「おれ犬になりたいな」


「なれる訳あらへんやろ」


「そんなの知ってるよ」



犬。


「きゃんきゃん」 …ダメだ、これじゃ小型犬だ。 「わんわん」 お、今のはちょっとEかも。 「わんわん!」 あーでもやっぱダメだ。迫力たんねーもん。 「…さっきっから何しとんねんジロー」 「犬になった時のれんしゅー」 「せやから、なれへん言うてるやろ」 「だからー、万が一なれた時のれんしゅーだって」 あ、オシタリだまっちゃった。 あーあ、ちょーあきれてる。 どうせまた「コイツホンマにアホやなあ」とか思ってんだ。 Eじゃんべつに、思うのなんておれの勝手デショ? なりてーもんはなりてーの。 おれは犬になりてーの。 「自分、なしてそない犬になんかなりたがるん?人のが全然ええやろ」 「うん、まあね」 「犬になれたら、何がしたいねん」 「んーとねー」 犬になれたら。 おれ、吠えるよ。オシタリの番犬になって。 何十回でも、何百回でも。オシタリを守るために。 だけどオシタリはにぶいから、おれがなんで吠えてるかわかんないで 「うっさいわ、アホ犬!」 とか言って、おれの事ひっぱたいたりすんだろーな。 「…ないしょー」 「なんやねんそれ。大体、犬の何がそないええの」 「足、はやいよ?」 だって、4本足で走るんだよ? 2本足よりはやいに決まってんじゃん。 急にさびしくなったって、ひとっぱしりで会いに行けるよ? オシタリのピンチにだって、すぐかけつけれんだよ? 「それに、ずっとねてても怒られないC」 「今でもずっと寝とるやろ」 わかってないなー。 おれがずっとねてるのは、いざって時のために力ためてんの。 オシタリがあぶない目にあったら、すぐ助けてあげれるよーに。 オシタリは頭イイくせにばかだから気付いてないけど、オシタリのことヤラC目で見てるやつなんて、 おれが知ってるだけでもいっぱいいるんだかんね。 まぁ、おれだってその中の1人だけど。 だけど、おれはオシタリのイヤがることなんてぜってーしねーもん。 だからさ、守ってあげてーんだ。 オシタリをねらってる、悪いオオカミたちからさ。 ノドがかれたって吠えつづけるよ、 あぶねーやつらがあきらめるまで。 どこにいたって飛んでいくよ、 指1本さわらせやしねーんだから。 「…ま、ジローは犬好きやって事やろ。要は」 オシタリはカンチガイをしている。 だけど、いいんだ、それで。 おれだけが知ってればEことなんだから。 おれはただ、オシタリを守ってやりてーだけ。 オシタリをキズつけるものから。 オシタリを悲しませるものから。 …ねえ、おれを犬にしてくれたら、一生オシタリを泣かせたりしねーって約束するよ。 だからさ、ね? 神サマおねがいっ!!! 「俺は犬より猫のが好きやなぁ」 ……。 やっぱやめた。 また鳴きまねからやりなおしだ。
にぶにぶで無自覚な天然気味忍足。萌え。 バカな癖に漢なジロー。萌え。 原作調喋りにも萌え萌えです。 03.11.03

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