俺の身体に跨って踊るのはしなやかな褐色の肉体。俺と同じ性に
属するのが俄かに信じ難い程煽情的で、そして、貪欲。
目の前で揺れているのはこいつの双丘。下着で覆われているのだ
から少しは白味がかっているかとも思ったが、そうでもないらしい。
蕾も露に、汗でしっとりと濡れて俺の理性に目隠しをしようとする。
…でも、そうもいかねぇんだよな。理性無しに欲を晴らしあうの
も良いんだけど…嫌いじゃ無いんだけど…それでも理不尽な現状に
対してつい異を唱えたくなる。
今は多分話し掛けても聞えない振りをされるのがオチ。だから実
力行使なんぞしてみる。
蕾に舌を這わせた瞬間、喰い千切られそうな激しい痛みが走る。
「…ってぇ…。何しやがる!」
「こっちの台詞だ。水を注しやがって」
「前から訊きたかったんだが…どうして俺が受け入れる側なんだ
?」
「どうしてって…最初拒まなかっただろ?」
きょとんとした顔で返される。…凶悪だぜ。受顔の攻手って。
大体、紅と身体を重ねたのって…出会った其の晩からだ。しかも、
こいつのさっきの台詞の様に「抱かれた」のは俺。
結構ショックだった。其れまで幾度と無くお袋を慰めたり、弟を
暖めたりした事はあった。こう言う快楽が会ったのを知らなかった
訳じゃ無い。
ショックだったのは…こいつに組み敷かれて嬌声をあげていた自
分を自覚した事だ。こいつの顔がイク瞬間、欲に歪んでいればまだ
拒みようもあったかも知れんが…余りにも綺麗だったから…拒みよ
うも無く続けてきたが、俺だって好きな奴は抱きたいと思うし。
「抱きたいなら、ちゃんと言え」
「いい、のか?」
「良いも悪いも…お前なら許す」
「なら遠慮な…」
「その代り、きっちりイかせろ?お前を抱いた時みたいに」
「其れは当然」
で、選手交代。今度は俺の舌で紅に奉仕する。
「…大きいな、お前の舌…」
「お前を確り愛せる様に」
「ぬかせ!」
強がりながらも褐色の肌がやがて紅みを帯びる。胸から中心…
そして蕾まで丹念に解してゆく。俺が受けた愛撫を思い出しなが
ら…。
「…こ…いよ…独…!」
「良いのか?」
「…訊くな…!…馬鹿…」
では、遠慮なく。
初めてとは思えないほどスムースに挿ってゆく。
「練習…の…甲斐…ありだ…な」
「何挿れてた?」
「さて…ね」
いいか。いつか聞き出してやろう。にしても、凄い締め付けだ。
「イったら…交代な?」
へ?
つまり、まだイくなって事か?でもこの締め付け方で…其れは
拷問と言わんか?
「一方的な愉しみ方で…満足、か?」
確かにね。俺の蕾も実は疼いてる。こいつの与えてくれる充実
感が欲しくて。だったら…。
「勝負だな、回数の」
「望む所」
まあ、緒戦は勝ちも負けも無かったけどな。二人とも寝不足を
抱えただけで。
(2001.1.13)