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医用蛭16 第2部 別れの曲
コギト=エラムス(管理人)/文


 「あうんっ!」

 大田のとどめの一突きで、詩織はついにドアに手をつかされてしまった。

 ドアにすがりつくように身をあずけ、はぁはぁと息をする詩織の耳元で囁く大田。

 

 「さぁ...そこのドアスコープを覗いて....来客の応対をするんだ」

 言いながら大田は念を押すように、どすんと一回腰を突きこんだ。

 

 「んぅ! あ...んっ.....」

 その突き上げに、ドアに爪をたてて堪える詩織。

 

 もう、どうなってもいい。

 早く、早く終わらせたい.....。

 ドア越しの応対だけでなく、きっとドアを開けさせられ、貫かれたままの姿勢を来客に見せつけるつもりなんだ。

 

 詩織は観念したように顔をあげ、ゆっくりとドアスコープを覗いた。

 「あっ」

 詩織のハッとなったような声。一瞬、身体が強張ったことを貫いた肉棒を通して感じる大田。

 

 「啓く...」

 詩織は自分からドアノブを回そうとしている。

 

 まずい!

 詩織の言葉が終わらないうちに、大田は詩織をドアから引き剥がした。

 「いやあ! ...むぐうぅ...」

 急いで口を押さえる。

 

 ドアの向こうに立っていたのは、他ならぬ啓介だった。

 

 精神的に限界まで追い詰められた詩織は正常な判断ができず、

 自分のおかれている立場など考えずにドアを開こうとした。

 ドアを開き、もしそのまま啓介に抱きつかれでもしたら、今までの計画が全て水の泡だ。

 

 「んんんっ! んんーっ! んーっ!!」

 詩織は今もなお自分のおかれている立場もわきまえず、まるで啓介に救いを求めんとするかの如く、

 ドアノブに手を伸ばそうとばたばたともがいている。

 

 「随分嫌われちまったもんだな...」

 扉の向こうから、啓介の声が。

 その瞬間、詩織の動きがピタリと止まる。

 

 啓介はドアの向こうで詩織がどうなっているか、まるで知らない。

 詩織の台詞「啓く...いやあ!」を聞き、詩織が自分を嫌悪しているものだと誤解したのだ。

 

 「そんなに嫌ならドアは開けなくていい。そのままで聞いてくれ、詩織」

 ドアの向こうの啓介が、切々と語りはじめた。

 

 「詩織が大田とあんな関係になってるなんて...知ったときは正直、驚いた」

 

 「裏切られた気持にもなった。詩織は俺のことが好きなんじゃなかったのか、って」

 

 「だけど....だけど...」

 

 「.....原因は俺にもあるんだよな...」

 

 「俺がずっと詩織の気持に気づかなかったからな...」

 

 「大田に悩みを打ち明けてくうちに、惹かれたんだろ...?」

 

 「詩織が大田とうまくいってくれるなら、それでもいいって思ったこともあった」

 

 「だけど...だけど...」

 

 「.....俺には詩織をあきらめることが、どうしてもできないんだ」

 

 「迷惑かもしれないが...迷惑かもしれないが...もう一度言う」

 

 「俺はお前のことが好きだ」

 

 「遅すぎるかもしれないが...今ならハッキリ言える」

 

 「だから...いつか大田からお前を奪いかえしてみせる」

 

 「それだけが言いたかったんだ...じゃあな」

 最後の啓介の言葉は、まるでふっきれたような感じだった。

 

 そして、ドアの向こうに立っていた啓介が遠ざかる足音がした。

 

 「(け...啓くん...啓くん...)」

 まだ、まだ啓介は、自分のことを見ていてくれた。

 こんな、こんな身体になってしまった自分を。

 詩織の瞳から、暖かい涙が、自然とこぼれた。

 

 だが、その余韻に浸る時間も、詩織には与えられなかった。

 

 「きゃあっ!?」

 大田は怒りにまかせ、詩織を廊下に突き飛ばした。

 突き飛ばした勢いで、今まで詩織の秘穴に打ちこまれていた男根がずるりと抜ける。

 倒れ込んだ詩織の顔を見て、舌打ちをする大田。

 

 あと少しで消えかけていた、詩織の瞳の光がまた宿っている。

 もう風前の灯火だった少女の瞳の光が、また燃えはじめている。

 あの男の登場が、詩織の瞳に再び希望の光を灯したのだ。

 

 これで...これで、2回目だ!!

 風呂場の時もそうだった。

 あの男さえ現れなければ、もっともっと早く征服できていたのに。

 今回もそうだ。あのまま奴隷の誓いをさせておけば、今ごろこの女は自分の足元に這いつくばっていたのに。

 

 全て、あの男のせいだ。

 こうなったら、あの男をどうにかしない事にはこの女を完全に征服することはできないだろう。

 

 だが今はこの、主人になるべき者に対し、怯えた瞳を向ける女畜に自分の立場というものを再び思い知らせてやるのが先だ。

 

 倒れこんだ詩織の前に仁王立ちになった大田。その股間からは詩織の愛液で濡れ光る剛直がそそりた立ち、

 びくん、びくんと脈動しながら少女を威嚇していた。

 いままで自分の中に入っていたものとはいえ、その凶悪な大きさの凶器を目の当たりにし、詩織は恐れおののいていた。

 怯えきった表情で、後ずさりをする詩織に近づくと、その美しいロングヘアを乱暴にわし掴みにする。

 「あっ! い...痛っ!」

 そしてそのまま力まかせに髪の毛を引っ張り、廊下を引きずった。

 

 「あああっ! 痛い! 痛いいっ!! はなして! はなしてええっ!!」

 皮膚が引き剥がされるような痛みに、詩織はのたうちまわりながら抵抗した。

 だが、今の大田には手加減してやるほどの余裕はなかった。

 少女の美しい髪の毛を引き綱とし、まさに物でも引きずるかのようにして詩織を引っ張っていく。

 

 そして、先ほどまで詩織を陵辱していた寝室まで引っ張っていくと、

 髪を引きちぎらんばかりに勢いをつけ、詩織をベッドに放り投げる。

 

 「あうっ!」

 髪を振り乱しながら、詩織はベッドに倒れこんだ。

 

 「ううっ...」

 身を縮こませながら痛々しそうにうめき、髪の毛を押さえる。

 

 「あっ...やぁ!」

 大田は無言のまま詩織を組み敷き、足首をもって大股を開かせる。

 そしてポケットから二つのピンクローターを取り出す。

 啓介とのデートの時に詩織を苦しめた、あのローターだ。

 そのローターを詩織の未だ濡れ光る秘穴と尻穴に乱暴にねじ込んだ。

 ぐりぐりと指で押し込み、抜けないようにする。

 

 詩織も必死になって抵抗しようとするが、本気になった男の前ではその抵抗は無いに等しかった。

 

 次に包帯を取りだし、開いた詩織の両足首をひとつに束ね、包帯で縛りあげた。

 そして両手を後ろに組ませ、そこも包帯で縛る。

 

 あっという間に、身体の自由を奪われてしまう。

 

 そして身体による抵抗をできなくした後、詩織の口を無理矢理開かせ、錠剤を飲ませた。

 「やだ、やだあぁ! そんなの、飲みたくない...んぐっ...こくん」

 必死に首をぶんぶんと振り、口を閉じる詩織をまるで赤子の手をひねるように押えつけ、口を開かせ、錠剤を飲みこませた。

 以前、浴室で如月未緒の便を飲みこませた時のように。

 

 「ぷはっ...やだぁ!! 許して...んぐうぅ!?」

 次に大田は包帯で、詩織の口を猿轡[さるぐつわ]のように縛る。

 顔を押さえつけられ、抵抗もできない。

 

 「んぅ! んーっ!! んんーっ!!」

 遂に、身体による抵抗だけでなく、言葉での抵抗もできなくさせられてしう。

 

 「んぅ....んんん」

 不安そうに見上げる詩織を無視し、

 余った包帯で詩織の足元から身体をぐるぐる巻きにしはじめる。

 

 「んっ...んんんっ!」

 大田が一体自分に何をしようとしているのか。詩織には全く予想がつかなかった。

 自由のきかない身体をよじらせ、自らの身体に巻きついてくる包帯を拒否しようとする詩織。

 だが、この状態になってしまった以上、詩織にその権利はなかった。

 

 そしてとうとう、顔だけ残して全身をまるでミイラのように包帯で簀巻きにされてしまった。

 

 蓑虫のようにくねくねと身体をよじらせる詩織を見下ろしながら、大田はローターのスイッチを入れた。

 

 その瞬間、詩織の股間から鈍いモーター音が響きはじめる。

 「んうっ!?」

 身体が一瞬跳ねる。

 

 そんな詩織の様子もまるで気にせず、大田は詩織の横に寝そべった。

 「さて...寝るか」

 そしてそれだけ言うと、まるで詩織を抱き枕にするかのように抱きつく。

 「んーっ! んぅ!」

 何をされるのかと思い、自由の効かない身体で大田から離れようとする。

 だが、大田はただじっと、詩織を抱きしめているだけだ。

 

 そこでやっと、詩織は大田の意図を理解した。

 大田は自分をただの抱き枕にしているつもりなのだと。

 確かに、身体の自由の全てを奪われ、芋虫のように這いつくばることしかできない詩織は、抱き枕同然だった。

 

 鼻をくすぐるリンスのいい香り。体温の暖かさ。柔らかい触感。

 そして、時折きこえる少女のうめくような嬌声。

 世界中どこを探しても、どれだけ金を積んでも、これほどの抱き枕は手に入らないだろう。

 更には、学園のアイドルいわれる美少女を物同然に扱う征服感。

 その抱き心地は大田にとっては格別なようで、すぐに安らかな寝息をたてはじめた。

 

 詩織のうめき声をまるで子守唄のように聞きながら眠る大田。

 

 だが、大田の意図を理解しても、詩織にとっての苦しみは変わらない。

 休むことを知らないふたつの物体は、詩織の女性自身の中で振動し、無遠慮に荒らしまわる。

 そしてより一層詩織を屈辱的な気持ちにさせるのが、そんな物体の感情のない運動にも、自らの官能を高められてしまっているという事実だった。

 「んぅ! ふうぅ...んん!」

 身体をよじらせ、責め苦から逃れようとするが、自身の中枢まで入りこんだものは詩織の意志では取り除くことができない。

 

 ふたつのローターは単純な振動だけでなく、まるで意志があるかのように秘穴の中を上下に移動した。

 尻穴に入ったローターは、腸の奥深くまで進んだ後、再び戻ってきて菊座を広げ、顔を出した。

 そしてまた、ひっこんで、奥深くへと進む。

 もこっ、もこっと菊座が生き物のように開閉した後、ピンク色の物体がぽこんと顔を出し、菊座を押し広げながら半分くらいまで姿を現す。

 菊座が押し広げられる感覚は、まるで排便の時のような甘痒い感覚を少女に与えた。

 それも、出てしまわずに、再びローターは尻穴の中に戻っていくものだから、喉をかきむしりたくなるほどのじれったい感覚も残していった。

 それが、延々と休むことなく続くのだ。

 

 膣に入ったローターは詩織の弱点のGスポットなどを刺激し、秘肉をこすりあげるようにしながら奥へ奥へと進んでいく。

 子宮まで達したローターはガガガガガガと震え、子宮の入り口を小刻みに数度ノックした後、離れて入り口に戻っていく。

 Gスポットへの刺激、そして子宮口への刺激、そしてまたGスポット.....。

 それは、少女の未成熟な身体であっても簡単に絶頂に登りつめさせるだけの強力な連続攻撃であった。

 Gスポットを通過し、子宮に達するあたりになると、詩織の身体は弓なりにピーンと反りかえり、

 そして、戻ってくるときのGスポットの刺激により、ガクガクと身体を痙攣させる。

 ローターが数往復するだけで、少女は気をやらされていたのだ。

 

 ローターの振動にあわせ、押し出されるように溢れる愛液が太ももを濡らし、包帯にしみこんでいく。

 詩織が絶頂に達したときは、その愛液の量も増えた。

 だが、いくら気をやっても、いくら懇願しても、その物体は詩織を蹂躙することを止めない。

 それは逃げ場のない絶望的な責め苦と呼ぶに相応しかった。

 

 何度目かの絶頂の後、それは突然やってきた。

 まるで突き上げられるかのように、少女の股間からは激しい尿意が発生したのだ。

 普段からは考えられないほどの、堪えがたい尿意。

 その原因は、すぐにわかった。

 大田が自分に猿轡をかませる前に飲ませた、あの薬の効用だということを。

 

 気を抜いたら、そのまま失禁してしまいそうなほどの尿意。

 ふーっ、ふーっ、と猿轡から荒い吐息を漏らし、身体をくねらせる。

 それは、農薬によって苦しむ芋虫のようであった。

 

 何度気をやっても、一向に陵辱の手を休めることのないふたつの物体。

 我慢しても、おさまる気配のない尿意。

 今、少女の正気を支えているのは、大好きな啓介に対する思い。その一点だけだった。

 

 詩織の気の遠くなるほどの長い夜が、始まろうとしていた。

 

 

 


解説

 「医用蛭15」の続きです。

 久々に書いたらヘンになっちゃいました。

 ちょっと小説を書くのをサボってたもんで、またリハビリが必要そうです。

 

 本当は啓くんに繋がってるとこを見せつける予定だったんですが、それだと一気に終わってしまうそうなのでやめました。

 そういうお楽しみはまだ先ということで.....。

 


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