【陵辱】鬼畜作品を創作して15thプレイ【SM】
- 25 代理戦争 :2006/03/26(日) 21:47:24 ID:tsilV76y
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(……オレは、誰だ?)
暗闇に蛍でも現れたかのように、疑問が浮かんできた。目をやらざるを得ないが、不愉快でもない。
(省略)
- 26 代理戦争 :2006/03/26(日) 21:47:58 ID:tsilV76y
- ハダレは気絶する前の事――それまでの一手一手を思い出して、たどった。
(…そう、あいつすっげぇ強くて。武器捨てられて、ムカついたけど全然敵わなくて……)
締めつけられるような重圧感の中の組み手、砕かれた足首、効かなかった関節技。
(省略)
- 27 代理戦争 :2006/03/26(日) 21:48:36 ID:tsilV76y
- 「ウスライ」
もう一度、舌の上でその名前を転がす。その名に対する怨みや憎しみや戸惑いは不思議と無かった。
不思議だが、理解は出来た。ハダレにはあの完璧さや強さが無い。無いからこそ――認め、憧れる。
(省略)
- 28 代理戦争 :2006/03/26(日) 21:49:34 ID:tsilV76y
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ハダレ自身、拍子抜けしすぎて逆にどうすべきか良く分からなかったが、とりあえずもっともらしい事を言っておく。
長椅子から脚を下ろしながら、今度は逆に問いかける。
(省略)
- 29 代理戦争 :2006/03/26(日) 21:50:10 ID:tsilV76y
- とっくに日付の変わった街を、人々はさ迷っている。
文字通り行く当ての無い浮浪者もいれば、酒を飲み歩くものもあり、よからぬ事を企んでうろつくものもいる。
その中にウスライの姿があった。黒ずくめの姿はことに目立たないようでいて、並には目立っている。
(省略)
- 30 代理戦争 :2006/03/26(日) 21:50:46 ID:tsilV76y
- その頃ハダレは、とある廃ビルの屋上で暗い空を眺めていた。
屋上へと続くドアは鍵がついていて、隣のビルから飛び移るしか来る方法は無い。
この街はそんな建物が縦横にひしめき合い、巨大な立体迷路を構成している。
(省略)
- 31 代理戦争 :2006/03/26(日) 21:52:02 ID:tsilV76y
- 半泣きで、半笑いで、廃墟の屋上で空に向かって話す自分を見たら、通行人は中毒者か何かだと思うだろう。
だがそれは人込みで黙考するより何倍も楽で、意義のあることだった。
言葉も思考も垂れ流しにして、1段目から丁寧に組み立てなおすとやっと「ハダレ」が完成する。
(省略)
- 32 代理戦争 :2006/03/26(日) 21:52:35 ID:tsilV76y
- ガクン、と何かが倒れる音がして振り返る。
――猫。壊れたゴミバケツから這い出して、一言にゃあと鳴くのを見届けて、ウスライは再び前を向いた。
「其の1、『異』は死亡、またはその力の媒体器官の損傷以外では失われない。
(省略)
- 33 代理戦争 :2006/03/26(日) 21:53:10 ID:tsilV76y
- (負けたからか?あいつに?それとも裏切られる云々ってやつか?
どこが数日中だよ、何時間もしないうちにそうなるって知ってたら、とっくにあんたを頼ってた!)
それともそれが裏切られるという事なのだろうか。
(省略)
- 34 代理戦争 :2006/03/26(日) 21:53:41 ID:tsilV76y
- その絶叫は、青年の行方を見失っていたウスライにも届いた。
外側からでは立体迷路の全貌は全く把握できない。争う音を頼りにしていたウスライには嬉しい事だった。
だが、その異様な悲鳴は一つでは終わらず――だが、そう長く響かずに絶えた。ふっつりと。
(省略)
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