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Picture the Reverse ・ 綾崎若菜1
コギト=エラムス/文


 澄んだ朝の空気の道場内に、ピンと張り詰めるような緊張感。

 

 シュンッ!

 

 その緊張感を切り裂くような風切り音

 

 ストーンッ!

 

 朝の空気を切り裂いた矢は、吸いこまれるように的に刺さる。

 矢を放った少女は、依然きりっとした表情で、次の矢を拾いあげる。

 少女の名前は綾崎若菜。

 京都でも名高い綾崎家のひとり娘だ。

 

 足踏み、胴造り、弓構え、打起こし、引き分け...。

 矢を撃つまでの動作を「射法八節」という。

 そのひとつひとつの動作に、澱みがなかった。

 

 まるでひとつの芸術品のような、無駄ひとつない美しい「会」の姿勢。

 

 だが、その会の姿勢が僅かに崩れる。

 若菜がちらりと祖父の方を見たからだ。

 

 祖父はすぐ近くで正座をし、厳しい表情で若菜の姿を見ている。

 だが最近、この厳しい表情がぼんやりとした表情になる時がある。

 厳格な祖父は他人にこんなうつろな表情を見せたことがない。

 近頃祖父は痴呆の症状が見られ、よく物忘れをする。

 おそらくこの表情の症状の一端だと思われる。

 

 「会」の姿勢を維持しながら、若菜は視点の定まらない祖父の顔を心配そうに見る。

 

 その祖父の瞳孔が、いきなりかっと大きく開いたかと思うと、

 「なっとらああああああんっ!!」

 耳をつんざく悲鳴のような声量で叫んだ。

 

 「きゃっ!?」

 祖父の突如の絶叫に、びっくりする若菜。

 

 「お...お祖父様[おじいさま]?」

 驚きながら構えた弓をおろす。

 

 「なっとらん! 全くもってなっとらん!!」

 正座をしていた祖父が立ちあがり、若菜の元へと詰めよっていく。

 

 「えっ...どうされたんですか?」

 先ほどまで見せていたぼんやりした表情がうそのような険しい表情に、気後れしてしまう。

 

 「いますぐ胴着を脱いで裸になるんじゃ!」

 

 「えっ...なぜですか?」

 

 「お前に射法八節をいちから教えてなおしてやるんじゃ! そのために邪魔な胴着など脱いでしまえ!」

 一気にまくしたてる祖父。

 祖父が「なっとらん」といったのは、若菜の弓を撃つときの姿勢のことを指していたのだ。

 

 この綾崎家では、家長である祖父の言うことは絶対だ。

 若菜自身かなり恥かしがったが、結局胴着を全て脱いでしまった。

 

 

 「あのっ...ほんとうにこれで...?」

 両手で大事なところを隠しながら、もじもじとした様子の若菜。

 白磁のような美しさの肌がほんのりと上気して桜色に染まっている。

 

 「無論だ...さあ、まずは足踏みからやってみるんじゃ」

 腕を組んだまま、満足そうに頷く。

 

 「えっ...あっ...そのっ...」

 だが、その視線は若菜の身体を舐め回すように行き来しており、羞恥を煽る。

 どう見てもその視線は嫌らしいものだった。

 

 「さっさとせんか!!」

 おずおずとした態度の若菜を一喝する。

 

 「はっ、はいっ!」

 びくっと肩を震わせる。

 

 身体を覆う手をゆっくりと外すと、形のよい胸が露わになる。

 内股ぎみのすらりとした脚を開く。

 

 ゆっくりと矢をつがえ、大きくワキを開いて弦を引き絞る。

 矢をつがえたその姿は、一糸まとわぬその姿を祖父の前に晒すこととなってしまう。

 

 整った顔、白魚のような細い指、ほっそりとした首筋と、後れ毛の残るうなじ、形の良いすきとおるように白い乳房、

 その上に遠慮がちに乗るうす桃色の小粒、そして無駄なぜい肉ひとつない腹部と引き締まった腰...、

 すまなさそうに生える恥毛は、まさに若草と呼ぶにふさわしかった。

 

 「...そのままじゃ! そのまま「会」の姿勢を維持するんじゃ!」

 矢をつがえたままの姿勢を維持するように言い、祖父は若菜の背後に回る。

 

 「ふむ...」

 そして、シミひとつない白い背筋をじろじろと見まわす。

 

 「...このオッパイ...けしからんっ!」

 厳格な祖父から発せられた「オッパイ」というと言葉。

 若菜の背後からいきなり「オッパイ」ををわし掴みにする。

 

 むにゅっ

 

 「きゃっ!?」

 ワキの間から伸びたしわがれた手でいきなり胸を揉まれ、悲鳴をあげる若菜。

 形のよいお椀形の胸が力のかかるままにむにゅりと形を変える。

 

 「手を緩めるでないっ!」

 手の力が緩みそうになった若菜を一喝する。

 再び若菜の腕に力がこもる。

 

 「まったく...こんな破廉恥なオッパイをしおって...」

 ブツブツと文句を言いながら、手におさめた胸を揉みしだく。

 

 自分でもこれほどまでに胸に触られたことはない。

 「あっ...くぅ...」

 初めての胸を愛撫される感覚に戸惑った声をあげる若菜。

 

 「もっとひっこめんか!」

 

 ぐにゅっ

 

 一喝し、揉み潰す。

 しわがれた指と指の間から、はみ出したみずみずしい胸...。

 

 「い、いたっ! む、無理ですっ!!」

 必死に姿勢を崩さないようにしながら、痛みをこらえる。

 いくら祖父の命令とはいえ、それは無理である。

 

 しばらく何やらブツブツ言いながら、乱暴に胸を揉み潰す。

 そして時折、小粒の乳首をきゅっ、と指で摘みあげる。

 「い、いやっ! 痛い! 痛いですっ!」

 姿勢は崩さずに抗議する若菜。だが、その手は緩まない。

 じっとりと全身に汗が浮かんでくる。

 

 祖父はしばらく若菜の胸をいいように弄んだあと、正面に回る。

 その視線は若菜の下腹部に集中している。

 

 「あっ...あのっ...お祖父さまっ?」

 乱暴な愛撫によって赤く腫れた胸を震わせながら、自分の下腹部を食い入るように見つめる祖父に問いかける。

 

 若菜の恥毛は産毛のように、申し訳程度にうっすらと生え揃っており、

 本人同様、奥ゆかしく、しとかやな感じさえする。

 だが、そのたたずまいが祖父の気に障った。

 

 「それとこの陰毛! もっと気合を入れて生やさんか!!」

 手を延ばすと、その若草を指でつまんで引っ張った。

 

 「あっ! い、いたっ!」

 力の限り陰毛を引っ張られ、痛みのあまり姿勢が崩れてしまう。

 思わず矢をつがえた手を放してしまいたいくらいの痛み。

 

 「こんなことで由緒ある綾崎家の人間といえるかっ!」

 よくわからない説教をされながら、引きちぎらんばかりの勢いで陰毛をぐいぐいと引っ張る。

 もはや「会」の姿勢どころではなく、痛みを和らげようと無意識に引っ張られる方向に移動してしまう若菜。

 

 「いたいっ! いたいですっ! ああっ!」

 捻りあげられるような痛みに身悶えする若菜。

 額には玉のような汗がいくつも浮かんでいる。

 

 苦痛に歪む若菜の顔を楽しむように見ながら、若菜の意志を無視して引きつづけた。

 

 しばらくして、その手を放すと、

 「まったく...そのままの姿勢を保っておれよ」

 祖父はブツブツ言いながら道場から出ていく。

 

 「お...お祖父さま...」

 その背中を見ながら、心細そうな若菜。

 

 今日の祖父の様子は明らかにいつもと違う。

 このまま逃げてしまえばよいのだが、祖父の言いつけは絶対だと育てられた若菜にそんな考えは微塵も浮かばない。

 子供の頃からのしつけで見られてもいないのに「会」の姿勢を必死になって維持しようとする。

 

 しばらくして、祖父は手に薬瓶のようなものを持って戻ってきた。

 「お...お祖父さま?」

 依然、若菜の不安は消えない。むしろ、その薬瓶で増してしまったようだ。

 

 祖父は無言で若菜の正面に立ち、薬瓶からねばっとした液体を指にとる。

 そして、ひっそりと茂る若草を脅かすようにそのねっとりとした液体を塗りこむ。

 ひんやりとした液体が触れ、ひっ、と小さく声をあげる若菜。

 

 「そ...そのお薬はいったい何なのですか...?」

 不安のあまり、その声も震えてしまう。

 

 水を張ったように潤んだ瞳に映る祖父の顔。

 その口元がニヤリと笑う。

 いままで、若菜が見たこともないような嫌らしいその笑顔。

 

 「我が綾崎家に伝わる、強力毛生え薬じゃよ...」

 

 「えっ!?」

 耳の錯覚ではないかと思われるような、祖父の一言。

 

 「この毛生え薬は強力じゃからすぐにもっさりと生えてくるわい...」

 だが、それは耳の錯覚ではなかった。

 

 「そ...そんな...」

 こんな、はしたない場所の毛をいっぱい生やされるなんて...。

 

 「せっかくじゃからワキにも塗ってやろう...」

 大きく開かれたワキにも薬を塗りこむ。

 

 若菜は生まれつきワキ毛は一切生えていない。

 どうやらそれも気にいらなかったらしい。

 

 「そ...そんなっ...やっ!」

 あわててそのつるんとしたワキを閉じようとするが、

 「動くでないっ!!」

 その一喝でそれも許されなくなる。

 

 「よい女子[おなご]の条件は剛毛であること...これは必然じゃ」

 わけのわからないことを言いながら、ひんやりとした薬液をたっぷりとワキに塗りこむ。

 

 「うっ...くぅ...」

 ワキ毛のもっさりと生えた自分の姿を想像しながら、羞恥にうめく若菜。

 

 塗り終わると、再び若菜の背後に回りこんだ。

 「ふむ...この尻はよい形じゃな...」

 白桃のような尻をわし掴みにする。

 

 ふにゅっ

 

 「ひっ!」

 掴まれた瞬間、冷水を背中に浴びせられたような声をあげる。

 びくん! と背筋を反らしてしまう。

 

 「これなら良い子が産めるな...」

 胸同様、力のかかるままにやわやわと形を変える若菜の尻肉。

 慎ましやかだが、男なら誰しもむしゃぶりつきたくなるような魅力的なヒップだった。

 

 その尻肉が、ぐいっと力まかせに開かれた。

 

 「えっ!?」

 菊座に風を感じ、祖父の眼前に尻穴が見られていることを知る若菜。

 「あっ、い、いけませんっ!! そ、そんなはしたない所...見ないでくださいっっ!!」

 必死に懇願する若菜。

 自分でも見たことがない箇所を凝視され、羞恥のあまり全身がかあっと赤く染まる。

 祖父の荒い鼻息が菊座にかかり、背筋がぞくぞくとする。

 

 「よし...菊座もワシの言いつけ通り、きちんと手入れしておるな...」

 言いつけ通り? 若菜は祖父からそんな言いつけをされた憶えはない。

 もちろん、手入れしているつもりもないのだが...。

 

 だが、そんな若菜の様子も気にかけず、ひたすら尻穴を凝視する。

 健気にシワの刻まれたその菊座は、ひっそりと咲く花のようであった。

 

 あまりの恥かしさに、若菜の菊座がひくひくと震えはじめる。

 それをさらに煽るように、祖父は鼻を近づけて菊座をくんくんと嗅いだ。

 

 下腹部から鼻の鳴る音が聞こえ、ぞっとする若菜。

 「ま、まさか、そ、そんな汚らわしいところ、か、嗅がないでくだしさいっ! お祖父さまっ! おじいさまぁっ!!」

 今まで尻穴の臭いを嗅ぐなど犬のすることだと思っていた若菜に衝撃が走る。

 あのいつも厳格で堂々とした祖父が自分の尻穴の臭いを嗅ぐなど...信じられないことだった。

 

 「あっ! やっ! ああっ!」

 特に身体に何かされているというわけではないのだが、不浄の部分を嗅がれるというのは若菜にとっては失神したくなるほどの羞恥を与えた。

 腰をくねらせてなんとかその仕打ちから逃れようとするが、祖父の吸引の手は緩まない。

 

 「よし...まぁ合格じゃ...」

 祖父は鼻を鳴らしながら立ちあがると、目に涙をいっぱい浮かべ、全身汗だくになっている若菜に言った。

 一体どういう理由で合格なのかはわからないが、

 「会」の姿勢の指摘というよりも、若菜の肢体のチェックだった。

 

 「このまま...心を鎮めて...射るんじゃ」

 再び厳しい表情になった祖父は、ゆっくりと言った。

 乙女には堪え難い羞恥の数々であったが、若菜は健気にも「会」の姿勢を維持していたのだ。

 

 「えっ!? でっ...でもっ」

 びっくりする若菜。引き絞った弦が僅かに震えはじめる。

 

 日本の弓は西洋の弓と違い、弦が弓の正面に張られている。

 従って弦を最大まで引くと、その間に身体が入るような状態となる。

 そのため、弦を巻きこむように引き、弦を回転させるように放し、身体に当らないようにするのだ。

 だが、それに失敗すると撃った時、戻る弦が身体に当るのだ。

 女性の場合は急所である胸に当ることがあるので、胴着の上から胸あてをするのだ。

 

 若菜も普段は胸あてをしているが、今は全裸だ。

 もし失敗して弦が胸に当った場合、どれほどの痛みがくるのか想像もつかない。

 

 「...精神を集中し、気持を矢とひとつにするんじゃ...さすればオッパイには当たらん」

 非常にためになる説法なのだが、「オッパイ」という単語が登場した時点でどうも納得のいかないものに聞えてしまう。

 

 だが、真面目な若菜は、

 「は...はいっ」

 それを真摯な態度で受け取ると、的を見据えた。

 

 ...だが、祖父の視線は相変わらず若菜の肢体をすみずみまで見るように行き来している。

 

 整った顔は耳まで赤く上気し、白魚のような細い指は僅かに震え、

 ほっそりとした首筋と、後れ毛の残るうなじには玉のような汗が浮かんでいる。

 形の良いすきとおるように白い乳房は祖父の乱暴な愛撫によって赤いアザのような手形が残り、

 その上に遠慮がちに乗るうす桃色の小粒はわずかに官能を感じてしまったのか、ピンと自己主張をするように勃起している。

 そして無駄なぜい肉ひとつない腹部と引き締まった腰は、荒くなった呼吸でぜいぜいと上下している。

 すまなさそうに生える恥毛は先ほどの薬によって朝露に濡れた若草のように光り輝いている。

 

 なんとか視線を気にしないようにしながら、意識を集中するが、

 年頃の若い娘が、裸を見られて精神統一などできるわけがない。

 

 ひゅんっ!

 

 意を決して、弦を離すが、

 

 ばちんっ!!

 

 やはり心の隙があったのだろう、乾いた音が道場内に響きわたる。

 放たれた弦はまともに若菜の胸を襲った。

 

 「くうううっ!!」

 想像を絶する激痛に、若菜は弓を取り落とし、胸を押さえて倒れ込んだ。

 揉みつぶされた痛々しい胸に、一本のミミズ腫れのような跡が残っている。

 

 「くっ...ううっ」

 身体を丸め、苦痛にうめく若菜。

 

 「ふぉっふぉっふぉっふぉっ...静[しず]よ、やはりお前は最高の女子だ...」

 苦痛に顔を歪める若菜を見下ろしながら、祖父は言った。

 

 「え...?」

 わずかに瞼を開けると...そこには、いつのまにかふんどし一枚という姿の祖父がいた。

 

 「きゃっ!? お、お祖父さまっ!?」

 思わず目をそらしてしまう若菜。

 

 そのふんどしからは、猛り狂った剛直がはみ出して、天を突かん勢いでそそり立っていたからだ。

 

 「...静、お前のおかげで数十年ぶりにこんなに逞しくなったぞ...さぁ、ひさしぶりにまぐわおうではないか!」

 祖父は言いながら若菜の身体に覆いかぶさった。

 

 やっとわかった。

 静とは、祖母の名前だ。

 祖父は痴呆の進行で自分を祖母と勘違いしていたのだ。

 

 「わ...私はお祖母様ではありません! 若菜ですっ! お祖父さまっ!」

 老齢とはいえ、相手は男。

 ものすごい力に若菜の身体は無理矢理開かされてしまう。

 今の若菜にできることは、必死に懇願することと、いつもの祖父に戻ってくれるよう祈るだけであった。

 

 

 


解説

 桃色戦車様のリクエストである『センチメンタルグラフティ』のネタです。

 第2弾は綾崎若菜がターゲットとなっております。

 

 一応、桃色戦車様のリクエストの通り、若菜に欲情した祖父に襲われる内容でいきたいと思います。

 

 私は弓道の知識が全くないのでそこらへんの描写はいい加減なんですが御了承ください。

 

 でもなんか沢渡ほのかの時のネタと似てますね...まぁいいか。

 

 次回は弓道を活かした責めをやります...想像はつきますよね?

 


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