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医用蛭09 第1部 野に咲く向日葵
コギト=エラムス/文


 パシッ。

 詩織の顔が横に振れる。

 未緒は、そのまま詩織に背中を向けて駆け出す。

 「如月さん...」

 力のない未緒のビンタは痛くなかった。

 いや、詩織にとっては、痛かったほうが良かった。

 詩織の心は、まるで無数の針に刺されたように、チクチクと痛んだ。

 

 タン、トトン、タン...

 真夜中の体育館に響く、軽快な振動音。

 そこには、一心に踊る詩織の姿があった。

 詩織の手の中にあるリボンは、詩織の動きにあわせていっしょに楽しそうにくるくると回る。

 嫌なこと、忘れたいことがあった時、詩織はいつも体育館で新体操を踊った。

 運動神経抜群の詩織は、新体操部には所属していないものの、たまに大会などで助っ人を頼まれたりしていた。

 そのかわり、いつでも自由に体育館を使っていいという許しを得ていた。

 こうして踊っていると、大田の陵辱もほんのひとときだが忘れられる。

 詩織はいつもより真剣に、体操に取り組んだ。

 

 物陰から、その姿を見る男がひとり。

 大田であった。

 「そんな平凡な技じゃ...8.80ってところかな」

 詩織のリボンを見て、ボソリとつぶやく。

 大田の視線を知らずに、一心不乱にリボンを振る詩織の姿に、大田の嗜虐の心が首をもたげた。

 

 やがて詩織のリボンはフィニッシュを迎える。

 床でポーズをとったまま、しばらく動かない詩織。

 その姿は花に止まり、羽根を休める蝶のようだった。

 

 不意に、体育館に拍手の音が響く。

 蝶は、その音の方を見る。

 「大田くん...」

 詩織の顔が強張る。

 「たいしたもんだ。だが、もう少しオリジナリティがないと0.4ボーナスはあげられないな」

 個人の新体操競技は、基本の持ち点が9.6点で、特に優れた技に対しては0.4点のボーナスが与えられる。

 

 風呂場での出来事、そして、未緒との出来事。

 詩織の心は、更に大田から離れてしまったようだ。

 詩織の警戒する表情から、それが見てとれる。

 

 床に座ったままの詩織に、大田はレオタードを投げる。

 そのレオタードはぱさりと詩織のひざ元に落ちる。

 「今度は、それを着てもう一度やってみてくれないか」

 「えっ...」

 表情が曇る。

 レオタードの肩紐を持ち、何か仕掛けがしてないか注意深く確認する詩織。

 その違いは、すぐにわかった。

 デザインこそ同じものの、生地は薄く、胸あてや股あてがない。

 これを着たらどんな姿になるのか...詩織は想像して背筋に悪寒が走る。

 そのレオタードを胸できゅっと抱きしめる。

 「ど...どうしてこんなものを着なくちゃいけないの?」

 詩織は唇を固く結び、悲しそうな目をする。

 少し突ついてやれば今にも泣き出しそうなその表情。

 切羽つまった女の顔は、いつ見てもいい。

 大田は、そう思っていた。

 少しの間、その表情を楽しんだあと、大田は詩織に向かって駆けた。

 次の瞬間、詩織の視界を大きな影が覆う。

 「あっ...きゃあっ!」

 飛びこんできた大田。

 そしてその勢いで詩織を押し倒し、馬乗りになる。

 「やっ、やだっ!」

 両手を床に押さえつけられる。

 首を左右に振って必死に抵抗しようとする詩織。

 「...おい!」

 詩織の両手を押さえつけたまま、体育館の入り口に向かって声をかける。

 その視線の先には、汚らしい作業着を着た中年男が立っていた。

 「エッヘッヘッヘッヘッ...」

 男は嫌らしい笑いを浮かべながら、自らのイチモツをごしごしとしごきあげていた。

 「きゃあああっ!」

 その姿に思わず顔をそらす詩織。

 「アイツはな、この学校の用務員なんだ。いつも、詩織が夜中に新体操してる姿をこっそり見てチンポをしごいてたんだと」

 その一言に、詩織の震えが一層大きくなる。

 いままで何度かこの体育館で1人で踊ったことがあった。

 その度に自分の知らないところで自分の姿を見て、自慰にふける人間がいたとは。

 そう考えるだけで詩織の体温は確実に下がった。

 「あのオッサンとボクにサンドイッチにされて犯されるか、そのレオタードを着るか、好きなほうを選択していいよ」

 相変わらず体育館の入り口の方からは、ごしごしという音が聞こえてくる。

 詩織の冷静さを失わせてしまうような、その音。

 用務員のすりあげる音におびえた表情の詩織に、大田は言う。

 「レオタードを着た場合は、あのオッサンを詩織の目の前からいなくならせてやってもいい」

 ちょっと真面目な表情で、大田はつけくわえた。

 その祈るような視線に、詩織は気づかない。

 「くっ...」

 詩織は悔しそうに唇を噛む。

 いつものように、詩織にとっては選択権のない選択肢。

 ただひとつ違ったのは、大田の気持ち。

 もし詩織が用務員に犯される選択をした場合、大田はそれをさせなかっただろう。

 大田は詩織がレオタードを着る選択をすることがわかってはいたものの、心の中で祈っていた。

 しかし、詩織は大田の気持ちには気づかないでいた。

 

 用具室からパイプ椅子を持ってきて、それに座りながら詩織を待つ大田。

 しばらくして、体育館の入り口から顔だけを出し、きょろきょろとあたりを確認する詩織。

 「大丈夫だ。ボク以外は誰もいないよ」

 その言葉は真実だった。あの用務員には、用務員室から一歩も出るなと言い含めてある。

 しかしその言葉を無視するかのように、詩織は用心深くあたりを見まわす。

 

 やがてゆっくりと、詩織は体育館の中央に歩いていく。

 大田の渡したレオタードは、まるで詩織のために作られたかのようにピッタリだった。

 首筋から肩にかけて見える素肌。

 薄い布をまとっているが、詩織の身体のラインははっきりと浮かびあがっていた。

 薄いレオタードの生地は詩織の形の良い胸をはっきりとわからせ、

 ふたつのふくらみの上にある小さな突起もはっきりと視認できる。

 その下のしなやかなくびれた女性的な腰の線。

 乳房にまけないほど理想的なヒップライン。

 そこからのびる引き締まっているがやわらかそうな白い脚。

 キュッと締った足首。

 まったく贅肉のない、だが筋肉質ではなく、ひきしまっているというより、やわらかなあたたかみを感じさせるその身体。

 まだ未成熟な身体でありつつも、詩織の身体はほぼ完璧に近かった。

 その姿を、大田はカメラを構えながら追った。

 

 体育館の中央まで辿りついた詩織は、大田の視線を気にしないようにしがら、ふたたびリボンをピッとかざし、踊りはじめた。

 しなやかな身体が、床のたん、ととん、という音とともに跳ねあがる。

 まるで蝶が水面でふわふわと漂うような、重さを感じさせない軽快さ。

 跳ねるたびに豊かな乳房が、ぷるん、ぷるんと揺れた。

 

 小一時間が経過した。

 すでに汗で今まで以上にぴったりと貼りついたレオタードに、包んだ肌が透けて見え始める。

 乳房にあるピンク色の小粒も、くっきりと浮かび上がっている。

 詩織はそのことに気づかず、大田の目の前でくいっと脚を持ち上げた。

 そのしなやかな脚から、ひかえめなアンダーヘアーが見える。

 なだらかな恥丘にレオタードの布がぴったりと張り付き、その奥にある割れ目を浮かび上がらせていた。

 もはやレオタードは汗で透け、詩織は全裸で踊っているも同然だった。

 詩織の顔が、だんだんと上気してくる。

 身体を動かしているせいだけではない。胸あてのないレオタードの生地に直接乳首が触れているため、こすれているのだ。

 そしてその表情が、だんだんと恥じらいを帯びてくる。

 大田はファインダーから視線を外す。

 こんなカメラ越しではなく、直に見てみたいと思ったからだ。

 

 一瞬、見とれてしまった自分に気づく。

 

 「(馬鹿な...アイツはもうボクの物じゃないか...)」

 しなやかな身体が、大田の前で無邪気に跳ねる、そしてその後を、羽根のようにリボンがついてくる。

 

 「(この前なんて、ボクのモノをねじ込まれてヒィヒィよがらせてやったじゃないか...)」

 跳ねるたびにふわりとなく髪の間から、白いうなじが時折見える。

 

 「(あれだけ汚してやったのに...どうして...)」

 キラキラと光り、落ちる汗はまるで妖精の燐粉...さながらフェアリーダストのようであった。

 

 「(どうして...こんなにムラムラくるんだ...)」

 目の前で踊る詩織は、まるで誰の手にも触れられたことのないほど、美しく輝いていた。

 大田のあれほどの陵辱が嘘であるかのように。

 

 「(くっ...ボクの物なのに...)」

 世の中の穢れとはまったく無縁の存在かに思われるほど、その肢体は美しく跳ねた。

 汗で透けたレオタードに気づかず、全裸同然でも夢中になって踊るその姿は、より一層美しさをかもし出している。

 

 たまらなくなった大田は、ビデオカメラを投げ捨て、詩織に突進する。

 「えっ...きゃあっ!」

 その勢いに再び詩織は床に押し倒される。

 大田は詩織の頭をぶつけないように、詩織の後頭部に手を回す。

 大田のさりげないカバーにより、固い体育館の床にも何の痛みも感じずに押し倒される詩織。

 だがそのカバーにも気づかない。

 

 「し...詩織っ! 詩織っ!!」

 まるで初めて詩織を抱くかのように、力いっぱい抱きしめる。

 詩織の細い腰を折るような勢いで、ぎゅっと抱き寄せる。

 詩織の白い首筋に顔をうずめ、その匂いを嗅ぎながらうなじに舌を這わせる。

 「あ...っつ!」

 詩織はぴくんと反応し、あごを上げる。

 大田の鼻腔をふわりとくすぐる、甘酸っぱい匂いの詩織の汗。

 男の汗とは違い、まるでフルーツのようなみずみずしい詩織の汗。

 詩織の汗をまるで砂漠のオアシスの水を求めるかのように、一滴もこぼさないように舐めとろうとする。

 ずずっ、ずずっとその汗をすすりあげる。

 「あっ...やっ...大田くんっ!」

 いつもと違う、冷静さを欠いた猛獣のような大田に、詩織は戸惑い、大田の顔を引き離そうとする。

 その舌はやがて詩織の顔を、ぺろぺろと舐めはじめた。

 「あっ...やだっ! やだあ!」

 顔を這いまわる舌の嫌悪感に、思わず叫ぶ。

 

 額から落ちようとする汗を、キスするような形でずるずると吸い上げる。

 

 詩織の閉じられた目に綺麗に揃った睫毛を、1本1本、慈しむように舐める。

 そしてそのまま、閉じられた瞼のをべろりと舐める。

 

 ひたすら我が物顔で顔を蹂躙するその舌に、

 「やっ...あっ...やっ」

 と弱々しくうめいて震えることしかできない詩織。

 

 鼻の頭に水滴となった汗を、鼻をぱくっと口に含み、ずるっと一気に吸い上げる。

 

 頬を、犬のようにすみずみまでぺろぺろと舐め尽くす。

 

 あごから垂れようとしていた汗も、詩織の小さなあごをぱくりと咥えて、逃すことなくすすりあげる。

 

 詩織の顔の唇以外を全て舐めつくし、ふっと顔を上げる大田。

 汗のかわりに今度は、大田の唾液でべとべとになった詩織の端正な顔。

 そしてまとまりなく床に広がった、汗でしっとりと濡れたサラサラのロングヘアー。

 「いやあ...」

 弱々しくうめく詩織。

 その戸惑った表情。そして水を張ったように潤んだ瞳に映る、大田の顔。

 

 「くっ!」

 再びたまらなくなり、詩織の胸に顔をうずめる。

 「ああっ!」

 大田が顔を押しつけたため、詩織の胸はその力だけの弾力をもって、大田の顔を迎え入れる。。

 もう何度も汚したはずなのに、瑞々しい詩織の乳房。

 大田はレオタードの上から夢中になって舌を這わせた。

 「あっ...やんっ!」

 レオタードに染みこんだ汗を吸い取り、そしてかわりに同じ量の唾液を染みこませる。

 生地の薄いレオタードは素肌と同じくらいの刺激を、詩織に与えた。

 レオタードの生地ごと、乳首をべろんと舐め、そして歯を立てる。

 こりっ

 「あうっ!」

 乳房の形をなぞるように、乳房のまわりに舌をつつっと這わせる。

 「あっ...はああっ...」

 

 大田の舌はすみずみまで舐めまわしながら、下へと下がっていく。

 ヘソは、生まれた瞬間から不用になるという。

 詩織の綺麗な楕円のそのくぼみは、可憐さを引き立たせるように小さく震えていた。

 こんな美しいものが、不用であるはずがない。

 大田はレオタードごしであることも構わず、へその奥まで貪るように舌を挿入する。

 「あ...そんな所に舌入れちゃだめっ!」

 びくんと身体を震わせながら、詩織は叫ぶ。

 大田の顔を引き離そうとするが、まるで強力な磁石にでもくっついているかのように、びくともしなかった。

 ぺろぺろ、ずるずると音をたてて、いいように詩織のへその味を堪能する大田。

 その音に、詩織は時折ぴくんと反応する。

 「やっ...はっ...はっ...やあんっ!」

 

 下腹部に舌が到達する前に、大田はやっと詩織の身体から顔を離す。

 詩織をうつ伏せに寝かせ、背中にしたを這わせる。

 「ああっ...っ!」

 つつっ、と筋をつくるように、詩織の背中に舌が這う。

 それにあわせ、詩織はぞくぞくと震え、背筋を反らせる。

 

 両手を広げさせ、脇の下まで舌を這わせる。

 「やっ...」

 舌が触れると詩織はくすぐったそうに身体をよじらせるが、押さえつけたまま舐めているうちに、だんだんと鼻にかかった色っぽい声をあげはじめた。

 「あっ...くふっ」

 

 舌はそのまま詩織の白桃のようなヒップにまで到達した。

 やわらかい舌で舐め上げると、それと同じくらいの柔らかさを舌に返した。

 大田はまるで本物の桃にむしゃぶりつくように、詩織の尻の肉を夢中になって口に含んだ。

 はむっ、はむっ、と鼻から吐息をもらしながら、その桃を味わいつくそうとする。

 「や...やあっ、そんなとこ...食べないでえっ」

 詩織は身体をよじらせる。しかしその度に形のよいヒップはふるふるとふるえ、より大田を扇情するだけであった。

 「あうっ...くうううっ!」

 

 再び詩織をあおむけにすると、詩織の足首を掴んで、ぐいっと前に押し倒す。

 「あっ!」

 新体操で柔らかくなっていた詩織の脚は、何の苦もなく足の指先を床につける。

 俗に言う「まんぐり返し」の体勢だ。

 「や...やだあ! こんな格好!! ...あっ!」

 暴れようとする詩織を、レオタードごしに花弁に舌を這わせることで黙らせる。

 

 人差し指の関節をきゅっと噛みしめ、声をあげないように必死にこらえる。

 眉毛を八の字にし、眉間にしわを寄せ、戸惑った表情の詩織。口元には、声をこらえるための指。

 その姿は、たまらなく色っぽかった。

 

 詩織を黙らせると、今度は恥骨のあたりにじらすように舌を這わせた。

 てっきり中枢を刺激されるかと思って身体を強張らせていた詩織。

 「ううっ...」

 じんじんと疼く中枢の外側をじらすように舐められ、苦しそうなうめき声をあげる。

 つんっ

 詩織のクリトリスに、大田の舌が一瞬触れた。

 「あんっ!」

 思わず悲鳴のような声をあげ、身体をびくんと震わせる詩織。

 つんっ

 再び一瞬だけ、舌が触れる。

 「くんっ!」

 またもや意識しない声をあげ、身体を震わせてしまう。

 大田の舌が触れるたびに、詩織の身体はスイッチが入ったように、びくん、びくんと震えた。

 自分の全く意識しない身体の反応に、詩織は戸惑った。

 大田はしばらくそのスイッチを舌でいじり、詩織の震える様を楽しんだ。

 

 詩織のレオタードの股のあたりを横にずらす。

 「あっ...」

 そこから現れた翳りは、明らかに汗とは違う液体をたたえていた。

 まるで蜜の壷のように、しっとりとした液をたたえる詩織の秘裂。

 そこに舌を挿入し、夢中になって蜜を舐め取る。

 ずずっ、ずずっという音が、詩織の股間から響く。

 「だめっ! あっ! はんっ!」

 ずるずると吸い上げるたびに、詩織は覿面に反応する。

 その蜜壷の蜜を、全て吸い上げるかのような勢いで、大田はすすり上げた。

 

 もう何度も貫いているというのに、先ほどあれだけ蜜壷をすすり上げてたというのに、

 詩織の秘裂はまるで処女のようにぴったりと閉じている。

 まるで、大田を拒むように。

 大田はそのピンク色に濡光るひだを指でぱっくりと押し開く。

 「あ...」

 「いくぞ、詩織っ!」

 両足を肩にのせ、詩織の返事をまたずに押し開いた花弁に剛直を押しこむ。

 「あふっ!」

 詩織の花弁を割り裂くようにして入っていく大田の剛直。

 我を忘れ、ひたすら腰を動かす。

 冷静さを欠くあまり、童貞のような単調なピストン運動になっている。

 しかし、一度大田によって絶頂を味あわされた詩織の身体は、単調なピストン運動にも覿面に反応を見せた。

 「あっあっあっあっああん!」

 大田の突き上げにあわせ、男の耳に心地よい嬌声をあげる。

 

 普段は抽出の際には、羞恥心をあおるため女性と肌を重ねない大田だったが、この時は違った。

 大田の剛直はもう詩織の奥まで届いているにも関わらず、大田はより詩織の奥深くまで挿入しようと、

 詩織を抱きしめながら後頭部を押さえつけ、引き寄せるようにして剛直をより深く挿入する。

 詩織の足を肩に乗せたまま抱きしめようとするので、詩織の身体は腰から二つに折り曲げられてしまう。

 身体を折り曲げらた形で、のしかかってきた大田の突き上げをまともに受ける詩織。

 それでもなお詩織の奥深くまで挿入しようとするため、ずんっ、ずんっといつもよりも力強い突き上げが、詩織の子宮を襲う。

 「やっ、だっ、だめっ!」

 もうこれ以上は挿入できないとわかっていても、大田は貪欲に詩織を求めた。

 「だ、だめっ! 壊れちゃううっ!」

 詩織の哀願を無視して、力強いピストンを打ち据える。

 あまりの力強いピストンのあまり、突き上げのたびに詩織はずずっ、ずずっと少しづつ上にずれていった。

 しかし、大田もそれにあわせて追いうちをかけるように突き入れる。

 大田のピストンのたび、ふたりの体はだんだんと体育館の端に向かって移動していった。

 「あっ、くんっ! あっ、あくんっ! あっ、ふんっ!」

 声を必死にこらえようとしているが、無理な体勢と激しい突き上げのために無理矢理あえぎ声をしぼり出されてしまう。

 詩織の後ろ頭と細い腰をしっかりと抱きしめ、大田は抽出を繰り返した。

 後ろから見ると、大田の太い剛直が床に組み敷かれた詩織の花弁に、どすどすと突き刺さっている。

 両足を持ち上げられているので、その出入りする様は後ろから丸見えだった。

 大田の突き上げのたび、詩織の形のよいヒップは床に無理矢理押し付けられ、。

 出し入れのたび、ジュプッ、ジュプッと音をたてて泡沫が詩織の花弁から飛び散り、床にぽたぽたとこぼれる。

 

 「くっ、くっ! い、いくぞ詩織っ!!」

 いつにない真剣な表情で、大田は言う。

 「あっ...だっ...だめえっ! 出さないでっ!」

 詩織は眉間にしわをよせ、悶えながらも必死にいやいやをする。

 「うくっ!」

 次の瞬間、詩織の華奢な身体が折れそうなくらい力いっぱい抱きしめられる。

 大田の剛直がどくん、どくんと脈動し、その鈴口からは大量の精液が詩織の中に送りこまれていく。

 精液が尿道を通過するたび、大田は身体がぶるぶると震える。

 まるで一週間分の精液を出し尽くすかのように、大田の射精は長く続いた。

 「あっ...うふぅっ...くんっ」

 射精のたびに、詩織もかわいらしい嬌声をあげて、ぴくんぴくんと反応する。

 

 この女は、絶対に逃さない。絶対に。大田は、改めて決意を固めた。

 射精が終わっても、しばらく詩織を組み敷いたままで、その表情を楽しんだ。

 

 

 


解説

 「医用蛭08」の続きです。

 KAPERA(カペラ)様のリクエストの「体育館でレオタードH」です。

 

 一応「レオタード」「体の線」「汗」をキーワードに書いてみました。

 「医用蛭08」ほどの嫌らしさが出せるようにやってみたんですが、いまいちですね。

 実は普段は行数が多くなるため削除してしまうような細部の表現や描写も、今回あえて残しました(でも少しだけ)。

 

 さて、この「医用蛭」にもサブタイトルがつきました。

 ちょっと高級ぶってみたかったんです。

 「第1部」とありますが、次の「医用蛭10」で第1部は終わりです。

 


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