ぽんぽんと肩を叩かれて、千葉は煩わしそうに目を開けた。今日も今日とて残業、書類は広げっぱなしでいつの間にか眠っていたようだった。照明がない暗闇の中でぼんやりと浮かぶ、どどーんと仁王立ちをしている和歌山。

「残業お疲れ!」
「………何してんの」
「千葉、おねーちゃんはわかっとるよ」

変なポーズをとって、ウインクをして、体のラインがはっきり出る露出度が高めな服で、ぴとっとくっついてきて、そこまで大きくない胸を押しつけて、ああ彼女は誘って………誘ってるんだろうな、彼女は。ああそう。千葉はどう反応したらいいかわからなかった。何も言わない、何もしない千葉に和歌山は小首をかしげる。

「うん?おねーちゃんは魅力ないかえ?」
「あんが、そこまで不自由してないっぺ。帰れ帰れ」
「あー恥ずかしがってるんしょ!ええよええよ、おねーちゃんに任せぇ!ほらぁ」
「どういう意味だよ!普通に嫌だから!ロリ趣味には興味ないっぺ!」
「こら千葉!堪忍しやい!」

飛びつかれて首に腕をまわされ、ぎゃーぎゃー騒いでなかなか離れない。まさにおんぶお化けだ。いやいや俺はいつまでやってんだと我にかえった千葉は、和歌山を無理やりおろして椅子に座らせた。

「いいか、和歌や………ね、姉ちゃん。だかんな、こーいうことは好きな相手とやるべきだろい?」
「ほや千葉、なにかの。おせっかいなえ?ねーちゃんは古いかえ?」

和歌山はずずいっと身を乗り出して千葉を睨みつける。あまり迫力はなく、千葉は苦笑しつつ押し返した。

「………冗談じゃなかったってことさ驚いてんだ」
「半分はノリじょ」
「半分でも本気ってのさも驚いた」

千葉ははぁとため息をつき、ぴょんと跳ねてる和歌山の髪の毛を指でいじくる。頑固な癖っ毛なのか、ちょっと可愛い。じっと見上げる和歌山と目が合う。

「………くっていいのか?」
「そ、そのつもりできたんよ………」

なら最初から素直に言えばいいのに。顔を真っ赤にした和歌山に、千葉が顔を近づける。キスしながら和歌山を机の上に乗せた。本当に軽かった。ニーハイソックスはそのままで、短いスカートをめくり、指で下着を引っ掛けた。が、性急すぎたか和歌山は恥ずかしそうに千葉の手を抑えた。

千葉はキャミソールをめくりブラのホックも手早く外す。ぽろっと出た小さな乳房を優しく揉みほぐし、時々爪で引っかき、思い切り引っ張る。和歌山は唇を噛んで声をこらえていた。なんとなく犯罪の匂いがして仕方がない。いやしかし向こうから誘ったのだ。気にしていたら負けか。

「胸ちいさいなぁ」
「やかましいわー」
「まあどっちでもいいだけんが、ちょっとスカートの裾持って欲しいんだけどよ」
「う、うん、………ああっ!なんか立場逆転しとるよ!」
「今気付くのかよ」

下着は下着でも紐パンとは和歌山も思い切ったなぁと関心しつつ、千葉はサイドの紐をさっさとほどきはぎ取った。指で前と後ろの穴の中間あたりをつつっとなぞる。

「うひゃっ!くすぐったーいわー」

和歌山はくすくす笑いながら身をよじる。すぐ近くにもっと直接的に愛撫できる場所があるが、千葉はあえて触れなかった。

「ん、ん……千葉、ん、やっぱ、おとろしよぉ」
「うん、大丈夫だべ」
「あ、触るなら、も、もうちょ、もうちょい、上………」

あまりにも素直すぎて誘導尋問の楽しみは無いようだった。うまくいかないもんだ。
秘裂につぷりと指を差し込む。ぐにぐにと中をほぐすように、焦らされることなく、溢れる愛液がすすられ指が突き入れられる。じんわりと股間が濡れてくる。歯で硬くなった淫核を甘噛みをした。

「っ、あっ、ええ、ええの、なんか、変で、あつーて」
「そっか」

素直な反応も結構可愛い。指の周りは明らかに唾液とは違う液体でてらてらと光って、ねっとりと濡れていた。千葉は「ほれ」と和歌山にその指を見せると自分の分泌した恥ずかしい液体を見せられて、頬を染め反射的に顔を手で覆った。

「う、見せんでいいじょ」
「いや、見せとかなきゃいけないかと思って」

唇が重ねて舌を絡め取る。その間に右手は小さな尻に戻り、秘裂に二本まとめて差し込んで指の腹を使って膣壁をなぞり上げる。もう十分といっていいほど潤っていたがどうしたものかと千葉は思案する。

「そろそろいれて、え、えーよ」

和歌山は机から降り千葉の膝の上に乗っかる。自分から千葉のベルトを外しズボンを下ろす手、ゴムをつける手もどこかぎこちない。

「うーん………ちっせぇから無理だろ」
「い、いけるっしょ!かもんかもん!」

あまり抵抗も無く奥へ奥へと進んでいく。火照ったあどけない少女の顔はかなり腰にくるので、千葉はなるべく見ないように、見ないようにと進む。

「んっ……ああっ、ああ、ふぁ……」

締めつける力も焼けるような熱さに舌を巻きつつ、一度和歌山の腰を掴み浮かせる。絡みつく肉を引き剥がすように、千葉は腰を引く。そして完全に抜け切る前に、また突き入れる。

「あ、ふ、深いの!きちゃ、きちゃう、きちゃうよっ!」

和歌山は自分で腰を揺らして、いっそう奥まで入れようとする。ぱちゅちゅぷと蜜がかき混ぜられるような音を立て、小柄な体が千葉の上で踊った。

「………っ、ねぇちゃ、……わか、」
「うん、うんっ」

ずれ落ちないよう背中に腕を回して必死にしがみつく。和歌山の腰をガッチリと掴み速めていく。千葉の動きに、もともと余裕の無かった和歌山がさらに追い詰められる。

「も、もう無理や、千葉、千葉っ」
「…………っ」

どくんどくんと千葉のモノが波を打つ。その感触を感じ取りながら、和歌山も同じように絶頂を迎えた。
自然と千葉の手が和歌山の腰をぐいっと引き寄せるような動きを取り、二人の距離が更に縮まる。

「あ……はあぁっ……ああっ……はーっ……あ…………抜けちゃ……ぅ……」

やっと千葉の射精が終わり、ゆっくりと千葉が和歌山の体を持ち上げる。和歌山の秘部から、射精が終わって硬度を失った熱が徐々に姿を現した。それが全部抜けると、ふるっと小刻みに振わせた。
和歌山は体を預けながら、ゆっくりと息を整える。

「……千葉ぁ、もう無理やぁ……」

和歌山はゆっくりと息を吐き、安心しきってゆっくりと目を閉じる。そしてそのまま寝入ってしまった。………風邪をひいたらどうすんだ。自分のスーツを和歌山にかけてやり、しばらく和歌山を抱いたまま頭を何度も撫でた。このまま一緒に寝てしまいたい気分だが、後で誰かに迎えに来てもらうか、ホテルに連れていくかしなければならない。しかし「まあいいか」と、このままもう少しゆっくりしようと決め込んだ。

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