何が俺の罪なのだろう 何が俺達の罪なのだろう 俺は何に許されたいのだろうか… 目が覚めると俺の腕の中で、ジョーは丸くなっていた。 昨晩は少々虐めすぎた。ジョーのこめかみにはうっすらと涙の跡が残っている。 何度身体を重ねても、直に肌を合わせるという行為に慣れないのか相変わらず身を強張らせて泣きそうな表情になる。 自分の事を嫌っているのならば身体を開く訳ないのだが、その瞬間はいつも疑ってしまう。 確かに相手を征服するという雄の本能を満足させるモノではあったが、互いに快感を共有したいという別の愛から起きる欲をかき立てた。 ブラックゴーストにサイボーグ手術を施される前は犯罪の温床のただ中にあった。かろうじてドラッグにこそ手を出さなかったが、ケンカとセックスに毎日を明け暮れていた。男とは試した事はなかったがそれなりに楽しませる知識も技術も持っていると思う。 ただ相手がジョーだと覚え立てのティーンの頃のように余裕がなくなってしまう。 ふと腕の中の寝顔を見る。日本人の標準よりも淡い象牙色の肌は、昨夜の情事の跡をくっきりと浮かべている。男にしては長いまつげ。柔らかい色の瞳はいつも潤んでいて汚れのない天使に思えた。 今自分の腕の中にあるのが間違いではないかと時々疑ってしまう。 「何、人の顔見てニヤニヤしてるんだよ」 腕の中のジョーはいつの間にか目を開けていた。 「見とれてた」 間違いではない。 「バカ…」 真っ赤になっていくジョーに、俺は口付ける。最初は軽く、徐々に深く… 戸惑いがちに絡まってくるジョーの舌。おずおずと言った感じで背中に手を回す。潤んだ瞳。 そんな物の全てが愛おしい。 「好きだよ」 首筋に残るキスマークに舌を這わせると、ジョーの身体が跳ねる。たったこれだけで、熱く変化していく。ジョーがこんな敏感な身体を持っているなんて知らなかった。 「感じるか?」 判っている事をわざわざ聞く。そっと分身に手を添えてやると、ジョーの身体は緊張で堅くなった。 必死に声を上げないように耐えて居る姿がそそる。 「声を出してくれよ。もっと俺を感じてくれよ、ジョー」 「も…や…やめて」 出来るだけ丁寧にジョーの性感帯をなぞる。 「あ…ああ…」 脇腹を過ぎ臍をなぞる。震えながら透明な露をいただき、そそり立つジョーのペニスに舌を這わせた。 「くん…」 こうされる事に慣れていないジョーは口に含んだだけで弾けた。 涙で潤んだジョーの瞳を見ていると、背筋に快感が走った。 これが愛すると言う事なのか。 ジョーの放ったモノを全て飲み干し、残滓をワザと音を立てて啜る。 「も…や…だ、やめてジェット…」 俺の口の中でジョーのペニスが再び力を持って勃ち上がって行く。 「やめていいのか?こんな状態で…」 意地悪く笑う俺にジョーは唇を噛み締めた。 愛しい、愛しい、愛しい ジョーの唇にキスをした。熱く乱れていくジョーの吐息。 「好きだよ、愛してる」 込み上げる思いが口をついて出る。 誰にも渡したくない。ジョーの身体全てが俺の物であるという証が欲しい。愛しいと感じて直ぐに独占欲が芽生える。 その身体の全てに口付ける。 「I love you joe...」 「…だ、も…うや…ジェット!!」 俺の舌がジョーの秘部に触れると、ジョーは身悶えた。 「止めてそんなトコロ…!!」 襞のひとつひとつを丁寧になぞると悲鳴が上がる。 「駄目!!止めてジェット!!!」 「どうして?ここはこんなに喜んでいるみたいだぜ?」 ジョーの中にそっと中指を滑り込ませる。昨晩の名残なのか、それとも先程の行為のせいかわからないが、そこは熱くひくついていて何かを待っていた。 丹念に中を刺激する。 「このまま止めてしまっていいのか?」 ジョーの中の指を二本に増やし、良いトコロを探る。指先に当たるコリコリしたしこりを刺激するとジョーの身体が軽くけいれんした。 「…だって…」 「だって?」 「だって…ジェット、いつもと違う…」 「ジョーがあんまり可愛いから苛めたくなるんだ。…ここが良いんだろ?」 「あ…くぅ…や…」 中を思う様掻き回すとジョーは俺にしがみついて啼いた。 「も…もう…」 「もう止めちゃっていいの?」 意地悪く囁く俺の台詞に、ジョーは唇をきゅっと噛み締めてホロリと涙を流した。 「どうして欲しいかちゃんと聞かせて欲しいな」 「指じゃなくて………挿れて…」 「指じゃなくて何?」 中の襞を指で擦り上げてやる。 「ああぁぁ!!ジェットの……挿れてっっ!!」 ジョーの声は掠れていて俺の官能をくすぐった。 散々なぶった後なので、ジョーのアヌスはしめった音を立て、何の苦もなく俺を全て飲み込んだ。 中は火傷しそうに熱い。俺の理性は吹っ飛んでいきそうになる。 「もっと…」 ジョーの懇願が遠のいていきそうになる。 そのままの体勢でジョーを抱き締めて口付ける。 「俺だけの物でいてくれるか?」 ジョーは俺の問いかけに静かに頷く。 「ボクは元々君だけの、ジェットだけの物だよ」 繋がったままという無理な体勢を取らせているにもかかわらず、ジョーは俺に微笑む。俺はそんないじらしさに我慢の限界が来た。 ゆっくりと痛みを与えないような体位に戻し、中を思い切り突き上げた。2人で頂点に駆け上がる。 激しく突き上げる度にジョーは俺をきつく締め付け、啼きながら何度も「愛している」と叫んでいた。 ぐったりと脱力したジョーの中から抜き去ると、ジョーはうっすらと瞳を開けて俺を見つめた。 「どうしたの、ジェット?」 まだ少年のあどけなさと丸みが残るジョー。行為が終わってしまうと、やはり俺には手の届かない存在に戻ってしまう。 どんなに酷く汚しても染まらない真実の白… 「バカ、ボクはそんなんじゃないよ」 微笑むジョーの足下に跪き、その爪先に頭を垂れキスをした。 俺の全てを許せ 俺の全てを捧げる 俺の全てを欲してくれ 俺にはもうお前だけだ…ジョー…
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