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医用蛭01 第1部 野に咲く向日葵
コギト=エラムス/文


 夏休みを目前に控えた終業式の日。

 学校のベンチで藤崎詩織と美樹原愛がなにやら話をしていた。

 

 「ね...詩織ちゃん...」

 愛は、詩織の制服の肩口を申し訳なさそうに引っ張る。

 愛の声は小さいので、人を呼ぶときは相手の体に触れるようにしていた。

 「なあに? メグ? 私になにか頼み事?」

 詩織は愛の考えていることを見抜くように言った。

 「えっ...どうしてわかるの?」

 愛は考えていることがすぐ顔に出る。

 自分の考えが見抜かれ、愛は口元を押さえて恥ずかしそうにうつむいた。

 

 考えていることがすぐ顔に出るのに、相手の言動に対して嫌な顔ひとつしない。

 愛はその裏表のない性格で同性から人気があった。

 その性格を男の人の前で十分の一でも出せればすぐに素敵な恋人ができるのに。

 詩織はいつも愛にそう言っていた。

 

 しかし、詩織はすぐに気づいた。

 言いよどむ愛の姿に、その「お願い」が大変なものであることを。

 だが詩織は愛を驚かせないように、うつむいた愛をやさしくのぞきこむようにして言った。

 「言いにくいことなの?」

 「うん...あのね...」

 

 詩織が愛から「お願い」の全てを聞き出すのに、小一時間を要した。

 それは、大田膏とデートしてほしいということであった。

 

 大田膏[おおだ こう]。

 医者の息子で、成績は優秀だが、

 小太りで容姿はお世辞にもいいとは言えず、

 更には女性を蔑視するところがあり、女子からの人気は低かった。

 何度か詩織もアプローチを受けていたが、高慢な態度が詩織は好きになれずに

 いつもはぐらかしていた。

 

 「でも、どうしてメグが? 大田くんに頼まれたの?」

 「うん...私が詩織ちゃんと仲いいからって...」

 確かに詩織と愛の仲がいいのは公然の事実だ。

 そして愛は詩織との仲を取り持つように男子からよくお願いされていた。

 だが愛は極度の男性恐怖症で、男からそんなことを頼まれても

 いつも話しを全て聞くまでにその男の前から逃げ出していた。

 そしていつもその事を愛は詩織に報告し、詩織に謝り、

 相談を持ちかけた男に対して心を痛めていた。

 詩織には意中の人がいるので、むしろ愛のその行動には謝られるどころか感謝さえしていた。

 

 「でも、メグ...男の人と話しても平気になったの?」

 当然のごとく湧き上がった疑問を愛にぶつける。

 「そうじゃないけど...」

 詩織とは目をあわせようとせず、ただもじもじとする愛。

 愛は女のわりに、嘘をつくのが子供のように下手だ。

 愛は嘘をついている。詩織は愛の態度からそう感じとっていた。

 しかし、詩織はやさしく微笑んで、

 「しょうがないな、一度だけだぞ」

 いたずらっぽく言った。

 

 詩織には意中の男の子がいた。

 その男の名は、麻生啓介(あそう・けいすけ)。

 詩織の家の隣に住んでいる幼なじみだ。

 

 啓介との帰り道、詩織は考えていた。

 「(あんなに男の子が苦手だった筈のメグが、どうして?)」

 「(そしてなぜ、私に嘘までついて.....?)」

 「(私が大田くんのことをあまり好きじゃないって愛もよく知ってるのに...)」

 愛の気持ちを考えると、迂闊に問い詰めることのできない詩織だった。

 「詩織、どうしたんだよ、ボーッとして?」

 詩織は啓介の呼びかけにハッとなる。

 「え...あ、ごめんなさい、啓くん」

 「考えごとか?」

 「ほんとになんでもないの。ごめんなさい」

 詩織は啓介に相談したかったが、そうなると大田とデートすることまでバレてしまう。

 大田とデートすることは詩織にとっては全く本位ではなかったが、啓介に余計な心配はかけたくなかった。

 「ホントに大丈夫か? 何かあったら俺に言えよ」

 「うん、ありがと、啓くん」

 「(明日のデートで大田くんに直接聞いてみよう...)」

 詩織は自分の考えごとに結論づけると、自分にできる精一杯の笑顔を啓介にかえした。それを見て啓介も微笑む。

 詩織は啓介を心配させないように話題を変え、いつものように楽しくおしゃべりをしながら、帰路についた。

 

 詩織は啓介が大好きだった。

 太く、りりしい眉。鍛えあげられた広い肩。

 とても頼り甲斐があるのに、笑うと急に子供っぽい顔になる。

 そして困った人をほおっておけない性格で、女の子の気持ちにちょっと鈍感。

 子供の頃から一緒にいるが、ちっとも変わらない。

 そんな啓介の全てを詩織は愛していた。

 

 「あーあ、久しぶりのデートの相手が大田くんなんて...ついてないな」

 詩織は隣の家...啓介の家の窓を見ながらため息をついた。

 詩織の部屋の窓から向かい合わせるようにして、啓介の部屋がある。

 啓介の部屋にはまだ明かりがついていた。

 「私がデートしたいのは...啓くんだけなのに...」

 詩織はさびしそうにつぶやいた。

 啓介はスポーツ一筋で、休みの日にも部活動に通っているため、

 詩織は誕生日以来デートをしていない。

 「私のこと...どうおもってるのかな...」

 

 . . . . .

 

 次の日、詩織はあわてていた。

 「お母さん! 私の服は!?」

 洗濯機の前で髪の毛をいじりながら、詩織の母は言う。

 「あら、あなた今日、お隣の啓介くんとデートじゃなかったの?

  あなたこの前、お誕生日のプレゼントに啓介くんからお洋服いただいたいて、

  次のデートにはそれを着ていくってはりきってたじゃない」

 詩織は唖然となった。

 「え...じゃあ...」

 「全部洗濯しちゃったわよ」

 今まさに、詩織の私服が目の前の洗濯機の中で回っていた。

 

 「(ごめんね...啓くん...)」

 詩織は心の中で啓介に謝りながら、真新しいワンピースを着る。

 この啓介から誕生日にもらったノースリーブのワンピースだけは啓介との次のデートの日まで

 絶対に着たくなかったのだが、家中探してもデートに着ていけるような服は残っていなかった。

 啓介の選んだワンピースは、白い清楚なワンピースで、腰のあたりに大きなリボンがあしらえてあり、

 詩織が着るとまるで清純派アイドルのような清潔感があふれた。

 このワンピースを着る日は、とっても楽しい一日になるに違いない。詩織はいつもそう思っていた。

 

 ちょっと憂鬱な気持ちで家を出た詩織は、

 啓介に見つからないようにあたりを気にしながら、大田との待ち合わせ場所に急いだ。

 待ち合わせ場所には大田はおらず、10分ほど遅れて大田は到着した。

 想像以上に美しい詩織のいでたちに、大田は遅れた挨拶もせずに口笛を吹いた。

 「さ、いこうか、詩織」

 大田は詩織を呼び捨てにすると、詩織にくっつくようにして歩きはじめた。

 詩織は啓介以外の男子に呼び捨てにされ、会った早々たて続けに嫌な気分になった。

 

 ウインドウショッピング、映画、喫茶店と、ふたりは定番のコースでデートを進める。

 デート中、詩織の可憐な美しさに、道行く人々は振り向いた。

 大田は詩織と手をつなごうと、詩織に体をくっつけて手を触れさせていたが、

 詩織に見透かされ、詩織は手を後ろに組んで歩いた。

 大田との会話もうわの空で、詩織は早くこの時が過ぎてくれるのを願うばかりであった。

 そして喫茶店で、いままでは一方的に大田がしゃべっていたが、この時はじめて詩織から口を開いた。

 「ねえ、大田くん、メグのことなんだけど...」

 「メグ? ああ、愛のことね」

 もう残り少ないアイスコーヒーを下品にすすりながら答える。

 「メグに、私とデートしてくれるように頼んだのよね?」

 その問いには答えず、大田は言った。

 「教えてあげてもいいけど...ちょっとつきあってくれないかな」

 大田は詩織の返事も聞かずに立ちあがった。

 

 大田は街から少し外れた、夜には極彩色の色の電飾で彩られる通り、ラブホテル街に詩織を導いた。

 そして、ひときわ派手なお城のような外観のラブホテルの入り口で止まった。

 「ここは...」

 詩織は戸惑いを隠せないでいた。大田はここで自分に何をしようとしているのか。

 「いこうか...詩織」

 まるで当然のことのように大田は言う。

 「どっ...どうして私があなたとこんなところに!? 冗談はやめて」

 今までの無礼な大田の振るまいの数々が詩織の中で蓄積していたのか、詩織は語気を強めて言った。

 しかしそんな詩織の様子もお構いなしに、大田は言った。

 「この中に、愛がボクの言うことを聞いてくれた理由があるんだよ」

 

 詩織の頭の中に、昨日の愛とのやりとりが浮かんだ。

 「でも、メグ...男の人と話しても平気になったの?」

 「そうじゃないけど...」

 あの時の愛の様子は、普通ではなかった。

 愛のどこか悲しげな瞳が、詩織の判断を狂わせた。

 

 「変なこと...しないでしょうね」

 用心するように詩織は言う。

 「しないしない、じゃ、行こうか」

 大田は詩織の返事を待たずになれなれしく肩に手を回し、強引に詩織をラブホテルの中に連れこもうとする。

 大田の力は強く、ふりほどけないまま詩織はホテルの中に連れこまれようとしていた。

 

 「まったく...誰だよこんなとこに呼び出したの...イタズラか?」

 そのふたりの背後で、詩織にとっては聞き覚えのある声がする。

 ハッとなって詩織は振り向く。

 自動ドアが締る瞬間、後からやって来た啓介の姿が詩織の目に映った。

 「啓くん...」

 詩織はショックの余り、声に出していた。その声に、啓介もこちらに気づく。

 「し...詩織...」

 呆然とした啓介の表情。

 そのままふたりの赤い糸を断ち切るかのように、自動ドアは重い音をたてて閉まった。

 

 「さ、ついたよ、この部屋だ」

 ショックの余り、大田の手を振りほどくことも忘れた詩織は、そのまま部屋に連れていかれる。

 ずっとうつむいた詩織だったが、

 「(ま...まだ間に合う...追いかけて、事情を説明すれば...)」

 詩織は急に顔をあげる。

 「ご、ごめんね大田くん! 私、やっぱり帰る!」

 それだけ言うと詩織は踵をかえして部屋のドアを開けようとするが、開かない。

 「あ...あれ...」

 詩織はあわててガチャガチャとドアノブを回すが、一向に開く気配はなかった。

 「これ...鍵が...きゃあっ!」

 詩織の言葉が終わらぬうちに、大田は力まかせに詩織のワンピースの襟をつかんで引っ張る。

 バランスを崩した詩織は、そのまま部屋の中までよろめいて行き、倒れる。

 いそいで顔をあげた詩織はその部屋の独特の温度に、ふたりだけではないことに気づいた。

 

 「すげえ...本物の藤崎詩織だよ...」

 部屋の中には、詩織のクラスメートの男子が数人たむろしていた。

 「まさか...大田のやつ、マジで連れてくるとはな...」

 部屋の中の男達は、詩織を見て口々に言う。

 「俺...朝、詩織ちゃんでヌイちゃったよ...こんなことならガマンしてくりゃよかった」

 その男達は、まるで獲物を眺める猛獣のようにギラギラとしていた。

 その視線は皆、詩織の頭のてっぺんからつま先までを行き来しており、まるで詩織をどう料理しょうかと思案しているようでもあった。

 この状況に、危機感を感じない女はいない。

 「いやあああああっ! 啓くーーーんっ!!」

 詩織は叫んで、真っ先に啓介に助けを求める。

 だが、男たちはあわてる様子もなく、すこしずつ詩織ににじり寄ってきた。

 「いや...いや...助けてえ! 啓くん!!」

 詩織は恐怖のあまり立ちあがることもできず、しねをついたまま、体をよじらせて後ずさりする。

 詩織は祈るように何度も啓介に助けを求め、あとずさりするが、あっという間に部屋の端に追い詰められてしまう。

 男たちは詩織の両手足をつかむと、強引に部屋の中央まで引きずる。

 詩織は暴れるが、女ひとりに複数の男ではまるで勝負にならない。

 いとも簡単に押さえつけられ、自由を奪われてしまう。

 「へへっ...きらめき高校のアイドルか...たまんねえぜ...」

 男は身動きできない詩織をいいことに、詩織のさらさらのロングヘアーの感触を楽しんでいた。

 「一気にひん剥いちまうか...」

 その男たちを制止するように、大田が部屋に入ってきた。

 「まあ待てよ、その服は破くなよ。今日は、その大事な服を着せたままたっぷり嬲ってやるんだ」

 その言葉に、詩織の脳裏に朝の母親の台詞がよぎった。

 

 「あら、あなた今日、お隣の啓介くんとデートじゃなかったの?

  あなたこの前、お誕生日のプレゼントに啓介くんからお洋服いただいたいて、

  次のデートにはそれを着ていくってはりきってたじゃない」

 

 「(私...お母さんにデートのこと...言ってない!!)」

 詩織の表情が変わるのを見て、大田は言った。

 「やっと気づいたかい? 詩織のママにデートのことを教えたのはボクさ」

 「ど...どうして...そんなことを!?」

 男たちに押さえつけられたまま、詩織は叫ぶ。

 「そのワンピース、誕生日に麻生からもらったもんだろ?」

 「どうして...それを?」

 「詩織と麻生のデート、つけさせてもらったよ。っていうか、だいぶ前からボクは詩織をつけ回してたんだけどね」

 大田の言葉に、詩織の血の気が引く。

 「麻生との仲をメチャクチャにしてやろうと思ってね、タイミングを見計らって麻生をラブホテルの前に呼び出したのもボクさ」

 さもおかしそうに、大田は続ける。

 「でもね、それじゃあつまんないから、念には念を入れて、大事な大事なワンピースを着せたままたっぷり恥ずかしい思いをさせたら、

  詩織は麻生のことをあきらめてボクのモノになってくれるんじゃないかと思ってね」

 大田の言葉に、詩織は怒りに震える。

 「ボクも医者の卵なんでね...やっぱりココで勝負しないと」

 大田は自分のこめかみをひとさし指でトントンと突つく。

 「なんて人.....あんたなんか人間じゃないわ!」

 詩織とは対照的に、落ちつきはらって大田は言う。

 「フッ...まあいいさ、今日の夜には犬みたいにはいつくばってボクの足を舐めてることだろうよ」

 

 4人がかりで詩織を押さえつけ、ワンピースをはだけさせる。

 「やっ...やめて!」

 詩織は必死で抵抗するが、いとも簡単に脱がされてしまう。

 「おおーっ、すげえ、詩織ちゃんのオッパイだぜ!」

 「アイドルは下着もお上品だなあ!」

 ワンピースの下からのレースのついたかわいらしいブラが露になる。

 詩織のブラを見ただけで、男たちはもう大騒ぎしていた。

 「よし、じゃあカメラ回せ」

 大田が命令すると、2人の男がハンディカメラを持って、それぞれ詩織の顔とブラのアップを撮影しはじめた。

 撮影した画像は、近くにある2台のブラウン管に大きく映しだされていた。

 「やめてっ...撮らないで...」

 詩織はもがきながら抵抗するが、ぴくりとも体は動かない。

 「へへっ...じゃあいよいよアイドルのオッパイを拝ませてもらうぜ...しっかり撮れよ」

 大田は詩織のブラに手をかけると、ホックの方向など無視して乱暴に引きちぎった。

 「いやあっ!!」

 勢いあまって詩織の形の良い乳房が、ぷるるんとふるえて男たちの目に晒される。

 白くすべすべした肌に、ツンと上を向いた乳首。形の良いおわん形の乳房。

 想像した通りの美しい詩織の胸に、男たちは感嘆の声をあげる。

 「やべえ、もうガマンできねえ!!」

 その一言がスタートの合図となり、男たちは我先に詩織の胸に手を延ばした。

 「やっ...やめてぇ! い...痛い!!」

 ブラウン管は無情に詩織の苦痛に歪む顔と、複数の男たちの手で乱暴に揉みしだかれる乳房を映していた。

 「詩織ちゃんのオッパイが揉めるなんて、夢みたいだな!」

 「やっぱ想像してた通り、詩織のオッパイはでけえなあ、揉みごたえがあるぜ!」

 「くーっ、肌なんてもちもちしててよお、手に吸いついてくるみてえだぜ!」

 男たちは口々に勝手な感想をもらしながら、詩織の乳房を揉みしだく。

 詩織の乳房は、乱暴な男たちの手によって面白いように形を変えていった。

 中には、力まかせに乳首をひねりあげる者もいた。

 詩織にとっては全ての行為が苦痛だったが、男たちは飽きるまで乳房をもてあそぶのを止めなかった。

 シミひとつない綺麗な詩織の乳房も、男たちの手が離れるころには所どころにアザのような跡が残っていた。

 そして男たちは休む間も惜しむように、詩織のスカートに手をかけた。

 乱暴に跳ね上げられたスカートには、これまた非の打ち所のないほっそりとした白い太股があり、

 そしてその付け根を被うように、ブラとおそろいのフリルのついたショーツがあった。

 詩織は必死になって足を閉じようとするが、やはり足をしっかりと押さえつけられており、無駄な努力と終わる。

 男たちはショーツの上からでも詩織の秘められた部分をいち早く感じようと、

 ショーツの上に指を這わせたり、弾力のある尻を撫でたりした。

 やがて、大田が前に出ると。

 「どけ、脱がすのは俺がやる」

 大田は詩織の顔を見ながらショーツの両端に手をかけた。

 「い...いや...お願い...やめて」

 叫ぶ気力もなくなった詩織は、目に涙を浮かべて必死にいやいやをする。

 普段の明るくハキハキとした詩織を知っている男たちにとって、

 こんな弱々しい詩織の姿はかえって男たちのサディズムの炎を燃えあがらせるだけであった。

 「いくぞ、しっかり撮れよ!」

 泣きながら哀願する詩織の顔と、大田の手がかかったショーツがアップでブラウン管に映し出された。

 大田はゆっくりと詩織のショーツを下ろしはじめた。

 「ほ〜ら、ほ〜ら」

 詩織の羞恥心を煽るように、ゆっくりと、ゆっくりと、詩織のショーツは詩織の肌から離れていく。

 男たちはこんなに美しい詩織の秘所は一体どうなっているのか、期待に胸を高鳴らせながら黙って見守る。

 やがて少しづつ、詩織の翳りが見えはじめ、申し訳程度に翳りの生えたクレヴァスが露になる。

 男たちは「おお」と歓声をあげる。

 「おおー、詩織ちゃんにも毛ェ生えてるんだ」

 「オマンコも尻の穴も丸見えだよ、すっげー」

 「ピンク色で小さいな...さすがアイドル」

 詩織は誰にも見せたことのない大切な部分を複数の男たちの目に晒され、恥ずかしさのあまり死んでしまいたい気持ちになっていた。

 顔を真っ赤にし、唇をかみしめ、男たちの視線に耐える詩織の姿は男たちの目を楽しませるだけだった。

 大田は時間をかけ、男たちの期待を十分に煽るような形で、詩織のショーツを脱がした。

 もう男たちは、いつ詩織に襲いかかってもおかしくないほど興奮していた。

 ギラギラとした目で詩織の顔とクレヴァスを交互に見る男たちの姿を見て、大田は言った。

 「よし、じゃあみんなチンポ出せ」

 男たちは待ってましたとばかりに、次々と詩織の目の前で自らのものを露出させる。

 どの男のものも、天を突かんばかりにそそり立っている。

 無理もない。これほどの美少女のこれほどの痴態を見せられ、興奮しない男などいないだろう。

 「きゃあっ!」

 詩織は初めてみる大きくなった男性自身を見て、目を伏せる。

 初めて見る上に、もう臨戦体制の凶器の肉柱に囲まれ、詩織はすっかり怯えてしまう。

 処女を複数のそそり立った怒張で囲んでやると、オリの中のペットのように静かになる。そのことを大田はよく知っていた。

 鋼鉄のようにそそり立った怒張は、さながらオリの鉄格子のように詩織を囲んでいる。

 大田はやっと大人しくなった詩織を満足そうに見ながら言う。

 「さて...あとは詩織の中にこのチンポを突っ込むだけなんだけど...いい?」

 「い...嫌ですっ!!」

 詩織は目を伏せたまま、きっぱりと言う。

 「無理矢理やっちゃってもいいんだけど...それじゃあ詩織がかわいそうだから、ひとつチャンスをあげるよ」

 「チャンス.....?」

 うっすらと目を開ける詩織。

 「そう」

 大田はまわりの男達を見渡しながら、

 「コイツらさ、女の体のことにはからっきしでさ、詩織の体をつかってコイツらに女の体について教えてやってくれよ。

 そしたら、詩織の純潔は奪わないし、今日はこのまま帰っていいよ。

 あ、大丈夫、まず医者の卵であるボクが教えてあげるからさ」

 詩織に、選択の余地はなかった。

 

 「じゃあ、ボクがまず詩織に女の体について教えるから、こいつらの質問に答えてやってくれよ」

 うつむいたままの詩織に、大田は続ける。

 「1回しか言わないけど、詩織は頭がいいから覚えちゃうよね。じゃ、いくよ」

 大田は詩織のクレヴァスに手をかけながら言った。

 「きゃ...」

 詩織は何をされるのかと思い、短い悲鳴とともに体をビクンと震わせた。

 指でさしながら、大田の説明がはじまった。

 

 「まず...女性の陰部全体のことを、プッシーっていうんだ。

  そして、その中でも名称があって、ここが...大陰唇。俗称は、割れ目ちゃんね。

  そしてここが...陰核。俗称は、クリトリス。

  ここが...小陰唇ね。俗称は...ビラビラでいいや。

  そしてここが肝心の膣。俗称は、オマンコね。」

 恥ずかしさのあまりうつむく詩織を見ながら、オホンと咳払いをひとつして続ける。

 「で、セックスっていうのは、今、詩織のまわりにいっぱい立ってるオチンチンを

  詩織のここにいれることによって成立するんだ、そしていっぱい突いてもらって...

  オチンチンから出た精液を詩織の子宮の中に注入してもらって...セックスは終了となる。わかったかな?」

 詩織は今日いままで自分が受けた羞恥の記憶と共にこの忌まわしい知識を忘れられたら、どんなに幸せかと思った。

 だが、焼印のごとく詩織の脳裏に焼きつき、忘れたいと思っても、一向に詩織の脳裏から離れることはなかった。

 「返事がないぞ!」

 大田は詩織の乳首を力いっぱい捻りあげる。

 「い...痛っ!! は...はい...」

 これ以上逆らったら何をされるかわからない。詩織はすっかり大人しくなって返事をする。

 

 大田は男たちを再び見まわしながら言う。

 「じゃあ、何か質問はあるか?」

 「こ...ここはなんていうんですか!?」

 男はあわてて詩織の大陰唇を指さして言う。

 大田はうつむいたままの詩織に向かって、

 「ホラ、詩織...生徒が質問してるよ...」

 詩織はおずおずと口を開く。

 「だ...大.....わ、わかりません」

 大田は無言で詩織の乳首を捻りあげる。

 「あうっ!」

 「嘘をつけ! 途中まで出てただろ。それとも何かい? 今すぐこれで犯されたいのかい?」

 大田は詩織の目の前で、自らの怒張をしごきながら言う。

 「うっ...ぐすっ」

 詩織は泣きじゃくりながら、必死になって答える。

 「だ...大陰唇...です」

 「俗称も教えてやるんだ!」

 自らの怒張をしごく手を止めず、大田は厳しく言う。

 「俗称は.....ぐすっ...わ...割れ目ちゃん...です」

 消えいるような声だったが、詩織の口からこんな嫌らしい隠語を聞くことができ、男たちは感激していた。

 「よし、よくできました」

 やっと自らの怒張をしごく手を止め、大田は言う。

 「じゃっ、じゃっ、じゃあ、ここは!? 先生!!」

 夢中になって次の生徒が質問する。

 「そっ...そこは...陰核...です...うっ...ぐすっ...俗称は...クリトリス...です...」

 ゆっくり、ゆっくり、時間をかけて、詩織は言葉をやっとのことで吐き出した。

 羞恥に耐えながら隠語を口にする詩織はなんとも言えない色っぽさがあり、その様はもちろんカメラに収められていた。

 美少女の口にする隠語にたまらなくなり、詩織の台詞を聞きながら自分の怒張をしごきはじめる者まで出てきた。

 「じゃ、じゃあ、先生! セックスって、どうやるんですか!?」

 詩織のしゃくりあげが、一段と激しくなった。

 「ひっく...ぐすっ...ぐすっ...も...もう...許してくださ...あうっ!」

 詩織の哀願の台詞が終わらないうちに、大田は詩織の乳首を捻りあげていた。

 「じゃあしょうがねぇなあ...コイツで詩織の処女をいただくとするか」

 大田は自分の怒張に手をかけ、ゆっくりと詩織に近づいていく。

 「ひっ....わ、わかりました! い...言います!」

 近づいてくる大田の肉柱のあまりの大きさに、詩織は顔を青くしながら言う。

 少しの間を置いて、詩織の口からあまりにも官能的な台詞が紡ぎ出された。

 「セ...セックスは...男の人の...お、おちんちんを...

  わ...わたしの...オマンコの中にいれていただいて...

  い...いっぱい突いていただいて...そして...お...おちんちんから出た...

  精液を.....わたしの子宮の中にいっぱい注入していただくんです.....」

 つっかかりながら、詩織は説明を終える。

 美少女の説明に、男たちは黙ってただうっとりと聞き惚れる。

 学園のアイドルといわれた藤崎詩織に、これほどの事をさせているのだ。男たちの征服欲は、満たされつつあった。

 

 いつの間にか、大田が詩織の前からいなくなっていた。

 しばらくたって、隣の部屋から自らの怒張に、コードのようなものをつけた大田が現れた。

 「なんだ? それ?」

 男のひとりが聞く。

 「手術の時に使う内視鏡だ。これで詩織のオマンコの中をたっぷり拝ませてやるよ」

 「さすが医者の息子!」

 男のひとりがヤジを飛ばす。たしかに、内視鏡など普通の人間が持っているわけがない。

 大田のセリフに詩織の血の気が引いていく。

 「い、いやあ! 約束したじゃない!」

 無駄な抵抗だと知りつつも、体をよじって暴れようとする詩織。

 大田は後頭部をポリポリと掻きながら言う。

 「いやあ〜、学園のアイドルに おちんちんをわたしのオマンコの中にいれていただいて なんて言われちゃ、

 その通りにしてあげなきゃ男がすたるってもんでしょ」

 「いやあ! いやあ! あなたが言えって言ったじゃない!!」

 大田はとぼけるような口ぶりで答える。

 「そうだったかな? おい、押さえてろよ、痛みで暴れるからな」

 大田の一言で、詩織にはどうにもならなかった男たちの拘束が、一段と強くなる。

 大田の怒張の先についた内視鏡の捉えた映像は、3台目のブラウン管に大きく写し出されていた。

 「よし、いくぞ〜」

 「い...いや...許して...」

 大田の怒張が詩織の秘穴に近づいていく。怒張の横に取り付けられた細いストローのような内視鏡が、

 詩織の秘穴をアップでブラウン管に映し出す。

 「や...いやあ...」

 恐怖のあまり、詩織の抵抗も声にならない。

 大田の内視鏡付きの怒張は、詩織の秘穴に亀頭だけめり込んだ。

 ブラウン管には、詩織の秘穴の中が、鮮明に映しだれていた。

 「やっぱ濡れてねえからキツいな...」

 半ば無理矢理詩織の中に怒張を押しこんだ大田は、独り言のようにつぶやく。

 そしてブラウン管を見ながら、皆に言う。

 「ほれ、見てみろ、あそこにチンポの皮みてえなのが写ってるだろ。あれが詩織の処女膜」

 内視鏡は詩織の処女膜の一歩手前で止まり、ありのままをブラウン管に映しだしていた。

 「すげえ...」

 男たちはアイドルの処女膜を目の当たりにし、口々につぶやいた。

 「い...いやーっ!」

 詩織は目をつぶり、ブラウン管こそ見ていないものの、男たちのやりとりにパニックになって叫ぶ。

 痛み、悔しさ、恥ずかしさ。今の詩織にはその3つの感覚しかなかった。

 「じゃあ、これから我がきらめき高校のアイドル、藤崎詩織の公開処女喪失を行いまーす」

 「あ...あ...」

 もはや声にならない声をあげる詩織。

 「いいか、2台のカメラ、詩織の顔と、ハメ撮りで処女喪失の瞬間をしっかり撮れよ!」

 カメラをかかえている男ふたりは頼もしそうにうなずく。

 それを確認した大田は、詩織の耳元で囁く。

 「なお、この瞬間は、インターネットで世界中に生放送されまーす」

 大田の指さした方向を、詩織は見る。

 部屋の奥にはパソコンが置いてあり、そのディスプレイ上では、3台のブラウン管に映しだされている画像と

 まったく同じ画像がリアルタイムで映っていた。

 「いやああああああああああああああ!!」

 詩織のひときわ大きな悲鳴は、大田が詩織の純潔を奪いさったのと同時であった。

 

 大田は、全く濡れていない詩織の中を、力ずくで突き進んだ。

 「おおっ、濡れてねえ処女のオマンコをズッコンバッコンやるのは最高だぜ。この引っかかる感触がなんともいえねぇ」

 大田は勝手なことを言いながら、自らの快楽のみを追及した腰づかいで詩織を責めたてた。

 処女喪失の血が、肉壁にも付着しているのがわかる。

 「(ご...ごめんね...ごめんね...啓くん...)」

 激しい突き上げを受け、詩織は涙をぽろぽろとこぼしながら心の中でひたすら啓介に謝っていた。

 大田は突き上げの途中、不意に腰を止め、詩織の子宮やGスポットをアップで見せ、男たちに説明した。

 眼前にアップで展開される憧れのアイドルのもっとも恥ずかしい部分を見て、男たちは自慰にふける。

 耐えられないほどの屈辱に、詩織は止めどなく涙を流すしかなかった。

 次第に大田の呼吸が荒くなってくる。

 「そろそろ...出すぜ、子宮にいっぱいぶっかけるところをお前らに見せてやる」

 大田は射精のための腰づかいをはじめた。

 「い...いや...いや...いや...お願い...中には出さないで...」

 いやいやをしながら、最後の哀願をする詩織。

 「そういえば、薬は飲ませたのか?」

 男の一人が夢中になって腰を動かす大田に言う。

 「ああ、コイツと喫茶店に行って、コイツが席を立ったスキに飲み物に入れておいた」

 突き上げる速度は緩めず、大田は答える。

 ひたすらいやいやをくりかえす詩織に、大田は付け加える。

 「今日、お前が喫茶店で飲んだアイスティーの中に、俺がこっそり排卵誘発剤を入れておいた。

 わかるか? 排卵誘発剤。簡単に言えばガキを孕みやすくする薬だ」

 大田の一言に、詩織の目の前は真っ暗になった。

 

 詩織は今日、何度悲鳴をあげただろう。

 

 詩織は今日、何度恐怖に震えただろう。

 

 詩織は今日、何度絶望しただろう。

 

 詩織は今日、何度啓介の事を想っただろう。

 

 そして、この男は何度、詩織をオモチャにすれば気が済むのだろう。

 

 憧れの人からプレゼントされたワンピースを着たまま、男たちにいいように陵辱され、

 恥ずかしい言葉を言わされ、力づくで純潔まで奪われ、そして今、子宮に印を残されようとしている詩織。

 

 「そろそろいくぜ!」

 もはや枯れてしまった声をふりしぼって、最後の悲鳴を上げる詩織。

 「俺のガキでも産みやがれっ!」

 大田がひときわ大きく震えると、鈴口から大量の精子が詩織の子宮めがけて発射される。

 勢いよく鈴口から吐き出される精子は、詩織の子宮にべちゃべちゃと付着する。

 その様を容赦なく内視鏡は映しだしている。男たちは凍りついたようにブラウン管を見つめていた。

 

 

 


解説

 私は『ときめきメモリアル』ではやはり詩織ちゃんが一番いいなと思ってます。次は、如月さんかな。

 なお、コナミから発売されている藤崎詩織のアルバムを聴いてからこのお話を読むと効果倍増します。

 

 掲示板のリクエストでちょっとイマジネーションを膨らませたら、

 なんかとんでもなくダークな話になってしまいました。

 つ...続き書こうかなあ...?

 

 なお、実際の排卵誘発剤はそんな数時間前に初めて飲んで、すぐには妊娠できないと思います。

 ただ雰囲気を盛り上げるための小道具としてお話の中に登場させているだけなので、

 そこらへんの現実との違和感はご了承ください。

 


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