女性のための風俗から男性向けの風俗ギャルまで自分の体を使って実体験してみるこれは女性の側からの男性社会に対するアンチテーゼこれまで男たちが漠然と考えていた女性観が覆されるときがやってきたのだ
担当者から「ウリ専バーに行って来て」との命令!?が下ったとき、私は少しだけ小躍り気分だった。男の子と2人で過ごす時間をお金で買うなんて経験は皆無だし、まわりにもそんな意気!?な遊びをする女友達は誰もいない。日本人の若い男の子には無関心といえども、それはあくまでもパンピーにおいての話。黒人の体臭にメロメロになている一方では、キムタクも慎吾ちゃんも吾郎も大好きだ。それになりより、私はKinki-Kidsのファンクラブにだって入っている(*^-^*)
私はジャニーズJr系の男の子に出会えるように祈って、まずは下調べをした。改めて説明するまでもないけれど、ウリ専バーとは男が男を買うデートクラブ。もちろん単なるお食事で済まないお客さんが多いわけで、電話1本で、男の子を家やホテルに呼ぶ事もできる。そこで働く“ウリ専ボーイ”と呼ばれる男の子たちは風俗嬢同様に若さが取りえらしい。ゲイ雑誌に載っているウリ専ボーイ募集の広告を見ると大半の店が年齢を25歳か20代後半までと制限している。加えて“容姿に自身のあるキミ”と注意書きが添えられているあたり、やはり水商売の世界では男女共ブスやゲスの居場所がないのが見てとれる。ゲイ雑誌を丹念にチェックし、ウリ専バーを調べる。誌上ではそれらは“ホスト”と呼ばれ、店数はざっと数えただけでも関東一円に50件以上。しかし、それはあくまでも雑誌で紹介されている店のみで知人のゲイのお兄ちゃんによれば、他にも沢山存在するらしい。
さらに、そのお兄ちゃんに思わぬ事実を教えられて、私は目の前が真っ暗になった。
「女がボーイを買える店ってそう簡単にはみつからないわよ」
そう。基本的にウリ専バーは、男が男を買いに行く場所なのだ。そしてこれがポイントになるんだけど、日本には同性間の売春に関する法律が定まっていないため、男が男を買ってアナルセックスをしたところで、売春防止法には引っかからないらしい。ってことは男がボーイを買うのは合法で、女が買ったら非合法?まったくこの国の法律は馬鹿げているとしかいいようがない。
果たして、女の私を受け入れてくれるウリ専バーなんてあるんだろうか…。ゲイのお兄ちゃんは
「最初は男の人同伴じゃないと入れないかもね」
「一見の女が入店できるかしらねぇ〜!?」
「初めて行くには怖いんじゃない?」
などと前途多難な予測を立ててくれちゃうし、しょっぱなから不安だらけのスタートとなってしまった。