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医用蛭17 第2部 別れの曲
コギト=エラムス/文


 寝室に響いていたのは、時計が時を刻む音と、男の安らかな寝息、

 そしてその寝息とは対照的な、悲痛な少女のうめき声。

 

 詩織はもっとも忌むべき男に自由のきかない身体を抱きしめられ、胸のぶよぶよとした脂肪に顔をうずめさせられている。

 

 時を刻む音は聞えるが、今何時かはわからない。

 闇の中で、永遠とも思われる責め苦に、詩織は必死に堪えていた。

 

 狂わされてしまいそうな少女の正気を辛うじて保っていたのは、愛する人の言葉であった。

 

 詩織は玄関の扉ごしに啓介に言われた言葉を頭の中で何度も繰り返した。

 今すがれるのは、その愛する人のかけてくれた言葉しかないのだ。

 

 「むにゃむにゃ...」

 大田は詩織を更に強く抱きしめた。

 詩織の身体が大田に取り込まれんばかりに脂肪の中に更に埋っていく。

 「んむむむぅ」

 なんとか顔だけでもそむけようと詩織は首を動かすが、

 顔が僅かに動いて脂肪をぶよぶよと波ただせただけで、より不快感が増しただけで終わった。

 

 明日もきっと、地獄のような日々が待っている。

 そうなれば、それに耐えるために今は1秒でも休んでおかなくてならない。

 だが、我が物顔で膣内と腸内を暴れまわるふたつのローターによって、それどころではなかった。

 そのうえ寝る前に投与された怪しげな薬によって、強烈な尿意と便意が遅いかかってきている。

 

 もう、尿意と便意を我慢して数時間が経過していた。

 

 やがて、

 「も...もう...ダメぇ...」

 息を漏らしながら、気のぬけたような声をあげる詩織。

 

 意識のタガが外れたのを感じとったように、尻穴を蹂躙していたローターの動きがピタリと止まる。

 

 一度気の緩んだが最後、S状結腸のあたりで踏みとどまっていた便が、

 蠕動運動により少しづつ押し出されていく。

 

 「は...あ...も...もう」

 我慢しなくてはいけないとは思いつつも、

 無限とも思える苦痛に詩織の抵抗も力ないものになっていく。

 

 ついに...便は排泄に向けて動きだした。

 

 途中でとどまっていたローターに道を塞がれ、一瞬動きは止まるものの

 更に強い力でそれを押し、またひたすら出口に向かってゆっくりと進みはじめる。

 

 そして、尻穴がひくひくひくと震えだし、細かく収縮を繰り返したかと思うと、

 菊座の入り口が大きく広がり、

 

 くぷ...

 

 便に押し出されたローターの一部がポコンと顔を出した。

 

 「は...あ...ああん...」

 力が抜けたようなため息をつく詩織。

 

 限界をこえた責め苦に、少女の思考はすっかりマヒしていた。

 我慢の限界をとうの昔に超えていた詩織は、これでやっと楽になれると思っていた。

 出そう、全てを出して楽になろう。

 それだけを考えていた。

 

 ぶりゅ...

 

 排泄音をたて、ローターが半分くらいまで露出した瞬間。

 

 ギュイイイイイイイイン!

 

 ローターはまるで息を吹き返したように振動を再開した。

 

 「あっ!? やっ!? はううううっ!? やはぁんっ!?」

 突然の出来事にビクン! と身体を震わせる詩織。

 

 ギュブブブブブブブブブ!

 

 再びローターはすさまじい勢いで菊座の中に戻ろうとしていた。

 

 「や、やだっ! は、はいってこないでぇぇぇぇ!」

 詩織は咄嗟に、排泄の時と同じように腹に力を入れてふんばった。

 

 だが、ローターのすさまじいパワーは蠕動運動をも押し返し、便を再び腸の奥へと押し戻していく。

 半分まで出たローターはすぐにその姿を尻穴内に埋没させていった。

 

 ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ

 

 「んくぅ...いやぁ...やあっ...」

 蠕動運動とは裏腹に、便は押し戻されてどんどん体内へと戻ってく。

 一度直前まで出た便を再び戻すという、

 今まで体感したことのない異様な感覚に、悪寒のようにぞくぞくと身体をうち震わせる詩織。

 

 そして...便を完全に奥まで戻すと、再び死んだように動かなくなるローター。

 「はぁぁ...やっと...止まってくれた...」

 一時はどうなることかと思い背筋を寒くした詩織だったが、

 ローターが途中で止まったことによりほっとため息をつく。

 

 再び蠕動運動により戻った便が、排泄に向けて移動しはじめる。

 少女はその甘く痺れるような感覚に身を任せていた。

 

 ぶりゅ...

 

 再び、ローターが頭を除かせる。

 だが、悪夢は終わらなかった。

 

 ギュブブブブブブブブブ!

 

 三度、ローターは詩織の意思を弄ぶように動き出し、菊座の中に戻っていく。

 排泄しようとしていた便を連れて。

 

 「あぐっ! はくうぅ! いやっ! もういやああああっ!」

 脂肪に押さえつけられている顔をふるふると振って、泣き叫ぶ詩織。

 

 この悪魔のようなローターの動きは偶然ではなかった。

 大田が詩織の行動を予測し、ローターの動きをあらかじめプログラムしておいたのだ。

 大田の予想は見事に的中し、詩織の行動をあざ笑うかのようなローターの動きをさせることに成功していた。

 大田の策略に、詩織は再び地獄へと引きずりこまれる。

 

 少女に選択の権利は与えられていなかった。

 どうあがいても、楽になることは許されず、

 無限とも思われる責め苦に身を捧げるしかなかったのだ。

 

 . . . . .

 

 数時間が過ぎ...詩織の身体に変化が訪れた。

 便を押し出し、ローターによってそれがまた押し戻されるという行為を繰り返していくうちに、

 脳髄がとろけるような、官能にも似た甘い感覚が湧き起こるようになっていた。

 便を排泄しようとして腸が蠕動運動をする。

 しかし便は外に出ることができずにまた戻ってしまう。

 それは言うなれば止めど無く排便しているのにも似ており、

 排泄独特の痺れるような感覚が連続で襲いかかってくるのだ。

 喉をかきむしりたくなるような、じれったい感覚。

 

 蠕動運動により入り口まで排泄されるたびに、

 「はああああああっ」

 詩織は大きく息を吐いた。

 

 そして、押し戻されると、

 「はくうううううっ!」

 びくびくと身体を震わせながら、息を吸い込む。

 

 「あっ、あくっ、あくっ、あくっ、ひくっ、あんっ!」

 その何度目かに、しゃっくりをするような、引きつるような嬌声をあげた後、

 カタカタと身体を震わせる詩織。

 全く望まないことではあったが、詩織は何度か軽い絶頂に達していた。

 こんな変態的な行為で快感を得ていることに対する恥じらいを感じるだけの精神的余裕は残っていなかった。

 いや...むしろ自分がこんな行為で快感を得ていることにすら気づいていなかった。

 

 ただただ、ひたすらに責め苦に対して身を任せる。

 詩織が自我を保つための最後の防衛手段だった。

 

 ...しかし、それは突然訪れた。

 

 ローターが出口まで来ても、作動しなかったのだ。

 

 「えっ...あっ...やっ」

 てっきりローターがまた便を押し戻すかと思っていた詩織は、完全に不意をつかれる形となった。

 

 ブリュリュリュリュリュリュ!

 

 まるで結界したダムのような勢いでローターを外に押し出し、次々と便は排泄されていく。

 「は.....ああっ!」

 いきなりの出来事に、口を金魚のようにぱくぱくさせながらあえぐ詩織。

 

 詩織のヒップはそのかわいらしい形とは似合わず、

 ブリブリブリという排泄音を部屋中に大きく響かせていた。

 まるで、爆発したかのように。

 

 菊座がめくれあがり、流れるような勢いで排泄を続ける。

 臀部を覆っている包帯がこんもりと盛り上がり、その中に排泄を続ける。

 

 「あぐっ! くふぅう! んくううう!」

 排泄するたびに菊座がぴくぴくと収縮し、内臓が掻き出されるような、

 頭が真っ白になるような快感に、暴れるようにがくんがくんと身体を痙攣させる詩織。

 失神してしまいそうなほどの快感が全身を包む。

 いや、少女はもうほとんど失神しているといってもよかった。

 

 あまりの快感に、意識を再び取り戻し、また失神させられていたのだ。

 涎や鼻水を臆面もなく垂れながし、壊れた人形のように痙攣しつづける詩織。

 

 ブリュ...

 

 急に排泄が止まった。

 腸内にはまだ便が残っているというのに...。

 原因は包帯にあった。

 しっかりと結びつけられた包帯には盛り上がるにも限界があり、

 その許容量を超えてしまったためにもう排泄しようにもスペースがないのだ。

 いくら蠕動運動により便を外に送り出しても、出口が詰まっている状態ではどうしようもない。

 さらに残酷なのは、これから排泄途中であった1本の便が出ている途中だったということである。

 大きく広がった尻穴からは、まるで尻尾のように繋がった便がとどまっており、進退できない状態であった。

 ちょうどこれから出ようとした長い便が、腸内と外で1本で繋がったまま止まっている状況なのだ。

 

 だが、先ほどまでの快感に、排泄の途中であるというのに詩織の意識は消え去ろうとしていた。

 

 「はぐぅ! くふううう! うううう!」

 薄れゆく意識の中で、詩織は我を忘れて腹に力を入れた。

 だが、尻穴をどんなに収縮させても、腹に力を入れても、便はもう動かない。

 

 このまま気を失ってしまったら...起きて、大田に便が途中で詰まっている様を見られでもしたら...。

 それは、何よりも堪えがたい屈辱である。

 

 「(お...お願い...出て...出てえぇ...)」

 遠のいていく意識の中、詩織は八百万の神に祈りながら腹に力を入れていた。

 

 そして...少女の意識は深い闇の中へと落ちていった。

 

 ぷしゅ...しゃああああああ....

 

 意識のなくなった詩織の股間から、失禁するように尿が漏れだした。

 それは...包帯を濡らし、そしておもらしのようにベッドを濡らしていった。

 

 

 


解説

 「医用蛭16」の続きです。

 「8月28日」を書こうかと思ってたんですがヘルマスター様の要請がありましたので更新優先を上げさせていただきました。

 ハーデス様のリクエストもありましたので、排泄もやらさせていただきました。

 

 ひさびさに書いたらなんだかとりとめがなくなってしまいました。

 


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