言い訳とも後書きとも。

 突然に小うるさい注意書き付きのお話で、「何じゃこれ」と思った方も多いのではないかと思いますが、時節柄、一応慎重なフリをしてみました。
 もっとも、こんな話をアップしている時点で考えなしという説も(苦笑)。

 そもそもこの話は、11月ごろに書きかけたまま放置していたものでした。
 『リバーダンス』というアイルランドのダンスを中心にしたショーの日本公演を観に行った際に、思いついたネタだったり。
 (どなたか観た方いらっしゃいますでしょうか?)
 一般的なタップダンスに比べて、鋭く直立を保った姿勢で複雑に足を鳴らすアイリッシュダンスを見ながら
 「軍隊の行進で、皆がこんな風に足を鳴らしはじめたらスゴいだろうなぁ」
 と漠然と思ったところから、レイというキャラクターが生まれました。
 進軍のための足音ではなく、平和と楽しみのための足音。
 同じように固い靴底が鳴る音でも、ぜんぜん違うと思うのです。

 正直に申告すれば、話の内容はあまり事実に即していないと思います(汗)。
 アメリカ陸軍の描写については、適当な日本語資料をすぐに見つけられなかったのでかなりいい加減……。一部の映画と一部の小説に基づくイメージで書いています。
 あと本当は、米陸軍でBLは無理…らしい。
 なんでも、入隊時の適性テストでホモおよび潜在的ホモは判明してしまうとかなんとか。
 判明したら、理由を説明の上、除隊だそうで。
 そんなわけで、ニールとレイの関係も一応、“親密な友情”までに留めました。
 イラクの状況については、主にNGOなど民間支援団体からのレポートを参考にしました。「子どもたちがダンスを踊ってくれた」というのは実際に見かけたエピソードです。
 もっともそれはNGOの女性の書いたレポートでしたから、イラクの子どもたちが米軍の兵士にも同様の態度をとってくれるかはわかりません。むしろ石を投げられかねないんじゃないかな。
 (大半の兵士は別に好き好んでイラクを攻撃したわけではないと思うのだけど……)
 
 それにしても、この話を書き始めた頃は、こんなに早く日本が自衛隊派遣を決めるとは思っていませんでした。
 今回の派遣は、諸事情から断りきれない政府の立場も理解できないわけじゃないですけど、あの憲法9条をどんどん拡大解釈していく姿勢には疑問が残ります。
 
 決まったことを止める力がないのなら、ひたすら平和を願います。
 自衛隊の人たちだけでなく、イラクに赴く全ての人たちが無事に帰れますように。
 イラクの人たちが外から来る人たちに傷つけられることのないように。
 
 そして、イラクに限らず世界中の紛争が、一刻も早い解決を見ますように。
 



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