矛槍(ムソウ)

リンとラニの激突場面です。リンとランサーそしてラニとバーサーカーの絆を表現したつもりです。 ネタばれ御免。原作と描写が違うことがあります。ご了承ください。 (契約場面が推測で勝手に描いてある問題が実はあったりするのですが…なにぶん未熟者ですので、お許し頂ければと思います。)

ガチィン!、カァン!、キィン!

二つの槍が交差し、剣戟が鳴り響いていく。
片方は中国にて方天画戟と呼ばれた 巨大な矛、その重量から繰り出される衝撃は一撃で敵を屠りうるほどである。
もう片方はゲイボルクと呼ばれる 心臓に突き刺さっているという事実を先に残してから敵を穿つ紅き槍、その瞬くような俊敏な槍さばきと的確に急所に打ち込まれる打撃は並の相手ならば一瞬に撃沈するほどである。
槍を己が武器とする二人のサーヴァントの力量は、…互角に見えた。

だが、・・・

ランサーのバーサーカーへの攻撃
BREAK
430
バーサーカーのランサーへの攻撃
ATTACK
570
ランサーのバーサーカーへの攻撃
槍術初の槌(しょのつち)
440
バーサーカーのランサーへの攻撃
必中無弓(ゆみさそうかちなし)
ランサーGARD
515
ランサーのバーサーカーへの攻撃
ATTACK
30
バーサーカーのランサーへの攻撃
必中無弓(ゆみさそうかちなし)
SKILL DAMAGE
1100

「これがアトラスのホムンクルス・・・か。やっぱりバーサーカーを支え上げる膨大な魔力量は半端ないわね。」
槍を振るう間にも、マスター リンの呟きが耳に入ってくる。

二人とも歴戦の戦士である。体力攻撃力ともに並の戦士の標準以上。
己の武具をぶつけ合い相手の生命力の削りあい。
この聖杯戦争では、相手の情報をいかに先取りしその対策を行うことによって戦いのリスクを減らすことが勝利への重要なポイントであるとはいえ、絶対的な戦力の差に自分と契約したサーヴァント ランサー の体力が相対的に序々に減らされていくことは目に見えていた。

バーサーカーの一撃一撃の破壊力は大きい。その矛の巨砲をくらえば、かなりのダメージを負う。的確にGARDできなければ、すぐに瀕死に追い込まれそうな勢いである。

「さすがだなぁ。」
敵の攻撃の威力の見事さに思わず、ランサーは呟いた。
元々力の強い英雄だったのだろう上にクラス バーサーカーに強化されたサーバントの矛の威力。
自分も槍の扱いには長けたつもりだが、一撃一撃の重さは比較にならない。
槍兵のクラスとして防御力も体力もあるので、一撃くらったからといって自分が即 倒れる訳ではないが・・・積み重なっていくと、バーサーカーに与えるダメージよりも自分の受けたダメージの方がトータルで多くなる。
このままでいけば・・・
死を恐れる自分ではないが、この聖杯戦争の仕組みだと・・・自分だけでなくマスターも自分と同じ運命に巻き込むことになる。
不安を煽らないように、自分はどんな戦況でも口調は変えないようにはしている。
だが、余裕な声とは裏腹に、、、ランサーは内心舌打ちする。

戦いに絶対はない。
自分のマスターも死を恐れる魂の持ち主ではないが・・・オレは苦境に直面して、マスターを案じる。

オレのマスターとなった、トオサカ リン。
契約の最初の時、自分を呼び出したのがこのお嬢ちゃんだったとわかった時に…オレの胸は最高に高鳴った。
現実世界の聖杯戦争において、主たる人物に確実に呼ばれるには触媒が必要である。
サーヴァントが生前身につけていた物・・・いってみれば依り代のようなものだ。
だが、このムーンセルにはそれがない。
何故なら、魂を霊子化させることだけが聖杯戦争に参加できる唯一の条件であり、聖杯戦争に参加する魔術師がSE.RA.PHにやって来る時に持ち込めるのは己の魂のみなのだ。
よって触媒がない以上、サーヴァントを呼び出す要素は主たる人物の魂の中にあるサーヴァントとの共通性や心の噛み合わせのみである。
契約待ちのマスターは、己の魂をムーンセルによって照合されその魂に見合ったサーヴァントを巡りあわせる。
つまり相性が適合されなければならない。
そしてなんの触媒もなしに、このお嬢ちゃんはオレを引き当てた。
無論、いいマスターと契約することが出来るならサーヴァントにとって嬉しいということもあるが、お嬢ちゃんと自分には相通ずる部分がある・・・その事実にオレは心沸き立つものを感じた。








                         続く



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