■□■ 第六天魔王光臨 □■□






 フェラはしてくれるのに夜明けのコーヒーはさせてくれない雲雀に、ある日思い切って山本は訊いてみた。

「あんた、オレのこと好きじゃないだろ?」

 普段あきれるほどに明るい山本にしてはネガティブな質問である。よほど切羽詰まっていたらしい。
 そんな山本をテーブルを挟んで無表情に眺めていた雲雀だが、やおら万人が寒気を感じるほど爽やかに微笑して見せた。

「好きだよ?」

 ……ぜってー嘘だ。
 悪寒にさらされながら山本は確信を深めた。





〔おしまい〕







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