悲しみの再会

  もともと彼女はそんな姿ではなかった。
 緻密な深緑のスーツワンセットに、白いワイシャツと赤いネクタイ。黒いニーソックスを履くと、ミニのタイトスカートと良い具合にマッチした。服装自由の彼女の職場では好評であった。たまに「郵便局?」とか言われることがあったが、あの制服とは色の濃さも布地の艶も――なにより凛々しさが違う。ウェーブをかけたショートカットにした髪がさらにそれを引き立てる。
 しかし、彼女の顔は少女の目鼻立ちそのものであった。そこにはキャリアウーマンの貫禄を思わせるものは何一つなく、かわりにあるのはつぶらで純粋な光を秘めた鳶色の瞳とおちついた薄紅色の小さな唇――輝かんばかりのピュアさであった。
 その顔が今、身に降り掛かった悲劇によって複雑に歪んでいた。悲愴、いやさらには堪え切れぬ性楽とその感覚をこらえ切れない自分へのふがいなさが、彼女の幼い顔を歪ませる。
 目からは大量の涙がこぼれ落ち、首筋を伝っていた。小さな口の端にはたくさん垂れ流したのであろう涎のあとが残っており、しかも再びそこに彼女の涎がこぼれていた。
「やめてください……ひぃぃ、もういいでしょ、やめて……」
 弱々しい訴えの言葉が口からこぼれる。ときおり嬌声を漏らしながら。
 彼女の目の前には大きな鏡が置かれている。だがそこには、緑のスーツを着た女は映っていない。
 無骨な男の手に卑猥な姿で抱えられて、その女陰に太い肉の牙をくわえこんだ女が映っている。その桃色の肉裂はしとどにねっとりした液体にぬれそぼっており、まるで好物をしゃぶっているようにいやらしい様相を呈していた。
 彼女の身体は拘束具でその自由を奪われている。脚は膝をぴっちり折り曲げられた状態で革のベルト数本が巻かれており、両腕は後ろ手に荒縄で縛られ、胸乳の上下に縄を這わせてしっかり胴体に固定されている。
 胸も、男の肉牙の突き上げで激しくバウンドする。その頂きでは、ピンク色の彼女の乳首がすっかり硬くなっている。その乳首には、銀色に輝く太いリングが痛々しく通されており、これも胸のバウンドにあわせて大きく揺れていた。
「今さら『やめて』なんて説得力ないぜ。無駄な抵抗やめて心からヨガってみろよ」
 突き上げをやめると、男は腰をぐりぐりと回して彼女の耳もとで囁く。
「本当は気持ち良いんだろ? アソコの肉が俺のチンポにヒクヒク絡み付いてくるぞ。身体は正直だなぁ、英(えい)ちゃんよ」
「そんなの嘘、嘘!」
「お前が嘘をついてるのだ、ほれ! ――ほら、ググっと締まったぞ膣肉がよぉ」
 強く突き上げると、彼女の膣が反射神経で強く緊張して男の肉棒を締め付ける。
「う……いや、いやぁ……」
「今のうちに思いっきり感じとけよ。いずれ俺のスペルマどくどく注ぎ込んでやる」
「ひ、ひぃい!」
 子宮の中に、好きでもない男の精液を注ぎ込まれる! ――彼女はすっかりおののき、悲鳴を上げて身体を揺さぶって男の肉刀から逃れようとする。だがそれはかえって自分の媚肉を男のそれに擦り付け、傘が開き切った巨茎のシルエットを身体の感覚に深々と刻むだけであった。
「おぉおぉ、嬉しそうに腰振りやがって。よしよし、素直にヨガったら思いっきり肉壷にだしてやっからな」
「ああ、こんなの、こんなの……」
 だが、男はすぐに出そうとはしなかった。肉棒の抽送に強弱をつけたりしながら、射精のタイミングをコントロールしているようだ。彼は女の胸のリングを引っ張ったりしながら、彼女が肉欲に浸るまで見届けようとしているようだ。
 ぎりぎりのところで正気を保ちながら、彼女は地獄のような淫欲の責め苦に歯を食いしばって耐えている。
「……そうだ、お前があんまり俺のチンポ締め付けてくるから、お姉ちゃんのことすっかり言うの忘れてたぜ」
「ね、姉さんっ?!」
「そうだぜぇ、お前の住所は姉さんから聞いたんだ。あいつは俺に全てを捧げて、今じゃすっかりさかりのついた牝獣に成り下がったぜ」
「そ、そんな……一体姉さんに何を――ぅあっ! あっ、あっ!」
 女を黙らせるために、男は止めていた腰を再び突き動かす。
「三日三晩、コイツの味を上と下で覚え込ませたら、あとはあっという間よ。はは、はははは、はははははは」
 女に勝ち誇った笑いを浴びせて、男は徐々に腰の動きを大袈裟に激しくし始める。肉の牙は女の秘裂に深々と潜り込み、中の柔らかい媚肉の中から白く濁った淫液をかき出す。
「そういやお姉ちゃんも、散々ヨガりながらお前の名前を呼んでいたぜ。助けて英ちゃん助けて英ちゃん、お姉さんこのままダメになっちゃうーってなぁ。随分仲良かったんだなぁ」
 男の言葉に女は何一つ答えられない。彼女の口から出るのは、突き上げてくる肉牙に押し上げられるように絞り出される嬌声のみ。すでにその瞳は虚ろで危う気な動きを見せ始めている。
「今日、ここに来てるんだぜ、今呼んでやろうか? お前の姉ちゃんをよぉ」
「ひぃい……いや、いやぁ、やぁあ!」
 涙をぼろぼろ流す彼女を、しかし男は楽し気に見ている。だが決して男は彼女の泣き顔見たさに嘘をついたのではない。彼は、頬を伝う彼女の涙の味をその舌で感じ取ると、大声で言った。
「おーいユカぁ、こっち来いよ」
 二人しかいない部屋の扉がゆっくりと開いた。
 半開きになった扉のすきまから出てきた人物の姿に、男に抱えられた女は驚きで目を丸くした。
 それは決して、数年ぶりの姉との出会いに感動したからではない。彼女は姉の、忌わしいまでの姿にショックを受けたのだ。
 二の腕や膝にきつく巻かれたバンドから伸びた細い鎖は、細いウエストの真ん中で凹んだ臍につけられた金色のリングに結わえられて、四肢の動きを著しく制限している。それだけではない、まるで馬かなにかのように彼女は猿轡をさせられ、それが外れないように後頭部を太いバンドでがっちりと固められていた。
 さらに衝撃的なことには、彼女の腰には二つの太いプラスチックの棒が突き刺さっており、どちらも小刻みに震えていた。
 陰唇と菊門に、極太のバイブが深々と突き刺さっているのだ。
 ゆっくりのたのたと、二つの秘穴にバイブをくわえた尻を振りながら歩いてくる姉の姿は、さっきの男の言葉通り「牝獣」そのものであった。
 いつも自分の憧れで、今では自分よりも好待遇の会社に入って優秀な営業成績を納めているという姉の姿を知っている女にとって、その姉の姿を見るのは自分が今男にされていることよりも耐え難い苦痛であった。
 一方姉の方も、女の姿を見るや、猿轡に塞がれた口でくぐもった悲鳴を上げて涙を流し、顔を背けた。
「なんだなんだ二人とも。久々の御対面なのにそっぽ向きやがって」
 つまらなそうに男は言ったが、気を取り直したように再び突き上げる腰に力を入れる。しっかりと両腕に女の脚を広げて抱え、妹の姿を見まいとする姉に近付いて、悪夢の結合のさまを見せつけようとする。そこまで近付くと、例え目を反らしても、肉が汁をねちゃつかせながら擦れ合いぶつかる音がいやがおうにも耳に入ってくる。
「まあいいや。実はな、もうお姉ちゃんの方には中にたっぷりスペルマ出させてもらったんだ。なんせ危険日にドクドク生で出したから、確実に孕んじゃうだろうね」
 姉はその男の言葉に身体をわななかせ、ううう、とうめきながら長いストレートの髪を乱して涙を飛び散らせながら激しく首を振る。
 だが、聞き手の妹は既に意識がもうろうとし始めていた。喘ぎ声とかすれたうめきから、ようやく口に出来た言葉はたったこれだけであった。
「……い、……イク……」
「だとさ。おいユカ、目をひんむいてよく見てろよ。お前の妹のマンコの中に俺のスペルマが注ぎ込まれる瞬間をよぉお!」
 ほとんど目と鼻の先にまで交合部分を近付けると、男は文字どおり腰の動きにラストスパートをかけた。
 男のうめき、妹の甲高い嬌声、姉のくぐもった悲鳴。
 それらが最高潮に達した時、来るべきものがやってきた。
 一突き二突きで妹の子宮に男の精液が充満する。それを肉壷の壁全体で感じた彼女は、背中をのけぞらせてビクビクと震えると、途端にぐったりと力なく男にもたれ掛かってしまった。
 四肢をくず折って、姉は号泣し始めた――。

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