【Section Index】
- キャラクターコンセプト -
D2Cでは余りにも弱いクラスだったソーサレス。確かにフローズン・オーブを
連射しつつスタティック・フィールドでライフを削る戦法でソロプレイではHellクリアも可能だったが、
8pplゲームともなると途端に全ての魔法が深刻な威力不足を露呈していた。
その上現在のような傭兵育成システムが無いD2Cは阿鼻叫喚の世界だった。
戦闘系クラスが武器を追求することでダメージを伸ばせるのに対し、ソーサレスのダメージはスキルLVによってしか変動しない。
しかしソーサレスのスキルLVが上がる武器は両手持ち杖であり、これでは盾が持てない=レジストが稼げないため、
体力の無いソーサレスにはかえってHellが厳しくなる・・・という絶壁のような環境の中で、
人々は口々に「エネルギーにポイントを割けば魔法の威力も上がるようにしてくれ」と呻くばかりだった。
しかしD2Xの導入はソーサレスを一気に最強クラスの一角にまで成長させた。確かに、Hellに特定属性無効モンスターが登場することによって
フローズン・オーブのみをメインダメージ源とするD2C産
FO-ソーサは引退を余儀なくされた。しかしこれまで圧倒的勢力を誇っていた戦闘系クラスが
D2X Hell環境の物理攻撃無効モンスターに苦しむ中、ソーサレスにとって物理無効モンスターは何も特技が無いに
等しいため、自ずと多大なアドバンテージを得た。
またD2Xのメインテーマが「スキル」にあることもソーサレスに利した。D2Cの間威力不足から長らく軽んぜられてきた火炎呪文・稲妻呪文の
各スキルが大幅にパワーアップし、Hellでも十分な殺傷力を発揮できる強さを得た。装備面でも、ヘルムやアーマーのような
D2Cでは比較的スキルLVとは無縁だった部位の新アイテム、及びソーサレス専用アイテムであるオーブの登場によりソーサレスは
盾を持ちつつスキルLVを追求できるようになった。
加えてD2Xの新概念であるチャームによって更にスキルLVを稼げるため、D2Cでは究極と言われたスキルLV32など、現在では容易く達成できる。
趣味キャラの代名詞だった稲妻呪文系ソーサレスは、既に最高速でモーモー牧場(Hell Cow Level)を制圧するビルドにまで変貌している。
しかし強キャラは流行するのが常。それまでソーサレスを触ったこともないプレイヤーによるソーサレス大流行の結果、
情けないことにマナーの無さに起因するスキル仕様変更までも行われた(詳細は後述)。Hellでどのモンスターが炎無効であろうと
平気で長距離のファイア・ウォールを出し続けるソーサレスなども続出し、
強くなりすぎたアマゾン同様、一部では嫌われるクラスになってしまった。
天邪鬼だが、「嫌いだという意見が出てくることこそは強いクラスの証明」とも言える。それはD2C時代にソーサレスが言われるとしたら
「弱いから」だったが、現在は明らかに「強すぎるから」だ。D2Cで苦汁を舐めてきたソーサレス愛好家達、
また今作デビューの魔法使い系クラスプレイヤー諸兄には存分に、ソーサレスの操る天恵の3属性魔法を堪能してほしい。
- ソーサレスの注意点 -
【火炎呪文ツリーの仕様変更・バグ】
■ダメージスペル全般
スキルLVに伴う威力上昇率が大幅に強化された。中でもファイアー・ウォールは
D2Xデビューに伴う強化が激し過ぎ、既に一度パワーダウンしたにも関わらず、いまだソーサレス最大のダメージ魔法の一つである。
■ファイア・ウォール
■メテオ
■ヒュドラ
D2Xの新概念である、処理の重い魔法に一定時間再詠唱不可時間を設定する詠唱不能時間(Casting Delay)が採用された。
■エンチャント
付加する炎ダメージ効果が強化された。そしてこれは別段D2X導入時の変更点ではないかもしれないが、
このスキルが付加する炎属性ダメージ値はファイア・マスタリーの影響を受けて強化される。
また一時、このスペルの効果持続中にゲームを抜けるとキャラデータに異常が起こるバグが存在したが、既に修正されている。
■ファイア・マスタリー
ダメージ上昇率が強化された。
【冷気の呪文ツリーの仕様変更・バグ】
■フローズン・オーブ
詠唱不能時間が採用された。他の2属性のパワーアップが著しいことからも、DIABLO I におけるストーン・カース(完全石化)の後継機的な役割で運用されることが多くなった。
【稲妻の魔法ツリーの仕様変更・バグ】
■ダメージスペル全般
スキルLVに伴う威力上昇率が大幅に強化された。中でもノヴァと
サンダー・ストームは稲妻属性攻撃の多くが共有する「最低ダメージが1固定」という弱点を持たないため非常に強力。
■テレキネシス
「ユニークアイテムが出た瞬間にテレキネシスで遠距離からそれをかっさらう」ソーサレスが続出したため、
ver1.09でゴールド・ポーション・スクロール以外は拾えないという仕様変更がかかった。
古くからソーサレスを使ってきたプレイヤーにとっては情けない話である。
■スタティック・フィールド
削れる敵ライフが、Nightmareでは残り25%まで、Hellでは残り50%までに限定された。
それでも問答無用でライフを奪っていくこのスペルの影響力は大きく、主力兵器の補助としては相変わらず便利。
■ライトニング・マスタリー
D2CからD2Xへの仕様変更の中で全クラス中最も変化したスキルで、「雷の呪文のマナコスト低減」効果が
「雷の魔法のダメージ強化」に置き換わった。
【得意武器?】
ソーサレスは何故か、両手斧と両手メイスの攻撃速度が全クラスで最も速いという謎な特徴を持つ。
【呪文詠唱速度】
魔法が生業のソーサレスなので、呪文詠唱速度は当然ながら全クラスで最速。また「より速い呪文詠唱」効果の実フレーム変化は、
計算と言えば御馴染みの鉄人氏によるlie swindler by 鉄人を
参照のこと。
【マスタリー系スキルの隠された効果】
ソーサレスの操る3属性魔法にそれぞれ対応した3種のマスタリー系スキルは、
ソーサレスの攻撃によって発生する対応した属性のダメージならば、
スキルの詠唱以外の場合でも効果を発揮する。つまり属性ダメージの付加された武器やチャームが発生源の場合でも、
対応した属性のマスタリーによってその効果が強化される。
- スキル紹介 -
【火炎魔法】
ウォームス
マナ回復速度を上昇させるパッシブスキル。D2CではMAX必須と言われていたが、マナ回復速度はこのスキルのLVよりも
マナの最大値に強く依存するため、現在ではMAXまでは振らない人が多い。基本的に1ポイント振り、
後々のD2Xならではの大量スキルLVブーストで十分に役立つだろう。
火炎呪文を主砲に据える場合以外でも同様。
ファイア・ボール
着弾位置で小さく爆発する火炎弾で、小範囲ながら複数対象。DIABLO I で栄華を誇り、D2Cでは繋ぎ程度の存在だったこのスペルも、
D2Xでは努力次第でメインスキルたり得る。後述するスキルLV重視装備に加え、火炎呪文のLV上昇グランド・チャーム満載状態なら、
同じLVのノヴァに並ぶ威力を誇り且つコストが低いのが売り。LV20では頼りないが、育て甲斐がある。
ファイア・ウォール
横長の炎の壁を召還するスペルで、触れている敵に継続的にダメージを与える。前述の通り、ソーサレス最大のダメージを誇る。
処理の重さから詠唱不能時間が付いてしまったが、それでもD2Xではスキルツリー表示通りの時間経過で消滅するため使いやすい。
余り動かない大型ボス戦で大活躍する。
メテオ
隕石を召還して直撃させるスペル。着弾時に一定量のダメージを与え、且つファイア・ウォールの
ような継続的ダメージを持つ残り火が長時間発生する。威力的にはかなりパワーアップしたが当然のように詠唱不能時間が加わり、
元来の「詠唱から隕石落下までに時間がかかる」という弱点も相変わらず。しかし横一直線のファイア・ウォールに比べて効果範囲が広いのが利点。
エンチャント
武器に炎属性ダメージを追加するスペルで、ソーサレス本体は勿論、パーティメンバー、傭兵、更に他クラスが召還した味方をも対象として
選択可能。更に注意点で紹介した通り、ファイア・マスタリーがこのスキルの効果を更に強化する。
ただし、遠距離攻撃武器には効果が1/3しか現れない。
ヒュドラ
連続的にファイア・ボルトを吐く炎のヒドラを召還するスペル。詠唱不能時間が適用されたので
「画面内に大量に召還して一斉放射」はできなくなったが、このスキル自体とファイア・マスタリー
の強化によりかなり威力が上がっている。
どちらかと言えばクエスト進行よりも対人戦で使われているが、街の入り口から外のフィールドに
ヒュドラを出して獲物を待つチキンプレイの影響か、余り印象は良くない。
ファイア・マスタリー
火炎呪文ツリーにある全てのダメージ系スペルの威力を上昇させるパッシブスキル。D2Cよりも上昇率が良くなっているので、
火炎呪文の中に主力スキルがあるならば迷わずMAXに。
また注意点で紹介した通り、このスキルの効果はエンチャントや、武器、
チャーム等に付加された炎属性ダメージも強化する。
【冷気呪文】
フロスト・ノヴァ
ソーサレスを中心に拡大する円を描く氷のフィールドを放射するスペル。威力はほぼ全く無いものの、周辺360°の敵を
凍傷効果でスローにできるため、冷気呪文の中で最も枝が要らない複数対象スペルとして取得し、足止め役に採用することが可能。
どんなにスキルLVを伸ばしてもダメージソースには成り得ないので注意。
シヴァー・アーマー
冷気呪文ツリーに3種存在する「氷の鎧系」スキルの一つ。3種の氷の鎧のどれがベストかはしばしば議論されているが、最も広く使われているのはこのスキルである。
この鎧は防御値を大きく上昇させ、攻撃してきた敵に凍傷効果と僅かなダメージを与える。基本的には1ポイント振れば十分だが、
後述する接近戦主眼ビルドにおいてはこのスキルをLV MAXで運用し、極限の防御値で被弾率を最低まで下げることもある。
グラシアル・スパイク
着弾位置で爆発する氷柱型の飛び道具。爆発範囲はファイア・ボールより大きく、
凍傷によるスピード低下ではなく完全凍結による行動停止効果を持つ。
スキルLVに伴って威力・凍結持続時間が上昇するが、難易度の進行に従って敵の凍結回復時間は短くなる。
コールド・マスタリーを鑑みても如何せんメインダメージソースには威力不足で、
またツリーの形態上、ここまでポイントを振るならフローズン・オーブを取得するし、
ポイントを切り詰めるならフロスト・ノヴァしか取得しないプレイヤーが殆どなので、
案外報われない存在。
フローズン・オーブ
直進する氷のオーブを放つ飛び道具で、そのオーブが螺旋状の軌道で大量のアイス・ボルトを
撒き散らす。冷気呪文ツリー中で最大の影響範囲と殺傷力を誇り、当然凍傷によるスロー効果も持ち併せる。
ステータス画面でのダメージ表記がやけに貧弱だが、これは撒き散らしているアイス・ボルト
1個当たりのダメージなので、詠唱一回の実ダメージは数十倍に達する。
D2Cでは他ならぬ主砲として御馴染みだったこのスキルも、現在では「超広範囲の足止め役」としての役割が強い。
しかしD2Xならではの大量のスキルブーストを利用すればいまだ主砲を勤めることも可能。
詠唱不能時間が適用されたことは確かに痛手ではあるが、それ以上に習得に必要なスキルツリー(?)が多いのが最大の弱点。
コールド・マスタリー
他の2属性と異なり、このスキルにポイントを入れることで敵の冷気レジストが下がるという
特殊なパッシブスキル。画面表記で目視できない分ややインパクトに欠けるが、冷気呪文を主砲にするなら勿論必須の存在。
それ以外でも1ポイント入れれば、D2X特有の大量スキルブーストの効果で十分役立つ。
コンセプトで紹介したマスタリー系スキルの隠された効果についてだが、このコールド・マスタリーは元来から低下させる対象が「ソーサレスによる冷気属性攻撃へのレジスト」なので
全く納得の行く結果となっている。翻せば、このスキルにポイントを入れたソーサレスが近くに居る状態だからと言って、
周囲のパーティメンバーによる冷気属性攻撃が強化されることは無い。
【稲妻呪文】
チャージド・ボルト
小型の雷を放出するスペルで、スキルLVに伴って雷の個数が増えていく。D2Xでは単一スキルタブLV40の実現も可能で、
LV1で習得できるこのスキルも、極めれば十分に主力兵器になる。ただし一個一個の雷の威力は微々たる物なので、
当たりが悪いとダメージが入らない。詠唱速度を高め、放出した雷の密度をより高めることで強力になる。
テレキネシス
地面にあるアイテムやゴールドを対象に唱え、それを拾うことができるスペル。
前述の通り泥棒が続出したため拾える物が大幅に制限された。ポーションが拾えるので、ライフ吸収の効果を持たない(ことが多い)
ソーサレスとしてはその場凌ぎに使える。また街で保管庫(Stash)を対象に唱えることができ、
メンドクサガリな人は遠距離から保管庫整理に入ることが可能。
なお、このスキルにはほんの僅かなダメージが設定されており、敵を対象にダメージ&ノックバックスペルとして唱えることもできる。
この際のダメージはソーサレス唯一の無属性だったりするが、とても主砲を勤めることはできないだろう。
スタティック・フィールド
射程範囲内の空間に放電現象を起こし、敵のライフを現在値の25%削り取る問答無用のスペル。スキルLVによって威力は伸びず、射程範囲が広がる。
D2Xのスキルブーストを利用すれば、ベースには僅かなポイントを割いただけで十分強力になる。
ただし前述の通り、削り取れる敵ライフはNightmareで残り25%まで、Hellでは残り50%までに
仕様変更された。且つこのスペルも稲妻呪文の一つなので、稲妻レジストによって削り取るパーセンテージは低減され、
稲妻無効モンスターには機能しない。
ノヴァ
ソーサレスを中心に拡大する円を描く稲妻のフィールドを放出するスペルで、現在最も人気のあるスペルの一つ。
稲妻呪文ながら最低ダメージが1ではないため安定したダメージが見込める。詠唱速度を鍛えて超高速で連射するのが基本で、
その殺傷力は類を見ない。
射程がやや短いため他のスペル使用時よりも敵の近距離に行く必要があるが、テレポートを
持つソーサレスなら接近、回避ともに自由にこなせるだろう。ただしマナコストがフローズン・オーブ並に
高いため、連射すると湯水のようにマナを消費する。このためノヴァをメインと決めた時点で、
装備とステータスはマナ重視にシフトする必要がある。
エナジー・シールド
被ダメージの一部をマナで肩代わりするバリアをまとうスキル。上級ソーサレスプレイヤーならそもそも敵に殴られることさえなくなるだろうが、
保険の意味で1ポイント振っておいて損は無い。また、後述する接近戦主眼ビルドならばこのスキルをLV MAXで運用することも考えられる。
サンダー・ストーム
氷の鎧系やエナジー・シールドと同様に、詠唱するとソーサレスの足元に稲妻が渦巻く。
持続中は上空に雷雲を召還した状態で、定期的に落雷による大ダメージの攻撃を行う。地味な内容とは裏腹に高スキルLVでは凄まじい威力を誇り、
ノヴァと並んで稲妻呪文のステータス的存在。スキルLV上昇に伴って落雷の威力と頻度が上昇する。
テレポート
文字通りクリックした場所に瞬間移動するスペル。スキルLVを伸ばしてもマナコストが減少するだけなので1ポイント振れば十分。
移動、回避、通路のショートカットなど実に便利なスキルで、これがチャージされたアイテムは他のクラスにとっても高級品として取引されている。
ただし壁を通過できる能力で調子に乗っていると無傷の敵集団のド真中に出現して即死するので要注意。
なお、このスキルを使うと傭兵も同じ位置に出現する。これを利用して、その場で短距離の
テレポートを行えば敵集団に囲まれてどうしようも無くなっている傭兵を救助できる。
非常に有効な手なので覚えておきたい。
ライトニング・マスタリー
稲妻呪文ツリーにある全てのダメージ系スペルの威力を上昇させるパッシブスキル。前述の通り、
D2Cから効果そのものの変更という大胆な変化を遂げ、一躍高需要スキルに。稲妻呪文に主砲があるならこちらも迷わずMAXに。
同時にこの変化は、ソーサレスの注意点で紹介した「武器、チャーム等に付加された稲妻属性ダメージも強化する」性能をも享受できるようになったことを意味する。