縛られた心
「ん・・・」
カチャリ・・・
蛮が目を覚ますと、首についている拘束具が小さな音を立てた。
「起きたか?」
「テメー・・・」
体中に朱の花を撒き散らされ、細い腕を高々と頭の上で手錠で一つにまとめられ、首には黒い首輪をつけられている。
首輪の鎖が、蛮が息をするたびに微かな音を立てる。
紫の瞳がギラギラと怒りに燃え、自分の上に居る男を睨みつけた。
「クス・・そんな目で見ても、俺を誘うだけだぜ?」
金色の髪に銀の瞳をした青年が、蛮の細い腰をつぅっとなぞる。
「ああ!・・っつ!!」
触られただけで体が反応し、腰が微かに揺れた。
「まだ足り無そうじゃないか?お前のココは?」
「ひぁっ!・・・あ・・あぁ!い・・やめ!」
腰骨を舌でなぞられ、蛮の口からたまらずと声が出る。
その声に気を良くしたのか、そっと蛮の蕾に指を添え、ぐりぐりと中にねじ込んだ。
「う・・ぁぁ・ぁ・・・・だ・・め・・・・い・・やめろ・・」
「どうして?こんなに喜んでいるじゃないか?」
ぐちゅっと音を立てながら、蛮の中に埋め込んだ指を微かに折り曲げさせると、蛮の体がビクンと跳ねた。
「ぎ・・んじ・・・ど・・して?」
ココには居ない彼の名を呼ぶ。今自らの体を征服しているのは・・・
「ら・・・いてい・・」
銀の瞳が面白そうに笑った。
数時間前
「ねぇ!蛮ちゃん!!起きてよ!?」
「ん〜・・」
「仕事に行かないの?」
「・・・ダリー・・・」
いきなり欲情した恋人に一日中抱かれ眠ったのは朝方・・・。
それでも元気な相棒に心の中で小さく舌打ちをする。
「昨日、ヤリすぎちゃったもんね?でも・・・俺はまだ満足してないよ?」
「・・あ?」
いきなり変わったトーンの低さに蛮が微かに目を開けると、いつもと違う銀次の冷ややかな笑顔があった。
「お前!」
カチャリ・・・・
そこで初めて自分の状況を理解した。
首には黒い首輪・・・
両手首には手錠がかけられ、ベッドの柵にくくりつけられている。
「何だ?・・・これ?」
「お前を行かせない為の特注品」
「・・・な・・・」
「俺から離れないように・・・離れられないように・・・」
ひんやりといつもと違う体温の手が頬に添えられる。
恐ろしいまでの瞳の色に、蛮が一瞬怯んだ。
「!!ん!・・・っつ!」
噛み付くように唇を奪われ、乱暴に吸われる。
くちゅくちゅと濡れた音が響く・・
「は・・っつ・・んん!・・・や・・い・・き・・が・・」
激しい口付けの中、蛮が声を上げる。
乱暴なその行為に蛮の息が上がる。
体を離したいのに両手首を拘束され思うように動きが取れない。
「ふ・・はぁ・・」
銀糸をまとい、やっと唇が離れた。
酸欠で頭がぼぉっとする。
「今日・・・仕事にはいけないな・・」
「雷・・帝・・・」
「たっぷり鳴いてくれよ?」
底光りする瞳を歪ませ、大好きな彼が笑った・・・。
それから、何時間経ったのだろう?
何度抱かれたのだろう?
意識をなくしても起こされ、体を貫かれる・・
体は・・もう動かない・・・なのに・・心はあいつを求めてしまう・・・
「クス・・・」
厄介な体だぜ・・・・
「何笑ってやがるんだ?」
「う・・あぁぁっぁぁ!!」
弄んでいた指を引き抜き、熱くく猛った自身をねじ込むと、蛮が悲痛の声をあげる。
「あ・・・あぁ・・い・・た・・っつ!!」
「痛くは無いだろ?さっき散々ヤったあとじゃねーか?」
「う・・・あ・・ぁぁ・・」
「何笑ってやがったんだ?」
「お・・しえねぇ・・・」
「まだ余裕があるみたいだな?」
「ひぁ・・あ・・あ・・あん・・・っつ!!」
乱暴に律動を開始すると、蛮の背が弓なりにしなる。
「んん・・っつ!!!」
抑える事のできない声を何とかしょうと唇を噛み締める。
「ふ・・っぐぅ!!」
「イイんだろ?声・・・出せよ?」
蛮の口に自らの指を差し入れ、無理やりに唇を開かせた。
ぐちゅぐちゅと音を立て体を貪られる・・。
「教えろよ?」
「う・・せぇ・・よ・・ひぁ!っつん・・・あ・・・あ・・・」
「強情だな?」
薄く笑うと、何の前触れもなく自身を引き抜いた。
「・・・あ・・・」
「もっとヨクしてやるよ・・」
ぐりっと、蛮の体を反転させ、うつ伏せにさせる。
「らい・・て・・」
「ちょっと痺れるかもよ?」
「あ?・・・あぁぁぁぁ!!!・・・うぁぁ!」
うつ伏せにさせた蛮の下に手を添えその蜜口に微量ながら電撃を流した。
「う・・あ・・ぁ・・・・」
蛮の体がビクビクと痙攣を起こし、蛮自身が衝撃でパンパンに膨れ上がる。
「あ・・もぅ・・む・・り・・」
「まだだ」
「うぁ!」
蛮の根元を押さえつけ、さらに電流を流すと、蛮の瞳から涙が流れる。
「ぁあぁぁ・・も・・いやだ・・ぁ・・」
ぶんぶんと顔を振り、限界を訴えると、雷帝が蛮から手を離した。
ドサリ・・・
汚れたシーツに身を倒し、チカチカする意識を懸命に繋ぎとめる。
「腰を浮かせろよ?」
雷帝が蛮の首輪についている鎖を引くと、蛮がヨロヨロと腰を浮かせる。
「いい子だ・・」
「ぁ・・・・はや・・・く」
自らを求める声に雷帝は気を良くし、蛮の中に再び自らをねじ込んだ。
「あ・・あぁぁん・・・ひぁっ!あぁ・・」
衝撃に蛮が声を上げた。
どんなにひどい事をされても・・・
体も・・心も犯されても・・
離れられない・・・
「ク・・・クク」
「蛮?」
「だ・・けよ・・もっと・・・・・強く」
振り仰ぐバイオレットの瞳に雷帝が魅せられる。
「・・・蛮・・」
「あ・・ぁぁ・あ・・・もっと・・・・だ・・・」
乱暴に腰を使い始めた。
離れられない・・・・
知っているから・・・・
こいつが俺を求める以上に・・・俺もこいつを求めている事に・・・
甘美な欲に囚われたのは・・・はたしてどちらか?
「うぁぁ・・あ・・ぁぁ・・っく・・だめだ・・ぁぁぁ!!」
「俺も・・・そろそろ・・・」
でも言えない・・・こいつを満足させる一言が言えない・・・
言って『嘘』になる事が怖いから・・・
「あ・・・あぁぁぁぁぁぁ!!」
「っつく・・」
蛮が達し、雷帝も最後の締め付けに解放を向かえる。
『愛している・・・』
『愛している・・・』
でも言えない・・・・怖いから・・・
だから強く・・・深く・・・抱いて感じさせてくれ・・・信じさせてくれ・・・
俺が必要だと・・・・
俺を求めていると・・・・
俺に溺れていると・・・
「あん・・・」
解放を向かえた体の中で、再び雷帝自身が張り詰めるのを感じる。
「もう・・一度だ・・・」
「うぁ・・あ・・・」
そのままの体制で貫かれる。
律動が激しくなるにつれ、首の鎖がチャリチャリと音を立てる。
うつ伏せで貫かれる中、蛮が雷帝に気づかれないように妖艶な笑みを浮かべ、自らの首輪の鎖を噛む。
その鎖の先は・・・雷帝の左手に絡みついている。
繋ぎとめられた銀色の鎖・・・・
欲に絡めとられた二つの体・・・
白銀の鎖に縛られたのは・・・・多分・・・・・
コメント
ヤリ捨てENDって感じですかね?(・・;)自らの文才のなさにちょっと泣きが入った(;_;)蛮ちゃんをつなぎとめたのだけれど、本当に囚われたのはお前の方だって感じに仕上げました♪鬼畜になっているかにゃ〜(・・;)アセアセ
長々とお時間かけて申し訳なかったです(;_;)相互リンク記念に古賀さんにプレゼントです♪返品可ですよ〜(>_<)