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医用蛭02 第1部 野に咲く向日葵
コギト=エラムス/文


 詩織は、下駄箱で愛の姿を見かける。

 「おはよー、メグ、もういいの?」

 「うん...もうすっかり」

 久々に見る愛の控えめな笑顔。

 

 愛は急性盲腸炎で入院していた。

 詩織も何度かお見舞いに行ったものだ。

 

 「入院中は何度もお見舞いに来てくれてありがとうね、詩織ちゃん」

 「何言ってるのよ、友達でしょ」

 「みんなメグがいなくて寂しいって言ってたんだから。さ、行こっ」

 靴を下駄箱にしまう愛の背中に、声をかける詩織。

 一瞬、愛の肩がビクッと動く。

 「どうしたの? メグ?」

 「う...うん、なんでもない」

 振り向いた愛の顔は真っ青だった。

 「ちょっと...大丈夫? メグ...」

 背中を向けるまではいつもの愛だったのに、

 振り向いた愛はまるで病人のような青い顔をしていた。

 「顔、真っ青だよ? 保健室に行ったほうがいいわ」

 「う...うん...」

 よろよろと歩きはじめる愛。詩織はあわてて愛の肩を抱く。

 「しっかりして...メグ」

 

 愛は保健室のベットに横になりながら、1枚の写真を取り出した。

 上半身はパジャマを着ているものの、下半身は何もつけておらず、

 大股開きで愛自身も恥ずかしくてよく見たことのない箇所が惜しげもなく晒されていた。

 「(これは...間違いなく...私...でも、誰がこんな...はしたない写真を.....)」

 下駄箱に入っているこの写真を見たときは、体内の全ての血液が凍るような感覚さえした。

 この写真が、愛の状態を一変させた原因だった。

 愛は写真ですら恥ずかしくて凝視できないでいた。

 自分では撮られた記憶など全くなく、また愛は服を脱がされて寝ていられるほどの神経は持ち合わせていない。

 「(このパジャマ...入院している時の...)」

 写真で愛の着ているパジャマは、緊急入院した時に母親に買ってきてもらったものだ。

 「(病院で撮られたの...?)」

 知らない人に、自分の大切なところを見られ、そして写真まで撮られた。

 愛はそう考えるだけで死んでしまいたいほど恥ずかしくなった。

 裏には、ワープロ打ちでこう書いてあった。

 「この写真公開されたくなければ、今日のPM1:00に以下の場所にこられたし」

 その下には、地図が描いてあった。

 

 それから愛は学校を早退した。

 詩織に相談したかったが、詩織の心配そうな顔を見て、思いとどまった。

 「ね...メグ、ほんとに大丈夫? 私が途中まで送っていこっか?」

 いつもは気丈な詩織だが、愛のこととなるとそれを忘れ、迷い子のような顔をする。

 「ううん...大丈夫、それよりも詩織ちゃん、生徒会で忙しいんでしょ...一人で帰れるわ」

 「でも...」

 「私はなんともないから...ね、ひとりで大丈夫だから...」

 普段とは立場が逆転し、詩織を言い聞かせる愛。

 「うん...気をつけて帰ってね...それからゆっくり休むのよ」

 にっこりと微笑む愛。

 「心配かけてごめんね、詩織ちゃん...」

 

 しかし、愛の足は自宅ではなく、地図に指定された方向に向かっていた。

 そこは繁華街を少し外れた、異彩な雰囲気を放つ建物ばかりが並ぶラブホテル街だった。

 「やだ...ここ...」

 純情な愛でもここがいったい何をする所なのかはわかった。

 私立の名門、きらめき高校の制服を着たままラブホテル街を歩く愛は、嫌が応にも人目を集めた。

 そして、ひときわ派手な、悪く言うと趣味の悪いお城のような建物の前に着いた。

 こんな所に呼び出されて、一体自分は何をされるのか.....。

 愛は、全くといっていいほどない性知識をフル活用して、さまざまな想像をめぐらせた。

 もともと愛はネガティブ思考の持ち主なので、その想像には良くないことしな思い浮かばなかった。

 その考えがだんだんと、怖い方向にまとまりはじめてきた。

 それは愛の好きなホラー方面の怖さではなかった。想像だけなのに泣きべそをかきはじめる。

 愛はあわてて踵をかえす。

 「(か...帰ろう...)」

 駆け出そうとした愛の目の前が急に暗くなった。

 勢いあまって誰かにぶつかり、愛は倒れた。

 「あっ...す...すみません」

 愛はおそるおそる目を開けると、そこには黒服の大柄な男が立っていた。

 小柄な愛にとってはみあげるほどの大きさだ。

 男は愛に手を差しのべながら、やさしそうな声で言った。

 「美樹原...愛さんですね」

 

 やさしい口調だが、威圧的な雰囲気をかもし出す男に、愛は逃げることができずに案内された。

 お城のような建物の地下には、長い螺旋階段があった。

 そこを下りると、打ちっぱなしのコンクリートの狭い部屋があった。

 ぶっきらぼうな感じのする扉がついている。

 男は愛の前に立ち、扉を開く。

 「この中でお待ちください」

 中は薄暗い。

 「え...でも...」

 愛は戸惑った。

 「あなたの大事な写真が...公表されてもいいんですか?」

 男はやさしそうな口調だったが、その内容は愛を総毛立たせるものであった。

 ここまで来て、愛に選択権はなかった。

 男の顔色をうかがうようにしながら、おずおずとその薄暗い部屋に足を進める。

 部屋の前まで来て、やっぱり怖くなり足を止める愛。

 しかし男は無言で愛を突き飛ばすと、そのまま扉を閉める。

 「きゃあっ!?」

 愛は未知の空間に押し出され、あわてて戻ろうとするが、扉は開かない。

 ドアノブはガチャガチャというばかりだった。

 不意に暗闇の中から手が伸び、ものすごい力で愛の肩を引っ張る。

 「あっ!?」

 バランスをくずした愛は、そのまま尻餅をつく。

 暗闇からいくつもの手が伸び、愛の頭を押さえつけ、首に何かを巻きつけている。

 愛は暴れようとするが、複数の手により体を押さえつけられ、ままならない。

 やがて、愛の首になにかをまきつけた複数の手は、

 まるで何事もなかったかのように愛の体の拘束を解き、気配すらも感じさせなくなった。

 暗闇の中に、ひとりとり残された愛。

 無駄だとわかっていても、きょろきょろとあたりを見回す。

 しばらくして、愛の目の前に、光の縦筋ができる。

 その筋は、だんだんと太くなり、広がりをみせ、それは空間となって、愛の前に現れた。

 愛はまぶしさに始めは目が眩んでいたが、だんだんと自分が、ステージの上に立たされていることを知る。

 目の前には、コンサートホールのような大きな空間があり、

 そこに配置されている座席にはびっしりと人が座っている。

 観客席の上には、巨大なオーロラビジョンがあり、その画面にはステージの上にいる愛が映っている。

 驚く愛に、その観客たちは大きな拍手を送りはじめた。

 拍手の音に驚いて、愛はビクッとなる。

 チャラ...

 「えっ...」

 愛の首から、一本の鎖が伸びている。その鎖は、愛のすぐ横の柱に結びつけられている。

 「首輪...?」

 複数の手によって、愛は首輪を巻きつけられていた。

 柱と、それから延びる鎖、その鎖は愛の首輪に繋がっている。

 そう、さながら愛は犬のような状態にさせられていた。

 今、自分に起こっている出来事を、必死になって理解しようとする愛。

 そこに、場内アナウンスが鳴り響く。

 「今日のパートナーは、きらめき高校2年生、美樹原愛さんです!!」

 ひときわ大きな拍手がわきおこる。

 「それでは早速1番の方、行ってみましょう!!」

 ステージの袖から、褐色の肌の男があらわれた。タキシードを着ているが、

 その上からでも鍛え上げられた体であることが容易にわかる。

 その男は観客に向かって一礼すると、愛に近づいてきた。

 愛の思考が正常になる前に、信じられない出来事が次々と襲いかかってくる。

 男は愛の制服の襟に手をかけ、観客に見せつけるように引き裂いた。

 「きゃああああっ!!」

 男は愛の悲鳴を無視し、愛の抵抗をまるで抵抗としないほどの大きな力で、

 愛のブラ、スカート、スリップ、ショーツを何の惜しげもなくボロ布に変えていく。

 その様は、目の前の巨大なオーロラビジョンにも写しだされ、愛の恐怖を倍増させる。

 わずかな時間に力ずくで一糸まとわぬ姿にされた愛。

 恥ずかしがる時間も惜しむように、褐色の肌の男は愛を無理矢理立たせる。

 いや、持ち上げるといった方が正しいだろうか。

 男は愛を持ち上げると、愛の片足を大きくあげ、自分の肩に乗せる。

 足を大きく開かされ、愛のまだ蔭りのない部分があらわになる。

 オーロラビジョンにもその箇所がアップで写しだされる。

 羞恥も、恐怖も、混乱も、全てが同時に愛の中で発生し、言葉をあげることすらできない。

 男は十分に愛の隠すべき箇所を観客に見せつけたあと、

 ズボンからすでに大きくなったどす黒い凶器を取り出す。

 タキシードの白に、浮き彫りになるような黒。

 初めてみる、男の男根。今の愛にとっては、凶器同然だった。

 その凶器に対する感想を表情に表す暇も与えず、男は愛に凶器を突き立てる。

 メリメリと軋むような音をたてて、凶器は愛の中に力ずくで入りこんできた。

 「いやあああああ!」

 やっと表すことができた、自らの感情。それは奈落の底に突き落とされるような悲鳴であった。

 男は初めての愛にはあり余るほどの大きさを持った肉柱を、容赦なく押し進める。

 男の肉柱が、愛の中枢に近づいていくごとに、愛は押しだされるような悲鳴をあげる。

 いや、男はわざと愛に苦痛をあたえるような腰使いをし、愛の口から悲鳴が漏れるたびににやりと口元をゆるませた。

 男の、苦痛を引き出させる腰づかいにより、破瓜の血が通常では考えられないほど大量にあふれ、

 愛のふとももを伝って床に落ちる。

 その血は、返り血となって男のタキシードにも撥ねた。

 男から送りこまれる悪意に満ちた振動で、愛を繋ぐ鎖がちゃらちゃらと音をたてる。

 やがて、男の凶器が愛の中枢に当たると、男は力をこめていっきに凶器引きずり出す。

 「あうううっ!」

 そしてその余韻を感じる暇もなく、また力づくで突き立てる。

 男はなめらかでない愛の中を、力づくで出し入れする。

 男の手によって絞りだされる愛の悲鳴、その様をアップで映し出すオーロラビジョン、

 それを見守る観客.....。

 「あうっ...ううっ...あうっ...」

 愛は悲鳴のような、泣き声のような、うめき声のような声をあげる。

 愛の流した涙も、男の顔をほころばせるだけのものでしかなかった。

 大勢いる観客も狂宴が始まってからは、まるでそこにいないかのように静まりかえっている。

 愛の泣き声、鎖の鳴る音、そしてとても性交とは思えないようなゴリゴリとした音だけが響く。

 いや、性交というよりは「愛を使った自慰」といったほうがいいだろう。

 観客たちは、その音をひとつひとつを全て聞き取ろうと耳をそば立てている。

 やがて、男は表情ひとつ変えずに射精する。

 男が達したということは、愛が中枢に男の熱いほとばしりを受けてあげた悲鳴と、

 男の尻肉がビクンビクンと痙攣することで観客に伝わった。

 男は射精の余韻すら感じさせずに、長い時間、愛に苦痛を与えた凶器を愛の中から引きずりだす。

 愛の血にまみれた肉柱は、まさに愛を刺し貫いたナイフのようだった。

 そして男は、ぐったりとなった愛をまるで要らなくなった人形をゴミ捨て場に投げるかのように、愛を放りだす。

 その扱いの通り、壊れた人形のようにその場に倒れる愛。

 「あうっ!」

 投げ捨てられた愛の悲鳴も気にせず、男はその凶器についた血も拭わずにズボンの中にしまう。

 そしてステージに登場した時のように、観客に一礼した。

 その瞬間、せきをきったような大きな拍手が会場を包む。

 こんな大勢の人間の前で、見せ物のように純潔を奪われた愛。

 しかし今の愛には、小さくなって震えながら泣きじゃくることしかできなかった。

 再び、場内アナウンスが流れる。

 「では採点の前に、審査基準を御説明いたします。

  10人の審査員の皆様には、先ほどの処女喪失を10点満点で採点していただきます。

  審査基準としては、

   「屈辱的な体位であるか」

   「破瓜の瞬間、痛みを与えられたか」

   「苦痛に悶える表情をさせたか」

   「悲鳴をあげさせたか」

   「涙を多く流させたか」

   「破瓜の血を多く流させたか」

   「終了後、屈辱的な解放のしかたをしたか」

  などに重点を置いてください。

  なお、行為の際の心拍数、流された血の量、涙の量、汗の量、悲鳴の大きさなどを

  お手元のディスプレイに表示いたしますので、審査の参考にしてください」

 愛は泣きじゃくりながら、自分が流した涙を見て男が顔をほころばせた理由を知った。

 「では、お手元のタッチパネルで点数を入力してください!」

 ドラムロール音が流れる。

 「5点! 7点! 5点! 3点! 5点! 6点! 2点! 6点! 4点! 6点!」

 審査員たちの入れた点数が、オーロラビジョンに次々と表示されていく。

 「合計は、49点!」

 ドン! という音とともに、オーロラビジョンに大きく「49」と表示される。

 「あらら...2点を入れた方がいますね...Y.Tさん、どうしてですか?」

 愛の純潔を失った行為を「2点」と評価したY.Tという人物にマイクが向けられる。

 オーロラビジョンに、愛の泣きじゃくる顔がアップになって映しだされた。

 「あのですねぇ、終わったあとの解放のしかたがマズいねぇ。

  これからまだまだ続くぞ、っていう感じを残して、気をゆるめさせちゃいけない」

 コメントをするY.Tは、アイマスクをして顔こそわからないが、

 よくTVを賑わしている大物政治家の声であった。

 そのコメントの最中、オーロラビジョンはずっと愛の顔をアップで映し続けていた。

 「なるほど...では5分後に2人目の方に登場していただきます!」

 観客のざわめき。愛はずっと泣きじゃくりながら、これは夢であることを必死に祈っていた。

 

 5分が経過した。

 「では、続きまして2番の方、どうぞ!」

 拍手と共に、誰かがステージの袖から登場する。

 愛にはそれを見る気力もなかった。

 男は愛に近寄ると、縮こまっている愛の髪の毛を引っ張り、無理矢理起こした。

 「あうううっ!」

 あごを上げ、その仕打ちに顔を苦痛に歪める愛。

 「こんにちは、美樹原さん」

 その男の声は、聞き覚えがあった。

 目をあけるとそこには、面識は全くないが毎日見る顔があった。

 「お...大田くん.....」

 クラスメイトの大田膏だった。

 「ど...どうして...? どうしてあなたがこんなところに...?」

 大田は愛の問いには答えず、ただにやにやと笑うだけであった。

 

 いつのまにか用意された台に、観客に尻を向ける形で腹ばいにさせられる。もちろん、力ずくで。

 そして台の横についた輪のようなもので、愛の両手足を拘束する。

 台にはいつくばらされ、大股を開いた状態で、観客に尻を向ける愛。

 大田は愛にわざと顔を近づけ、ささやきかける。

 「ねえ、美樹原さん。君は見えないかもしれないけど、君、股おっぴろげてるから

  観客にオマンコもお尻の穴も丸見えだよ」

 それは愛の屈辱を増大させる作戦であった。その効果は覿面に現れる。

 「いやああああ! み、見ないでええええ!」

 愛は拘束された手足のままでもがく。

 かわいらしい尻が、観客の目の前でふるふると揺れる。

 愛はその行為が審査員の評価を上げているとも知らず、もがきつづける。

 その痴態を十分観客の目に晒したあと、大田は愛にのしかかるように台の上に上がった。

 愛の体制と同じように、尻を審査員に向ける。

 自慢の剛直を取り出し、自分の体で愛の大事な部分が隠れてしまわないように注意しながら、

 審査員に見せつけるようにして器用に腰を動かし、

 剛棒をムチのようにしならせて愛の大事な部分をペチペチとなぶった。

 「あ、う...あっ」

 剛棒のムチを受けるたび、それにあわせて愛は声をあげ、体をビクンビクンと震わせた。

 「入れるよ、美樹原さん、入れるよ、入れるよ〜」

 ペチペチという音と、それにあわせた愛のうめき声だけが響きわたる。

 そして十分、剛棒が愛をなぶる様を見せつけた後、

 愛には何の予告もなく、いきなり秘穴に剛棒を突きたてた。

 愛と同じような体制で見えないにもかかわらず、大田の剛棒は正確に愛を貫いた。

 剛棒は愛の気持ちを無視し、どんどんと奥に進んでいった。

 「い...いたっ...いやあああ!」

 メリメリという肉が引き裂かれるような痛み。それは、破瓜のそれと全く同じであった。

 大田は痛みにあえぐ愛の耳元で、ささやいた。

 「驚いた? 美樹原さんの処女膜は元に戻るんだよ」

 痛みのあまり返事のできない愛。この時ばかりは、大田は腰を止める。

 「美樹原さん、ウチの病院に盲腸で入院したでしょ」

 愛はハッとなった。大田総合病院.....。愛が急性盲腸炎を起こしたとき、救急車で運ばれた病院...。

 そして、大田の父親が営む病院。

 「棚からボタモチというのはこの事だね。

  パパにお願いして盲腸の手術の時、麻酔で眠ってる美樹原さんの写真を撮らせてもらったんだ」

 愛の背筋を凍らせた写真を撮った男が、いま判明した。

 「美樹原さんのオマンコ、かわいかったなぁ...今もこうして味わってるけど、想像通りのいいオマンコだ」

 そう言うと、大田は1回だけ剛直を出し入れする。

 「あうっ!」

 その出し入れにも敏感に反応して悲鳴をあげる愛。

 「でさ、お礼といってはなんなんだけど、パパにお願いして、

  いまパパが実験している細胞融合技術を利用した手術を美樹原さんに

  施してもらったんだ」

 愛の血がどんどんと引いていく。それとは対象的に、うれしそうに言う大田。

 「あっ、でもちゃんと盲腸の手術はしてもらったからね。安心していいよ。

  その手術はオマケみたいなもんかな」

 自分の知らぬ所で、自分の体に手を加えられた。何とも言えない気持ち悪さが、愛を襲う。

 「その手術はね、美樹原さんの処女膜に施させてもらったよ」

 これ以上、腰を止めていては減点対象になると思い、大田はゆっくりと腰を動かしはじめた。

 「あうっ...うっ...うっ」

 大田の剛直で肉壁がこすり上げられるたび、愛は泣き声と悲鳴とうめき声が混ざったような声をあげる。

 「その手術は細胞融合技術を利用して人間の自然治癒能力を.....

  えーっと、美樹原さんにもわかるように簡単に説明すると、

  処女膜が破られると、ケガした時と同じように回復してくれるんだ。

  それも、すごいスピードで」

 「うっ...くっ...あっ...」

 「処女膜再生手術を自動的にやってくれる感じだといえばわかりやすいかな。

  だいたい...5分くらいで美樹原さんの処女膜は完全に元通りになるよ」

 大田の腰づかいにうめきながら、愛は先ほどの休憩時間が5分であったことを思い出した。

 「で...せっかくだからウチの病院が主催してるこの大会に出てもらおうと思ってね。

  それで招待状がわりにあの写真を送ったわけ」

 大田の腰使いに揺られながら、愛の瞳からはぽろぽろと涙がこぼれた。

 「(わ...私...普通の女の子じゃ...なくなっちゃったんだ...)」

 その様子を見て、大田は言った。

 「でも、なんだか楽しんでくれてるみたいだね。

  ボクも招待した甲斐あったってもんだよ」

 「うっ...くっ...くっ」

 屈辱に震える愛。

 「おっと...無駄話してると減点されちゃう...おしゃべりはここまでね」

 大田はふんっと鼻息を鳴らすと、まるで脱穀機のような勢いで抽出を開始した。

 黒光りする大田の剛棒が、愛の中を激しく出入りしているのが観客からははっきりと見える。

 大田は力まかせに愛に体をぶつける。

 大田が愛の体に当たるたびに、パシン、パシンという音をたてた。

 「いやあああああああああっ!」

 愛は悲鳴をあげるが、大田の激しい突き上げのせいでビブラートがかかってしまう。

 大田は舌なめずりをしながら、更に愛に屈辱を与えるべく、抽出は止めずにささやきかける。

 「その首輪、気に入ってくれたかい? 家で飼ってるセントバーナードのしてたお古なんだけどさ」

 悲鳴にかき消されないよう、愛によりはっきりと言葉を伝えるべく、

 大田は愛の耳元近くまで口をもっていく。

 「犬の首輪はめられて、犬みたいに鎖に繋がれて、犬みたいに恥ずかしいとこまる出しにして、

  犬みたいな格好で犯されて...美樹原さんは犬そのものだね」

 大田は女に屈辱を与えることに関しては、卓越した才能があった。

 その証拠にその一言で愛の悲鳴は一段と大きくなっていた。

 大田の狙い通りに悲鳴をあげる愛。

 調子に乗った大田は、ただでさえ速いピストン運動をさらに加速する。

 パシン、パシンという音の間隔が、更に短くなる。

 「いくよ...そろそろ、美樹原さんの子宮に、ボクのザーメンをたっぷり出すよ!」

 「い...いや...いや...いやあああっ!」

 「ボクのザーメンは量が多くて濃いから確実に妊娠するよ!」

 「やめて...いや...あああっ!」

 「産むときはまた、ボクん家の病院でおねがいね! またオマケをつけてあげるから! ううっ!」

 とどめとばかりに大田はひときわ大きなストロークを愛にたたきこんだ。

 大田の尻肉が震えた。

 剛棒がビクン、ビクンと波打ち、観客に射精の状況をリアルタイムに伝えた。

 最後の一滴が鈴口からしぼり出されると、大田は腰を浮かして愛の中から剛棒を抜いた。

 剛棒が抜けた瞬間、ぱくっと愛の秘穴が閉じた。

 大田は立ちあがり、拘束されて動けない愛の顔を、審査員に見せつけるように踏みにじり、その上でガッツポーズをとった。

 踏みつけられて歪んだ愛の顔が、オーロラビジョンに大きく映し出される。

 大田に顔を踏みつけられながら、愛の意識はだんだんと遠くなっていく。

 愛にとってはまるで、遠くで聞こえているかのように、アナウンスが入る。

 「では、点数いってみましょう!! おおっと、10点、10点、10点、これは高得点だー!!」

 大田の陵辱の点数が発表される前に、愛は、意識を失った。

 愛の意識が失われても、大田は踏みつけるのをやめなかった。

 

 5分だけの休憩をはさんで何度も何度も、愛は純潔を奪われる。

 気を失っても、更なる乱暴な手段により、力づくで意識を取り戻させられた。

 愛の純潔を奪う男たちは、皆、愛の気持ちなど考えない。

 いかに苦痛を与え、いかに多くの涙を愛から絞り出すかを競っているのだから当然といえば当然である。

 だが、男たちの半分くらいの体しかない華奢な少女にはあまりにも過酷な仕打ちの連続であった。

 男たちはより屈辱的な体位で、結合部分を観客に見せつけるようにして愛を犯した。

 挿入のたび、愛は悲鳴をしぼり出された。

 そして全ての男たちが、愛の子宮に射精した。

 また射精が終わると、より陵辱感を増す方法で、愛を解放した。

 ある者は破瓜の血にまみれた剛直を愛の口で綺麗にさせた。

 ある者は倒れた愛につばを吐きかけた。

 ある者は髪をつかんで引きずり回した。

 ある者は倒れた愛に小便を浴びせた。

 その行為ひとつひとつが、愛を地獄の底につき落とした。

 破瓜の血、愛の涙、そして男たちの精液、ありとあらゆる種類の体液がこぼれ落ち、

 床にベトベトとしたピンク色のたまりをつくった。

 愛は陵辱のたびに、悲鳴をあげ、泣き叫び、助けを呼んだ。

 しかし、その全身全霊の叫びも、審査の対象でしかなかった。

 愛の目の前で、陵辱の行為に点数がつけられ、審査員が勝手なことを言った。

 愛の気持ちなど、考えてくれる人間はこの空間にはひとりも存在しなかった。

 愛はこの日何度も、死んでしまいたいと思った。

 

 . . . . .

 

 「それ以来、君の親友、美樹原愛がボクの言うことをなんでも聞いてくれるようになったってわけ」

 大田は詩織の尻の穴を犯しながら、背後からささやきかけた。

 先ほどまで詩織の処女喪失の瞬間を映し出していたブラウン管には、詩織の腸壁が鮮明に映しだされている。

 「でもね、誤解しないでほしいな。あのときは泣き叫んでばっかりだったけど、」

  今では処女膜破られるたびにイクんだぜ、あいつ」

 悪びれる様子もなく言い、ブラウン管に視線を移す大田。

 不意に、詩織を責めあげていた腰を止める。

 「ほら、おまえら見てみろよ、我がきらめき高校のアイドル、藤崎詩織の腸壁にこびりついた宿便だぞ」

 大田は器用に腰を動かしながら、性器についた内視鏡で宿便をアップで捉える。

 「うわ...すげえ...詩織ちゃんのウンコだよ...」

 「詩織ちゃんみたいな女の子でもウンコするんだ...」

 「カワイイ顔に似合わない汚ねえウンコだぜ...」

 男たちは口々に詩織の宿便の感想を述べる。

 詩織自身ももう枯れていたと思っていた涙が、自然とこぼれ落ちる。

 大田は全員が詩織の宿便に対して感想を浴びせかけたことを確認すると、

 止まっていた太いものを、再び詩織の尻穴の奥に向かっておしすすめる。

 「あうう...あう...ううっ」

 尻穴に抽出されるたび、意識しないのに声がしぼり出される。

 「なに? 詩織も参加したかった? 残念だなぁ、もっと早く言ってくれれば」

 大田は詩織のうめき声を勝手に解釈しながら、腰を突き入れていた。

 

 

 


解説

 仕事先の昼休みにヒマだったので書きました。

 しかしそんな所でエロ小説描くなよ俺。

 相変わらず表現がへっぽこで嫌になりますが、まあいいか。

 

 これは大病院の院長の息子、大田膏の策謀によって、

 次々とヒロインたちの純潔が散らされていくお話です。

 お話を進めながら次の被害者は考えていますが、

 別に登場キャラクター全員をその対象にするつもりはないので、

 もしリクエストがあるならば連載が終わる前に掲示板にて御一報ください。

 その際には希望するシチュエーションを書き添えていただけるとイマジネーションが刺激され、

 大変ありがたいのでもしあるならばお願いいたします。

 


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