感触がなくなろうとした時、結城が歩くのを止めた。

「島津……オレな、バカだからいっつもお前とエロイことをすることばかり考えてたんだよ。
でもな、付き合えば付き合うほどオレとお前とじゃ違うんだって解ってな、
オレからは誘えなかったんだよ」
「……ゆ、結城?」
「だからオレからはキスを一度もしなかったんだ。
オレなんかがキスしていい相手じゃないんじゃないかって思ってな」
「ゆ、結城ぃ……そんなこと、そんなことない!
私は君以外の男とはキスしたいと考えた事なんか一度もない!」
「島津……ありがとな。オレもそうだと言いたいけど……オレってバカじゃん?
だから色んな女とエロイことをする妄想はしてたんだよ」
「な、なんだと?ゆ、結城は私というものがありながら、そんな事を考えていたのか!」
「でもそれも昨日までだな。今日からは……お前とエロイことしてもいいんだろ?」
「え?えろいこと?えろいこととはいったい何のことなんだろ……ゴクリ」

 今、気がついた。
結城に手を引かれて連れてこられたここが何処なのかに、今、気がついてしまった。
駅の裏手のかなり歩いたところにある、綺麗で派手な外装の建物。
学校ではこの施設を利用することも、近づくことも禁止している。
もしこんなところに来たことが先生に知られてしまったら、停学になってしまうことだろう。
だから私の頭の中には、この施設を利用するという選択肢はなかった。
そうか、これを利用すればおじさん達にも知られなくて済むし、
ママやパパにも知られることはない。
でも、ここに入ってしまったら私は結城と……ゴクリ。
緊張と、少しの期待からか、喉がカラカラに渇いてしまう。

「……島津、いいよな?言っておくけど、ダメだって言っても、もう無理だぞ?」
「……な、なら何も言わず連れて入ればいい。そ、その、お金はあるのか?
私はあまり手持ちがないんだ」
「大丈夫だ、金なら持っている。なんなら泊まる事も出来るぞ?」
「と、泊まるって……馬鹿!おじさん達にバレてしまうではないか!」
「ははは!バレたらオレ、殴り殺されるかな?……じゃ、入るぞ?」
「……う、うん」

 今度は私がギュッと強く手を握り返す。
心臓がドキドキと脈を打ち、喉がカラカラで、背筋にしっとりと汗も掻いてきた。
ま、まさか結城とこんな場所へ……ラブホテルに来ることになるなんて。
液晶パネルで部屋を選んでいる結城の手をギュッと強く握り締める。
……ど、どうしよう?覚悟は決めていたつもりだったが、いざこうなると……どうすればいいん
だ?



 小さなエレベーターで、借りた部屋のある3階へと上がっていく。
結城も緊張しているのか、一言も話そうとしない。
……私も緊張の為、口を開けることすら出来ない状態だ。
こ、このような状態でうまく出来るのだろうか?
少し怖くなって、結城の手をギュッと握ってしまう。
……怖がっている私のことを心配してくれているのか、ギュッと握り返してくれた。
結城……うん、大丈夫。君となら……君になら、どんなことをされても大丈夫。
だから君も遠慮などせずに、私を好きに抱いてくれていいよ。
私たちは無言のまま、手を握り締め合う。
借りた部屋は大きなベッドとソファー、そして液晶テレビが置いてある程度の狭い部屋だった。
こ、ここで今から私は結城と……ゴクリ。

「こ、これがラブホテルというものなのか。意外と狭いものなんだ…ふわあ!
ゆ、結城?いきなり抱きついてくるなんて……もう、するのか?」

 部屋に入るなり急に抱きついてきた結城は、私の抗議を無視し、
後ろから抱きしめたまま後ろ髪にキスをしてくる。
その瞬間、背筋をゾクリとした電気のような感覚が走る。
そのキスが徐々に耳へと進んできて、その唇が触れる度、ゾクゾクと背筋を電流が走る。
に、人間という生き物は好きな人にキスをしてもらうだけで、発電できるものなのか?
結城の唇が軽く耳に触れた瞬間、最大の電流が体中を駆け巡り、膝が揺れだしてしまった。
こ、これはいったい何なのだ?何故唇が触れるだけで電流が流れる?

「はぁはぁはぁ……ゴメン島津。オレ、もう我慢できねぇよ。
多分メチャクチャすると思うから先に謝っとくな?」

 耳に軽いキスを数回してくれた結城が、今度は囁きだした。
ゆ、結城ぃ……私はもうおかしくなってきた。
何故こんなにも簡単におかしくなってしまったんだ?

「メ、メチャクチャって……その、言っても無駄だとは思うが、私は初めてなんだ。
だから……優しくしてほしい」
「オレも初めてだ。だからどうすればいいか、よくわかんねぇんだよ。
だからDVDで見た通りにするな?」

 耳元で囁きながら、私を抱きしめていたその大きな手が胸へと移動してきた。

「そのDVDがどんなものなのか、よく分からないが……君の、んん!
好きに、ふぅ、んん……すればいい。
あともう一つ、んん、お願いなんだが、んぁ!……聞いて、もらえるだろうか?」
「なんだ?理性があるうちに言ってくれ。
お前を抱きしめてると段々理性がなくなって、暴走しちまいそうだ」

 制服の上から私の胸を揉み解し、首筋へとキスの雨を降らしだした結城に最後のお願いを
する。
お互いに理性があるうちにお願いをしておかなければ……正直、私はもう限界だ。
これ以上触れられたら、自分でもどうなるのか、分からない。

「その、お願いというのは……SEXしてる時くらいは名前を呼んで欲しいんだ」
「名前?オレ、いつも島津って呼んでるぞ?」

 私のお願いで結城の手が止まる。ホッとした様な、残念なような。少しヘンな気分だ。

「それは苗字だ。私が呼んで欲しいのは下の名前。『彩』と呼んでほしいんだ」
「……分かった。その変わりオレのことも『修太』って呼んでくれよな」
「わ、分かった。し、修太と呼べばいいのだな?……な、何故か少し恥ずかしいな」

 お互いに向かい合い、見つめ合う。修太は真っ赤な顔で私を見つめてくれる。
きっと私も負けないくらいな赤い顔で、見つめているのだろう。

「そうか?オレは彩に名前で呼んでもらえてすげぇ嬉しいぞ」

 赤い顔をした修太に『彩』と呼んでもらえて、泣きそうになる。
これは……マズイ!物凄く嬉しい!

「あ……私も嬉しい。名前で呼んでもらえるのが、こんなに嬉しいなんて……気がつかなかっ
た」
「彩……好きだ、愛してるぞ」
「修太ぁ……ん、私も君が好きぃ、愛してる」

 お互いの名前を呼び、唇を求め合う。
そして私は興奮した修太に、唇を奪われたままベッドへと押し倒された。



「ん、んん、しゅうたぁ、制服がシワになるから、んん!……ぬ、脱がせてほしい」

 私をベッドに押し倒し馬乗りになった結城は、私の胸を好き勝手に揉み解している。
胸を握りつぶすような力で揉まれているのだが……修太の嬉しそうな顔を見ていると文句を言
えなくなる。
私のお願いにコクリと頷き、私の制服のボタンを一つずつ外し始めた。

「おお……白いブラジャーか」

 制服のブラウスのボタンを外し終えた所で手が止まる修太。
私が身につけているいつものブラを見て、感嘆の声をあげた。
……恥ずかしい!何故今日のような大事な日に、セクシーなものを身につけてこなかったん
だ!

「ゴ、ゴメン、色気のないブラで。
急にこんなことになるなんて考えもしなかったから、色気のあるものを用意できなかったんだ」 
「なに言ってるんだよ、この白いブラジャーはお前によく似合ってるぞ?」
「に、似合ってる?」
「おう、よく似合っててめちゃくちゃ興奮するぞ。……なぁ、取ってもいいか?」

 揉むというよりも、まるで握りつぶすといった力で胸を握り締めてくる修太。
お願いだ、もう少し優しくしてくれないか?

「ん、いいよ。ただ、もう少し優しく触って欲しい。強すぎて……少し痛いんだ」
「マジでか?ゴメンな、オレ、初めてだから力加減が分かんなくてさ。こうか?これは気持ちい
いか?」

 先ほどとは違い、優しく持ち上げるかのような触り方に変わる。
胸全体をやさしく持ち上げるかのような、修太の手の動き。
その優しい手の動きが、再び私の体全体に電流を走らせる。

「ふぅ、んん!しゅ、たぁ……スゴ、これ、おかしい……胸が、頭がおかしくなる!」
「はぁ〜はぁ〜はぁ〜……ダメだ、もう我慢できん!島津ゴメン!」

 『ブチッ!』

 何かを引き千切るような音がしたかと思うと、突然胸に今までとは比べ物にならな電流が走
った。

「ふあああ?な、なに、これ?これなに?しゅうた、おかしい!胸がおかしい!」
「じゅ、じゅる、ちゅ、じゅじゅ……お前の味ってちょっとしょっぱいんだな。
汗を掻いているからか?」

 しょ、しょっぱい?私の何がしょっぱいというの……ひゃう!

「あ、あああ!しゅうた……やめ、そこはダメだ……ヒィ!んあああ!」
「おおおお〜、まるでAVみたいな音出してるな。これが濡れてるってやつか。
なぁ、気持ちいいのか?」

 くちゅ……くちゅくちゅくちゅ……

 修太が指で私を犯す。
胸を唇で犯しながら、ショーツの中に入り込んだ修太の指が、クチュクチュと私を犯し続ける。
その指が動く度に、胸を吸われ噛まれる度に、体中を電流よりももっとスゴイ何かが走り回り、
私を狂わせる。
足の指先から髪の毛の先端まで。
そのなにかが私の身体全てを走りまわり、身体が勝手に動き声を出してしまう。

「しゅ、たぁ……それ、すご……でんき、でんきくる!くるのぉ!ヒィ、きゃあああ〜!」
「おおおお〜……お前、もしかしてイッたのか?オレの指でイッちゃったのか?」
「う、うぁ……あ、うぁぁぁ……しゅ……たぁ……たしぃ……ひっく、わたじぃ」

 何故だか理由は分からないが、涙が零れてきた。
私にいったい何が起こった?私の身体はどうなってしまったのだ?
何故涙が止まらないのか、自分でも意味が分からずに泣きじゃくる私。
修太はそんな私を優しく、そして強く抱きしめてくれた。



「ひっ、ひっく……しゅうたぁ、わたし、わたしぃ……ひぐっ」
「ゴメンな、オレ、好き勝手にしちゃったな。お前初めてだって言ってたのにな。ホントにゴメン」
「しゅうたぁ〜……ひっく、しゅうたぁ〜!」

 涙が止まらない。自分が何故泣いているのかが全く分からない。
けどそんな私を抱きしめてくれる優しい修太。
その優しさが、抱きしめられた温かさが私を落ち着かせてくれた。

「ひっく、ぐす……ゴメン、取り乱してたみたい。もう落ち着いたから、大丈夫だから」

 しばらくの間、修太の胸に顔を埋めて泣きじゃくり、涙で修太の制服を濡らしてしまった。
そんな私の頭を撫でてくれた優しい修太。あぁ……私は君のこんな優しい所も大好きなんだ。

「オレこそゴメンな?オレ、お前の綺麗な胸を見たらテンション上がっちゃってさ、つい触るのに
夢中になっちまった。
身体は大丈夫か?無理させちゃったな。……今日はもう帰ろうか?」
「き、綺麗?私の胸がか?あ、ありがとう。君に褒めてもらえてとても嬉しい。
……え?か、帰る?何故帰ろうとする?なぜそんな事を言い出す?
もしかして私がおかしくなったからなのか?パニックに陥ってしまったからか?」

 思いも寄らぬ修太からの提案に、動揺してしまう私。
帰るもなにも……まだ私と君は一つになっていない! 

「ダメだ!せっかくホテルを借りたんだ!今帰ったら、何の為にここに来たのか分からない!」
「そう焦って経験するとこないだろ?
無理やり連れてきた俺が言うのもヘンだけどさ、オレ達のペースでゆっくりとやろうぜ」

 私を心配して言ってくれているのだろう。
少し触られたくらいで、無様にもパニックに陥ってしまった私を心配して……君は本当に優しい
な。
でも……今はその優しさはいらない。私は君と本当の意味で一つになりたいんだ!

「……イヤだ。私は帰らない。絶対に帰らない!」
「なんでだよ?お前、少し触っただけで、おかしくなってたじゃないか。ホントは怖いんじゃない
のか?」
「……怖いよ。でも、このチャンスを逃すことの方がもっと怖い。
君がご褒美がほしいと言い出してからの2ヶ月間、私がどれほど緊張してたか分かるか?
どれほどこの日を待ち望んでいたか分かるか?……それなのにお前は、お肉とか言い出して
……この馬鹿!」

 何故か悔しくなってきて、一度止まった涙がまた溢れ出す。

「お前に分かるのか!私がお前とSEXする日の為にどれだけ必死に勉強をしたか!
お前に喜んでもらおうとどれだけ用意をしてきたかを!それも全部お前の為なんだ!
なんで分からないんだ、この馬鹿!」

 もうダメだ!感情が高ぶってしまい、自分でもいったい何を言っているのか分からない!
こんな状態になってしまっては、余計に抱いてもらえない!……馬鹿。私の大馬鹿!
何故もっと落ち着けなかったんだ!
けど修太はそんな私をギュッと強く抱きしめてくれた。

「……ホントにゴメンな?オレ、お前の気持ちを全然分かってなくて、辛い思いばかりさせてた
んだな」
「……馬鹿」
「あぁ、オレはホントにバカだな。……オレ、バカだからもう止まらないぞ?いいんだよな?」
「…………馬鹿。いいに決まっている。でなければ私はここにはいない」
「はははは……じゃ、全部脱がすぞ?いいよな?」
「い、いや、それは自分で脱がせて欲しい。君も制服を脱がなければいけないし……んな?
な、何故ブラが千切れている?ゆ、ゆうきぃ〜……キサマ引き千切ったな!」
「え?い、いや、それは、その、なんだ……ゴメンなさい」
「謝って済む問題じゃない!この大馬鹿め!罰として今日は私が上に乗ってする!」
「へ?島津が上に乗る?それってどういうことだ?」
「……今日の為に私はSEXについて色々勉強したんだ。
初めては女の子が上に乗って入れたほうが上手くいくと教えてもらった。
だから、今日は私が上で動きたい。私に入ることに成功したら君も動いていいから」

 ボタンを外したままのブラウスを脱ぎ、無残にも引き千切られたブラを外す。
そしてスカートを脱ぎ、先ほどの修太に指で犯されたため、濡れて汚してしまったショーツも脱
ぐ。
これで一糸纏わぬ姿になってしまった。……好きな人の目の前で、裸になってしまったんだ。



 顔から火が出るほど恥ずかしいとはこういうことを言うのだろう。
好きな人の目の前で、裸になったんだ。恥ずかしいのは当たり前だ。
恥ずかしさのあまりに、顔が火傷をしそうなくらいに熱くなっている気がする。
そんな私を口をポカンと開けたままじっと見つめる修太。

「ば、馬鹿!いつまで見ているんだ!君も全部脱ぐんだ!
私だけに脱がすなんて卑怯だぞ、早く脱げ!」
「あ、ああ、ゴメン、綺麗だから見惚れてた。す、すぐ脱ぐから」

 き、綺麗だから見惚れてた?
そ、そんなお世辞で私が喜ぶとでも……わ、わわわわ!ア、アレが修太のなのか?

「全部脱いだぞ?で、島津、どうやってするつもりなんだ?今日はお前がしてくれるんだろ?」

 あ、あんなに大きいのか?何故天井を向いている?あれが勃起という状態なのか?
あ、あんなのが私に入るのか?……入れなきゃダメなのか?

「おい、島津。お前もオレのに見惚れてるじゃんか」
「ふぇ?な、んななななんでもない!ぬ、脱いだんだな?じゃあさっそくSEXをするぞ!」
「はははは!やっぱりお前、面白いな!」
「うるさい!さっさと君は仰向けになれ!」
「はいはい、仰向けになればいいんだな?
……ははは、なんかこういう初体験ってオレ等らしくていいな」
「……ぷっ、言われてみればそうだな。
私達みたいな馬鹿同士には、こういうドタバタがちょうどいい」

 修太の勃起した下半身に戸惑っていた私は、修太が発した言葉で落ち着きを取り戻した。
ふふふふ、もしかして私を落ち着かせるために、ワザと言ってくれたのかい?
ありがとう、おかげで大分落ち着いたよ。
落ち着いたところで、ママからもらった避妊具を財布から取り出し、袋を開ける。
そして、丸まっているゴムを修太の下半身に取り付ける作業に移る。
……ゴクリ。い、意外と熱いものなんだな。先はまるでゴムのような感触なんだ。
皮は剥けているのか……包茎とかではないのだな。
長さ的には……13から15センチ程かな?平均サイズというヤツか。
初めて見る男性性器に興味が沸き、触って感触を確かめる。
意外と硬いな。この棒状の物が私の中に入ってくるのか……入るのかな?
……なんだ?先端から透明な液体が出てきた。これは確か……そうだ、我慢汁と言っていた。
友人達によると、この汁が出てきたら、我慢の限界が近づいているという話だった。
……そんな液体が何故出てきたんだ?
不思議に思い、我慢汁を触ってみた。……ネバネバしてて少し不快に感じてしまう。
こんな物が分泌されるのか。
何故男はこのような液体を出すのだろう?不思議なものだな。

 不思議に思っている私に、弱々しい、情けない声で修太が話しかけてきた。

「あ、うあ、し、島津、ちょっと待て!そんな触るな!オレ、マジヤバイ。もう耐えれないかもしれ
ん」
「へ?ヤバイ?何がヤバイのだろう?……あ、ああ、ゴメン。すぐ取り付けるから」

 泣きそうな顔で私を見ている修太。その表情を見て理解した。
なるほど、もう出てしまいそうなんだな?ここで射精されては元も子もない。
初体験が避妊具の装着前に出してしまったなんて、修太のトラウマになってしまいそうだ。



「では、取り付けるぞ。……んっと、意外と難しいものなんだな」

 被せやすいように、修太の下半身を左手でギュッと握り締め、右手で被せようと試みる。
くっ……なかなかスムーズにはいかないものだ。
このゴムのような弾力の先っぽに上手く被せることができれば……よし!どうにか被せたぞ!
あとは丸く収められているゴムを、全体に伸ばすように被せていけば……あれ?何故伸びない
んだ?
おかしいな?使用方法はこれであっているはずなのだが……しまった!裏表逆につけている
ではないか!
これでは上手く伸ばすことが出来ない!これは……失敗だな。
目を瞑り、歯を食いしばって耐えている修太には悪いが、新しいコンドームでやり直しだ。
これを使っても大丈夫だとは思うが、万が一の事があってはならない。
将来的には子供は欲しいが、今は無理だ。
今の私たちに授かってしまっても、社会的にも経済的にも育てることは出来ない。
……しょ、将来的には欲しいだと?んな、何を考えている!確かに修太とは……そうなれる日
が来るのだろうか?
いつかはこのような避妊具などをつけずに、修太と……SEXが出来るのだろうか?
修太を握り締め、私たちのこれからを考えてしまう。
私たちのこれからを、修太はどう考えているのだろう?ふとそう思い、修太の顔を覗いてみる。
……泣きそうな顔で歯を食いしばっていた。ゴメン、素早く取り付けるよ。 

 取り付けるのに少々苦戦はしたが、どうにか上手く取り付けることができた。
取り付けているときの修太の顔といったら……とてもカワイイものだった。
目をギュッと瞑り、手を握り締め、足の指までギュッと丸めて必死に耐えていた。
手で触られるのがそんなにも気持ちのいいものだったのか?
……次する時は、いっぱい触って気持ちよくしてあげるとしよう。

「つ、着け終わったのかぁ?」
「ふふ、終わったよ。……これで、射精しても私が妊娠することはない。
だから……その、修太が私に入ってきても大丈夫だということだ」
「そ、そっか……なぁ彩。ホントにオレなんかが相手でいいのか?今ならまだ間に合う、止めて
もいいんだぞ?」

 緊張で少し震えている私を心配してか、そっと握り優しく囁いてくれた。
修太……だから君は馬鹿なんだ!

「……馬鹿。だから君は馬鹿なんだ。私がどんなに君を欲しているか考えたこともないだろう?
最近は毎日君に抱かれる想像をしている。相手が君じゃなきゃこんなことは考えない。
分かるか?私は君だからこそ、抱かれたいんだ。君だからこそ、抱いて欲しいんだ!
君だからこそ……私を奪って欲しいんだ!」

 腰を少し浮かせ、修太の性器に手を添える。

「あ、彩……お前、やっぱりバカだな。オレなんかをそこまで好きになってくれるなんて……ホン
トのバカだな」
「ふふ……そう、君と同じく馬鹿だよ。馬鹿同士で釣り合いが取れていると思わないかい?」

 ゆっくりと腰を下ろしていく。
すでに十分に滑っている私に修太の性器が当る。その瞬間背筋ゾクリと電流が流る。

「うお……ははは、バカ同士か。確かにオレのような男に惚れるお前はバカだよな」
「ふふ、ん……しゅうたぁ」

 修太が私の中に入ってくることが分かる。
ゆっくりと腰を下ろすたびに、私を引き裂くかのように、突き進んでくる。
今度は私が歯を食いしばってその痛みに耐えて、腰を下ろす。
ミチミチと、私の中で肉を引き裂くかのような音がしていたかと思うと、
『ブツン』と何か、輪ゴムのようなものを引き千切るような音がした。
その瞬間、さっきまでの痛みとは別次元の痛さが身体を駆け巡る。
身体を駆け巡る激痛に唇をかみ締めながら耐えて、ゆっくりと腰を下ろしていく。
そんな私を心配そうな表情で見つめてくれる。
ふふふ、そんな顔をして心配しているのかい?相変わらず君は優しいんだな。
そんな優しい修太に喜んでもらいたくて、一気に腰を沈めた。
その瞬間体中を激痛が駆け巡り、修太が私の一番奥にコツンとぶつかった。 



「い、たい……うっくぅ、しゅうたぁ、ど、どうだ?気持ちいいか?
わ、私の中は気持ちいいだろうか?」
「ああ、すっげぇあったかくて、柔からくてきつくて、めちゃくちゃ気持ちいいぞ」

 ふやけたような顔で私を見つめる修太。
そ、そうか、気持ちがいいのか。私で気持ちよくなってくれて、とても嬉しいよ。
……私はこんなにも痛いのに、何故男は痛くないのだろう?これは不公平ではないのか?
 
「そ、そうか、それはよかったよ。で、では、いっ、痛ぅ……う、動くぞ」

 やっとの思いで、修太を全て受け入れることが出来た。
ズキズキと、鋭い痛みが全身を駆け巡ってはいるが、心の充実感の方が勝っている。
やっと……やっと修太とSEXができた。やっと一つになることが出来た。
そう思うだけで、痛さなど気にならなくなってしまう……とよかったのだが。
現実問題、この痛さではこれ以上動くこともままならないと思う。
……ダメだ!こんな痛みに負けているようではいけない!
最後まで修太には気持ちよくなってもらわねば、何の為にラブホテルで部屋を借りてまでSEX
をしているんだ!
意を決して腰を浮かせ、動き出そうとしたのだが……修太に下から抱きしめられた。

「……彩、もう動かなくていいぞ。オレ、このままでも十分気持ちいいぞ」
「し、しかしだな、SEXというものは、女性の膣に男性のペニスを入れてピストン運動をすること
により、お互いの粘膜を刺激し、快楽を得るものだ。入れただけでは気持ちいいはずはない。
私に気を使ってくれるのは嬉しいが……君が気持ちよくならなければ、私は嬉しくないんだ」
「彩……ははは、お前、やっぱりバカだな」

 私を抱きしめながら、耳元で囁く修太。
バ、バカだと?こんなにも痛い思いをしている私に対して……何故バカなんて酷い事を言うの
だ!

「んな?き、君の為にこんなにも痛い思いをしているのに、バカだと?」
「だからバカなんだよ。
オレ、気持ちいいのは好きだけどさ、お前の痛がる顔を見たいわけじゃないぞ?
オレ、お前が痛がってるのに気持ちいいからって喜ぶようなバカじゃない。
オレはそこまでバカじゃない」

 私を気遣ってくれる修太の優しさに、涙が溢れてくる。
君は……本当にバカだな!私の事なんか気にせず、気持ちよくなってくれればいいのに。

「し、しゅうたぁ……グスッ、それでも私は君に気持ちよくなって欲しいんだ」
「だったらさ、このままでキスしてくれよ。
今のままでも十分に気持ちいいんだからさ、キスしながらだともっと気持ちいいと思うんだ。
お前もキス、大好きだろ?」
「そ、それは……確かに私は君とのキスは大好きだ。
しかしだな、そんな事で君が気持ちよくなるとは思えな……んん!」

 強く抱きしめられてのキス。修太の舌が私を激しく犯す。
舌を絡め取り、唾液を送り込んでくるだけではなく、口腔内を好き勝手に暴れ周り、歯や歯茎
までもが舌で犯される。
唾液を飲む度に下半身が頭がおかしくなり、舌が私を犯す度に繋がった下半身が熱くなる。
上半身、下半身共に修太に犯されている。その事実が、私を狂わせた。

「ん、んん!しゅ、たぁ。ん、ちゅ、ちゅちゅ、すきぃ、しゅうたぁすきぃ」
「ん、んぷ、ちょ、ま、待て彩、ちょっと……んぷ」
「しゅうたぁ、しゅうたぁ!スキ、しゅうたぁ〜!」
「う、うあ……あ、彩、オレ、もうイク、出る……う、おおおお〜!」

 激しい修太のキスのせいで、私の何かに火が付いたようだ。
勝手に上下に動き出す下半身。
まるで別の生き物のように止まらなくなった、修太を絡め取る舌。
痛さなど既に感じなくなってしまい、一心不乱に腰を振り、深いキスを続ける。
狂ってしまった私は、満足するまでキスを続け、腰を振り続ける。
途中、射精して使えなくなったコンドームを何回も取り替えて、修太を貪ってしまった私。
……ゴメン、その、なんだ……き、君がいきなりキスをしてくるからいけないんだ。
私を狂わせた修太が悪い。……延長料金まで払わせてしまったのは、本当に申し訳なかっ
た。 



「島津っち、おっはよ〜!ついに結城とえっちしたんだ?」
「いやぁ〜めでたいねぇ。今日の放課後さ、島津っちのおめでとう記念で何か食べに行かな
い?」
「お?いいねぇ、お祝いだからさ、美味しいもの食べに行こうよ!」

 結城との初めてのSEXを無事に終えた次の日の朝、何故か私達がSEXをしたと知っている
友人達に囲まれた。
……無事に終えたと言えるのだろうか?
結城はヘロヘロになって帰って行ったし、私はママにブラジャーが千切れてしまっていたことを
突っ込まれ、結城とのSEXがばれてしまった。
ブラジャーが千切れてしまったことには、正座をさせられ、お説教をされてしまった。
いくら消耗品とはいえ、物は大事にしなきゃいけない、と。
……正論だ。次にSEXする時は、キチンと外してからすることにしよう。
しかしSEXについては、よく避妊をしたねと褒めてくれた。
私がSEXをしたと知ってしまったパパは、バットを持って結城の家に殴りこもうとしていた。
……パパ、私のことを心配してくれるのは嬉しいのだが、
結城を『殺す』だとか、『死んでしまえ!』などとは言わないでほしいな。
そんな物騒なことを言うからママに叱られてしまうんだ。
それにしても何故友人達は私と結城がSEXしたと知っているのだ?

「ちょ、ちょっと待ってほしい。何故結城とSEXしたことを知っているのだ?
まだママとパパにしか知られていないというのに……もしかして結城に聞いたのか?」

 私よりも先に結城が教えたのか?
まぁいい、いろいろな事を教えてくれた友人達には、結果報告をしなければと考えていたから
な。
でも教えたのなら、一言言ってほしかったな。
……どうせなら2人で一緒に報告をしたかったな。

「違うよ。結城、まだ来てないじゃん。島津っちを見てて、えっちしちゃったんだって思ったの」
「そうそう。だって島津っち、歩き方すっごくヘンなんだよ?」
「がに股っぽい歩きかたしてるしね〜。まだ中に入ってるみたいな感じなのかな?」 

 ヘンな歩き方?そ、そうなのか?私はヘンな歩き方をしていたのか?
確かにまだアソコには結城が入っているような違和感を感じている。
あれだけ求め合ってしまったんだ、まだ入っているように感じているのも、仕方がないことだと
思う。
だ、だからなのか?だからヘンな歩き方をしているのか?

「そうか〜。島津っちも大人になっちゃったんだねぇ〜」
「結城に喰われちゃったのかぁ〜。おめでたいような、残念なような。う〜ん、微妙な気がする
ねぇ」
「く、喰わられた?喰われたとはいったいどういう意味なのだろうか?」
「ん?それはね、島津っちが結城にパクリと食べられちゃったって意味だよ」
「結城に食べられた?何を言っているのか、意味がよく分からな……」
「おはよ〜っす。なぁお前ら、朝からなに騒いでるんだ?」
「あ、おはよー。昨日ね、島津っちがあんたに食べられちゃったって話をしてたの。
こんな綺麗な彼女とえっちできるなんて、この幸せ者!」
「ねぇねぇ、どうだった?島津っちの味は堪能した?天国だった?」

 友人達との会話に割り込んできた男の声。どうやら結城が来たみたいだ。
友人達は標的を私から結城に変えたのか、SEXの事を話しかけている。
そんな友人達の勢いに戸惑っている結城。
私は結城とSEXした事を隠すつもりはない。
むしろ大好きな人と初めてのSEXが出来たんだ、誇らしいくらいだ。
結城もきっとそう考えているだろう。しかし詳しく話すのは勘弁してほしい。
あれは私たち2人の大事な秘密なんだ。結城もそう思うだろう?
……何故戸惑っているような、ヘンな顔をしている?
 
「食べた?いや、昨日のアレは、どちらかというと、オレが食べられたぞ?」
「へ?結城が食べられたってどういうこと?」
「それがさ、オレ、島津に何度も無理やり立たされてさ、あれは天国というか、地獄……」
「余計なことは喋るな!フン!」
「へ?……へぶん!」

 フゥ〜フゥ〜フゥ〜……だからお前はバカなんだ!
何故二人だけの大事なことを人に話そうとする!そんなバカは蹴り飛ばされて当たり前だ!

「お?今日の下着はセクシーな黒色なんだ?」
「ということは〜……今日もするつもりかな?」
「んな?な、なな、何を言っているんだ?べ、べべべつにホテルに行こうなんてこれっぽっちも
考えていない!」
「おおお〜!島津っちが盛ってるよ!結城に餓えちゃってるよ!」
「島津っちって結構大胆だよね?人は見た目じゃ分かんないねぇ」
「こ、この下着はアレだ、結城が私の下着を引き千切ったから仕方なく着てきたんだ!」
「うおお〜!引き千切られたんだ?で、その後で結城を食べちゃったんだよね?
う〜ん、島津っちのえっちって、野生的なえっちなんだねぇ〜」
「ますます人は見た目じゃ分かんないねぇ〜」

 ぐ、ぐぅぅ……朝から教室の真ん中で何故このようにからかわれなければいけない?
これも全部、結城のせいだ!…………ゆ、結城?どうした?何故泡を吹いている?

「ゆ、結城?結城どうしたんだ?何故痙攣している?冗談はよせ、起きるんだ!
……ダ、ダメだ!死ぬな結城!私を一人にしないでくれ〜!」
「う〜ん、この漫才もちょっとマンネリだねぇ。新しいオチが欲しいところだね」
「そうだねぇ〜。でもさ、本人達はいたって真剣だってのが面白いよね?」  

 結城、起きろ!起きるんだ!私を置いてイカないでくれ〜!



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