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チョコレートみたい 第三話
コギト=エラムス/文


 次の日の朝。

 

 「あ、直くん、おはよ〜」

 大あくびをして居間にやってきた直樹を、セーラー服にエプロンという姿の雪乃が迎えた。

 直樹が食卓に座るとすぐに、コーヒーが出てきた。

 いつも直樹は朝起きてからすぐ、濃いコーヒーを飲む。

 

 「すぐに朝ごはんできるからねっ」

 雪乃の声は鼻にかかっていた。

 寝ぼけた頭の直樹でも、すぐにそれがわかった。

 

 コーヒーをすすりながら、雪乃の顔を見ると、瞼はトロンとしており、顔は熱っぽいように上気している。

 時折、ふらふらと頭を動かしている。

 

 「...おい、大丈夫か?」

 「えっ、なにが?」

 ぼんやりとした視線を直樹に向ける。

 「思いっきり風邪ひいてるような顔してんじゃねーか」

 「えっ...そ、そうかなっ...熱ないよ」

 ふらふらしながら雪乃は額に手をあてて言った。

 今にも倒れそうなくらいに雪乃の足取りはおぼつかない。

 

 「まったく...」

 直樹は立ちあがると、雪乃の側にいってすくいあげるように雪乃を抱き上げた。

 「えっ...あっ!? きゃっ!」

 続に言う、お姫様だっこ、というやつだ。

 「ど、どうしたの直くん?」

 おたまを持ったままどぎどきした表情の雪乃。

 

 直樹は無言で雪乃を抱きかかえたまま、雪乃の部屋まで連れて行った。

 そのまま抱きかかえた雪乃をベッドの上にやさしく寝かせる。

 「ね、ねえ...どうしちゃったの?」

 なおも不安そうな雪乃。

 「今日は一日大人しく寝てろ」

 「えっ...私は平気だよっ、ほらっ」

 がばっと起きあがる雪乃。

 「あっ...」

 だが、くらくらとバランスを崩した。

 

 「ほれ見ろ、学校には俺が連絡しといてやる」

 「あっ、でも、まだ直くんのお弁当、詰め終わってないの」

 また起きあがろうとする雪乃。

 「寝てろって、俺も今日は休んで看病してやる」

 その肩を押えて制止する。

 「えっ...駄目だよっ! ちゃんと学校いかないと...それに伝染[うつ]しちゃうと悪いし...」

 意外な直樹の一言に、思わずびっくりしてしまう。

 「いいんだよっ! いいからさっさと寝てろっ!」

 「う...うんっ」

 直樹に怒鳴られ、それ以上は何も言わなくなる雪乃。

 

 「じゃ、薬もってくるから着替えて大人しく寝てろよ」

 言いながら部屋から出て行く直樹。

 「...直くん」

 その背中を呼びとめる。

 「なんだ?」

 「...ごめんね...心配かけちゃって...」

 「さっさと寝ろ」

 振り向きもせず言う直樹。

 

 いや、どちらかといえば謝るのは自分の方かもしれない。

 のぼせた雪乃をベッドまで運んだはいいが、長時間裸のままにしておいたのだ。

 風邪をひくのも無理はない。

 自分が風邪をひいた時は、雪乃はいつもつきっきりで看病してくれた。

 たまには自分が看病してやるか、と直樹は思っていた。

 

 . . . . .

 

 「...熱、下がんねぇな...」

 雪乃の口から取り出した体温計を見て言った。

 

 「ご...ごめんね...」

 すまなさそうに謝る雪乃。

 

 「ばーか、気ぃ使ってるヒマがあったらさっさと治せ」

 体温計を振りながら言う。

 

 「う...うん...」

 ちょこんと布団から顔を出し、恥ずかしそうに俯く。

 

 「じゃ、あれ使うしかねぇな」

 考えこむようにして言う直樹。

 

 「えっ...あれって?」

 きょとんとした表情の雪乃。直樹の言う「あれ」に見当がつかない。

 

 「おい、うつぶせになって尻出せ」

 ぶっきらぼうに言う。

 

 「えっ!?」

 自分の耳を疑うような表情の雪乃。

 

 「座薬を入れてやっから尻出せ」

 

 直樹の言葉でそれ聞き間違いでないことがわかる。

 「ざ、ざやく!? い、いいよっ!!」

 だが、雪乃はあわてて断った。

 

 「熱下がんねんだからしょうがねぇだろ、さっさとしろ」

 じれったい様子で言う、直樹はもう座薬を入れる気でいる。

 

 「い、いいよぅ!!」

 ベッドの上で少し直樹から遠ざかりながら言う。

 

 「なに恥ずかしがってんだ、ガキの頃は蟯虫[ぎょうちゅう]検査のシートを張り合ったりしてたじゃねーか」

 わけのわからない説得をする直樹。

 

 「そ、そんな昔のこと...」

 確かにそういう事実はあった。だがそれは何年も前のことだ。

 

 こういったじれったい会話は苦手だ。

 直樹は強行手段に出た。

 

 「あーあ、そうかそうか! ならそこでずっと一人で寝てな!」

 ヤケになった様子で言うと、そのまま部屋から出て行こうとする。

 

 「ま、待って!」

 だが、その背中はすぐに呼びとめられた。

 

 ...これは直樹の作戦だった。

 雪乃はこうして逆に怒ってやると、いつも言うことを聞く。

 

 「...わ、わかった...座薬入れるから...怒んないで...」

 雪乃は直樹に嫌われるのが何よりも嫌だったのだ。

 

 . . . . .

 

 「ね...やっぱり座薬じゃなきゃ駄目なの?」

 おどおどとした表情の雪乃。

 ベッドの上にうつぶせになってはみたものの、まだあきらめがつかない。

 

 「ああ、熱さましには座薬が一番だからな...さっさと尻出せ」

 はじめはただの思いつきだったのだが、雪乃の尻が見てみたい欲求にかられた直樹は、

 あせった様子で雪乃をせかす。

 

 「で...でもぉ...」

 きょろきょろと視線の定まらない雪乃。

 やっぱり恥ずかしいのだ。

 熱で上気した顔が、さらに赤く染まっている。

 

 「お前の汚ねえ尻なんて本当は見たくねえんだよ! さっさとしろ!」

 それは全くの嘘で、本当は見たくてしょうがないのだが、

 あせる気持と素直じゃない気持が合わさってつい口をついて出てしまう。

 

 「そんな...」

 だがその言葉は、直樹によってすぐに遮られる。

 「ほら! さっさとしねえと俺が脱がすぞ!」

 このくらい言わないと、極度の恥ずかしがり屋の雪乃には効かない。

 

 「わ! ぬ、脱ぎます! 脱ぐからそんなに急かさないで...」

 急かしていることを指摘され、僅かに冷静になる直樹。

 「...わ、わかったらさっさと尻出せよ...」

 取り繕うように言う。

 

 「う...うんっ...」

 雪乃は意を決して、パジャマのズボンに手をかけた。

 

 「う〜...」

 瞼を閉じ、歯を食いしばるようにしてゆっくりとズボンを下ろしていく。

 背中から、見るからに白く、すべすべとした臀部が少しづつ露わになっていく。

 「くぅ...」

 恥ずかしいのか、時折うめくような声をあげる。

 

 するっ...

 

 布ずれの音とともに、やっと尾てい骨が露わになった。

 ただの骨の先端だというのに、雪乃の身体から出ているというだけでどうしてこんなにも愛らしいのか。

 思わず食い入るように見入ってしまう。

 

 「ね...ねえ...まだ降ろさなきゃ駄目?」

 そんな直樹の様子も知らず、雪乃はすがるような声で聞く。

 

 「ああ、まだ全然出てねーぞ、尻」

 じっと尾てい骨を見つめながら返答する。

 

 「くぅ...」

 再び恥ずかしそうに瞼を閉じて、手に力を入れる。

 

 雪乃は恥ずかしくてゆっくり、ゆっくりとズボンを下ろしていく。

 それが直樹にとっては焦らされているような気分になり、

 少しづつ露わになってくるかわいらしい尻をのぞきこむようにして見ていた。

 もちろん、雪乃は焦らしているつもりなど全くないのだが。

 

 「よし、もういいぞ」

 完全に雪乃の尻が露わになった所で、直樹は声をかけた。

 白桃のようなぷるぷるとしたその尻。

 思わずむしゃぶりつきたくなってしまう。

 

 「ふうぅ...」

 ほっ、とした様子でひと息つく雪乃。だが、それも束の間。

 「じゃあ両手で尻を広げてケツの穴が見えるようにするんだ」

 「えっ!?」

 びっくりする雪乃。

 「じゃなきゃ入れられんだろ」

 あっさり言う。

 「え...そ、そんな...」

 泣きそうな声の雪乃。

 その通りなのかも知れないが、どうにも納得がいかない。

 「おら、もうここまで来たんだからさっさとしろ、でないと身体冷やすぞ」

 

 「う...うんっ...あ、あんまり...あんまり見ないでね...」

 なおも泣きそうな声の雪乃。

 「見ねぇーよ」

 吐き捨てるように言う直樹だったが、その顔はかなり尻に近い位置にあった。

 雪乃からはその様子は見えないが、知ったら思わず恥ずかしさのあまり気絶してしまうほどの距離だった。

 

 「くうぅ...」

 再び恥ずかしそうにうめいたかと思うと、尻に手をかけた小さな手に力がこもる。

 手に力が入ると、やわらかい尻にふにゅっと指が沈む。

 「ん...くっ...」

 ありったけの勇気をだして、尻肉をかき分けるのに必要な力を振り絞った。

 

 すでに雪乃の耳たぶ、うなじまで茹でられたかのように真っ赤になっている。

 

 「ん...んんっ!」

 力を込めるようにうめいた後、

 

 くにゅっ...

 

 やわらかい尻が左右に押し広げられた。

 その奥に、まるで果物のようなみずみずしい色の蕾が顔を覗かせる。

 

 自らの手で尻肉を押し広げ、本来隠すべき箇所を晒す少女の姿。

 それだけならまだしも、少女は羞恥に震え、やわらかな尻をふるふると震わせるその姿はたまらなく官能的に映った。

 

 小さく震えるピンク色の蕾...。

 雪乃が自らの手で尻肉をかきわけるように押し広げているので、

 明るい電灯の下ではその様をはっきりと見ることができた。

 とてもここから排泄物が出てくるなんて、想像もつかない。

 その蕾は排泄器官とは思えないほどに直樹を魅了した。

 無意識のうちに股間に血液が集まってくる。

 

 「は...はやくしてえぇ...」

 うめくような雪乃の声に、見とれていた直樹はハッとなった。

 

 「あ...お、おう、じゃあ入れるぞ」

 直樹はあわてて座薬をひとつ手に取る。

 

 「う...うんっ...や、やさしくしてね...」

 なんだか誤解を受けそうなセリフに、更に直樹の血の巡りが早くなる。

 

 ごくり...

 部屋中に響くような大きな音で喉を鳴らし、唾を飲み込む。

 震える手で、座薬をつまみ、目の前に差し出された菊座に近づけていく。

 

 つぷ...っ

 

 挿入の瞬間、蕾の穴が僅かに広がった。

 

 

 


解説

 純愛モノで手ごろなネタがなかったのでこれを更新。

 「チョコレートみたい 第二話」の続きです。

 なんか...あんまり純愛じゃないですが。

 

 もうこの続きは書けているので、明日(2001年1月25日)に更新予定。

 


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