
(その3)
- In the Car -
車の中で、ScullyはMulderの視線を釘付けにしながら徐々にナチの軍服のボタンを外して行った。
やがてMulderの上半身が露わになると、Scullyはそこに唇を滑らせた。
首筋から肩へと続くラインをいとおしげになぞる指先と温かい唇の感触に、全身が硬直する。
いつも同じオフィスで慣れている筈の髪の香りでさえ、今のMulderには強すぎる媚薬だ。
(ここで僕が根負けしたらとんでもないことに‥‥ああ、でも、これじゃ拷問だ‥‥)
Scully 「Mulder‥‥よそ見しちゃダメ」
いきなり両頬を挟みこむ小さな手のひらにぐいっと力が入り、Mulderの目の前にScullyの碧の
瞳が現れる。
(Devil、君が正しいよ。そうだ、場所が違うだけだ…だったらイイじゃないか。悪いなAngel、
今日はハロウィンだ、許してくれ。)
そう心の中で自分で自分を許したMulderは自分の頬を挟みこんでいるScullyの手を少々乱暴に
引き剥がすと、一まとめにして片手でシートに押し付けた。
そしてその、まるでグロスを付けているかのようにツヤツヤと妖しい光を放つ唇に自分の唇を重ねた。
(長かった....ついに....!!)
Scullyの熱いKissにMulderは感動していた。このまま、ずっとScullyを離したくない・・・と思った。
と、その瞬間にMulderはまた誰かに話しかけられたような気がした。
Angel Mulder 「いいのかい?Mulder!今、君の目の前にいるのは本当のScullyじゃないんだぞ。
君の大切なものをこんな風に奪ってしまっていいのかい?」
一瞬Mulderの動きが止まる。
すると、更に別の声が囁きかけてきた。
Devil Mulder 「いや、でも、このチャンスを逃すと次はいつになることか‥‥いくら真面目に告白しても
冗談で済まされてしまうんだし、この際だから既成事実を作ってそれから‥‥」
ここでMulderは過去を振り返った。確かに「Marry
me!」と言ってもダメだったし、思いっきり真面目に
「I love you」とちゃんとScullyを見つめて言ったのにそれもだめだった。やはりここで行くしかないっ!
Scullyだってそう望んでいるはず・・・と、Mulderはついに決心をしてそろそろとScullyの背中のジッパー
に手を伸ばした・・・
その時!窓の外で“ゴン!”という音が響いた。MulderはギョッとしてScullyから唇を離して、
慌てて振り返った。すると、車の窓という窓に・・・先ほど走り抜けて行った子供たちが貼り付いている
ではないか!!!
少年1 「ちぇー!もう終わりかよ!」
そう言った少年はフロントガラスに貼り付いており、肩口には白い布切れが見えるところから察する
にお化け役をしていた子供だと思われる。
少年1 「おまえが悪いんだよ。窓に顔なんかぶつけるから・・・」
おまえが悪いと言われた少年はMulder達のいる座席の真後ろのフロントガラスに貼り付いていて、
頭をさすりながら答えた。
少年2 「だって、僕良く見えなかったからつい・・・」
その2人のほかにはご丁寧にそれぞれのサイドの窓にも女の子を含めた子供が数人しっかり貼り
付いている。
MulderはScullyとの甘いキスの余韻などふっとんでしまい、呆然と子供たちを見返していた。
少年1 「ねぇねぇ。もう続きをしないの?お姉ちゃんは随分その気みたいなのにさ。」
Mulderの下にいるScullyは子供たちなど目に入っていないのか、相変わらずMulderの首に手を
回そうとして絡み付いてきていた。しかし、さすがにこれだけの衆人環視の中で・・・しかも子供の
見ている前で続きなんて出来るわけがない!MulderはScullyをなんとか引き剥がし、エンジンを
かけた。すると子供たちはわらわらとボンネットからは降りたものの、野次を飛ばしてきた。
少年1 「お兄ちゃん。まだまだだね!僕達を気にして先に進めないようじゃ!」
“できるかっ!”と子供にからかわれて叫び出したいMulderだったが、いくらなんでも子供と対等に
言い合うような事は大の大人としてはみっともなくてできやしない。去り際におもむろに窓を開けて
子供達に言った。
Mulder 「君達が大人になった時にそうすればいい。さあ、これからは大人の時間だ。子供は早く
家に帰って寝なさい!」
少年1 「わー!大人の時間だって!なんかスケベだねっ!」
その言葉に“きゃっきゃっ”と子供たちは騒ぎ始める。Mulderはとにかくこの場を離れたくて、すぐに
車を発進させた。
Scully 「ねぇ、Mulder。どこへ行くの?続きはしてくれないの?」
相変わらずの色っぽさでScullyはMulderの首に腕を絡めようとする。
Mulder 「とりあえず、君の家に行こう、Scully。頼むから・・・あっ!おとなしくして。ハロウィンに事故で
死にたくないだろう?」
Scullyの様々な攻撃に耐えながらMulderはひたすら運転した。とりあえず、このScullyを連れてアパート
に帰るわけにはいかないから、そうなると行く所は一つだ。ついてから、どうなるかは・・・ちょっとは期待
していないわけではないMulderではあったが・・・
Scully 「私の家?・・・ふふふ、わかった。じゃあ、こうしててもいいならおとなしくしてあげる・・・」
と、ScullyはMulderの腕をすっかりと自分の胸に抱え込んだ。そして、その腕にすりすりとすりよってくる!
Mulderは再び裏道を探したい衝動にかられたが、先ほどの子供たちを思い出してなんとかふみとどまり、
とにかくScullyの家へと急いだ・・・
Scullyの家に着いたMulderは、絡み付いてくるScullyをそのままにとりあえず部屋に向かった。でも、
ふとScullyの部屋の窓に目をやったとき・・・明かりの中で人影が動いた気がした。Mulderはゆっくりと
部屋の窓を覗いて見た・・・すると、その人影はすぐにScullyの母親だということがわかった。
こんな状態の・・・しかもこんな格好の娘を果たして彼女と会わせてもよいのだろうか?とMulderは
悩んだ・・・
え!やばい、やばい、やばいぞぉー!!!こんなScullyを見たら、彼女は卒倒するかもしれない・・・
どうする?落ち着けMulder。
Mulder 「はぅ!!!」
Scullyの攻撃がとんでもないところに来た瞬間思わず声を出してしまったMulder。その声にScullyの
母親が気付いて窓に駆け寄ってきた。
Mrs.Scully 「まあ、Fox!いったいどうしたの?え?Dana???」
案の定、彼女は目を白黒させていた。これはもうどうしようもない。
Mulder 「い、今説明します!今そちらに行きますから!!!」
Mulderはあわてて自分の着ていたジャケットをScullyに着せて、抱えるようにして部屋へと飛び込んだ。
Mrs.Scully 「Dana?いったいどうしたの?なぜそんな格好で・・・」
Mulder 「あ、あの、これは捜査中に・・・えっと・・・」
男の声 「・・・捜査がなんだって?」
その時部屋の奥から太い声が響いてきた。最初は黒い影にしか見えなったが・・・だんだんと近付い
てくるにしたがって輪郭がはっきりする。憤怒の形相。“ダースベイダーのテーマ”でもバックにかかって
いそうだ・・・ゆっくりとのっそりと歩いてくる。
Mrs.Scully 「Bill・・・・」
Bill 「何だまたお前か!!!Danaはどうしてこんなカッコをさせられてるんだ!お前の趣味に
巻き込むなーー!!!このエイリアンバカがぁーーーー!!!」
Mulder 「エ、エイリアンバカ〜?!」
Bill 「うるさい、黙って聞け!大体お前はいつもいつももめ事を持ち込む。ウチの妹を何だと
思っているんだ!」
Billはかなり怒っていた。彼の顔に殆ど存在していない眉も、今日は斜めに吊り上がっている。その
表情を見たMulderは、やっぱり兄妹だと妙に納得してしまった。
しかし、その間もScullyからの妖しい攻撃は続いている。
Scully 「Mulder〜ん・・・もう、待てない・・・くすくす。」
Mrs.Scully 「まあ!Dana!」
あ、ちょっと。そこは・・・Mulderは声にも出せずに苦しんでいた。あぁ、Mrs.Scullyが・・・お願いだ
Scully止めてくれ〜〜〜。
Bill 「きぃさぁまぁ〜〜〜〜!!!俺の妹に何しやがったあー!!」
(まだ何もしてない....ただ薬を飲ませただけなんだよ。)
Mulder 「いや、あの、その・・・はうっ!あっ!いや・・・あはっ・・・はははははー」
Billの怒りが頂点を極めた。(やばい!Mrs.Scully・・・たしゅけてぇ・・・)Mulderはここぞとばかりに、
Mrs.Scullyに子犬顔を向けた。
そのヘーゼルの瞳にはうっすらとだが涙が滲んでいる。(何やってんだよ・・・俺)
Mrs.Scully 「....Bill、さあ帰るわよ。パンプキンパイも置いたことだし。」
Bill 「なんで、ママ!!こんな状態のDanaを放って帰るのか!!しかも、この男を側に残した
まま!!」
Mrs.Scully 「だからよ。邪魔になるでしょう?さあ、帰るわよ。Fox、Danaをお願いするわね。」
そう言うとScullyママは妖しげな笑みを浮かべて、息子を半ば引きずる様にして帰っていった。
Mrs.Scully 「パンプキンパイ、二人で食べて頂戴ね。」
Bill 「貴様、いつかこの俺の手で息を引取らせてやる!!」
玄関のドアを閉める間際の二人が、今だリビングにぼーっと立ち尽くす二人に同時に言い残した。
玄関のドアが自動的にガチャっと閉まり、二人の言い争う、いや一方的にBillの不満の叫びが
聞こえなくなると、Mulderはヘナヘナと床に座り込んだ。
そして座り込んでしまったMulderをScullyはここぞとばかりに床に押し倒した。
Scully 「カワイソウに....待てなかったでしょう??今私が、楽にしてあげるわ....」
Mulder 「待てなかったのは、君の方...あぁぁっ!!」
(・・・まあ、この辺りで勘弁してあげようかしら?)Scullyは密かに思っていた。実のところScully
には、あの薬は効いておらず、慌てるMulderが可笑しくて今までお芝居をしていたのだ。
Scully 「さ!着替えるから、あなたは車に戻って。」
Mulder 「へぇ、Scully?」
Mulderは何が何だか分からずに、素っ頓狂な声を挙げた。
Scully 「聞こえなかったの!さっさと車に戻るのよ。あの4人を待たせる訳にはいかないでしょ。」
Mulder 「Scully〜そりゃないよ〜」
情けない声でクンクン泣く子犬にScullyは優しく囁いた。
Scully 「お楽しみはこれからよ。ふふふ・・・分かったらさっさと車に戻る!!!」
(Mulderでもここまで引っかかったのだから、Skinnerなら・・・ニヤリ)
Scullyは、これからMulder家で起こるだろう事を想像し、ブルーの瞳をキラリと輝かせた。
車に戻ったかのような行動を取ったMulderだったが、じつは車に戻ると見せかけてまだScullyの家の
中に居た。クローゼットの中を見つめながら、何やら怪しげな笑みを湛えているScullyをドアの隙間から
見ていた。
(Scully、君は今日僕の心を燃え上がらせたんだからな。このままでは済まされないぞ。)
そう心の中でScullyに宣戦布告をすると、Mulderは腕だけソローっとドアの隙間から伸ばし、部屋の
電気のスイッチを切った。
バチッ
Scully 「キャッ!!」
電気が消えたと同時にMulderは真っ暗な部屋に飛び込んで、Scullyを羽交い締めにした。
Scully 「ちょっと、Mulder・・・。何するの!」
Mulder 「何って、君がしてくれって頼んだことに決まってるじゃないか。僕をこんな気持ちに
させておいてタダで帰れると思うかい?」
Mulderの声は真剣だった。Scullyがその腕から逃れようとすればするほど、彼の腕は強く彼女を
抱きしめていった。
Scully 「Mulder・・・」
Scullyはついに抵抗するのをあきらめ、Mulderの胸に身体をあずけた。大きくてあたたかいその胸に・・・
MulderがScullyの頬を両手に包み、自分の顔に近づけたその瞬間!
Bill 「やっぱり、こいつには我慢ならねぇ!許せ、Dana! 」
いきなり鼻息の荒いBillがドアを蹴破って入ってきたかと思うと、Mulderの右頬におもいっきりパンチ
をくらわせた。この大男に殴られたMulderは、ふっ飛ばされて隣の部屋の壁に激突してしまった。
Mulderはそのまま動かなくなってしまった。あまりの突然な展開にびっくりしたScullyは慌ててそばに
駆けつけた。と同時にMrs.Scullyが現われる。三人の状況を見て目を丸くしていた。
Mrs.Scully 「まあ!Bill!!!いったい何をしたのっ!?将来の義弟になるかもしれないFoxに!!!」
Mulderを殴り飛ばして“してやったり”と満足感に浸っていたBillだったが、母親のとんでもない言葉に
思わず目を剥いた。
Bill 「な、なにを言うんだ!そんな事俺の目の黒いうちには・・・」
顔はむちゃくちゃ怖いBillでも母親にはたじたじらしい。反論しかけたのはいいが、Mrs.Scullyの一睨み
で口のなかでごもごもと言うだけになってしまう。
Mrs.Scully 「ごめんなさいね、Dana。一生懸命止めたのだけれど、どうしても戻るって聞かないもの
だから・・・でも、今度という今度こそ連れて帰るわ。Foxは大丈夫なの?」
吹っ飛ばされたMulderの様子をあちこち押さえたりしながら丹念に様子を見ていたScullyは、その母親
の言葉にやっと顔をあげて答えた。
Scully 「大丈夫みたいよ、ママ。多分脳震盪を起こしているだけだと思うわ。そのうち気付くと思う。」
そんなScullyの言葉にMrs.Scullyはやっと笑顔を見せて同時にBillの耳を引っ張りながら外に出る準備
を始めた。
Mrs.Scully 「もうBillにはよく言っておくから・・・Foxが気付いた謝っておいてちょうだい!さあ、Bill、今度
という今度は帰るわよ!!!」
Bill 「え?またあんなやつと2人きりにさせるのか・・・・?イテテ・・・・」
結局母親の剣幕には叶わなかったのか、Billは最後までうらめしそうに妹に視線を投げつつ結局母親に
連れ出されてしまった。そして、また二人きりになる。膝に抱えたMulderはうんともすんとも言わない・・・
頭に手をやると大きなこぶができていた。Scullyはそっと膝からMulderの頭を降ろして冷やすものをとり
に行こうとした。その時・・・
Mulder 「ははは、びっくりしたかい?Scully。」
すっかり気を失ってしまったと思っていたMulderが立ちあがったのだからびっくりしないわけがない。
Scullyは呆然Mulderを見返した。その力の抜けた瞬間を狙ってMulderは軽くScullyの肩を突いた。
みるみるScullyはバランスを崩してベッドに倒れ込む。そこにすかさずMulderが覆い被さった。
Scully 「な、なにをするの?Mulder!!!」
Mulder 「なにってさっきの続きだよ。」
Mulderの顔がScullyの顔まで20cmというところまで近付いた。
Mulder 「すっかり君に翻弄させられてしまったよ。あんまり男を甘くみるもんじゃない。もう止められ
ないよ、Scully。」
Scullyはただ目を大きく見開いている。
Mulder 「ねえ、君に聞いておきたいんだけど・・・いつ正気に戻ったんだい?」
Scullyはなにも答えない。ただひたすらMulderの顔を見つめ続ける。
Mulder 「僕と車の中でキスした時は・・・?正気?それとも覚えていないのかい?」
Mulderの顔が10センチまで迫る。
Scully 「お願い。やめて、Mulder。」
Mulder 「答えてくれないのかい?じゃあ、こうしよう。」
Mulderはにやりと笑って提案をした。
Mulder 「君が今まで生きてきた中で1番「恥ずかしかった経験」を言ってみてよ。そしたらやめる
・・・どうする?」
Scully 「な、なによ。それ・・・」
Mulder 「僕は君のおかげで随分と焦らされたからね。軽い逆襲さ。さあ、どうする?どっちを選ぶ?
話すかそれともこのまま僕と明日の朝を迎えるか・・・?僕は後者の方がいいんだけどね。」
Mulderの顔はあと5cmのところまで迫っている・・・
Frohike 「他にもまだ選択の道はあるぞ。僕たちとお前のアパートへ戻るんだ。」
Scully 「わ、わかったわMulder。いちばん恥ずかしかったことを話すからちょっと離れて。それとバス
ルームで顔を洗ってきなさい。唇に血がにじんでるわよ。」
突然Frohikeの声が聞こえてきた。まるで天から見下ろしているかのような声だった。
FrohikeとLanglyが部屋に入ってきたのと、Scullyが返事をしたのは、ほぼ同時だった。と、言うことは
Scullyのセリフをふたりも聞いてしまったのだ。恥ずかしいことを話す、と言ったことを!
Mulder 「お前ら、一体どうやって入ってきた?」
Langly 「そんな事よりScully、是非君の『一番恥ずかしかった事』を拝聴したいよ。な?Frohike。」
とLanglyはにやにや笑いながら言ったがFrohikeはそれどころじゃないという顔をしていた。
Frohike 「どけよ!Mulder!!!大丈夫かい?Scully。ひどい事はされやしなかったかい?」
そう言ってFrohikeはすかさずMulderを引き剥がしてから、まるで姫を救い出すナイトのように
うやうやしくScullyの手を取った。
Scully 「あ、ありがとう。Frohike・・・」
ScullyはFrohikeに手を引かれながらゆっくりとベッドから降り立った。しかしその表情はほっと
したような、肩透かしをくらったような、複雑な表情だった。しかし、今ナイトの気分に浸っている
Frohikeには気付くはずはない。
Langly 「邪魔せずに見てようって言ったのに」
とからかうようにScullyに言った。そして彼女を眺めて続ける。
Langly 「いつからMulderと同じ趣味になったんだい?」
まだScullyは大福頭こそ被っていないが、“グレイ”の格好のままだった。“ばれた!”とやっと
そこで理解したScullyは慌てて自分で自分を抱きしめた。そこにまたFrohikeが気を効かせて、
ベッドのそばの椅子に架けてあったガウンでふわっとScullyを包んだ。
Frohike 「美しい女性に恥をかかせるもんじゃない。大方おまえが着せたんだろう?Mulder。
恥ずかしい話しなんかよりこれで充分だろ?!」
Mulderはというと、これだけの人物の登場の前にすっかりさっきの続きをするのをあきらめて、
いつのまに用意したのか、水で濡らしたタオルを頬にあててむっつりとだまって座り込んでいた。
そんなMulderとScullyを助けて大満足のFrohikeとを交互に面白そうに見ていたLanglyだったが
やがてふと気付いたかのように言った。
Langly 「なんか・・・声が聞こえないか?唸り声のような・・・」
全員 「え?」
一同は耳をすませた。すると最初は小さかった唸り声がだんだん近付いてくるのがわかった。
やがてどたどたという足音とともにドアが開く音がしたかと思うと、ついにScullyの部屋のドアが
ばたんと開いた!
Skinner 「見付けたぞ!Scully!!!」
Skinnerはまだドロシーの格好をしていて、片腕にはすでにずいぶんともみくちゃにされたらしい
Byersがしっかりと抱えられている。ここまでの彼の災難を思うと一同は同情せずにはいられ
なかった。
Skinner 「むぉっ、むぉっ、むぉるだぁ〜〜〜っ!この私をほっておいて、こんな所で一体
なにをしてとぅわんだぁーっ!」
(Party会場が移動しちゃってるじゃないか....しょうがない、こうなったらScully、ここで壊れてくれ!)
濡れたタオルをその場に捨てMulderはおもむろに立ち上がると錠剤を口に含んだ。
そして、ガウンに包まれてるScullyに近づくと、キツク抱きしめ問答無用のKissをした。
いきなりの事とあまりにもの濃厚なKissシーンに一同、身動き取れず固唾を飲んで見守った。
が、錠剤を口移しで飲まされたScullyが壊れる前に壊れた人間1人、いや二人。
Skinner 「Mulder....お前って奴は、お前って奴は....クビだあーーーーー!!」
Frohike 「くぅのやろぉーーーーーーー!!天誅じゃーーーーー!!!」
二人は同時に叫びながら、Mulderの両頬に凄まじいパンチを喰らわした。
一方抱きすくめられていたByersは、その場に「ドサリ」と音を立てて投げ出されていた。
Langlyは思った。
(一番災難なのは、Byersだよな・・・南無)←仏教徒なのか?
さて、「Web Dorama!」としてはここまで。
ここからは、マルチエンディングです。
それぞれの妄想したラストの違いをお楽しみください!
フェイスレス編(PartT)
(最後まで甘い夜は展開させないひねくれ派)
by Hiyo
フェイスレス編(PartU)
(スカは壊れて本領発揮すれば・・・ギャグで終わるぞ派)
by 睦月
プレコロニスト編
(最初はくっつかせまいとしていたのにも関わらず、ラストではやはりくっついて欲しいなとの転向派)
by AKUA
コロニスト編(PartT)
(モルスカくっつけ派)
by Mermaid
コロニスト編(PartU)
Update!(99/11/14)
(モルスカいっちゃえ派)
by 睦月
「私の想像したラストはこうよ!」というのが他にもありましたら、是非ご投稿くださいね♪
随時受けつけしております!!