サモンナイト3“剣製の魔術師”第十九話
さてっと・・・、何処に行こうかな?
メイメイさんの所でも行くか。
キョウマさん達の所に行くついでだしな。
で、メイメイさんの所に行く。
?あれ?ソノラちゃん?
曇った顔をして、メイメイさんと話をしてるぞ?
「あ、いらっしゃい♪」
・・・メイメイさんは、変わらないようだな。
「珍しいわね、あなたが一人で来るなんて。」
そう言えば、ここに一人で来るのは、初めてだな。
で、俺の用件を言う。
「なるほど・・・、新しい双剣が欲しいって訳ね。」
今の所、”干将・莫耶”を使っているが、それでは何時まで経ってもアーチャーにおんぶに抱っこ状態だ。
それでは駄目なんだ・・・、それに、今心象世界で創っている”俺の双剣”は今だ完成していない。
”正義の味方”になるには、アーチャー以上の技量を身につけなくてはいけない・・・。
そう、あの”俺が出会ったアーチャー”も多分、以前に聖杯戦争で”干将・莫耶”を見てその後に使っていたかもしれないんだ。
そのメビウスの輪を破るには、・・・アーチャーにならないようにするには、心も鍛えないといけないし、アーチャーには無い”何か”を掴まなければいけない、と思う。
だからこそ、あえて”干将・莫耶”を使わないようにしなければいけないと、俺は思う。
「うーん、貴方の双剣に匹敵する剣っとなると・・・、”蒼炎・紅風”(そうえん・ぐふう)くらいかな?」
”蒼炎・紅風”?
「なんせ、双剣使いって、この島には居なくってね。
仕入れたのは良いんだけど・・・、だーれも買ってくれなくて、腐っていたのよ♪」
と言って、奥から引っ張ってきたのは、青塗りの鞘と赤塗りの鞘に納まっている夫婦剣。
青塗りの鞘に納まっている剣は、柄に波(炎よ<メイメイ)もとい、炎が掘り込まれていて、赤塗りの鞘に刺さっている剣は、紅葉が舞っているようなのが掘り込まれている。
剣の長さは、若干”蒼炎・紅風”の方が長いけど、刃は少し此方の方が細いようだ。
「抜いてみて良いですか?」
「良いわよ、ジックリと見てね♪」
とのメイメイさんの返事なので抜いてみる。
「・・・・・・・・。」
「・・・・キレイ。」
ソノラちゃんの言うとおり、美しかった。
しかも、この剣から凄まじい魔力も感じる・・・。
確かに”干将・莫耶”に匹敵するかも・・・。
「この剣はね、かのヴィゼル・カリバーンの初期、若い頃の作品なの。
15年以上前に創って以来、誰も握り手が居なくてね。」
・・・有名な人なのかな?
「どっかで聞いたことがあるよ?」
とソノラちゃん。
「まあ、今現在、リィンバウム一の鍛冶師と思って構わないわ。」
・・・・凄いんだな。
「で御代は・・・、高いわよ・・・。」
と、俺に脅すメイメイさん。
ふ・・・、俺には秘策がある!!
先日、キョウマさんと、賭け試合をやって勝って分捕った、幻の銘酒”石鎚”だ!!
・・・キョウマさん泣いてたけど・・・・。
その酒を取り出す。
途端にメイメイさんの目の色が変わる。
「これでど「OKOK!!持って言って頂戴。契約成立ね!!毎度あり!!にゃは、にゃはははは!!」・・・ですか。」
っと言う訳で、”蒼炎・紅風”をゲット!!
早速解析をして、俺の心象世界に突き立てる。
途端にここにある、”蒼炎・紅風”は消えていく。
「はあ、便利な力ね。」
まあ、これでも魔術師ですから。
でソノラちゃんはどうしたの?
「うん・・・。」
?やっぱり暗いな?
「鉄砲が欲しいって言うんだけどねぇ、生憎ウチでは売れないのよ。」
売れない?
「護人との約束なのよ、ほら銃は他の武器と違って、安易な気持ちでも使えるでしょ?
だから、間違いが起らないようにって、釘を刺されちゃってるのよ。」
なるほどな・・・。
「ぶー、ぶー。」
ふてくされるソノラちゃん。
「ぶーたれても駄目駄目、どーしてもって言うなら、護人さんの許可を貰うのね。
そしたら、いくらでも売ってあげるわよぉ、にゃは、にゃははは。」
ガックリと肩を落として出て行くソノラちゃん。
うーん、後で、ファリエルさんと、キョウマさんにでも頼んでみるか。
で、俺はキョウマさんに会いに行くため、「風雷の郷」に行く事にした。
続く
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