先生の部屋を探検。  〜それはまだ早いだろ編〜





「先生の本棚は難しそうな本ばっかりやね」


「そうか?」


「あの辺なんか全然解らへんもん、俺。何語?」


その視線の先には、最早英語ですらなさそうな外国語のタイトル。
が、読めないものがズラリと並ぶその本棚の片隅に、忍足でも知っている名の本が1冊。


「なぁ先生」


「どうした?」


「…いくらなんでも、先生にはまだ早いんちゃうの、あれ」


「どれだ」


「あれ」


忍足が指差したのは、少し前ベストセラーにもなった有名な本。


「どれの事だ?」








「『老人力』。」








「…借り物だ」


そう言って背を向けた榊に、それ以上は聞けない忍足だった。



榊忍大好きです。 因みに判り難いですが、太郎は仕事してて忍足はその後ろで暇そうにしています。 この場合、太郎はマンション住まい希望。 独身か別居中か離婚済み希望。 03.11.15

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