You are my baby それはある日の夕食時、いつものように栄純をからかっていた倉持の一言が発端だった 「あーあー、いまだに信じらんねぇな」 「何が?」 「こんなガキがこんなエロメガネと付き合ってるって事実がだよ」 「倉持〜?ケンカ売ってる?」 「別に」 向かいのテーブルで口元をケチャップだらけにしながらハンバーグを頬張っている栄純は、高校生にしては幼すぎるほどに可愛くて倉持はため息をつく 「ま、御幸みてーなのと付き合った日にゃ、処女も三日で淫乱になるっていうしな」 「コラコラ」 「ガキだガキだと思ってたのに、まさか御幸なんかと・・・」 「ヒトをセックスマシーンみたいに言うんじゃねーよ、さすがの俺もお子様相手に そんな無理強い出来ねぇよ」 「は?まだヤッてねぇの?」 「・・・・・・・」 「マジで?お前が?」 「あーうるせー」 「ふーん、まぁ・・・あんなお子様じゃあな」 ヒャハハと笑いながら席を立ち、意地悪な笑みを浮かべながら倉持は栄純の前の席に座った 「沢村〜」 「何すか、倉持先輩?」 モグモグと口いっぱいに頬張りながら栄純は首を傾げる 「お前、御幸とどこまでいってんのよ?」 「ぶはっ」 「栄純君、大丈夫?」 顔を真っ赤にしてご飯を噴出した栄純の背中を隣りに座っていた春市が慌ててさする 「ど、どこまでって・・・!」 その様子からしても、御幸の言うとおりいまだ清い関係なのは見てとれる 倉持だけではない、周りでこっそり聞き耳を立てていた連中もほっと胸を撫で下ろした 「だよな〜お子ちゃまだからな」 「むぅ・・・」 「お前、そんなんだったら御幸に飽きられるぞ」 「え?」 「何てったってコイツ、処女と付き合うの初めてなんだからよ」 「!!」 頬を膨らませて口を尖らせた栄純の額をピンッと指で弾いて笑うと 「子供じゃないっ!」と反論してきて、思わず意地悪してやりたいような、そんな気持ちが沸きあがってくる 「倉持!」 御幸が声を荒らげても倉持は全然応えない 「子供じゃない?へー?じゃあ、お前・・・」 子供の作り方知ってんのかよ? どう見ても、そういう事にはオクテな栄純 真っ赤になって困った顔を見たくて言った筈なのに 「・・・知ってますよ、それ位」 何言ってんですか?とあっけらかんと返されてその場はシンと静まり返った |