茶柱。
「センセー、お茶入ったでー」 「ああ」 そこへ軽快な携帯の着信音。 「あ、俺や」 ぺたぺたとスリッパの音をさせて忍足はテーブルを離れた。 榊は読んでいた新聞を畳み、手元の湯呑みへ視線を落とす。 と、次の瞬間、小さく笑みを漏らすと忍足の湯呑みと自分のそれをそっと置き換えた。 「…おかんからやった。明日帰りに牛乳買うて来いて」 「そうか」 「あ!先生見て見て!すごいで!」 無邪気に喜ぶその声に、榊の口元が更に綻ぶ。 「人柱立っとるで!縁起ええな〜!」 榊が溜め息を吐いたのは言う間でもない。
折角ハートウォームストーリーだったのに台無し。 元ネタは最近の(っていうか雨鳥は今日初めて見ました)ダスキンのCM。 勿論オチは違いますが。 03.12.31