■□■ クールビューティー □■□
「ねぇ、ケイスケ」
「ん？」
「アキラってさ、写真とかキライなんだよな？」
「うん、まぁ、そうかな。昔から、集合写真とか凄く嫌がってたから……。あ、そう言えば俺、アキラの写真って一枚ももってないかも」
「あーやっぱり。俺さ、こないだから隠し撮りしまくってんだよね」
「え!? か、隠し撮りって……」
「それがさー、現像してみたらすんごいの。ちょっと見てみてよ、ほら」
「すんごいって。……ほんとだ」
「な、全部ばっちりこっち見てんだろ？ おっかしーな、ぜってー気付かれてないと思ったんだけどな〜」
「うわー、流石アキラ。完璧カメラ目線！」
「……カメラ目線と言うより睨み付けられてると思うんだけど」
「いや、だってほら、アキラってクールビューティーだからさ」
「そっか。一応クールビューティーなんだもんな」
「ところで、リン」
「なに？」
「これ、あとで焼き増し……」
「…………いいけどね、別に」
〔おしまい〕
〔comment〕
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