DISCLAIMER// The characters and situations of the television program"The X-Files" are
the creations and property of Chris Carter,Fox Broadcasting, and Ten-Thirteen Productions.
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「ハロウィンは大騒ぎ」  〜激甘な夜〜     By Hiyo

“あれ?フェイスレスって「くっつけない派」なのでは?”って思われるでしょうが、こんな
タイトルです。
しばらくお付き合いくださいませ♪


Mulder  「む、むぐぅ。。。」

両側からの鋭い攻撃に対して、Scullyが支える間もなく、Mulderは呆気なくその場に倒れ込んだ。
しかし、その時の衝撃で、Scullyに飲ませるつもりだった錠剤はMulder自身の喉へと逆流していた。
“ゴクン”とMulderの喉が鳴る。
Scullyは、一瞬いやーな予感がしたが、とりあえず目の前で倒れている相棒をほっておくわけにも
いかない。殴られて青くなっている頬をさらにはたいて、呼びかけた。

Scully  「Mulder!しっかりして!聞こえる?私よ!!!」

しかし、Mulderはなにも反応しない。完全に気を失っているわけではないらしく、なにやら唸っては
いるようだ。解毒剤は手元に無いし、Mulderがこの先どういった行動に出るのかは想像もつかない。
いったい、この騒ぎの中どうしたらいいものかと、Scullyが途方にくれかけた時、ぐいっと肩を
掴まれた。びっくりして振り返ると・・・三つ編みズラ姿のSkinnerが微笑んでいる。

Skinner  「Scully。」

邪魔なMulderをKOにして、すっかり今からは壊れたScullyがみられると確信しているSkinner。
その微笑みはアピールなのか、まさに“マッチョなおかま”ぶりを強調させていた。

Scully  「Sir、あの・・・」

Scullyとしては、まさかあのSkinnerがこんな状況で、自分が壊れるのを期待しているとは思いも
しないし、ましてや薬の影響下にあるとは想像もしていない。

Frohike  「Scully、そんなばかは捨てておいて、ここからとにかく出た方がいい。この男も
      壊れているんだ。さあ。」

と再び手を差し出された。

Scully  「ごめんなさい。パートナーだもの。そんなわけにはいかないわ・・・きゃっ!」

健気にもMulderを見捨てられないといった矢先に、その彼からとんでもない裏切りが行われた。
Mulderは気がついて、Scullyのガウンの紐に手をやって脱がそうとしていたのだ。

Scully  「ちょっと、Mulder!よしなさい!」
Mulder  「だって、こんなガウン邪魔じゃないかぁ・・・ふふふ、僕のかわいい“グレイ”ちゃん♪」

抵抗するScullyに対して、よけいに子供のように脱がそうとするMulder。そんな姿はScully以外には
いちゃついているようにしか見えない。

Frohike  「Mulder・・・おまえというやつは・・・もう許せん!!!」
Skinner  「グ、グレイは君だったのか?Scully・・・」

怒りの火に油を注がれた形になったFrohikeと事実に気付いてショックを受けたせいか、少しずつ
正気を取り戻しつつあるSkinner。
そして、膝の上ではガウンの紐を取り去って満足したMulderが次なる欲求を満たすべく、今度は
首に手を回し始めている。

Scully   「ち、ちょっとMulder・・・」
Skinner  「・・・と言う事は君が壊れるというのは・・・ずっとさっきから会っていたから、
       嘘だったのか?私はじゃあなんの為にいったいいままでこの格好を・・・」
Frohike  「Scully。その男から離れるんだ・・・」

Scullyは助けを求めるべく、唯一まともそうだったLanglyに目を向けたが、彼は彼でもみくちゃに
されたByersの介抱に忙しそうだった。
一体どうしたら・・・Scullyこそこの場を逃げ出したいという衝動にかられ出した時、バタンと
ドアの開く音がして・・咆哮が轟いた。

Bill  「うぉー!やはりおまえだけはママがなんと言おうと、Danaの婿になど認めんぞ!
     死んだ親父の変わりに俺がScully家を守るんだ!俺が掟だ!!!」

ドア口で入ってくるなりそう叫んだBillだったが、今度は先ほどとの状況とは逆に一生懸命
大切な妹に絡み付こうとしているMulderの姿を見てさらに逆上した。しかも、そのそばには
不気味なおかまと小汚い小男が囲んでいるのだ。Billの奥にMrs.Scullyの姿も見えたが、ここに
来る前までに散々説得して疲れ果てたのか、もうなにも言ってくれそうな気配はない。

Mulder  「ねー、Scully。もう一度“チュー”しようよぉ♪くっくっく・・・」

そう言いつつ、MulderはScullyの胸に顔を埋めてくる。それがFrohikeやBillにさらなく怒りを
注ぎ、Skinnerはどんどん落ち込んだ顔になり・・・そんな状況を見ているうちにScullyの中で
“ぶちっ”と何かの切れる音がした。膝に抱えていたMulderの懐にあった瓶の存在にさっきから
気付いていて、それはきっとこの大騒ぎの原因のもとである薬だと推察していた。Scullyはそれを
Mulderの懐から取り出して、膝に置いていた彼の頭を床に落としてたち上がった。

Scully  「もう、たくさんだわ!!!」

そう叫んで、母親の手を引いて自分の寝室の方へと促し・・・男達の集まっている中央辺りに
その瓶を投げ付けた!

“パリン”軽い音を立てて瓶が割れる。
・・・と同時に、母親と共に寝室へと飛び込んで部屋に鍵をしっかりとかけた。

「うぉーーーー!」
「ぎゃーーーー!」
「わーーーーー!」

隣から響いてくる無気味な野太い悲鳴。その原因を作ったのは自分だったが見たくも無かった。
ただ、心の端にまともだったLanglyとくちゃくちゃになったByersに対しての罪悪感が無きにしも
あらずだったが・・・

Mrs.Scully 「はあ、Billも案外騒ぎながら楽しんでいるのかもしれないわねぇ。」

とため息混じりに母親が言うのに対して、Scullyは少し笑った。

Scully  「そうね、チャールズとは歳も離れているし、あんなケンカはしようがなかったものね。
      ある種の兄弟喧嘩みたいなものかも・・・」

そんなちょっと意味深な言葉をいう娘に対してMrs.Scullyはちょっと微笑んで、そして先ほど
置いて行ったパンプキン・パイに目を止めて、それを持ってきた。

Mrs.Scully 「せっかくだから、食べない?どうせ明日の朝まではここから出られないんだし・・・」

外ではドスン・バタンとさらに怒号のほかに音まで加わってひどい状況になっているのは明らかだった。
次の日の掃除や後始末を考えるとくらくらきそうなScullyだったが、ある意味自分が蒔いた種でも
あるし、ちょっとした復讐もできたようなつもりになっていたので、自分も朝まで出て行くつもり
はなかった。

Scully  「うん、ママのパイなんて久しぶりだからうれしいわ!」

そう言って、パイの一切れを口に運んだ・・・しかし、途端に脳に直撃するような、歯が痙攣するよ
うな感覚に襲われる。

Scully   「これって・・・砂糖の分量を・・・?」
Mrs.Scully 「え?」

慌ててMrs.Scullyも一口食べたが・・・その砂糖をそのまんま食べたような甘さに閉口してしまう。
・・・激甘だった。

Mrs.Scully 「間違えたみたい・・・Dana、なにか飲み物はないの?」
Scully    「寝室だもの・・・外に出て行かないと・・・」

そういって扉を2人で見つめたが、騒動はちっとも収まる様子もなく相変わらず続いている。
2人は結局、口直しをあきらめてため息をついた。

Mrs.Scully 「はやく疲れて収まるといいわね・・・」
Scully   「本当に・・・」

口の中は粘るような甘さで一杯・・・そんな激甘なハロウィンの夜を思わず過ごす事になってしまっ
た二人のScullyは、これで最後とばかりに大きくため息をついた。

「大騒ぎ!」な夜の宴はまだまだ当分は終わりそうにない・・・


                                                    ―終わり―


ごめんなさいっ!
チャットでの「ラスト決め」会議では様々な提案が出ていて、「病○送り」編や「意外な共通点
の発見に仲直りをするビルモル」編等、いろいろとあったのですが・・・盛り込めませんでした。
どうしても、31日にアップしたかったので・・・短めになってしまった。
後日、チャット上での会議の様子等、レポートを提出したいと思っていますので、もうしばらく
お待ちください。
ここまでお付き合いくださった方、また突然のお願いにも関わらず、快くエンディングを書いて
くださったAKUAさん、Mermaidさん、睦月さん。
本当にありがとうございました!

そして、これからも「Web Dorama!」で共に遊んでくださるとうれしいです!



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