「カナちゃーん!ただいまー」

少し喉が枯れているが、元気な声が神奈川の家に響いた。

静岡はサッカーの試合で早朝から出かけていた。試合会場に近い神奈川の家に泊っていってもいいというと、静岡は喜んでその申し出を受け入れた。次の日も同じ会場で試合があるそうだ。

荷物もたくさんあるだろうからと、神奈川は持ち帰ってきた仕事を一時中断して玄関に向かう。

「………お、おかえり」
「なーに顔真っ赤にしとるだに」
「あ?んなわけねーだろ」
「耳赤いよー」

ブルマに体操着、青いジャージを羽織った静岡がくすくす笑った。よっこいしょ、と荷物を床に置く。土で汚れたサッカーボールが静岡の足元に転がっていた。

「しず、ハーパンは?ユニフォームは?なかったのか?その格好でサッカーやってたのか?」
「違うよー。これ以外に着替えがなかったから、これ着たの。そうだった、このジャージ借りもんだから洗って返さなきゃ。………あ、最初に言えばよかったや、あのね、今日勝ったんだよ!うちが三点とっただ!」

静岡は「ハトットリックだにー!」と本当に嬉しそうにガッツポーズをとった。が、静岡はすぐにふらりとよろめいた。慌てて神奈川が受け止める。

「どうした?」
「………フル出場したら疲れた………」
「当たり前だろ」
「もー年かなぁ」
「お前11歳だろ」
「あ」
「どうした?」

静岡は顔を下げて、ブルマの裾に指をかけた。

「パンツはみでてら」
「!!」

確かに、紺色のブルマから白いものが見えていたのかもしれない。いやそれはきっと幻覚だろう幻覚。
見なかったことにして荷物を受け取った。「自分でできるよー」とは言うが疲れているだろうと神奈川が片づけることにした。

スポーツバックからは砂をかぶった洗濯物やらスポーツ用品が次々と出てくる。しかし流石は女の子、神奈川よりはずっとうまく収納してあった。
神奈川は下着やユニフォームを洗濯機にぶっこんで回した。





台所へ行くと静岡は夕飯の準備を始めていた。神奈川はため息をついた。
どこまでお姉さんなんだ、静岡は。
神奈川は黙って静岡を抱き上げて、隣の部屋に連れて行く。
ソファに座らせると、静岡は不満そうに神奈川を見上げた。

「カナちゃん、うちはご飯の支度せんと」
「ここは俺の家、俺がやる、いいな。よし、とりあえず風呂はいってこい。疲れただろ………静岡?」
「………眠い」
「ったくよぉ………」

よしよしお前はよく頑張ったと神奈川は静岡の頭を撫でる。静岡は神奈川の腕の中でうとう、瞼を閉じかけてはハッと目を開ける。

「静岡」
「………なぁに」
「食っちまうぞ」
「んー、先に食べるの?お好きにどうぞー」
「好きにしていいのか?」

神奈川は静岡のうなじに音を立ててキスをした。

「もー………そういう意味じゃないって」

静岡の体はまだ熱い。太腿の内側を撫であげる。

「どこさわってんの、ね、カナちゃん………」
「足」
「答えなくていいから早く、」

早く離れて、と静岡は言いたかったようだが彼女の言葉はそこで切れた。早く、早く続きをして、こういう解釈も可能だ。
体操服を捲りあげてスポブラをずらし、小さな乳首を口に含んで、ちゅうっと音を立てて吸う。小さな静岡の身体が神奈川の下でぴくんと跳ねた。

「乳首立ってるな」
「カナちゃんのあほんだらぁ」

肉付きはまあまあいい方だと思う。しかしぺちゃんこだ。マッサージするように胸を揉む。摘み上げて、捏ね回して、とどめとばかりに指先を押し付けてその小さい胸を楽しんだ。

「やぁ、ちっちゃいから、さわっちゃ、やぁ、ぐりぐりせんで、カナちゃ」
「ちっちゃいから触るんだろ」
「い、意味わかんな、っ、い、よ……」

ブルマの隙間から指を挿し入れる。クマの柄のパンツを押しのけて柔肉に達すると、ぬめぬめした暖かい粘液が神奈川の指にまとわりつく。

「んっ、んんっ」
「ぐっちょぐちょだな」

啄ばむように口づけて、そのまま首筋に唇が触れる。「舐めんで」と懇願しているが、気にせず神奈川は静岡の首を舐めると汗の味がした。

「だめっていってるだに、ぁっ、んっ、ね、カナちゃん」

服を脱がすのは時間の無駄というか、勿体無いというか。神奈川は少し悩んだ末、そのまま静岡のお尻を持ち上げる。

「ぁっ、ああっ、カナちゃ、カナちゃんやぁ、ああっ、」

ゆっくりと深く飲み込んでいく。幼く未発達のそこは神奈川のものをぎゅうぎゅうと締め上げる。

「あっ、ううっ、今日、せっかく、試合、か、勝ったのに、ハットトリック……っ」
「っ、それはめでたいんじゃねーの」
「んっ、もう動かんで、ね、も、もう、やぁ…………っ、んぅっ」

ぐちょぐちょと卑猥極まる音を立て、時折、耳元で神奈川が静岡を気遣う言葉をかけた。神奈川の息と、言葉と、小刻みに与えられる振動が、静岡の神経を溶かし尽くしていく。静岡の熱をもった目が神奈川に伝えている。何度か体位を変えて動いていると、だんだんと限界に近付いてくる。神奈川はギリギリのところで腰を引いて、白い体操服の上に熱を吐きだした。

「カナちゃんのばかぁ………」

荒い息の中、恨めしそうな声がした。馬鹿か。変態とか言われるよりは馬鹿の方がいい。神奈川は喜んでその汚名を………。

「ロリコン」

ロリコンという汚名を背負う。

「………しずに言われるとなんだろうな、グサっとくるな」
「事実だに」

静岡はぷいっと不機嫌そうにそっぽをむいた。
あーロリコンで悪かったなーと、神奈川は立ちあがってどこへやら行こうとする。しかしちょいちょいとズボンを引っ張られる。

「お風呂、入りたい」
「ちょっと待ってろ」
「………ありがとう」

神奈川は久々に静岡から頬へのキスをもらった。小さいささやかなキスだ。
彼女は明日も試合があるそうなので、今日はこれで満足したこととする。

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