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◆◆記憶に残った夢の個人的な記録◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

〜〜〜  012.月と太陽のダンス  〜〜〜 

 私は女友達と手を繋いで地下道を歩いている。
 道はそれほど暗くもなく、また狭くもないので息苦しい感じはしない。所々になぜか干草が積んである。こんな所に置いて湿らないのだろうか、と私はその干草を見つめながら歩き、干草は私の視界の前方から後方へと流れていく。
 その時、私の後方に、天窓のような四角い穴から差し込む一条の光が見えた。とても眩しく、またその光景が美しいので私は突然幸福感に包まれて立ち止まり、同じように立ち止まった女友達に話し掛ける。
「なんて綺麗なのかしら。あの光は太陽かしら、それとも月?」
 言ってから私は考え込む。今の時間は夜のはずだが、ここは私の夢の世界なのでどうなっているのかわからない。とにかく外へ出て確かめてみよう。女友達を促して、私は地下道から地上へと出る。
 見上げた空の雲は真っ暗だった。上空は風が強いらしく、黒雲が右から左へと案外早く流れていて、そこに二つの白く丸い光が並ぶようにして輝いていた。
 左は冴えた光を放つ満月。右は黒雲に霞んだ白い太陽。
 太陽と月が並ぶなんて私の世界は一体どうなっているのかしら、時間は? 引力は? と私は少し混乱するが、どうせ私の夢の世界だからこんな事も起きるのだろうと納得した。そしてこの美しい二つの白い光──月と太陽──を、心行くまで眺めようと思った。
 ふと気がつくと、すぐ側に少女が立って空を見上げていた。私と同じように月と太陽を眺めるために彼女はそこに居た。
 私も視線を少女から上空へと移した。
 すると、少し離れていた月と太陽が、ものすごい勢いで近付いたり離れたり回ったりしながら、まるでダンスのように踊り始めた。
 私はその美しさに見とれながらも半分は呆気に取られていた。無茶苦茶すぎる設定だ。大きさは? 引力は? 何そのスピード!? 
 私の側にいる少女は、これを美しいと思って観察しているのだろうか?
 視線を再び少女に戻すと、少女が今日のこの時の為の月と太陽のダンスの位置表のようなものを持っているのに気付いた。
 少女は私に向かってその表を差し出し、
「どうしてこういう位置になるのか、わからないのです。あなたはわかりますか?」と訊く。
「そうねぇ…」
 私はその表を覗きこむが、月と太陽の位置が丸い図で書いてあるだけでよくわからない。
「私に言えることは…、これを平面ではなく、立体的に捉えるようにすること、今はそれぐらいしか言えないわ」
 少女は私の答えに何の意見も述べず、また表を見て考え込んでいる。
「ねえ、もう行きましょうよ」
 女友達が私の手を引っ張って先を歩き始めたので、私も着いていく。
 家の近くに戻ると、近所の資産家さんの豪邸が増築中で、ロココ調を思い出させる金色と白色の家具が見えて素敵だなあと見惚れていた。そして我家へ戻るとなぜかスナイパーが向かいの建物の屋根から狙っていて、窓のカーテンを全部閉めて対応する。よく見るとスナイパーは金髪碧眼の父親である。私とこの父親とは交流が無い。しかし銃を向けられる筋合いなど無い。私は話し合いをしようとするが、父親の使用言語が英語なのを思い出し、ああ、何時間かかるやら…と気が滅入ってしまった。
 突然、父親との緊張した関係が消滅し、私は再び家を出る。
 向かった先は、海軍の船の中だった。海軍の志願兵たちが集う船で、なぜか私も海軍に入隊希望をしたらしく、上官に軍の各部署の説明などを受けながら昼食を取っている。
 船は私を乗せて、航海の旅に出た。この旅が終わる頃、私は正式に入隊しているはずだ。
 海はオレンジ色の夕陽の中をゆっくりと進んでいく。

【あとがき】月と太陽のダンスは強烈に記憶に残りました。



(C) Marin Riuno All Rights Reserved

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