「よし.....”ほのか”、乗馬の時間だよ.....」
小さく震える”子馬”を見下ろしながら、男は言った。
「お.....おひはま...?」
ほのかは震える声で、今までとは態度の違う男に問いかけた。
轡[くつわ]のせいで、言葉が言葉にならない。
ほのかを見下ろす男の視線は、あきらかに人間に対して向けられたものではなかった。
「さっさと四つんばいになるんだ!」
男は畜生を見下ろす視線で、手にしたムチを振りおろした。
びしっ!
「ひぐっ!」
ムチが一閃すると、ほのかの尻にまたひとつ赤く、痛々しいミミズ腫れの跡が残った。
男が手にしているのは本物の乗馬用のムチだ。
本来は肉厚な馬の尻に対して振りおろされるもので、
人間の、ましてや華奢であるほのかの身体には過酷すぎるほどの激痛を与えていた。
自分を人間として見ていない...ほのかはそう悟った。
今、自分に出来るのは男の機嫌を損ねないようにすることだけだ。
「うぅっ...うっ...」
ゆっくりと身体を起こし、四つんばいになるほのか。
「よし、いい子だ」
男は満足そうに言いながら、四つんばいになったほのかの背中をまたぎ、そのまま腰をおろした。
ずしっ
「ん...!」
ずっしりとした重さが、ほのかの背中にのしかかる。
初老の男はスマートな身体つきをしているが、ほのかより体重があることは明白だ。
「じゃあ行くよ、”ほのか”」
男は手綱を手に取った。その手綱はほのかの口にはめられている轡へと繋がっている。
「んぐううう!」
手綱を引っ張られ、そのままかくんと首を上にあげさせられるほのか。
それは手綱を引かれた馬のいななきにも似ていた。
「...足で合図をしたら、歩きだすんだ、いいね?」
手綱を引っ張っぱり、ほのかの顔を上にあげさせたまま、耳元で囁く。
動かない頭を少しだけ動かして、ほのかはこくこくと頷く。
「ハイッ!」
男は威勢よく叫び、乗馬用の靴のかかとで思いきりほのかの脇腹を蹴りあげる。
どすっ
「んぐぅ!」
少女のほっそりとした腰、その脇腹に鈍い痛みが走る。
だが、少女は痛みをこらえ、男を背中に乗せたままゆっくりと歩きだす。
歩きださなければ、その脇腹に走る痛みの数倍の痛みをもつムチが振りおろされるからだ。
ほのかの手ががくがくと震える。気を抜けば、男の重みでくずれ落ちてしまいそうになる。
不意に、くいくいと手綱が引かれる。
乗馬をしているほのかにはこの手綱の合図の意味がすぐにわかった。
男は何も言わないが、「左に曲がれ」と言っているのだ。
ほのかは気をしっかりと保ちながら、震える手足をつかって左に方向を変える。
いままでは合図を送る立場だったのに、今では合図を送られ、それに従わざるをえない立場となっている。
なんとも言えない惨めな気持ちがほのかの身体を支配する。
そんなほのかの気持ちを知ってか知らずか、男は無言でほのかの上に乗っている。
時折、手綱でほのかに行き先を指示しながら。
そうしてしばらくの間、ほのかは馬となって、男を乗せて歩いた。
だんだんと、疲労でほのかの呼吸が荒くなってくる。
轡をはめられているせいで、呼吸もうぅ、うぅといううめき声のようになる。
「うぅ...ふぅ...ううぅ」
泣きはらした瞳は真っ赤に充血し、轡のせいでだらしなく涎がぽたぽたとあごから垂れている。
涙や涎でべたべたになったその顔、男を乗せ、うめき声をあげるほのかは、まさに畜生そのものだった。
端正だった顔をくしゃくしゃにして、男に従う美畜。
不意に、手綱が引かれる。
がくんと首を上にもたげるほのか。
これは、止まれという合図だ。
「ふぐうううう!」
轡を引かれ、声にならない悲鳴をあげさせられる。
ぱっと手綱が離され、がっくりと力が抜けたように頭をうなだれるほのか。
「ふぅ...ふぅ...ふうぅ...」
小さな肩を上下させ、呼吸を整えている。
「休んでる暇はないよ、”ほのか”」
男は耳元で囁きかける。この美畜を許す気はまだないようだ。
「次に合図したら走りだすんだ」
その美畜をさらに貶めるように、囁く。
「もふ...ゆるひて...」
ほのかは肩で息をしながら、男に哀願する。
「もう、許して」と言っているのだが、轡のせいで言葉にならない。
「ハイッ!」
男は叫んだ後、後ろ手でムチを振りおろした。
バシッ!
全身が総毛立つような痛みがほのかを襲う。
「はぐうううう!」
美畜は主人の機嫌を損ねないよう、痛みを必死にこらえながら健気に前足を出した。
だが、美畜の力も限界で、そのままがくんと前に突っ伏すように倒れてしまった。
前のめりになるほのか。だが、男は背中から降りようとせず、
「どうした! ”ほのか”! さっさと立って走りだすんだ!」
びしっ!!
「ひぐぅ!!」
痛みのあまり、びくんとほのかの身体が一瞬跳ねる。
もちろん美畜は主人に言われるまでもなく、折れそうなほど華奢な身体を懸命に動かそうとしている。
「ん...うぅ〜ぅ」
轡をくいしばり、両手に力をこめ持ち上げようとする。
だが、限界を超えた肉体はもう言うことを聞いてくれない。
「そらっ!」
びしっ!
「あぐううっ!!」
「どうした! ほら!」
ばしっ!
「ひぐっ!!」
「何をやっている!」
びしっ!
「はぐぅ!」
堪えがたい痛み、身体をよじらせて逃れようとするほのか。
だが、男にのしかかられているため、身体をくねらせるだけに終わってしまう。
ふるふると震えるほのかの腫れた尻は、あまりにも官能的だった。
「立たないか!!」
ぴしっ!
「ひぃい!」
「立て! 立つんだ! ”ほのか”!」
ばしっ!
「ひぐん!」
「立てっ!!」
びしっ!
「んぐうぅ!」
男の容赦ないムチが、ほのかの尻に振りおろされる。
主人の理不尽な暴力にも、美畜は健気に堪えた。
数えきれないほどのムチを受け、もう尻の感覚がなくなってきている。
「うぐぅ...ふうぅ..ふううぅ」
脳がしびれるような感覚。
逃れられない痛みに、脳がカッカと熱くなっていく、そんな感覚。
「まったく...役たたずな馬だ...」
男はやれやれといった様子で、手でほのかの尻をぽんと叩いた。
くちゅんっ...
男の手に残る、水っぽい感触。
「!?」
男は自らの手を見つめる。
そこには、男のはめる手袋に付着した、ほのかの愛液が。
「......」
そのとろとろとした蜜を見て、男はおかしそうに笑った。
「ははは、だんだんとぶたれるのが気持ちよくなってきたのかい!?」
ほのかは答えない。いや、答えられないのだ。
男のムチから逃れられないと思い、絶望に打ちひしがれたその瞬間から、
尻に走る激痛がだんだんと鈍い痛みにかわり、それに比例するかのごとく脳がとろけるくらいに熱くなってきたのだ。
少女の絶望は、苦痛を快楽に変えようとしているのだ。
「どうした!? 馬のムチで馬みたいにぶたれて気持ちいいんだろ!?」
答えないほのかをムチで打ち据えた。
ばしっ! びしっ! ばしっ! ばしっ! ばしっ!
今度は、休む間も与えぬほど連続に。
「あぐぅ! ふううぅ! ううん! あううん! ひぐぅ!」
悲鳴の中にも、明らかに官能にむせぶ喘ぎ声が混じっているのがわかる。
すでにほのかの肉体は、ムチの一撃をとろけるような愛撫として受け取っていた。
尻が痛めつけられるたび、そこから電気のような快感が背筋を伝い、全身に広がる。
打ち据えられるたびに花弁から分泌された蜜が、勢いよく飛び散る。
「この雌馬め! ムチでぶたれて喜ぶ変態雌馬め!」
男は更に勢いを増して、ムチを振りつづけた。
びしっ!ばしっ!びしっ!びしっ!ばしっ!ばしっ!びしっ!
肉を打たれる乾いた音が、誰もいない牧場に響きわたる。
さんさんと照らされる太陽、そよそよと吹く心地よい風。
さわやかな風景にはまるで似合わない、男と女の行為。
緑の広がる牧場のまっただ中で、ほのかはひたすら男に打ち据えられていた。
「んぐぅ! あふうぅ! ふうん! うううんっ!」
やがて、ほのかのうめき声が鼻にかかったものとなってくる。
「イクのか? イクのか? ムチでぶたれてイクのか!? この変態め!!」
男はばっと、大きく手を振りかざすと、渾身の力をこめて美畜に一撃を加えた。
ばしいいいっ!
「うっ...ふぅ...うふううううんっ!」
その一撃を受け、背筋をがくがくと痙攣させるほのか。
ぶしゅっと水が吹き出るような音をたてて、少女の花弁からは大量の愛液が放出される。
遂に、少女は男のムチによって絶頂を迎えさせられたのだ。
男は少し乱れた服装を整えながら、自らの加虐によって昇天した美畜を満足そうに見下ろす。
それだけでは満足できなかったのか、ふぅふぅと肩で息をするほのかの髪の毛を乱暴につかみ、自分の方を向かせた。
「ふぐぅ...」
髪をつかまれ、力ないうめき声をあげるほのか。
その顔は上気し、頬は官能の桜色に染まっている。
真っ赤に充血した瞳からは官能にむせぶ涙をあふれさせ、筋となって垂れおちている。
小さなふたつの鼻の穴からは、むせび泣くあまり、拭うこともわすれた鼻水がだらしなく垂れ、
口にも入らんばかりに筋となっている。
その口は轡のせいでしまりがなく開き、よだれをだらだらとこぼしている。
汚れを知らない清純な少女を地べたに這いつくばらせ、心まで貶める行為。
清楚な少女が自分にだけ見せる、恍惚とした獣の表情、まさに、自分の家畜にした征服感。
「ふん...」
軽蔑するように鼻で笑うと、男はほのかの前髪を離した。
「...こんな人を乗せるよりも、ぶたれて喜ぶ雌馬など...」
男の言葉は吐きすてるような言葉を、ほのかはぼんやりとした意識の中で聞いていた。
. . . . .
「お...おじさま? 何をするの?」
やっと轡としっぽを外されたほのかは、自由になった口で不安そうに聞いた。
木箱に上半身をあずけるようにうつぶせに寝かされ、両手を後ろに組むような形で縛られた。
ぶらんと箱のへりから下がるきれいな脚は、つっかえ棒のようなものを入れられ、
大きく開かされていた。つっかえ棒の両端に足首を縛りつけられているので、
もうほのかは自分の意思で足を閉じることができない。
男は準備を終えると、真っ赤に腫れあがったほのかの尻をすべすべと撫でながら言った。
「今度は、種馬を相手にするんだ...」
男の一言に、ほのかの顔はさっと青くなった。
「ま...まさか...」
信じられないような表情で男を見る。
ぶるる...といういななきが背後から聞こえた。
首だけ動かして、その方を見ると、馬たちが列をなしてこちらに歩いてきていた。
ゆっくりと、ほのかの周りを囲むようにして集まってくる。
馬たちの瞳はどれもぎらぎらと妖しい光を放っており、先ほどのほのかのようにだらしなく涎をたらしている。
「ひ...っ!」
そのまさに、獣のような視線にほのかはぞっとなった。
「ほら、見てごらん、みんな”ほのか”と交尾がしたくて、こんなに大きくしてるよ」
男の指さした方を見ると、馬たちの股間からは、もう完全に大きくなったペニスが見えていた。
人間の男性器すら見たことがないほのかだったが、馬たちのそれが一体何をするものなのかをすぐに理解した。
「い...いやあ! いやあ! あんな、あんな大きいの、入りませんっ!!」
もう自由のきかない身体をよじらせ、真っ青な顔で男に訴えかけるほのか。
ほのかにとって、いままでお友達だと思っていた馬たちが、自分を獣欲の瞳で見ている。
ぎらつく瞳で、視姦するようにほのかをとりかこむ馬たち。
「いやあ! 許して! おじさま! おじさまあっ!!」
男とほのか以外には誰もいない、牧場に悲鳴が響きわたった。
「Picture the Reverse ・ 沢渡ほのか1」の続きです。
今回は全然嫌らしくないですね。
本当はりっぱ〜様のリクエスト「フィストファック」と、
タイプZERO様とAMI様のリクエスト「獣姦」をやろうとしたんですが、
長くなったので次回に送ることにしました。次回を御期待ください。
さて、最近リクエストにお応えしようと、新連載をいくつか構想しているのですが、
なかなか思うようにお話しが思いつきません。書き始めたら1時間くらいなんですがねぇ...。