HiP KiSS :-)

 体育祭。いつになく珠美は胸騒ぎをしていた。
 小学校でも中学校でも運動会は経験してきたわけだし、今さら決してあがっているわけではない。
 理由はそれと別の所にあった。
 珠美は今、短距離競争のスタートラインに立っている。履いているブルマの裾が気になったので、指を中に入れて直す。気をつけないと位置につく時に下に履いているパンツのゴムがはみだしてしまう。
 だがその動作をするのにも、珠美は妙にそわそわしていた。
 ――あの人、来てるかな?
 珠美は振り返ろうとするが、タイミング悪く号令がかかってしまう。
「位置について」
 珠美と、競い合う他の数人が、スタートラインの手前にしゃがみ込む。
 ――ああ、やだぁ……
 クラウチングスタートであった。
「よーい!」
 重心を前にやるために腰を高くあげたその時、珠美は自分の尻に突き刺さる見えない矢のようなものを感じた。
 ――来てるの?
 そればかりではない。彼女は自分の尻から何か飛び出そうな感覚を覚えた。
 ――で、出ちゃうよっ!
 ピストルが鳴った。
 珠美は他の選手より思いきり出遅れてしまった。
 結果は最下位。不本意な結果である。
 だが、彼女はそんなことより別の事を気にしていた。ゴールした後で後ろを振り返った。
 彼女の視線の先には、一人の男がいた。服装も髪型もパッとしないその男は、ビデオを構えてじっと珠美の方を撮っていた。
 珠美には分かっていた。彼は珠美の尻を撮るためにこの運動会に来ているのだ。
 珠美はまたブルマの裾に指を入れて直す。別に見えそうになったわけではない。言ってしまえば、今自分の尻を映している男へのサービスでもある。

   ◇

 きっかけは突然だった。
「あ、あの……い、1万円でお尻を触らせて下さいっ!!」
 いきなり男に言われた時、珠美はさすがに驚いた。
 が、なぜか彼女はうなづいてしまった。
 彼氏にフラれて何もかもどうでも良いという心境になったせいなのか、それとも1万円というお金につられたのか、そこのところ珠美自身もよくわからない。だが、そこから全ては始まっている。
 かくして珠美は、人目に触れられないように茂みの中に案内された。
「じゃ、じゃあそこの木に両手をついてくれる?」
 言われる通りに珠美が男に背を向いて木に両手をつくと、男はスカートをまくりあげる。
 珠美は純白のショーツをはいていた。
 男はじかに両手で彼女の手に触れる。
 これには珠美も背筋に冷たいものを感じた。だが、今さらという感じもあって、彼女は抵抗しないでいた。
「力を抜いて……お尻を突き出して……」
 言う通りに、珠美はものすごく素直に尻を突き出す。
「ああ……すごくやわらかいね……」
 男は心底気持良さそうにそう言って、突然尻全体をまんべんなくまさぐる。手で弾けばふるふると波打ち、指に力を入れて揉みあげると、餅よりやわらかくそれは形を歪めて男の手のひらに持ち上げられる。
 一方、珠美もまんざらではなかった。……正直、男のさながらマッサージ師のような手指の動きに尻全体の感覚がほぐされるような感じがして、気持ちが良かったのだ。さらに、知らない男に自分の尻をやりたいようにされているという羞恥心が彼女を煽り立てる。
「ねえ、もう一万円出すからさぁ……パンツおろしていいかな? なんか凄く、生のお尻を触りたくなっちゃった……」
 男のさらなる要求。さすがに珠美は答えを渋った。エスカレートしても困るが、しかし……もう珠美は悶々とした快感に冒されていた。
「ねえ、いいの? ……パンツ脱がすよ?」
 珠美はただ顔を赤くするだけで、うなずきも断わりもしない。
「ねえ、脱がしちゃうよ? そおら、脱がすぞ脱がすぞ〜……」
 男はショーツに手をかけると、ゆっくりと下に降ろし始めた。
 尻が外気に触れる。
 ――お尻が外にさらされちゃう!
「……だ、だめっ!!」
 珠美は慌てて声を出した。
 だが、もうその時には完全にショーツをまくられてしまっていた。
 きゅんと突っ張ったような張りがあって、綺麗に丸く、そして白い尻。
 それは肉と言うよりは、たっぷりと熟して今にも食べれそうな果実そのものであった。
 男はもう珠美の制止など聞かなかい。まるでかぶりつくかのように顔を近付け、思う存分両手で尻をもみしだき始めた。
「いや、……いや、そんなに揉まないでよ、お願い、どうかなっちゃうっ!」
 珠美は必死に男に声をかけるが、自分は羞恥心と快感に意識を押しつぶされそうになっていた。
「それじゃ、僕が見届けてあげるよ、どうなっちゃうのかな? ほら、ほら、ほらぁ?」
 まるで円を書くかのように男は珠美の尻を揉んでいる。左右の尻たぶをまくれば、珠美の綺麗なピンク色をした菊門がやるせなくヒクヒク震えているのが丸見えになる。そこへ男が思いきり息を吹き掛ける。
「や、いやっ!」
 ビクンと尻を動かす珠美。両手はしかと木を抱き締め、片方の頬を押し付けていた。まるで自分を押しつぶそうとする快楽に耐え忍ぼうとするかのように。
「ああああっ、やだ、やだぁぁぁっ!」
 尻たぶを揉みしだき、揉みしだき、
 最後に男は思いきり尻を叩く。
 パシィィン!
「うああああっん!」
 叩かれた直後に珠美は叫び声をあげて、そのまま膝を折って崩れ落ちた。
 男は側に駆け寄ると、いわたるように彼女を起こし、尻を撫でる。
「……イッちゃったね。」
 ――イッちゃった。
 まだ放心状態でぼおっと男を見つめる珠美。
「すごく可愛いかったよ……お尻」
 恥ずかしさで、珠美の体を鳥肌が走る。
「ねぇ、またお願いしたらお尻触らせてくれる?」
 珠美はこくっ、とうなずいた。それは本心だった。
 男は懐から財布を出して二万円を取り出した。
「じゃ、約束の二万円。これを……」と、今度はポケットからなにやら取り出した。
 それは、銃の薬莢であった。多分どこかのミリタリーショップで買ってきたものなのだろう。
 その先端をすぽんと抜くと、中に2万円を入れて、再び閉めた。
「君のお尻にプレゼントっ!」
「え?」
 珠美の反応を待たず、男は薬莢を彼女の肛門に突き刺した。
 容赦なく侵入してくる冷たい感触の金属――!
「あああっ!」
 背をのけぞらせる珠美、そのまま地面にぐったりと崩れる。
 男は珠美のショーツを履かせ直して、その場を去った。
 しばらく異物を入れられたショックでぐったりとする珠美だったが、再び彼女はビクンと体を固くした。
 ――長い事御無沙汰だった便意が押し寄せてきたのだ。

 珠美が2回目に男に会ったのは、その翌日の事だった。
 学校からの帰り道のところを、いつしか男が後をつけてきた。
 ぱっと振り返る珠美。男は一旦驚いたように立ち止まったが、再びゆっくりと彼女の方に歩いてきた。
「お尻、見せてもらってたよ。良い歩き方するんだね」
「あなた……?」
「一歩一歩踏み出す度にお尻を動かすのがなかなか……」
「間違いない、昨日の方ですね……」
 と、珠美は片手の拳を固く握り締めて、彼の胸を殴る。
 鈍い音。男は咳き込んでうずくまる。
「……いきなり……」
「逞しくない猟師さん」
 ややあきれたように言うと、珠美は男を殴った拳を開く。
 その手のひらにあったのは、
 男が珠美の肛門に入れた薬莢であった。

「……ああ、いや……」
 両手を木の幹について、あらわな尻を男に突き出す珠美。昨日と変わりない、白くて大きな尻。
 男は今その尻を、ビニールの手袋で触っていた。
「手袋してても暖かいよ……」
「私は冷たい……」
 珠美は時々尻を小刻みに揺する。
「面白いな、」男は手袋をした手で珠美の尻を撫でながらこう言った。「君は、お尻に表情が出るんだね」
「……そんなこと……」
「そうやって恥じらうと、ほんの少しお尻が赤らむんだよ」
「やだ、そんなことない……」
「本当だよ」
 男が手袋を脱いで、素手で尻にふれる。
「あっ」
 珠美の尻が一瞬きゅっとしまった。
「ほら、触られて感じると緊張して固まる」
 珠美の尻たぶに男の指が沈みこむ。まるでこねまわすように手が動くと、珠美はそれに合わせて腰を動かす。
「一番これが感じるんだろ? 淫乱な女の子って、ねだる時は動きに合わせて腰を振るんだよ」
「そんな、私――」
「照れる事ないじゃないか、自分でパンツまで脱いでおいて」
 と、男の唇が尻の谷間の始まりに触れられる。珠美は息だけの短い悲鳴を上げて、また尻に力を入れた。さっきと同じように、一瞬尻たぶが引き締まる。その後で尻肌に鳥肌が立った。
「ほら、また緊張したろ? それに鳥肌。キスされてまんざらでもなかったって感じかな?」
 軽く尻をぺちぺち叩いて、撫でる。
「君はお尻美人さ。それと同時にお尻人間なのさ。しかもとてもエッチな、ね」
「え、ええ?」
「素直に認めようよ」
 男にそう言われて、珠美は戸惑う。
 しかし、結局は男の言う通りだった。お尻を見られている自分がここにいて、お尻を触られて感じている自分がここにいて、お尻を誉められて嬉しい自分がここにいる。
 現に、どうしてかはわからないが、自分は男の目の前でスカートを脱ぎ、パンツまで脱いだではないか。
 珠美は、こくりと頷いた。
「認めたな、よしよし」
 男は珠美の尻を撫でる。
「じゃ、君がエッチなお尻人間だということを態度で示そうか。お尻を振るんだ。ストリッパーみたいに、誘うようにね」
 珠美は迷わなかった。
 言われる通りに、くねくねと腰を動かして尻を振った。その尻に、男が手を添える。
「こいつぁすごいや、すごくいやらしくて……」
「すぉんなこと、言わないでよ……でも」珠美はためらいがちに話す。「なんだかすごく、……すごいの、恥ずかしいの。なんだか熱いの……」
「わかってるさ、君の」男は珠美の尻を舐める。「アソコが濡れてる事くらい」
 ――見られてる!!
 珠美の腰の動きが止まる。
「ほら、腰の動き止まってる! 良いって言うまで止まっちゃ駄目!」男が尻をぱしぱし軽く叩く。
 珠美はおそるおそる男に聞いた。
「ねえ、……私のアソコ、見えてるの?」
「四つん這いになってりゃ、そりゃみえるさ。……? 何今さら耳たぶ赤らめてるんだよ?」
 男は珠美の耳たぶをぴんぴんと指で弾くと、舌を伸ばす。
「ひゃんっ!」
 男は珠美の背にもたれて、耳もとで囁く。
「……わかってるよ、もう我慢できないんだろ? 僕もそろそろ限界なんだ、我慢できない。君を僕の物にしたいんだ」
 それは珠美にとって突然のプロポーズに聞こえた。
 だが、昨日今日の縁で愛の交合を求められても、そう簡単に促すわけがない。珠美は必死に言った。
「や、……いや! だめ! 私、心の準備できてないよ!」
 が、彼女が振り返ると、
 男の準備は完了していた。ズボンのファスナーから飛び出た一物。
「今の君なら、もう準備は出来てるよ」男はそそり立つ肉の棒を揺らして珠美に近付く。「さあ、お尻を突き出すんだ」
「や、やだ、お願いやめて!」
 必至の珠美の声を全く無視して、男は自らの腰を彼女の尻にびたん、と押し付けた。
「ひっ!!」
 恐ろしい瞬間がやってきた! ――珠美は強く目をつむった。
 が、来るべきところにはなにもなく、来るべきものは尻のあたりに強く押し付けられている。
 男は、珠美の尻たぶを中心に寄せ、谷間に沈めた自分の性器を包むようにした。
「さ、いくぞ!」
 と、男がゆっくり腰を動かし始めた。燃え盛るように熱い肉の棒が尻の谷間でうごめく。
「……え、あ、あれ?」
 男の腰の動きに体を揺すられながら、珠美はわけのわからないような声を出す。
「ん、どうした?」
「入れるところ、違わない?」
「違うもんか、ここであってるさ!」
 ズンズン腰を動かす男。肉の棒が強く珠美のアヌスを擦る。
「……いっ!」
 珠美の背がビクンとのけぞる。
「お、乗ってきた?」男が嬉しそうに声を出す。「僕もが、がんばらないとね!」
 さらに強く腰を突き上げる男。
「んあ、あん、あうっ」
 アヌスを擦りあげられる度に、むずがゆい電気のような感覚が脊髄を伝わる。
「す、すごいぞ、いまお尻美人と繋がってるんだ! ほら、すごいだろ、すごいだろ!」
 実際、すごかった。
 珠美が肛門と尻で感じ取った男の肉茎は、熱くて長く、そして太かった。
 ……こんなのが私の、前の彼でさえほとんど開発しなかったヴァギナに入ってきたら、どうなっちゃうんだろう?
 そんなことを考えるにつれ、珠美は妙な気分に陥った。
 ――そうか、私今お尻を犯されてるんだ。私のお尻を自分の物にしようとしてるんだ……。
「うんんんっ」
 珠美が大きなうめき声を上げた。
 そしてねだるように、鼻にかかった甘い声を出した。
「も、もっと激しくして……でないと、私……」
 男は口元をほころばせると、彼女の尻を軽くポンポン叩いて返事した。
 彼の腰が、珠美の尻肉を激しく打ちつける。パンパンと大きい音を立てて。
「うんんんっ! んあ、いいよ、いいいっ!」
「よおし、出る、出す、出すぞ、……うあっ!」
 珠美の尻から男の肉棒が離れる。
 その次に珠美が尻で感じ取ったのは、男の一物から勢い良く飛び出した粘り気ある液体の生暖かい温度であった。
 彼女の尻にべったりと男のザーメンがかけられた。
「……これで、君のお尻は僕の物だ。誰にも触らせない、僕の大切なお尻さ」
 一物で尻を叩きながら、男は息を切らしつつそう言った。
 珠美は何一つ否定しなかった。そう、珠美の尻は今、彼女自身の意志で彼に捧げられたのだ。

「ただいま」
「おかえりなさい……」
 アルバイトから帰ってきた男を、珠美は台所で迎えた。
 ここは男の家。自分の尻を男のものにされたあの日から、彼女は学校の帰りにここに立ち寄るようになっていた。男の帰るまでに、簡単な夕食を作るのが今や日課になった。
 白に黒、赤いスカーフの典型的なセーラー服に赤いチェックのエプロン。
 しかし、下半身には何も履いていなかった。
 こんもりときれいに丸く、そして白い尻があらわになっている。
「うんうん、君もお尻も元気そうだね!」
 男は部屋に上がると、台所の珠美の尻を思いきり叩く。
「きゃっ!」
 ちぢこまった珠美の肩に、男は手を伸ばして揉んでやる。
「あ、なんだか気持ちいい……」
「そりゃ、マッサージのバイトしてるんだもんよ、これくらい当たり前さぁ」
 男はその巧みな手技で、今度は尻を揉んでやる。
「う〜ん、ここもこってますねぇお客さん」
「ん……やだ、そんなベタなことやめてよぉ」
「でも、お尻はなんだかやめてほしそうじゃないですねぇ」
 男のいう通りであった。珠美は、やや足の幅を広くして立って、腰をうねらせている。
「違うの、気持いいからお尻が勝手に動いてるのぉ」
「んなわけないだろ、自分からうごかしてるんだろ? さてと、どれどれ……」男は珠美の後ろにしゃがんで、尻を目の前にしてさらに尻を揉む。
「ふあっ、駄目、お料理作れないっ……ひっ!」
 ビクンと珠美の体が硬直した。
 尻たぶを両側に押し広げた男が、「あるもの」をグリっと動かしたのだ。
「お、いいつけ守ってるね。こいつがないと珠美に愛のメッセージをプレゼントできないからね」
 汚れを知らないように鮮やかなピンク色をした珠美の菊門は、真鍮色の薬莢をくわえていた。動かせばひくっとすぼまって、離そうとしまいとする。男はその様子を楽しむように、指で薬莢をつまんで、引っ張ったり回したりして弄ぶ。
「う、あ、やんっ!」
「んん? 抜いてほしい? でもどうしてかな? 抜けないよ?」
「やだ、グリグリしないで、んぅ!」
 肛門で遊ばれながら、珠美は昨夜に読んだ「愛のメッセージ」を思い出す。昨日帰り際に、履いたスカートとショーツをまくられて肛門に押し込まれた薬莢の中にお金と一緒に入っていた紙に、こういうことが書かれていた。

《お金は、ちゃんとお尻の為につかってる? お尻の肌のケアも大切だからね。
 たまみは便秘気味だから、毎日浣腸を忘れずに!
 明日もカメラ用意して、可愛いお尻待ってます》

 その手紙に書かれている通り、珠美は毎日浣腸を欠かさなかった。最初はなかなか慣れず、した後で襲いくる感覚がいやでいやでしょうがなかった。大腸の中のものが突然溶けて直腸に押し寄せてくる、あの抗い切れない苦しみ。
 しかし、今ではそれが甘美にも感じ取れるようになっていた。辛抱に辛抱を重ねた末に、最後の堰を飛び抜けて勢い良く吹き出す排泄物……。それを感じた時、軽やかな解放感に嬉しくなると同時に、汚いものを出して喜びを覚えることへの羞恥心まで感じ、その二つが掻き混ざって一つの快感になって身体中を駆け巡る。
「珠美、ほら、いいかげんにしないと叩くぞ!」
「私力抜いてるよぉ」
「でも抜けないじゃないか」
「だってグリグリするからぁ……」
「全く……きかんぼうだ、なぁ!」
 男が力づくで薬莢を抜いた。
 それは、例えるならばワインのコルク栓を抜いたようなものであった。
「うんぁ……!
 まるで直腸あたりが空っぽになったような感覚を肛門に覚えて、珠美は短い喘ぎ声を出してかっくりと膝を曲げてしまった。そうでもしないと、肛門は開いたままで、そしてそのまま中からなにか飛び出そうな気がしたからだ。
「ようやく抜けたよ……全く珠美の尻はどうしようもないなぁ」
「あんなにグリグリされたら、力だって――」
 ――乾いた音。続けて何度も何度も……。
 男が珠美の尻を立て続けに叩いた。
「いやぁ! 痛い、痛い!」
「お仕置きだ、おら、もっとケツ突き出せ!」
 平手で尻を叩きつづける男。
「本当に痛いから、お願いやめて! ひゃ、きゃっ!」
 珠美は尻のひりひりする痛みに耐えながら、必死にそう頼む。しかし男に止める気はない様子で、珠美の尻は赤く晴れ上がってもなお叩かれ続ける。
 しまいには珠美も悲鳴に近い叫び声をあげる。
「もうお願い、これからちゃんと言うこときくから、だから本当にやめて!」
 ようやく男は尻を叩くのをやめた。
「……分かったならいい。僕の言うことは絶対だからね。それだけは珠美にも分かってもらわないと」
 そう言いながら、男はさっきとうって変わって優しく珠美の尻を撫でる。
「はあっ……!」
 それは奇妙な快感だった。ひりひりと痛む尻をそっと撫でられて、珠美は思わず肩を竦めた。
「どうした?」
「な……何だか、変な気分なの」
「何が、どう変なんだ?」
「お尻痛いのに、触られると気持ちいい」
「……敏感になってるんだな。どれどれ……」
 男が両手で尻たぶを掴んで揉みしだく。
「うんんっ!」
「気持ちいいのか?」
「うん、……気持ちいい……」
「そう、か。……珠美、またヘンタイになったな……」
 珠美の尻に鳥肌が立った。
 だが鳥肌が収まると、珠美はそれを素直に認めるかのように腰をくねらした。
「うん♪」

   ◇

 二人は部屋でテレビを見ていた。
 珠美は白い体操服に黒いブルマ姿で男の前で四つん這いになり、尻を突き出していた。
 テレビには、珠美の高校の体育祭を撮ったビデオが再生されていた。だが、そこにはただ珠美の尻が写っていた。競技中でもそうでない時でも、カメラはただ珠美の尻をずっと追っていた。
「やだ……ずっとお尻写してたの?」
「ああ、珠美のブルマ姿、とても良かったよ」
 男は目をテレビに向けたまま、両手で珠美の尻たぶを撫で回す。
 珠美は喜んで尻を艶やかに振る。
 撫でれば「んっ♪」甘く喘ぎ、揉めば「あっん♪」と声を上げ、叩けば「ひゃん♪」と鳴く。
 数カ月の彼との交際で、珠美の尻は今や性感帯となってしまっていた。
 ビデオは、珠美の手がブルマを直すところを写し出す。
「ブルマの裾がずれるって、どんな気分なの?」
 男はそういうと、珠美のブルマの裾を思いきりまくる。玉のように白い尻たぶが顔を覗かせる。それを男の手の指が沈み込む。
「あんっ、何だか恥ずかしい……」
「そうなの? 恥ずかしいの? 僕の前ではこうやって恥ずかし気もなくお尻突き出してるのに?」
「ううん、あう、でも、御主人様以外の人に見られるのやだからぁ……ふうっん」
 びくんと腰を動かす珠美。彼女は自分の片腕を、体操服の裏に伸ばしていた。手は自分自身の胸を掴んでいる。
「でもね、御主人様の前でならなんでも……んんっ、大丈夫なの」
 ブルマを掴んでTバックのようにすると、男はそれを股に食い込ませるように思い切り引っ張った。
「うんっ! ……やだ、ブルマそんなにしないで、はけなくなっちゃう」
「履けなくなってもいいさ、弁償くらいしてやるよ。さ、珠美、お尻振ってごらん」
 いつものように珠美は悩ましく腰をくねらせる。だが、強くブルマを掴まれてぎごちなくなっている。だがそれでも健気に揺れるやわらかい尻に男はじっと見入っていた。
 一方、珠美もとある感触に身悶えさせていた。既に彼女の手の中で、乳首が硬くなっていた。
 ――大丈夫、だから、ああ、早く……っ!
「もう駄目だよぉ、我慢できないぃっ!」
 突然珠美が叫んだのに男は驚いた様子であった。
「……どうしたの?」
「御主人様、もう、私どうにかなっちゃいそうだよぉ」
「どうにかなっちゃった珠美、僕見てみたいな」
「……ね、今日はまだお尻の薬莢抜いてないよね?」
「ああ、そうだったなぁ」
「お願い御主人様、薬莢抜いて!」
「別にいいじゃないか、薬莢をお尻の穴に入れたまま、お尻いじめられて喘いでいる珠美、とっても大好きだよ」
「ううん、そうじゃないの、そうじゃないの!」
 何だか妙に必死な珠美に、男も不思議がった。
 仕方なく男はブルマを脱がすことにした。
 珠美はブルマの下にパンツをはいていなかった。黒いブルマを脱がせると、白い果肉が顔を出す。
 尻の谷間を見てみると、そこに金色の薬莢が4分の3ほど中に埋まっていた。その薬莢を、桃色を帯びた珠美の菊門がしかとくわえている。
 薬莢をつまむと、まず男はそれをぐりぐりっと回す。珠美は尻をさらに突き出してもがくように振る。
「うあああぁ、かき回さないでよぉ」
 だが男はしばらくやめずに、彼女の悶える様を楽しんだ。
 次にようやく薬莢を引っ張る。珠美の菊門がそれにつられて外側に出っ張る。
「おい、」男はいつもと違うことに気付いて珠美に聞く。「素直じゃないぞ、力抜けよ」
「だ、……だってだって、何だか気になっちゃって、自然にお尻の穴に力入っちゃうのぉ」
「ったく――!」
 ぐぐっと薬莢が中に深く沈む。肛門が、今度は内側に深く引っ込んだ。
「うあっ!」
 そこで再び、今度は思いきり薬莢を引っ張った。多少の抵抗はあったが、力づくだったためか今度は抜くことが出来た。水で一杯になった風呂の栓を抜いたような感触だった。
 珠美はなんだか薬莢を気にしている様子であった。一体どういうわけなのだろうか? 試しに男は薬莢を開ける。
 と、そこに一枚の便箋が入っていた。開けて読んでみると、……それはラブレターだった。
 一読した後、ちらりと男は珠美を見た。彼女は尻を突き出した格好で肩をちぢこまらせてこっちを見ている。頬と耳が赤い。
 男はラブレターを声に出して読みはじめた。

「御主人様へ。
 数カ月前の出会いから、御主人様のおかげで、私のお尻はとてもエッチになりました。でもいつもいつも可愛がってくれて私はとても嬉しいです。御主人様に言いつけられた毎日の浣腸も、今では一日の楽しみになっちゃいました。
 でも、私は、このごろ何かが物足りなくて……。
 私は家に帰った後、オナニーをするようになりました。お尻の穴にマジックを2本入れたり、指をいれたりしながら、いつもオマンコをいじってます。
 体って正直ですね。私、御主人様と繋がりたいのです。
 御願いします、一度でいいから、中に入れて下さい。私の中に、たくさんたくさん出して下さい。
 それで、一生御主人様の側にいさせて下さい」

 珠美はさらに肩をすぼめて、男から目を反らす。
「ふうん、なるほどねぇ」
 男は尻に腕を回してまさぐりながら、珠美に顔を近付けて囁く。
「僕になにもかも捧げてくれるんだね」
 珠美ははにかんで顔を背ける。その小さな鼻から甘い吐息を漏らして。
「口を閉じていてもわかることさ。そうか、珠美がその気になったんなら、御主人様の僕もこたえてあげないとな」
 と、珠美の中に指が突き立てられる。
「あはぁぅっ!」
 珠美の肛門に、男の指が深々と突き刺さっている。引っ張れば、菊門が名残惜しそうに出っ張り、押し込めば、全部を包み込まんばかりに菊門が引っ込む。
「ひうっん!」
 動かす度に珠美は声を上げる。まるで子犬の鳴き声のようだ。さらに彼女は本番のセックスさながらに体を揺する。  それはまるで――
「発情期の牝犬だな」
 当の珠美はしばらく黙っていたが、ためらいがちに男にこう言った。
「……うん、私……エッチなワンちゃんなの。それも……お尻いじめられたりいじられたりして……その……いつも喜んでるいけないワンちゃんなの。だから……だから早く入れてよぉお」
「でも指でも結構気持良さそうだけど?」
「やだやだ、指じゃなくてオチンチンが欲しいのぉっ!」
「指でもすごくよさそうなんだけどなぁ」
 男はそう言いつつ、手元にワセリンを持ってくると、それを指に取って、珠美の肛門に塗りたくる。
「ひゃんっ、何? 何塗ってるの?」
 男は珠美の質問に答えず、ワセリンを肛門とその周りに塗りたくる。充分に塗り終えると、男は再び珠美の前にいき、ズボンとパンツを脱いで、そそりたつ一物を突き立てる。
「舐めろ。じっとりと舐めないと、痛い思いするぜ?」
 肉棒の先で珠美の鼻をつつきながら、男は催促した。
「う……ああ……あむぅ」
 驚きおののく珠美。しかし、おそるおそる唇を近付け、男の亀頭にしゃぶりついた。
「うむっ、んっ、くむぅ♪」
 ――すごく、すごく熱いよ。こんなのが、これから私のお尻に入ってくるんだ……
 想像しただけで、珠美は朦朧とした。
 ――でも、こんなの入れられたら、私どうなっちゃうんだろ?
 彼女は不安であった。今からバンジージャンプをする時みたいな恐怖感があった。
 しかし、彼女は想像していた。男の膝にうずくまって、尻を撫でられている全裸の自分を。犬のように首輪をさせられ、手綱が結び付けられている。自分は撫でられるたびに猫のように甘えた声を漏らす。男はそんな珠美を見ながらこうささやく。「かわいいよ、珠美」――
「んっんっんっんっ♪」
 ねぷ、ぶちゅっと粘っこい音を立てて、珠美はフェラチオにはげむ。彼女の唾は男の肉の竿全体に行き渡り、さらに彼女の口角からも流れ出ている。
「……もういい珠美、口を離せ」
 名残惜しそうに唾の糸を引かせて、命令通り口を離す珠美。だが彼女の目は焦点定まらぬ様子で男のそそりたつ肉棒を見ている。
「ほんとうにエッチだな、そんなに欲しいのかコレが?」
 男が一物を揺らしてみせると、口元が嬉しそうにほころぶ。
「じゃあ……あげるよ……」
 ゆっくり珠美の後ろに回る男、両手で珠美を優しく抱き締める。
 そうして、珠美の菊門にゆっくりと男の肉棒が侵入してくる。
「うぐ……おああああっ!!」
「ああ、すごい、すごくきもちいい、珠美。たまらなく気持ちいい」
 男はたまらずに腰を前後に動かし始めた。
「いっ、いっ、うぅ……」
 珠美は自分の指を噛んで、声を押し殺そうとしている。
「大丈夫だよ珠美、すぐに痛くなくなるよ。……でも、ああ」男はさっきより激しく腰を揺さぶる。「珠美の中、凄くあったかいよぉ」
「おあ、ああぅっ」
 珠美の直腸は、熱くそそり立つ男の肉棒で満たされていた。たまらず珠美は、肛門に力をいれてしまう。
「ああ、いい……凄く締め付けてくるよ珠美、僕うれしいよ、こうやって君と一つになれたのが……」
 男の肉棒が出入りするたび、珠美のアヌスもまた名残惜しそうに出っ張ったり引っ込んだりする。
 ビタン、ビタンと尻肉がぶつかる音。
「あん、あうっ」と珠美のあえぐ声。
 珠美の華奢な背中に、男はしっかりと抱き着く。尻たぶと同じくらい柔らかい乳房が自然に当たる。男はたまらなくなってその乳房を荒々しく掴む。
「ひ、いっ! うあっ!」
「ああ、すごく珠美やわらかい、ああ、もう、僕……」
 男はもう我慢できないところまで来ていた。越の動きも荒々しく、彼は苦しそうに唸る。
「ああぁあ……、出して、出してぇ!! 沢山私の中に注ぎこんでぇ!!!」
 その白く柔らかい尻を自らも動かして、珠美は叫ぶ。
「あぁ、あぁあああうっ!!!」
 最後に強く一突きした後、男は珠美の背中に崩れる。
 珠美の直腸に注がれる、おびただしい量の、熱い液体。
 肉棒が萎えて男が自分の体を抜き取った後、珠美はゆっくり自分の腰を高く上げる。
 先ほどの余韻か、わずかに前後に揺らしながら、珠美は自分の尻を高々と高く上げる。
「だめ、」囁くような珠美の声。「ああ、だめ、だめっ」
 男はその珠美の様子を、ただジッと見ている。
「うあ、だめ、出ちゃうっ!!」
 と、珠美の肛門から白濁とした液体がピュルっと出てきた。おそらくは固く閉まっているはずの珠美のアヌスから、男の精液がピュっと出てきて、太ももに垂れる。
 男はそれを見、珠美の尻を撫でてこう言った。
「かわいいよ、珠美」

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