サモンナイト3“剣製の魔術師”第八話


暫くすると、アティさんたちが戻ってきた。

 

なんか意気消沈してるな・・・。

 

「何かあったんですか?」

 

「それがですね・・・。」

 

アティさんの話だと、この島にはリィンバウムの回りにある4つの世界、すなわち”機界・ロレイラル””鬼妖界・シルターン””霊界・サプレス””幻獣界・メイルトパ”から無理やり召還されて、実験に使われた、実験場っだたそうだ。

 

で、俺達人間を嫌っているっと・・・。

 

互いに不干渉、それが限界だそうだ。

 

しょうがないか・・・。

 

しかし、アティさんがファルゼン(サプレスの人達が住む「狭間の領域」の護人(代表者で文字通り、守る人らしい)だそうだ)に食い下がって、又話し合う約束を取り付けたそうだ。

 

・・・アティさんって凄いな。

 

これには俺を含めて、ビックリした。

 

「・・・きっと、話し合えば分かり合えます。」

 

真剣な顔で言うアティさん。

 

・・・アティさんの信念かな?

 

で話し合っていると

 

遠くから爆発音が聞こえる!!

 

「!?」

 

なんだ!?

 

慌てて俺達は、爆音が聞こえた方に飛び出した。

 

「今の爆発音は、集落がある方角です!!」

 

走っている最中に、喋るアティさん。

 

ここは、もう戦闘準備をした方がいいな・・・。

 

あの爆発音だ、大規模戦闘があるかもしれない・・・。

 

念のため俺は、剣を”心象世界”から何本か抜き、何時でも具現化できるように準備をしておく。

 

そして

 

「投影、開始」(トレース・オン)

 

”干将・莫耶”を両手に投影させる。

 

俺達が暗闇を走り続けると、さらに閃光と爆発が起こる!

 

「どうやら、ラトリクスと言われる集落がある方角のようです!」

 

っとアティさん

 

急ぎましょう!!

 

 

着いてみると、揃った鎧を着けている人達(おそらく、何か組織の属している人だろう)が無抵抗の機械を壊しまくっている。

 

よく見ると、壊しているのは一人のようだ。

 

「イヒヒヒヒッ!?死ね!死ね!!死んじまえ!!!」

 

なんか、理性のタガが、ダース単位で取れてるようだ。

 

で、正面には髪が長く、眼鏡をかけた女性がいる。

 

「アルディラさん!!」

 

この人が、この集落の護人らしい。

 

「あいつら、帝国軍か!?」

 

カイルさん、知ってるんですか?

 

「知ってるも何も、俺達は海賊だぜ?」

 

そうですね、それに

 

「ああ、先生も知っているはずだ、元帝国軍人だからな。

しかも、あいつらあの客船に居た舞台の奴等だ。」

 

解るんですか!?

 

「ああ、あのイカレタ奴は、見に覚えがある。

客船の関係の無い客達ごと俺達に、召還術を掛け捲っていたからな!!」

 

本当にイカレテるな。

 

あ、反対方向から、鎧がやってくる。

 

「ファルゼンさん!」

 

あの人がファルゼンさんか。

 

ファルゼンさんがアティさんに問いかける。

 

「アティ、オマエハ、ドチラニ、ミカタスルノダ?」

 

「わかりません・・・・、決められないですよ、そんなの・・・・。」

 

俺は決まったよ、アティさん。

 

「え?」

 

「俺は、弱い者を守りたいんです。だから守ります!!」

 

そう言って、俺は、あのイカレタ軍人の前に立つ。

 

「なんだ!?坊主!人間のクセに、化け物に味方するのかよ!?」

 

「少なくとも、この場は先制攻撃をかけた、お前達が悪い!!」

 

「何だと!?」

 

「お前が軍人なら、少なくとも武力の前にする事があることを知っているはずだ!!

攻撃を止めろ!!」

 

「このガキ!!うるせぇんだよ!!正義面しやがって!!」

 

聞く耳持たないか。

 

「お前こそ、軍人だろ!?悪党面するのを止めろ!!」

 

その俺の挑発に、顔に刺青を彫っている軍人は、顔を歪ませて物凄い目でにらみつける。

 

「構う事はねえ!!まとめて叩き潰せ!!」

 

この声に反応して、戦闘体制を取る軍人達、数は20名ほどか・・・。

 

戦闘が開始され、顔に刺青を彫っている軍人は俺に向かってくる。

 

「ガキ・・・・、たっぷりと痛めつけて、悲鳴を上げさせてから、殺してやる!!」

 

その軍人の声に、俺は反応せず呪文も唱える。

 

「停止解凍、全投影連続層写!!」(フリーズアウト・ソードバレル・フルオープン!!)

 

その声と共に、空中から数本の剣が現れ、軍人の方に飛んでいく!!

 

「何だと!?」

 

あわてて回避を取る軍人!!

 

だが俺も全て回避できるほど、甘く投影するはずが無い!!

 

微妙にタイミングを外して投影させているため、軍人の体に2本ほどが突き刺さる!!

 

「ぐあ!!」

 

「ビジュ殿!?」

 

アティさんたちと戦っていた連中が気を取られる。

 

「く!!くそ!!退却しろ!!」

 

軍人(ビジュだっけ)は傷を庇いながら後退する。

 

「小僧!覚えてろ!!必ず殺してやるからなあ!!」

 

っと捨てセリフをはいて、ビジュは逃げ出した。

 

追うっと思えば追えるが、暗闇の上、あれで全員ではないかもしれない、それに・・・。

 

「・・・・・。」

 

「先生?」

 

落ち込んでるアティさんに、尋ねるソノラちゃん。

 

そう、この戦いは俺が始めた。

 

アティさんは、迷っていた・・・。

 

「ごめんなさい・・・、すこし・・・疲れちゃったようです。

うん、それだけ・・・。」

 

無理をしてるなあ。

 

其処にファルゼンさんがやってくる。

 

「ミトメヨウ、オマエタチヲ。」

 

ファルゼンさん・・・。

 

「ワタシハ、オマエタチヲ、シンジヨウ。

トモニタタカッタ、ナカマトシテ・・・。」

 

その言葉に、少し顔色が戻るアティさん。

 

良かった・・・。

 

そして夜が更けていった・・・。

 

(続く)


 

第二部 完

 




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